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説明員(田島秀雄君) お答えを申し上げます。
まず第一点でございますが、最近の金融情勢を見ますると、民間金融機関のBIS規制への対応、あるいは金融自由化が全体として推進をしておるといったようなこと等々から、中小企業者、民間金融機関の借入依存度が高いわけでございますが、資金調達が従来よりは難しくなるといったような局面が懸念されると私
ども考えております。
通産省といたしましては、これまでも中小公庫等
政府系金融機関を通じた良質かつ安定的な融資を行うことなどによりまして、中小企業者の資金ニーズに質量両面で的確に対応してまいったところでございます。本
年度の
政府系中小企業金融機関の資金につきましても所要の資金
規模を確保しておるところでございまして、現在までのところこうした
政府系金融機関に対する
資金需要は堅調でございますが、落ち着いた動きになっておるところでございますが、なお、我が国
経済の拡大のテンポが減速しつつあるといったようなことも踏まえまして、中小企業対策に万全を期する
意味から、今般の補正におきましても中小公庫及び
国民公庫に対して総額四千二百億円を超える財投の
追加を
計上しておるところでございます。今後とも、中小企業をめぐる
状況を注視しながら、中小企業に対する安定した資金供給については特に
努力をしてまいる所存でございます。
第二点目につきましてお答えを申し上げます。
信用保証協会の代位弁済額の推移でございますが、従来は年間二千億円程度で推移をしてまいりましたけれ
ども、今次景気拡大局面の中で、六十
年度二千百九十四億円をピークにいたしまして、
平成二
年度の八百七十八億円まで減ってまいりました。しかしながら、最近の倒産の増加等を背景にいたしまして、今年に入りましてから前
年度を上回るペース、大体前
年度比九割ぐらいの増加ということは御
指摘のとおりでございます。こうした
状況のもとで、幸いにいたしまして、保証残高が伸びてきたこと、あるいは代位弁済が
減少したこと等々で保証協会の収支も改善をしまして、
基金準備金も積み上がっておるといったことがありますが、私
どもとしては、こういう時期、収支がいい時期にも一貫して
基金補助金の確保、融資資金の確保等で保証協会の
経営基盤の強化には
努力をいたしておるところでございまして、今後ともこういう姿勢で臨む考えでございます。
それから、BIS規制との関係でございますが、金融機関がBIS基準をクリアすることが求められておることは先生の御
指摘のとおりでございます。こうした
状況のもとで、中小企業への借し出しに当たりまして、信用保証協会の保証を金融機関がより選好するといったようなことが考えられるところでございまして、近年保証が確かに堅調に伸びておりますが、こうした背景にもそういった事情があるというふうに
承知をしております。
私
どもの立場からいたしますと、そういうことであればなおさらに信用保証協会の意義がその分だけ大きくなっているんではないかと考えら九るわけでございまして、こうした面を含めて今後とも信用保証協会がときどきの金融
経済情勢の中で中小企業の資金調達ニーズに円滑に対応し得るように
経営基盤の強化等に引き続き
努力をしてまいる所存でございます。