○
国務大臣(
小沢辰男君) 私も実は
地元でございますから、
志苫先生同様にこの鳥屋野潟の景観なり、この地域の特殊性なりというものはよく知っているわけでございますが、いま県のほうで鳥屋野潟を
公園計画にする際に、公園としてこの水面を、この湖水、鳥屋野潟という潟を非常にそこに着目して
公園計画をつくっておられるんじゃないでしょうか。したがって、この湖といいますか、この潟の大部分は公園としてぜひ利用させてもらいたいと、そういう
考えで鳥屋野潟の公園区域の設定というものをおやりになったわけでございます。私
どもは治水の観点から見て、一体県が最初お
考えになって、これが審議会を通らなかった案がございますね、
志苫先生御存じの。大体一割ぐらいで、少し何といいますか出っぱっている狭いところを埋め立てをしまして換地の用地にすると。したがって、九割減歩という
考え方で区画
整理事業でやろうというふうにいたしました
計画が最初あったわけです。
そのときに
建設省なり市当局と、県管理でございますから、県の中の市当局と相談をして、それでも治水上は何ら支障はないというので、それじゃせっかく公園区域にしたり、あるいは河川のいま現在敷地でありますけれ
ども、それが民有地が大部分であるものを、そういう九割減歩によって全部国有なり官有にしてしまうということができるから非常にいい方法だということで、県はおそらく
計画をされたんじゃないかと思うんです。そうすれば、もう一割の土地をやることによって、百六十ヘクタールの土地を全部公園にできる。まあ一部先ほどおっしゃったように沿岸地帯でこまかいのが一ぱいありましたからそれは買収をしなきゃいかぬだろうと、そういうことで出発したのが、その九割減歩について、いまの新潟市の土地の価格から見て少し優遇じゃないかという議論が出て、いろいろこう何か審議がどうしても区画
整理事業でやらなきゃいかぬのかどうかということで、県
会議員の何か
地元の諸君がこちらへ
——私はもちろん当時
建設省でありませんけれ
ども、出てきたようにも聞いておりました。これは間違いかもしれません。私が存じておる
経過はそういうことであったわけでございます。
で、河川の、いまの鳥屋野潟全体を、大部分をやっぱりこれが湖としてあるがゆえに公園ということがそこに出てきたんじゃないかと思いますので、やはり公園区域としては水面をできるだけこの区域の内に入れて、公園としてはいきたいという気持ちじゃないかと思うんですが、この点は県がまた何か別の
考えを持っておりますのか、私は最近の県の
——まだ本省の担当局長からは聞いているだけでございまして県のほうは聞いておりませんが、おっしゃるように、うんとできるだけ河川で残して、公園だけは、なに河川で残っておったって見えるんだからいいじゃないか、必要な公庫の面積だけを何か施設をするなり、何かの施設だけをそこで一部買収なりその他の手段によって確保すれば、あとは河川として残っておるものをそのまま見ることは同じなんだから、動かないんだから、だからそれで残しておいて、河川で残しておいて何ら差しつかえないじゃないかという御意見もこれは一つのやっぱり意見じゃないかと思います。思いますが、やはり公園の区域に入れておいて、そしてそこをたとえば今度深く掘るというようなことになりますと、水をやっぱりきれいにして、公園とすればあるいは中にどういう
計画が今後起こるかわかりませんが、若干こうつき山みたいなものを盛ったり、あるいは何か長いまん中に歩いて渡るようなそういう施設をつくったりというような、公園としていろいろ市民の要望にこたえて何かやる場合には、この潟全体を公園区域の中に入れたほうがいいという
感じでいままで来ておったんじゃないかと思います。
で、
先生の御意見は御意見として、一つのやっぱり御意見だと思いますから……。ただ、いまの現状で見ているだけでいいじゃないかと、こういうことになれば、あるいはそういう御意見もあろうかと思いますので、その点は私もまた、きょうはここで相談をしているひまなく
答弁に立っているものですから、よく相談をいたしまして
お答えいたしますが、やはり私はどうしても県の
考えは、この水をまずきれいにし、そしてこの大きな鳥屋野潟というものを一つの景観として、公園として利用していきたいと、将来のいろいろな利用
計画も
考えると、わずか一割のもので交換をして、全部これが公園として公有地になるということは非常に望ましいという発想から出てきたのじゃないかと思いますので、まあ
地元の意思を尊重して、私
どもは治水
計画上必要のないものは必要ないという回答を申し上げておったわけでございます。