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加藤国務大臣 この問題でありますが、私も新聞を見て驚きまして、内容を検討し——行管の勧告の内容もよく読んだのであります。
局長その他省員も心配いたしまして、ほめていただいておるところもある、ところが、ところによったら悪いところもあったというので、新聞のほうは悪い面ばかり書いて、という話でありますけれども、行管からさようなことがあった場合には、これは大橋議員から御
指摘のように、いま労働行政といったって、どちらかといえば、
若年者はもう
事業主のほうから手をつけて、職安のほうが苦労せぬでも、これはもう羽がはえて飛ぶのであります。この高年齢者、
中高年齢者の
雇用対策が職業安定の根幹であって、これがもう一番最重要、これは疑いの余地がありません。それに対して、少数、一部にしたところで、勧告を受けたことはもってのほかだというので、私こういうざっくばらんの男でありますから、省議を開いてしかりつけたのであります。そうすると、これは四十六年度の
調査だ。四十六年度であろうが何であろうが、これはぐあい悪い、さっそく全国の職安の責任者を呼べ。これはいままで
大臣が呼んだことないそうでありますが、何カ月かかると言うから、そんなことはいかぬ、ここ何月以内にやれ、
大臣が出たことないけれども、わしがみずから担当して、わしがみずから訓示するというので、さっそく二十五日に緊急に呼びまして、ほかの者にしゃべらさぬで私が四十五分もやってだいぶしかりつけて、あまりしかって横を向いても困りますからと思いまして、これに対してよく現場の
立場——録音もとっておりますが、お役所仕事というものはわしはよくわかる。よく
努力いたしておって感謝したいけれども、初めて会ったときに言うことは言わなければならぬ。何でこの
会議を開いたかということをよく話をいたしまして、十分末端の連中に、これは本省が何ぼがんばったって末端でありますから、そういう意味でこのごろは求人開拓をせなくちゃならぬ。そして、ただ来たやつだけをやるのではいかぬ。あんた方の県の責任者、所長、それが陣頭に立って事業所をたずねてよくお願いもする、そして
事業主の協力を得る、ただ窓口だけにすわって、県の責任者、所長が
大臣と同じような大きな部屋を持っておったって、これではいかぬ、こういうように話して、だいぶんやかましく言いまして大いにこれは刷新をはかったのでありますが、そのときに文句があったらそちらからいろいろ
意見を言え。なかなかむずかしゅうございまして、こうやっておりますと言うけれども、そういうことではいかぬ、何とかせいと厳重に警告いたしまして、今後私は変わると思います。そして国会済みましたら、ただそれだけでは実が入りませんので、できるだけ多くの職安をたずねて現場を叱咤激励する。これは私は言い出したらきかぬ男でありますから。そして第一線からは、このごろはいろいろのことを聞くのであります。これはここでは申し上げにくいけれども、変なことも聞きますから、さようなことはいかぬ。こういうようなつもりで今後第一線に立って職業紹介、訓練、そして親切にやらなければいかぬ、こう言うのであります。ただ、机の上だけで、書類だけではいかぬ、親切にせい、これが今後の出先機関の重大な使命である、こう言って、私は
局長なり皆が聞いたらはらはらするようなことも言いましたが、わしは信念に基づいてやるんだ、こういう意味で、職安の
会議を
大臣がやったのは初めてだそうでありますけれども、こんなことはちょっと言いにくいのでありますけれども、これは徹底するように今後やる所存であります。なかなか
加藤大臣一人ではやりにくい点もありますけれども、私はいままでの老人
対策、職業紹介なり訓練なり現場の
対策は、これは今後はもう役人根性を離れて、まずおまえたちが親切にやって陣頭指揮せい、
大臣も必ず行く、私は行く所存であります。全国全部行きませんけれども、相当の個所をぐるぐる回って叱咤激励いたしたい。これをひとつ何とか
大臣の在職中これだけでも改革したいという私のかたい信念でありますので、大橋議員からお尋ねくださって、どうだといって私自慢しているような気持ちで今後意を体して御趣旨の点を尊重して督励いたしまして、今後はさような行管の勧告があるようなことは絶対にさせぬ、こういうかたい決意でありますので、もういろいろ理屈は申しません。これはいろいろなことは申しませんが、当然これは、老人の問題はいまの
雇用対策の根幹であることはもう間違いありませんので、これに重大決意をもって対処いたしますことをここでかたくお誓いいたします。