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土橋委員 そうしますと、四十八年から五十年まで大変な尽力をされまして六十八億の金をお出しになっておる。進捗
状況は大体三四・二%だ。そして事業量全体から見ると四五・九%、約四六%だ、こういう
説明でございます。
私はこの表をずっと拝見をいたしまして、
全国至るところ、これは東京はもちろんでありますが、北海道を初め、埼玉、千葉、神奈川、
愛知、大阪、福岡など、大変多くのところでそれぞれ
努力をされております。しかしながら、実際問題として、依然としてこの問題の解消はされていないわけです。この解消をされない大きな
原因は、すでに皆さんも御
承知の、用地の問題が非常に困難であります。用地をいかようにして取得をするかという問題が非常に問題でございますが、そのために政府は具体的にどういう財政援助をしておるのか。また、五十一年度は大蔵当局はこの問題をどういうふうに見て財政援助をする考えでおるのか、これが第一点であります。
特に問題になるのは、駅前です。これは先ほどのお話によりますと、たとえば道路に面したところに
自転車置き場をつくる場合には、半額は国が負担をするというふうに決定をしたと承っております。ところが、駅前の問題については
地方自治体がやるべきだ、こういう観点を持っております。しかし、
地方自治体が駅前を持っておるか持ってないかはそれぞれ調べなければわかりません。そこへもってまいりまして、たとえば国鉄の場合を見ましても民鉄の場合を見ましても、それぞれ
事情があって、一様に国鉄さんだから、あなたの土地だから何とかしてくれと言っても、いやここは将来ショッピングセンターをつくるのだとか駅を上に上げるのだとか、いろいろな
事情があろうと思います。もちろん、私鉄もそうです。いろいろな
事情を持っていると思います。持っているさなかに当該府県や市町村が
自転車置き場のために何とか提供してくれと言えば、国鉄の場合は大体有償を中心としておるようでございますね。また私鉄の場合だって、駅前ですから高い土地でございますから、そうむやみに
自転車を置くためにさあお使いくださいと言って広大な土地を提供するというわけにまいらぬでしょう。そうすれば、当然国がその市町村が行う行動について補償するだけの財政的な
措置を講じなかったらできないじゃありませんか。ただ市町村長にやれやれと言ったって、市が幸いに自分のところの土地を駅前に持っておったらいいですけれ
ども、持っていなければ、立川のように、区画整理をした穴あけ買収の土地を利用して
自転車を置かす、あるいは市が幸い持っておれば一定の地域を提供するということになるでございましょう。そうなってくると、経済的な補償なくしてはこの問題は解決しないじゃありませんか。これが主な点の第二であります。
そこで、これは
全国的な問題でありますから、私は
全国のそれぞれを調べてお話をしたいのですけれ
ども、私は東京選出の議員でありますので、東京の点から申し上げてみたい。東京の例から申し上げますと、駅はたくさんございますので一々挙げるわけにまいりません。
自転車置き場が非常に困難を感じておるだろうと言われる区、市だけを私簡単に申し上げます。
たとえば江東区では、亀戸駅は約八百から千の
自転車が蝟集し、あるいはそれ以上です。これが放置をされておる状態です。特に蒲田は、御
承知のように
全国一と言われております。三千五百何十台というのが放置されておると言われておる。現にそこへ乗ってきた人は恐らく何千台ということでしょう。次は、経堂あるいは千歳烏山、これは大体全部千台以上級です。それから杉並の荻窪、阿佐ヶ谷、高円寺、特に荻窪は大体千五百台以上です。これが放置されているわけです。次は豊島区の池袋駅でございますが、これは五百台前後でございます。多いのは練馬。これは桜台駅にいたしましても、石神井公園駅の前にしましても、あるいは大泉学園駅前にしても、大体五、六百台級であります。国鉄の葛飾はひどいですな。葛飾を例にとれば、金町は大体二千八百五十三台。これは去年の暮れです。それから亀有が千九百四十七台
自転車が放置されている。それから新小岩が千九百二台、高砂が八百六十二台、お花茶屋駅が六百四十二台、青砥、立石、全部六百から七百台級であります。
後は市部へ参ります。八王子の本駅が大体千台級です。それから西八王子が大体千二百から三百台であります。武蔵野、これもひどいですね。吉祥寺が大体千台、それから三鷹が大体七百台、武蔵境、きょうも私は注意をして見ましたが、武蔵境は大体千八百台級であります。次は調布でありますが、これはつつじヶ丘が大体七百台級であります。それから調布の駅が大体千二百台級です。小金井、これはひどいですね。東小金井の駅もきょうも私注意深く見たのですが、大体千七百台級です。それから武蔵小金井が千五百九十何台という
