○
久保(三)
委員 お話がありました中で、たとえば
ロッキード問題に
関係して省内の
綱紀粛正を図るということですが、具体的にどの
程度どういうふうになさるというのか、これは必ずしも明らかではないようですね。しかも、巷間伝えられるところでは、
招待ゴルフなどは自粛しようとかいうこともあるそうでありますが、これももちろんだと思うのですね。しかし、この
責任の
所在というのが明確でないからいつでも問題ができるんだと私は思うのです。
役人というのは大体二年か長くて三年たてばとんとんとんとんいってしまうから、
責任の
所在が明確でないのですね。そのために
行政の乱れが来るということが
一つある。
この
責任の
明確化ということと、それから、
信賞必罰というものが必ずしも的確に行われていないと思うのですね。持に、
エリートコースを歩んできたような
役人は、一遍
エスカレーターに乗ればそのままずっと上がっていくというかっこうで、途中で
政策の
失敗があっても、これはもう何にも処罰はない。きのうも
国鉄の問題で申し上げましたが、
政策の
失敗については、これが
企業というか、
会社や工場ならば直ちに問題になるのです。ところが、
役人の
世界ではそんなものは問題にならぬ。そこに問題が
一つあると思うのです。そういう問題を含めて、
ロッキードに
関係して、
綱紀粛正、
許認可の
事項についてもそのとおりでありますが、具体的にどういうところまでやっておられるのか。私がいま
指摘しましたところの
責任の
所在の
明確化はどういうふうにしてやられるのか。
それから、もう
一つ、
造船の問題で、
大臣の
お話では、
先行きの
見通しを誤ったというのが
企業の
責任になっております。もちろんこれは
企業の
野方図な
競争原理というか、そういうものにある
程度問題があると思うのです。しかし、それをチェックし、これを抑制できなかった
造船政策というか、
海運政策というか、そこにやはり問題があると私は思うのです。たとえば、御
承知のとおり、
造船の場合は
船台については
許可事項でありますが、
業者から言わせれば、その
許可をしたから
船台を大きくした、あるいは増設した、しかし
不況に見舞われて、いまや困った、ということだと思うのです。いずれにしても、問題は
運輸行政のあり方について
責任を明確にするということだと思うのです。そのことについて具体的に
対策をお立てになることが先決ではないかというふうに思います。
それから、時間もありませんので
幾つか
お尋ねするのでありますが、お述べになりましたことも重要かもしれませんが、いま最も大事なのは、
国民生活に密着した
地方交通をどうやって維持していくかという問題であります。きのうも
国鉄の
ローカル線の問題について私から
お尋ねをしましたが、この
対策も明確ではありません。御
承知のとおり、前
国会以来われわれ
社会党としましては
一つの
法案を提案しております。それは
地方交通を民主的に再編成し、整備するということを
中心にしているわけでありますが、これらは
政府は全然関心を持っておられないのでありますか。いずれにしても、
地方交通をどうやって維持し、
地方経済のために寄与していくかという大きな問題があると思うのですね。これらについて御所見のほどを承りたいと思うのです。
それから、
海洋法の問題でありますが、
海洋法の問題を単なる
保安庁の問題としてとらえるのではなくて、もう少し
外交政策の上からもこれはとらえる必要があると思うのです。たとえば最近のミグ25に見られるような
外交政策では、
保安庁の
機動力をふやしても、残念ながらこれは物にならないのではないかというふうに思うのであります。いずれにしても、そういう問題を含めて今後やっていただきたいと思うし、また、そうせねばならぬと思うのであります。
繰り返しは申し上げませんが、
ロッキードに
関係しての
綱紀粛正の
具体的対策はどうなっておるのか。
お話のありましたように、
許認可事項の整理も必要だし、それから、古い
法律制度は改廃することも必要であります。と同時に、民主的な
制度はもっと重点的に確立していくということだと思うのであります。その中で当然
行政の
責任を明確にしていく必要がある。
それから、世論を尊重するという
立場には
幾つかあると思うのでありますが、
国会の
議論は、
野党の
議論はいままで聞き流しが多いのであります。そのために独善に走っていくきらいがある。
ロッキードの問題
一つとっても、
政府部内と与党の間で密室でいろいろなことをやられてきたから問題が出たんではないでしょうか。そればかりじゃないと思いますけれども、そうだ。
国会という
場所で
議論が展開されないし、展開されてもかみ合わないというところが問題の大きな点だと私は思うのであります。
これらについてはいかがでありましょうか。