○田邊
委員 あなたの
立場ですから、私は別に
答弁を制止することもいたしませんけれども、少し広範囲に触れておるものですから、私の持ち時間が実は余りございませんので、非常に残念でありますけれども……。
紺野議員の一身上の
弁明は引き続いて、
矢野質問においては宮本
委員長の復権に関して事実を正しくつかんでいない、戦後の民主化措置を正しく理解していないということがあります。私はこれに対して、これはいろいろな見解があり、実はいろいろな事実認定をしようとすることについては、これはこれなりに
一つの意味がありまするから、こういうふうに断定をするのはいかがかと思いまするけれども、これに関して、実は矢野
発言は共産党に対する不当な言いがかりであるというふうにあなた言ってらっしゃいますね。
〔
委員長退席、
木野委員長代理着席〕
さっき私が申し上げたように、気持ちの問題として別に理解をしないわけじゃありませんけれども、
公明党に対して、
公明党の矢野書記長の
発言が共産党に対する言いがかりであると言うのは、あなたの側からすればそうであるかもしれませんけれども、しかし、そのことをあげつらってあなたの一身上の
弁明に加えることについては、私はこれも賛成できません。そして、そういったことをあなたが批判をしながら、あなたの本
委員会における一身上の
弁明の中で、
公明党は云々という
公明党批判をしておるところのくだりがあります。したがって、共産党に対する言いがかりと言って、あなたが声を大にして
弁明をされまするその人
自身が、この一身上の
弁明の中でもって、
公明党に対してやはり批判をしているという条項は、これまた私としては賛成をしかねます。やはり相手の
自分に対する批判に対して
一つの意見をお持ちであるとすれば、相手に対しては私は相当慎重でなければならないんじゃないかと思うのです。みずからを律するに厳しくなければならぬだろうと私は思うのでありまして、その点では、あなたのいわば相手に対するところの批判の厳しさというものは、私はこのくだりから言ってもいかがか、こう思っております。これについては、
理事会で後で取り扱いについて御協議があると思いますが、そういったことについてひとつ私は申し上げておきたいと思います。
それから、
正木君の
暴力の問題についてもあなたは云々しておりますが、これは直接的に本
委員会におけるところのいわば審議の対象ではありませんから……。付随して起こった事件だというふうにあなたは言っておりますけれども、しかし、これはわれわれとしてはここでもって論ずることは避けたいと思っております。相関関係があるかもしれませんけれども、われわれとしては避けたいと思っております。
そこで、私も見解は
最初に申し上げましたけれども、
紺野議員のこの
不規則発言というものに対して、私はあなたの気持ちについていろいろとそんたくはいたしますけれども、しかし、
議会の中におけるところの
発言としては必ずしも穏当であったとは言いがたい、穏当を欠くものではないかと実は首をかしげます。やじは
弁論の花でありまするけれども、しかし、それには一定の節度がある、こういうふうにわれわれは思っておりますから、そういった点であなたの
発言については、私はどのような言い回しをされようとも、いわば瞬間的にあなたが
抗議として
発言をされたということを言っている以上、これに対する
発言が必ずしも当を得たものとは思いません。しかし、それが
国会法百十九条の「無礼の言」であるかどうかについては、私は一番先に申し上げたような考え方でございまして、これをにわかに
懲罰に付することについてはわれわれとしては賛成できない、こう思います。したがって、この問題に対するところの対処の仕方について、私どもは当初から、
紺野議員の
発言というものの心情やその背景についてそんたくすることは別として、あなたの
発言がやはり穏当を欠くものではないか、こういう観点でもって、その点に対してはひとつ率直に何らかの意思表示があってしかるべきではないか、こういうふうに思って実はそのことを申し上げてきたつもりであります。
それからもう
一つ、ここで注意を喚起しておたきたいのは、その後において、この問題を中心として
議会内におけるところの政党間の論争がかなりあるようであります。われわれはそういったことについて関知をいたしませんけれども、あなたの前回の一身上の
弁明の中にも、その後におけるところの
公明党なりの演説会等におけるところの
発言を取り上げていわば
弁明をされた趣旨がありますけれども、それについては私は、これは必ずしもそれを取り上げることについて賛成できないという形でもって、いわばあなたの再考を求めたいと思います。いま共産党と
公明党あるいは民社党との間において、いろんな政党間の論争があります。これはこれなりに、政党でありまするから、われわれもお互いに論争はいたします。しかし、そのことを
議会の中で持ち出し、そのことを持ち出したことによっていわば
不規則発言があり、それで
懲罰に付する、私はこういうような事態の進展についてはまゆをひそめるものであります。したがって、こういったことを
懲罰事犯に持ち込むことについては避けるべきである、われわれはこういう考え方に立つものであります。
そこで、最後に
一つ紺野議員にお伺いしておきたいのでありまするけれども、あなたはいろんな言い回しをされて正当性を列挙されておりまするけれども、私は、
最初に申し上げたように、われわれは、
議会内におけるところの
発言は
議会外に責任を問われないという憲法規定によって、いわば
議会で論争をやっておるわけでありまするから、そういった点において、
議会内におけるところの
発言というのはお互いに慎重でなければならない、厳正でなければならない、こういうふうに思います。したがって、これは私の自戒も含めて、やはり
議会においては政策論争を中心として堂々たる論陣を張ることが必要だろうと思います。この矢野
発言に対して、あなたの
不規則発言というのは、あるいは心情的に理解のできる点もありましょうけれども、しかしそれはあなたの長い運動の経歴から言えば、そういった
不規則発言でなくて、
不規則発言を抑えて、別の機会において、
議会の中において堂々たる論争の中でもってこれにこたえるのが私は当然の筋道である、こういうふうに考えていますから、そういった点から見て、あなたの
不規則発言そのもの、その心情、その背景はいろいろあろうとも、
不規則発言をされたこと
自身について、あなたの何らかの遺憾の意思表示なり反省の
態度があっていいんではないかというふうに私は思いますけれども、あなたは
不規則発言そのものが、中身は別として、
そのものが正当である、当然のことである、こういうふうにいまでもお考えでしょうか。
不規則発言そのものについて、あなた
自身はこれは決してよいものではない、こういうふうにお考えでしょうか。その点に対するあなたのいまのお気持ちを承っておきたいと思います。