運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1982-12-20 第97回国会 衆議院 本会議 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十七年十二月二十日(月曜日)     ─────────────  議事日程 第六号   昭和五十七年十二月二十日     午前十時開議  第一 アメリカ合衆国地先沖合における漁業に関する日本国政府アメリカ合衆国政府との間の協定締結について承認を求めるの件  第二 北西太平洋ソヴィエト社会主義共和国連邦地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府ソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定有効期間延長に関する議定書締結について承認を求めるの件  第三 日本国地先沖合における千九百七十七年の漁業に関する日本国政府ソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の協定有効期間延長に関する議定書締結について承認を求めるの件     ───────────── ○本日の会議に付した案件  会期延長の件     午後五時二十三分開議
  2. 福田一

    議長福田一君) これより会議を開きます。      ────◇─────  会期延長の件
  3. 福田一

    議長福田一君) 会期延長の件につきお諮りいたします。  本国会会期を十二月二十五日まで五日間延長いたしたいと存じ、これを発議いたします。  本件につき討論の通告があります。順次これを許します。清水勇君。     〔清水勇登壇
  4. 清水勇

    清水勇君 私は、日本社会党護憲共同を代表して、ただいま議題となりました第九十七臨時国会会期を五日間延長しようとする提案に対し、反対討論を行うものであります。(拍手)  私は、まず中曽根首相並びに自民党諸君に申し上げたいのであります。  それは、すでにこれまでも確認されてきましたとおり、わが国会は、一定の限られた期間を定めて開会されるいわゆる会期制を採用しております。このことは、各会期ごと一定意思と性格とを持った国会が独立しており、前国会意思をもって次の国会を拘束することをなくすため、会期独立会期不継続の基本原則に基づき、もしその会期中に成立を見ない案件はこれを廃案にするとともに、国民にとって重要な案件は特別の議決をもって継続することができるという議会制度を築いた先輩諸賢国会運営についての深い英知の上に成り立っている制度であり、今日、わが国においてはこの会期制度が、憲法の精神に立脚した議会制民主主義を守る根幹となっているのであります。  しかるに、政府自民党は、多数をかさに、この伝統的な会期制の本旨を踏みにじり、最近は各国会の都度会期延長を強行し、第九十六国会のごときは、九十四日間延長という空前の暴挙を行ったのであります。議会制度を擁護する立場からも、このたびの会期延長は断じて認めることができないのであります。(拍手)  ことに私は、今九十七臨時国会は、本来ならば遅くも十月早々に開会すべきだったと思うのであります。深刻な不況打開、相次ぐ台風に伴う災害対策の一つをとっても早期に召集すべきところ、政府自民党総裁選にうつつを抜かし、四十日間もの政治空白をつくり、わが党を初め各野党の要求を無視して開会をおくらせたのであります。  しかも、臨時国会召集並びに会期については、与野党間で事前に十分な協議を行うという慣行が定着しているにもかかわらず、今国会の場合はこの慣行を無視して、政府自民党が一方的に十一月二十六日召集、二十五日間の会期の設定をしたことは紛れもない事実であります。いまになって会期延長を言い出すことは無定見、御都合主義であり、遵守すべき会期制度、ひいては議会制度を危うくするものであって、政府自民党に猛省を促すものであります。  これが、私の第一の反対理由であります。  ところで、今国会は、言うまでもなく、さきの通常国会からの懸案たる議院証言法の改正、航特委の復活、灰色高官証人喚問及び佐藤孝行議員辞職勧告決議案議決等政治倫理確立仲裁裁定完全実施議決人事院勧告完全実施の取り扱いをその冒頭において先議すべきところ、中曽根首相灰色高官をかばい、佐藤孝行議員を弁護し、あまつさえ、政府自民党は挙げて政治倫理確立に目をそらし続け、もって時間の空費をもたらしたのであります。  また、仲裁裁定議決をめぐっては、不当にも人勧凍結とともにこれを政治取引の具に供しようと画策をし、自民党衆参国対が対立相克するなど、国会運営に空転を来したのは万人の認めるところであり、これまた自民党責任であります。  また、重要な補正予算案審議に際して、提出すべき財政再建大綱すら示さず、あるいは景気回復不況打開策もきわめて不十分な内容であり、わが党を初めとする野党側の追及に対しても逃げ回った答弁に終始し、何ら明確な態度を示さなかったことが、審議の円滑を欠くところとなり、いたずらに時間を空費したものであって、この反省を行わず、会期延長をもってすり抜けようという態度ひきよう千万、無責任きわまると言わざるを得ません。(拍手)  今日、政府自民党は、補正予算案がようやく参議院に送付されたところであり、いまだ審議にも入れないことを会期延長理由に挙げているのでありますが、それこそ、国民世論に背を向け、明確な態度を示さず、不誠実な答弁に終始した経過が生み出した結果であって、その責任は挙げて政府自民党が負うべきであり、安易に会期延長を求める態度は絶対に認められません。  これが私の第二の反対理由であります。(拍手)  さて、中曽根内閣は、仕事をする内閣をキャッチフレーズに登場いたしました。しかしながら、閣僚の顔ぶれは、灰色や黒い霧に包まれた者、高級警察官僚出身者刑事被告人に率いられた集団に属する者が多数を占め、失礼ながら傷だらけ内閣と言われるのも余儀ないものと思います。  そこで、いやしくも仕事をすると称して政治倫理をないがしろにすることは許されません。また、今日の世界情勢は、戦争にどう備えるかというより、戦争を起こさせない平和共存国際環境をどう築き上げるかが問われております。そうしたときに、改憲、軍拡路線を強調し、あまつさえ明年度から十六兆円を投じて行わんとする五六中業は、明らかに国民の願望に逆行するものであり、わが党のとうてい容認できぬところであります。  現に、発足早々にもかかわらず、国民中曽根内閣に不安と危険を感じ取り、国民中曽根内閣支持率支持率を大きく上回るのであります。また、行革三昧に徹すると申されても、すでに「増税なき財政再建」や五十九年度特例国債発行ゼロという公約は完全に破綻をしたのであります。  この際、財政縮小均衡モデルを前提とした行革は、結局、経済成長を押しとどめ、企業倒産を多発させて、雇用失業状況を悪化させ、さらに、税収の落ち込みを招き、歳入欠陥を増大させるという悪循環の再生産に終わることは明らかでありますから、この際、行革のあり方を見直すべきだと思うのであります。(拍手)  その意味で、国鉄再建監理委員会設置法案は、当然に廃案とすべきものであります。また、公正な第三者機関たる人事院勧告は、きょうじゅうにもその完全実施の方向を示すべきであり、中曽根内閣は、この臨時国会を顧みて謙虚に反省し、改めて出直すべきであって、この臨時国会は本日をもって閉会することをあえて提案するものであります。(拍手)  以上で私の討論を終わります。(拍手
  5. 福田一

