○中山(泰)
委員 ありがとうございます。
特に中国、もう皆さんも御承知だと思いますけれ
ども、二〇〇六年の
国防費が対前年度比一四・七%増、三百五十三億
ドルというかなり莫大な防衛
予算を中国が有しているということ、そして同時に、
アメリカ軍の
当局者もしくは軍事アナリストの方々が、実際のいわゆる軍事
予算というのはこれを上回るんじゃないかという
ような問題が出ている中で、私
どもとして、本来は、世界唯一の被爆国家としても平和というものを本当に構築するという観点から
考えても、将来的に
沖縄の
米軍の問題というものが本当の
意味で平和を希求するためのものになり、そして、
日本の自衛隊という形も、いわゆる
防衛庁の省昇格も含めながら、しっかりと
考えられていかなければいけないというふうに私は思っております。
そして、特に今回の質問の最後に申し上げたい点は、環境庁が環境省になっても、
防衛庁が防衛省になれない理由というのが私はあるんじゃないかというふうに実は懸念をいたしております。
特に、今回も防衛省になろうと、いわゆる
防衛庁、省に昇格をし
ようという議員連盟なんかの運動が起こってきたりする中で、私もその議連のメンバーの一人ではありますけれ
ども、突如と出てきた
防衛庁の天下りの方々による逮捕劇というのもあったわけで、これは真摯に国民の皆様方に、もう既におわびをなさっておられると思いますけれ
ども、しっかりと改め直していただいて、
日本の国防、安全というものを本当に真剣に、戦略を持って、どこに戦略があるのかわからないというのがほとんどの
日本国民の総意だと思うんですけれ
ども、こういったものを真剣にやってもらわなきゃいけないという中で、昨年は自由民主党が立党五十年の節目を迎えました。そして同時に、
日本は戦後六十年目の節目を迎えていた。
私は昭和四十五年、一九七〇年の万博生まれですから、自民党が立党したときの経緯ですとか歴史というのはわかりません。ですけれ
ども、当時、朝鮮動乱が起こった後に、社会党の左派が
日本国内で統一行動をとった、
日本でもいわゆる革命が起きるんじゃないか。それに対して、当時の保守党の
人たちが、自由党と民主党がそれに対して危機感を持って、民主主義を守ろうというので立ち上がってできたのが、駿河台の中央大学の講堂で行われた自由民主党の結党大会であるというふうに認識をいたしております。
その中で、特に一九四五年、
日本に対する、GHQ、マッカーサーがいわゆる占領国に対する基本政策というものの十一項目というのを出しております。
その中には、塩崎副
大臣もよく御存じのいわゆるスリーS政策、セックス、スポーツ、スクリーンと言われるもの、それ以外に実は三R、五Dというものがあります。
三Rというのが、復讐、復活、改組、リベンジ、リフォーム、リバイバルと言われるもの、これはいわゆる占領国に対する、過去に戦争を行ったものに対するいわゆる心の
部分である政策。
それからもう
一つは五D、ディスアーマメント、ディミリタライゼーション、ディスインダストリアルゼーション、ディセントラリゼーション、デモクラティゼーション、いわゆる武装解除、軍国主義排除、工業生産力破壊、中心勢力解体、民主主義化というその五つの五Dという政策も同時にこの米国軍の
日本に対する占領統治政策として、占領行政政策命令として出ておった。
すべての作戦はそれをベースにして行われていて、それからいうならば、六十年間たって我が国の
防衛庁は、武装解除、ディスアマーメント、もしくはディミリタライゼーションという過去の
日本、旧軍を見て、そういった戦略、その影響というものの余波がいまだに、六十年たっても、その呪縛から解き放たれていない我が国というのがあるんじゃないか。
防衛庁はいろいろな戦略を持っています。しかし、自衛隊の飛行機、全部
アメリカ製じゃないですか。それ以外にも外国から輸入しているものじゃないですか。ねじ一本とめられたら飛んでいけなくなってしまうんですよ。
沖縄に空軍部隊が残るかもわからない。輸送のものが残るかもわからない。しかし、そんなもの、カレーライスにとまったハエと一緒ですよ。払えば飛んでいっちゃいます。
ですから、我が国独自の平和を追求する、平和を希求するための備えというものをしっかりとこれからも皆様方とともに
議論をさせていただいて、基礎的なことで恐縮でございますけれ
ども、衆議院というのはいわゆる大衆の議会であります。参議院とは違って、貴族院じゃないわけですから、国民のすべての代表のいろいろな方々が多角的、多面的に出てここで
議論をするということが一番大切な基礎だと思いますから、ぜひいろいろな意見を広範囲にお酌み取りいただけたらありがたいというふうに思っております。
その中で、私の友人でもあります、そして私の地元でもあります、そして同時に、我々の税金で
日本の国に役立つ
人たちを学びやとして育て
ようという国立大学である大阪大学大学院の国際公共政策研究科の助教授で、ロバート・エルドリッジ博士という方がおいでになられます。
このエルドリッジさんなんかが、
在日米軍再編と
沖縄基地問題の今後ということで大変すばらしいレポートを書いております。私もこれを拝読させていただきました。
防衛庁にも幾度かレクチャー、勉強会に参加をさせていただいたということ、そしてまた官邸の方にもいろいろと提案書等を投げておられるというふうに聞いています。
奥様は
日本人でございます。いわゆる日米協調というのをみずからがやっていらっしゃる方だと私は認識しておりますけれ
ども、ある
意味、それだけ外国の血をはぐくんでおられる方でも、
日本にゆかりの深い方が地球規模の
安全保障というものを
考えて、一生懸命真剣に提案をなさっている。
今
政府から出ている提案でも与党から出ている提案でも、ま
たちょっと違った角度から出ている提案でありますから、これは副
大臣として、私がそのレポートをお預けいたしますので、ぜひ御拝読いただきます
ように心からお願いを申し上げて、ぜひ読ませていただきます、頑張りますということだけを最後に一言よろしくお願いをいたします。