状況です。日野、これもひどいです。豊田の駅が大体千二百台級です。一度皆さんあそこに行ってごらんになってみると通ることができない、駅に行くこともできない、都営住宅のが全部
自転車でやってくるわけですね。あるいは東村山とかあるいは新秋津の駅とかございます。たとえば狛江なんか、狛江の駅のところは、御
承知のように駅前が非常に狭いです。新しく駅をつくるというところに大体千台の
自転車が放置されておるわけです。こういうふうに
全国至るところ、これは多摩市もそうです、稲城市もそうであります。一体どういう解決をしようとしているのか。
そこで私は皆さんに見ていただきたいと思って、私の手元に集まった資料ですが、これは埼玉県の所沢のところ、この状態です。ひとつ
委員長もごらんいただきたい。これはどうしようとお考えですか、みんなこういう状態。これはみんな近所の駅の状態です。裏もありますからどうぞ。いま数字を挙げましたような問題だけではございません。四日ほど前、私は足利へ参りましたが、小山の駅では
自転車の上に
自転車を積んでいるのが
地方新聞に載っております。そうしてくると、
最初自転車を持っていった人はそこまで行くことはできない上に、
自転車の上に
自転車が積んであるからとてもじゃないがとることはできない。そこの奥さんが頭を抱えてこうやっている写真もございましょう。自分が置いた
自転車がどこにあるか全然わからない、こういう
事態が起こっているのに対して一体責任はどこにあるか。西友さんはうまいことを言っている。
お客さんの
自転車でございますから、これはもう私たちは大事にしてあげなければならぬというので、西友という一私鉄企業でありながらも駅員さんはそういうことをおっしゃっておる。ところが、国有鉄道はどうであるのか。国有鉄道はがんとして、たとえば町田市の例を見ても、なるほど町田はそれはいまのところ盛んに発展しておりますから、それこそ大変なところでございますけれ
ども、
自転車置き場について市長から再三再四要請しておってもなかなか適当な場所を、これは国有鉄道の場合もそうです。原町田の国有鉄道もそうですか、民鉄の方の新原町田駅の方だってまともなこともできていない。ですからみな大きいデパートの横に
自転車をだあっと置いている。通ることも困難です。といってこれが放置できる状態ではございません。でありますから、この問題は、私の地域に所属する八王子にいたしましても町田市にしても、この問題を解決する基本的な財政
措置と、そして、この
室城室長などを初めとして真剣にこれは国有鉄道の諸君もまた私鉄を管理しておる諸君も考えてみなければならぬ問題であります。
その第一は、
自転車運行の安全を期するということはもちろんであります。これは当然のことであります。
自動車の運行の安全を期すると同時に、
自転車交通の安全を期さなければいけません。同時に、
子供さんや婦人や、あるいはそこを通過して買い物をするとか、駅へ行く人の個人歩行の安全を期してやらなければいかぬわけですね。そうなりますと、どうしてもここで国が抜本的な予算を組んで、モデル六十四の市はもちろんでありますけれ
ども、五百九十九なりあるいは千なりの市、町に対してここで大きく国家的な態度を明確にしませんと、結局
自転車が宙に浮いてしまう。ところが警察は道交法七十六条三項でありますか、きょうから調布市では、調布警察はこれを発動して
自転車を皆どっかへ持っていってしまうなんという騒ぎをしているところがあるわけですね。警察の幹部の皆さんどうですか。人様の財産を道交法七十六条三項の
規定で、ゆえなく道路上に物を置いたからというような理屈をつけてこれをどんどん売っ払ったり、ごみ
処理をするようなことが許されるでしょうか。私はそういう警察の態度についても非常に疑問を持っておるわけです。また従来各市がやっている行動を見ますと、市はそういう場合には御
承知のように警察と
協力をし、いろいろな方法をやっております。いろいろな例があるのです。たとえばここではこういう苦情が出ております。西多摩郡の羽村では、国鉄の利用客にもかかわらず駅側で問題点を積極的に解決しようとしていないので非常に困っておるということが、羽村の
報告では出ておるわけですね。これは国有鉄道の監督をしておる
運輸省はどうですか、こういうことをやっておる国鉄は。また、そういう
自転車については七十六条三項の
規定を準用して取り締まるけれ
ども、しかし一定の期限を置いて、たとえば赤札をつけて、次また赤札をつける間、一週間とか十日たっても引き取り手がない。もう一回また赤札をそこにつけておいて所有者を待っておる。待っておると来ない。そうしていよいよ
自転車がさびてきて、これはもう使いものにもならない状態になるまで放置してあるという場合には、市と協議をしてそれを撤去するなりあるいは廃品としてやるというような、そういうきわめて行き届いた狛江市のような例もあります。
こういう点についてひとつ警察庁及び運輸当局並びにそれぞれの所管の諸君の
説明を聞きたいと思います。