○戸田菊雄君 時間がありませんから、あと三点ほどお伺いして終わりたいと思うのですが、だいぶ問題用意してきたんですけれど、三十分ということですから、その範囲で終わりたいと思うのです。
東京証券取引所理事長にお伺いしますけれ
ども、七月の二日、四十七年度
株式分布状況
調査というものをやりまして、速報を発表しておられますね。で、これによりますと、総
株式数に占める
個人持ち株比率というのは三二・九%に下がって、大体四十六年度比で四・五%の減少、こういう発表ですね。それで、全国の全
上場会社は千六百三十一社。三月末の
調査ですね。それから
株式総数は四十六年比で七・三%増、千三百六十九億余万株。そのうち
個人ものが三十七億万株減少、株数で。というような比率になっておるわけですけれ
ども、結局その
調査内容見ますと、
法人持ち株比率が四・五%増加して、結局
個人株が減少したのが
法人株にいっちゃっているのですね。こういう状況になっているのですが、この現象は、現状の状況でいくなら、それはまたこういう状況は継続的に現象としてあらわれてくるのではないか。そういうところで、七月三日に
理事長名でこの対策についての諮問事項を出して、答申を得ようということになっております。ですが、具体的にどういう一体今後これらに対する、
持ち株の減少の防止というか、大衆投機、こういうものの減少というものに対して、具体策としてどういうふうに考えられているのか、この点が
一つです。
それから、
投資信託の件について
江口参考人に、これは専門分野だろうと思うのですが、ことに本問題についてお伺いをしておきたいのですが、
一つは、
昭和四十三年
大蔵省の計量分析ですね。五十年度の
証券市場の青写真というのが描かれていますね。これによりますと、
個人金融資産残高に占める
有価証券の割合、四十二年三月末で一七・一%。五十一年の三月末になりますと二七・八%、こういうことで予測しているわけです。で、中身は、
株式が九・四%から一〇・三%。公社債が五・二%から一三・七%。
投資信託の受益
証券が二・五%から三・八%。で、
株式はわずか、公社債の上昇を高く見積っていると思うのですけれ
ども、この
投資信託の割合も高まって、全体で四兆八千百八十億、これに達するということを
大蔵省は青写真を出しておるわけです。で、この過去残高のピーク時一兆二千億円でありますが、この四倍を見積っているわけですね、大体。で、これは大体
大蔵省の青写真どおりに現状動いているのか。そういう見通しで青写真ができているのか、この辺の見通しは、実際やっている関係者としてどういうふうに考えられておるかですね、この点が第一点です。
それからもう
一つは、
投資信託の今後の課題としまして、運用の自主体制の確立ですね。いまのところは、
証券会社の顔色を見ながら運用していかなければいけないという、きわめて非自主的な運用がなされているのが現状だと思う。いろいろな
制度改正をやってきて、そういう運用体制の自主確立ということにつとめてはきましたけれ
ども、そういう残滓はまだまだ残っている、私はこういうふうに判断をするんですけれ
ども、そういう面についての
改善策は一体あるのかないのか、どうお考えになるのか、この点が
一つ。まあ具体的に言うと、運用者の
責任と権限の明確化ということになるでしょう。もう
一つは、運用の科学的方法、こういうものの関連をどう一体
改善するのか、こういうことになると思いますが、こういう点の御
意見について、第三点、お伺いをしたい。
それからもう
一つは、販売組織と販売方法です。非常に、情報化時代といわれる、そういう部面での
事態というものが非常に進展しているんですけれ
ども、
日本の場合は、どうしても、人情と義理といいますか、そういう旧態依然たる販売組織方式というものがとられているんですけれ
ども、そういうものはやっぱり抜本的に
改善を迫られる
——さっきも
先生がいろいろ
指摘をされた
アメリカとの対比の問題、
相当これは、六年くらい
アメリカよりはおくれているわけですから。しかし、今後、資本の全面
自由化によって、どんどん向こうの
投資信託が入ってくる、そういうことになると、
日本の現状からいったらこれは太刀打ちできないんじゃないかと思うんですね。そういう
意味合いにおいての
改善策は一体どうあるべきか。
それからもう
一つは、
個人金融資産について、非常に
日本の場合は、まだまだ未熟な体制になっていると思うんですが、これは
大蔵省のほうで、
個人金融資産がいまどのくらいになっておるか、ちょっと数字的なものを発表してもらえば、非常に参考になるので、これは発表してもらいたいと思うんですが、そういうものの保護育成体制といいますか、そういうものを今後どう一体位置づけをしていったらいいのか、そういう点について御見解を聞かせていただきたいと思うんです。