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小笠原貞子君 そういう姿勢でやっていただきたいと切に希望するものです。
さてそこで、そういう姿勢でやろうとなすったときに、具体的にそういう姿勢を裏づけられる
検査体制なり
研究体制というものがあるだろうかどうかということ、この法案が通りました後の問題で、前回からこの委員会でもまた、衆議院においてもいろいろ論議されていることで、あえて重ねて申し上げたくはないと思いますけれ
ども、この
事件を通して私は非常にその点が残念だったわけなんです。先ほ
ども言いましたように、
事件発生というところで当事者である
熊倉さんは、県に連絡をした、しかしなかなかすぐに答えてもらえなかったというような点ですね。この間からの
局長の答弁の中で、現在
肥飼料検査所は国のものが六カ所だと、各
都道府県に各一カ所ある、人員にしてはこの間、何か四十四人しかいないというようなお話があったわけですけれ
ども、この
法律が通りまして、ある意味では
検査というものが整理されてきて楽になるというような点もおありかと思いますけれ
ども、また今度のような問題が絶対起きないとは限らない。そんなときに本当にこれをすぐに受けて立って
検査してもらえるだろうかということを考えますと、大変に私たち不安に思いますし、またこの間からの論議も、その点が果たして大丈夫か、という討論になっていたと思うわけです。第一に、国の
検査所六カ所、四十四人というようなものを、この間の御答弁を伺いましたのでは、いますぐ何カ所、何人ふやす、予算はどれくらいだ、と言うことはおできにならないということでしたので、あえてお答えはいただかなくても結構ですけれ
ども、ぜひ拡充して成果あるものに、この法案の成果をちゃんとそこで締めくくれるようにしていただきたいと思うわけです。
第二の問題については、この間も
検査機能を分担するとおっしゃいましたね。国の方は安全性の問題を主にして、そして地方の場合にはその
成分というような分担をしてやっていくというようなお答えが出ていたわけなんですけれ
ども、確かに分担するということは機能的みたいに見えるけれ
ども、今度みたいな
事件が起こったときに、地方にそれだけのものを
検査するというような体制が
——これではちょっとやりにくくなるんではないか、かえって時間がかかるというようなことになるんではないかというようなことから、その機能分担ということでやっていけるかどうかということですね。ちょっと不安が残るという
問題点と、それからいろいろ伺ってみると、
検査機械に対しての国の補助というものが、地方の場合には出ているわけなんですけれ
ども、機械もさることながら、この人件費というようなものも地方自治体にとってみれば非常に関心があるし、ぜひ要求したいという問題だと思うのですね。人件費の補助というものはなかなかむずかしいとおっしゃると思いますけれ
ども、考えられないのかどうか、今回の
栃木県の場合にはわずか二人なんですね、職員が。これではとても大変だと言われるのも無理ないと思うのですね。特に特約店や
農家などから、いまみたいに具体的に出てきたというようなことでは、とても立っていかないんじゃないか。
それから私は、北海道がどうなっているかなというようなことをすぐ問い合わしてみたのですけれ
ども、北海道も実にお粗末な体制になっておりまして、きちっと独立してなくて、北海道農務部畑作振興課肥
飼料検査室ということになって、道庁内の部局になっていて、職員は二人だと。しかもそれが専従ではなくて
一般の仕事と兼務しているということだったわけですね。ビルはりっぱな合同庁舎に入ってますけれ
ども、二人が兼務やってこれで果たして、
農家やメーカーから物を持ってこられたときに、果たしてどの
程度これにこたえることができるのか、というような点を大変心配したわけなんで、その点などについてお伺いしたいと思います。