○和田(貞)
委員 私はちょうど一月ほど前に福井の方に同僚の皆さんと
一緒に行ってまいったわけでございますが、その際に
産地の方から、私が今言っておる言葉がやはり出てくるわけなんですね。中小企業対策をやってくれるのは結構だ、
産地対策をやってくれるのは結構だ、しかし私たちの組合員の中で七五%まではこの
法律の適用を受けても、例えば、私が今例を挙げましたように、お金を貸してやると言ってもお金を借りることができないのだ、彼らはやはり返済をしなければならぬのだから、利息も払わなければならぬのだからということで、そういう小
規模企業、零細企業についてはやはり中堅企業とは別枠の、例えば利息を安くするとかというような念の届いたそういう
支援措置対策というものを講じてほしいのだということを言われておるわけです。どの
産地に行っても同じことが出てくるのじゃなかろうかと私は思うわけであります。したがって、この
法律は私は結構なことであろうと思いますが、この
法律以外に、当面
産地が困っておる問題あるいは企業城下町の皆さんが困っておる問題、それも、
産地の
支援策あるいは城下町の
支援策として、ぜひとも中小企業庁なり
通産省がやはり考えていただきたいなというような気持ちであります。
例えば、この
法案に
関係がないわけでございますが、その際、福井に参りましたときに訴えられました。もう既に繊維
産業も
技術が極めて高度化しておるわけですね。特に今繊維
産業が全体として冷え込んでおりますが、その中でも福井はまだ何とか輸出が行われておるというような
状況であるわけです。それなりの自助
努力というものをやっておられるのです。だからそういう中で、例えば一枚の反物が一カ所だめだという不良の部分が出てくれば、その部分だけではなくて、かなりの大きな反物一反が損害をこうむるというようなことでございますので、なかなか
技術も
向上する中でもなお十分に心得て
生産なさっておるわけです。したがって、例えばそういう輸出繊維
製品については、私はそういう中で現物も見、現状もつぷさに見せていただきます中では、今なお旧態依然としてやられておる例えば輸出検査
制度、これは大臣、もう不必要な時代になっていると思うのです。そんなもの受けなくても
産地の方は十分やっているんです。ただ形式的に検査をやっているということにすぎないという実情を私は知らされてまいったわけです。
そこで少なくとも一メーター当たり一円もつくような検査料を払うのであれは、そういう検査料を負担させないような政策を
産地の方にしてやるというような生きた
支援策をやってほしいという
一つの例を私は挙げておるわけであります。たしかお聞きいたしますと、検査
制度が五十三品目あったのが今二十八品目に、だんだんと縮小していっておる。あと何年たてば全部解消するんですというようなことでありますが、大臣、ひとつ聞いてほしいのですが、これは去年から五カ年
計画で検査
制度を廃止するという方針なんです。そうすると、去年廃止されたところ、ことし廃止されたところ、あと四年たたなければ廃止されないところ、これは
地域によって、業種によって、品目によって異なると思いますが、何のためにそういう五カ年
計画でなくしていくのか、私は理由がわからぬ、理由が。ただ、私の推測するところでは、
全国に散らばっておるこの検査員というのは約千四百名から千五百名おる、その千四百人、千五百人が今直ちに検査をやめてしまうということになるとその人たちの持って行き場がない、そういう理由なんです。そんなようなことで
産地の零細業者やら
産地の中小企業におんぶにだっこというようなことは好ましくないやり方じゃないかと私は思うわけでございます。この
機会に、ひとつ全面的に輸出にかかわる繊維
製品の検査
制度というのをやめて、そしてその検査員の持って行きどころは別に考えたらいいわけです。別に考えないで、そのようなものをその
産地に犠牲を強いるというようなことは好ましくない、私はこういうふうに思うわけでございますが、大臣わかっていただいたと思います。このことをひとつ、温情味のある大臣の答弁をこの
機会にお聞かせいただきたいと思います