○椎名素夫君 沖縄について
官房長官にきょうはちょっと伺いたいと思っているんです。
今、
男女共同参画社会というお話が出て、堂本さんから、これはグローバルスタンダードからおくれているというお話がありましたけれ
ども、そして、そのついでの例として金融も同じじゃないかというお話がありました。
その二つだけでなしに、いろんなことで、おくれているというのか、おくれているというのはちょっと余り愉快な言葉じゃないんですが、少なくともグローバルスタンダードと食い違ったところは直していかなきゃいかぬ。食い違っていると言うからには、ただ追いつくだけじゃなしに、向こうにも直してもらうところは直してもらう、よその
人たちにもということだろうと思うんです。
去年から前
内閣で六つの改革というのがありました。最近はその改革の
一つの
財政改革というのを去年手がけて、それがはっきり言えば失敗みたいな話になったために、いろいろとみんなかすんでしまいましたけれ
ども、私はあれはあれなりに、この六つの改革というのは少なくとも日本がこれから
考えていかなければいけないという項目を網羅的に示したということでは非常に
意味があったように思っております。
それをどう片づけていくか。本でいえば六章の筋立てをやったわけですが、その順番をどういう、第一章を何にするかとかいうような
手順にそごがあったということであるのかもしれない。
ただ、私はもう
一つ、あるところでも話をしたんですが、実は七つ目の改革というのがある。これは一年先にやってしまったために六つから外れておりますけれ
ども、日本の安全
保障ということに対する問題であります。
九七年に六つの改革なんですが、九六年にクリントン・橋本共同声明というのがあって、これも私が見ておりまして幾分食い違っているというのか、おくれているのか、どっちかわかりませんが、とにかく直しておかなければならない問題としてこれが先行をした。どちらかといえば、私は日本全体の改革ということからいうと章立ては七つだろうと思っておるわけです。
そういうようなことを踏まえて、九六年に橋本さんとクリントンさんが再確認の宣言をしたわけですが、そのいわば具体的な足として日米共同ガイドラインというものがあり、そしてもう
一つは沖縄問題をどうするか、この二つが具体的な事案としては非常に大きな問題であったと思っております。ここでガイドラインの話なんというのはし始めたら切りがありませんし、ここでは
指摘だけをしておきます。
そこで、沖縄の問題であります。沖縄の問題もそういう脈絡の中でやはり
考えていかなければならない問題であるかと思っております。
最近、ミサイル発射なんというようなこともありましてにわかに騒然といたしましたが、単に日本に向けられるだけでなしにミサイル技術の世界的な拡散というようなことをどうやってとめていくか、あるいは新しい核保有国ができたときに一体どういうふうに世界じゅうで
考えるか、こういうような大きな問題を含んでいる中で、日米の同盟
関係の中で沖縄というのは非常に大きな問題である。しかし、言うまでもなしに大変に過重な負担と言っていいような基地の負担があるわけですね。これをなるべく軽減して、しかし、あえて沖縄と限定してはいけないのかもしれませんけれ
ども、在日米軍基地の円滑な運用、そして安定した運用ということは非常に必要であるということから、沖縄問題ということは
考えなきゃいけない。
とりあえず、SACOの取り決めができましてだんだんに進んでいる面もありますけれ
ども、あのときの一番の目玉は普天間基地の問題である。いわばこれが宙に浮いたような状態になっているのではないかと私は思っております。
政府はやはり県内で移設をする、いろいろ技術的な問題があるけれ
ども、浮体構造の代替基地をつくるというようなこと、この態度を変えておられませんが、あくまでも普天間の代替というのは沖縄でなければいけないのかということについて、
長官はどうお
考えでしょうか。