    議長福田一君) 北川石松君。     〔北川石松登壇
  6. 北川石松

    北川石松君 私は、ただいま議長から発議されました今国会会期を十二月二十一日から十二月二十五日まで五日間延長する件につきまして、自由民主党を代表して、賛成討論を行うものであります。(拍手)  第九十七臨時国会は、本日二十日をもって会期が終了をすることになっていますが、国民生活に重要な関連がある補正予算が未成立のまま残されており、また、はなはだ遺憾ながら、行政改革の一環を担うところの国鉄監理委員会設置法案、また補正予算関連法案である国債費繰り入れ特例法案地方交付税法案、来る地方統一選挙の準備のための法案、また日ソソ日漁業協定条約等がいまだ成立を見ていないのであります。これらの残されている補正予算及び法案条約は国政にとって重大な意義を持つものであり、これらを成立させ、国民期待にこたえることは、国権の最高機関としての国会の責務と言わなければなりません。(拍手)いま必要最小限会期延長は絶対に必要であります。  議長の発議はこの趣旨によるものであり、わが自由民主党は、政権政党といたしまして国民期待に沿うためには、これに賛成いたすものであります。(拍手)  以上をもって、議員各位の御賛成を賜ることをお願いをし、賛成討論を終わります。ありがとうございました。(拍手
  7. 福田一

    議長福田一君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  8. 福田一

    議長福田一君) 採決いたします。  会期を十二月二十五日まで五日間延長するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  9. 福田一

    議長福田一君) 起立多数。よって、会期は五日間延長するに決しました。(拍手)      ────◇─────
  10. 保利耕輔

    保利耕輔君 議事日程は延期し、本日はこれにて散会されんことを望みます。
  11. 福田一

    議長福田一君) 保利耕輔君動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 福田一

    議長福田一君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。  本日は、これにて散会いたします。     午後五時三十八分散会