○近江
委員 先ほど長官も感想を言われたわけですが、本
委員会において九月の二十日に問題が明らかになった、その
時点で真剣にやればよかったということをおっしゃったわけですね。いま山田さんのそういう感想もお聞きしたわけですけれども、私はそれは根本的な反省じゃないと思うのですね。で、こういう問題につきましては、私たちほんとうにこの
科学技術委員会で、もう口をすっぱくしていままで申し上げてきたわけです。
森山長官、就任されて新しいですから、いままでやっておられなかったわけですから、しかし
大臣がかわったといえども、昔のことは知らぬというわけにはいかぬわけですね、
大臣でありますから。そういう点からいきまして、少なくとも、私も本
委員会で、もうこの五年来このことを叫び続けてきたわけです。
〔
石野委員長代理退席、
委員長着席〕
いままで、たとえば館山沖に、これは話は違いますけれども、いわゆる
原子力の廃棄物をほっておる。この事実を私聞きまして、本
委員会で聞いたわけですね。その
時点では、絶対ほっておりませんと…。ところがしばらく、半年たってから、参議院において、わが党の矢追議員が
予算委員会で聞きまして、二千数百本ほっておった。その
時点でわかっておるのに、隠蔽しておったわけですね。そういうようなこともいままでありました。いままで事故がありながら、なかなか
報告しない。そういうすべて隠蔽するというか、まずいことはふたをしていこう、こういう体質というものが、
科学技術庁にずっとあったわけですよ。ですから、われわれはそういうものをなくして、あくまでも科学というものは真理の探究である、ですから、すべてをやはり明らかにして、その上に立ってどのように今後やっていくか、そういう積み重ねをしなければ重大な問題が起きますよと、私はいままで言ってきたわけですよ。何も九月二十日にこの
委員会で問題になってから、その後そうしたらよかったという問題じゃないのです。これはもっともっと根本的な問題なんです。いままで
安全性の問題ということを言ってきたわけでしょう。ですから、当然こういうような分析とかいう問題は、じみでありますけれども、一番これは厳格にやらなければならぬ問題です。どのように、委託しておる
分析研究所がやっておるかと、少なくとも
科学技術庁は常に係官も派遣して、そうしてそれをシビアに監督していかなければいけないわけです。それを、ああいうような汚職
事件があって、なれ合いということがはっきりしたわけです。そういう癒着が今日のこういう
事件を生み出したわけでありますけれども、今日いままで積み上げてきたそういう科学に対する信頼というものは、
国民はいままでも信頼していませんけれども、もうとにかく完全にくずれてしまったわけですよ。いまやあなた方が何をやろうとしたって、
国民は全部逆で見ますよ。不信ですよ。だから、これは根本的な反省をしなければいかぬわけです。根本的な反省のことばが、
科学技術庁長官も、
原子力委員山田さんも、聞かれないわけですよ。あなたどう思いますか、ひとつ
長官と山田さんにお伺いしたいと思うのです。