○
金子(み)
委員 せっかく御検討中でありますから、その検討の中で
身体障害者と精神
障害者とを区別することのないように、同じように取り扱っていただきたい。もしふやすことができなければ、どういう方法をとったらいいかということはお任せしたいと思いますけれども、片っ方が不利益にならないようにぜひ検討していただくように強く要望させていただきます。
時間ももう終わりそうになりますので、あと
一つだけ
質問させていただきますが、せんだって
厚生省の御説明を伺っておりましたときに、
国際障害者年を契機に
——この年に始めるわけではありませんが、従来から指導してきておられます
障害者の
福祉都市あるいは
障害者の町づくりとでも言うのでしょうか、こういう
計画をどんどん進めていきたい、現在ある四十七カ所を七十二カ所にふやすという
予算措置などの御説明を伺ったわけですけれども、
内容についてはっきりと承っておりませんでしたので、どういう
内容を持っておられるのかわかりませんけれども、きょうは時間もありませんので、もし
福祉都市のことを考えられるならこういうことも考えていただきたいということのお願いとあわせて考えてほしいと思います。
それは建設の
関係と運輸の
関係と両方になるわけでございますけれども、たとえば
福祉都市というのは、東京都かの町田市なんかが車いすの町と言われているように、車いすあるいは白いつえで自由に町の中が歩けるような、自由に公共的な
施設の中へ出入りができるような、まずそこから出発するというふうに考えるわけですが、そういった公共
施設の建物のつくり方、そして車いすが出入りできるように、白いつえで出入りができるようにする。あるいはデパートですとか、役所はもちろんですけれども、会社その他のそういった公共
施設というものをどういうふうに直していかなければいけないかということについてのお考えです。
それから、さらに住宅の問題がございますね。いま一番困っているのは住宅ですね。ことに
日本のように畳の生活でございますと
障害者の方は大変に不自由なわけです。いす生活の外国ですら
障害者対策として一番問題なのは住居と
雇用だと言っております。スウェーデンのように二十四時間
サービスつきの、介護人つきの
障害者のためのアパートなどというようなものがすぐできるとは思ってはおりませんけれども、しかしそれでも
障害者の方たちが自由に出入りできるような住宅、いまの公共住宅は、
障害者も健常者も全く条件が同じでございますから、非常に不便を感じているわけです。そういう問題。あるいは細かくはなりますが、公園なんか
福祉公園というのができるようですけれども、公園に行って休みたいと思っても、公園には入れないんですね。それは御存じでしょうか。公園は全部入口にさくができていますね。これは、中で遊んでいる子供たちが危険に遣わないためにさくをわざとしてあるのですが、そのさくがあるためにかえって今度は車いすが通れない、こういう問題が起こって、大変に訴えられております。こういう細かいことは、句だとおっしゃるかもしれませんが、しかし
障害者のための町づくりならば、きめ細かく行き届いた
対策がなければどこに
障害者の町としての特徴があるかということは出てこないわけですね。ですから、その辺をぜひ建設省の方で考えていただく、厚生大臣の方で考えていただきたいと思います。
運輸大臣の方に考えていただきたいと思っておりますことは、この人たちが、これは
身体障害者になりますが、車いすを使っている人がバスに乗れなくて困っているのです。ですから、リフトつきのバスを、いわゆる路線バスですが、毎日せっせと出すことはないと思いますが、何台かのうちの一台はリフトつきの路線バスが走るのだ、何時にそれが走るのだということがわかれば、それを利用するようになるだろうと思うんですね。
そういうようなことですとか、あるいは駅のエレベーター、これはいま駅員の方々に大変に御苦労願って、エレベーターの使えないところは車いすを一生懸命抱えていただいて、そして階段をプラットホームまで上がるようにしています。本人もそのことについては非常に恐縮しながらやってもらっているんですね。こういうようなことのないように、遠慮して謝りながらやるのではなくて、駅のエレベーターも、これは
障害者のためにつくるというふうにお考えにならないで、
障害者も健常者もお年寄りのことだって考えなければなりませんし、それから小さい子供のことも考えなければなりません。ですから、何も
障害者障害者と言っているのではなくて、お年寄りとか
障害者とかあるいはぐあいの悪い人、こういう人たちのために、エレベーターをつくるならみんなが使えるように、共用して使えるような共通のエレベーターをぜひ設置していただいて、それでボタンを押せば自分でできるように自動式に、そういうふうなことも考えながら
福祉都市の
計画というものを考えていただきたいと思うわけであります。
これらを考えていただくのには、やはり総合的な
計画ですね。ですから、
厚生省が
福祉都市の御担当であるとすれば、その
内容を整えるためには、あちらの省こちらの省ということになると思いますので、先ほどの
対策協議会の中にそれぞれ担当の部会がありますから、こういうものと十分検討し合って、そして責任幹事事務局は
厚生省ですから、やはり厚生大臣の方でしっかりとそれを取りまとめて、総合的な
計画を立てていただかなければならないと思います。私は、
国際障害者年の
推進本部が一年でなくなるといいますけれども、一年でその本部がなくなったとしても、その点は仕事として十年なりあるいはその先へ延ばしていくための責任者として、副本部長をやっていらっしゃる総務
長官と厚生大臣からそれぞれ御
決意のほどを伺わせていただきまして終わりたいと思います。