○吉田(幸)
委員 大臣の答弁の中に、私
ども専門家として、極めて期待できる答弁をいただいたことに感謝を申し上げるわけでございますが、一方で需給問題ということが発生してまいります。医科も歯科も同様であるわけでありますが、とりわけ歯科医師の需給問題は極めて大きな
課題となっているわけでございます。
平成十年五月に公表をされました歯科医師需給に関する
検討会の報告によりますと、歯科医師の推計をしたところ、今のままの供給状態が続けば、平成十七年以降供給が需要を上回ることになるとあるわけであります。ところが、私
ども、現場の先生方の意見をいただく中で、もう既にこの状態は起こっているんだ、地域によってはかなりのアンバランスがふえてきているということは強く感じるわけであります。
この状態というのは極めて深刻であると私は考えるわけであります。その
理由として、現在の歯科
医療は、従来のように虫歯、歯周疾患あるいは入れ歯、このようなものを治療する
診療科ではないわけであります。例えばかみ合わせを治すことによって、ぼけという言葉は適切かどうかわかりませんが、ぼけの防止もできる例がある。ただし、全部が全部そうではない。お年寄りになって、食という、食べるという感覚を失うのは、生きる楽しみの非常に大きな
部分を失うことになってくるわけです。また、若い子供たちにおいては、かみ合わせの問題、歯並びの問題、これは
我が国だけであります。歯並びが悪い子供たちが非常多い、これは
我が国だけのものです。かみ合わせのアンバランスが生じることによって全身にいろいろな弊害が起こる。
このことは、私が
衆議院議員となってから約四年間、この
委員会においても頻繁にお話をさせていただき、個人的に
委員の先生から相談を受けたこともあるわけであります。
したがって、こう概念を考えると、歯科
医療というものが極めて重要である。その中において需給問題、このバランスが非常に崩れるということは、良質な歯科
医療の
提供に支障を来すのではないか、このことを懸念するわけでございます。適切な歯科保健
医療サービスをしっかりと確保していく上で、この需給問題についてどのようにお考えなのか、そして、積極性に欠けるようであれば積極的に取り組んでいただきたいとお願いを兼ねての
質問でございます。
大臣からの御答弁をよろしくお願いいたします。