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木村美智男君 もう抽象的な話をしている
段階じゃないですよ。いま牛肉は、はるかもう手が届かぬ、いまや大衆は豚肉にも手が届かなくなりそうなところへ来ているのですよ。そうでしょう。豚のこま切れが七十五円ですよ。去年の六月
段階はどうだったと思いますか。私はあのときにも、豚肉の問題でね、豚は大体安定しているようだけれ
ども、と言って、牛肉を特に言ったんだけれ
どもね。その後の、不足した状態になってきているということしの三月ごろの時点でも、畜産局に警告を発したんですよ、この問題については。ところが、いまこういう状態になっているというところを見ると、やはりガンは、そういう、足らなくなったら緊急輸入だとか、そういうこう薬張りの、もう
対策では、こういう問題はだめなんだということを、はっきり示しているじゃないんですかと言っている。だから、たとえば、そんなら、あなたのほうでは、この問題について、まあ時期は明確にできないならできないが、近いうちに安くなるという、そういう方向にあるということで今日の時点では私は私なりに了解してもいいんですよ。いいけれ
ども、それはほんとうの意味でのこの
委員会としては、それじゃ十分じゃないんですよ。やっぱり具体的な数字を示してもらって、荘本的に食糧政策として、食肉の
対策としていまこう考えている、生産
対策はどう、輸入
対策はどうする、ということを、やっぱり数字的に明らかにしてもらう必要がある。これはまあ、きょう出してくれということも無理でしょうから、そういうことで、近く安くなる、あるいは将来に向かって安定的な
価格が保持できるんだ、こういうふうに、ひとつこの次には
説明できるようにしてもらいたい。
二番目に聞きたいのは、畜産
事業団の例の四十六億の
赤字の問題、下限
価格三百二十円で買い込んで、それですでに四百四十円ぐらいするというようなことで、もう値段がなってしまって、実際放出すると、この間の、七千トンか八千トンかわかりませんが、あの肉が四十六億の
赤字になってきた。これは、
大蔵省のほうは、そんなものは知らぬと言っている。農林省は、当然これは一般会計から穴埋めしてくれと、こう言っているようだけれ
ども、これは
一体どういうふうに処理する方向にきまったかということ。
時間がないから、もう
一つ聞きますが、さっきも触れたんですけれ
ども、二百六十五万トンの古米がダブついているときに、十万トン買い入れる、こういうばかな政治があるかといって、ぼくは言ったにかかわらず、農林省は、いまもうとっくにないという、幽霊を捕えてみれば枯れ尾花ですよ。五年前に、もう口蹄疫はなくなったと言って——田中畜産
事業団の副理事長といえば日本の獣医学界の権威者だ、これが行ってきて、まあ大体だいじょうぶだと言うのに、台湾とアメリカのほうばかり向いて、そして食糧政策を考えているから、ダブついている米をわざわざ十万トンも買い込んでいる。これが農林省の今日の農林行政です。あなた気の毒だけれ
ども、しょうがない、畜産
局長になったのだから。ほんとうは、あなたがおこられるはずじゃないんだ、これは、前の岡田畜産
局長がきょうおこられなければならない。あなたはかわりにおこられているわけだけれ
ども。客観的に見て
国民が
納得できますか。いまダブっている米を十万トンも買い込んで、豚肉を買えと言ったものを、向こうも売りたいといっているものを、それを断わって、そしてこま切れ七十五円で買わされるという、こんなばかな農林行政を一般の
国民の
皆さんが知ったら、これはただじゃおかれませんよ。そこら辺を考えてみると、どうも農林省は、農林の畑の中のことをやっていればいいと思うかもしれぬけれ
ども、もう
局長さんになったら、国の情勢を見てもらわなければならない。なぜかというと、とにかくいま中国にいる日中覚え書き貿易協定に基づくあの事務所の大将たちが、次の協定存続の問題を話し合っていますね。その中に、この協定が存続するかいなかのポイントはどこにあるかといったら、日本が食肉を輸入するかせぬかということが相当ウエートが高くなってきている。これは政治問題だから、農林
大臣きょうどうしても来られないというから、あなたから伝えてもらうために言っているのだから、これについてはあなたに確信ある答えを求めちゃいないですよ。しかし、農林省は、やっぱりそういう政治的な
立場を考えて、日中貿易協定をどうするのかという、そういう
立場を考えながら、
一つの食肉
対策というものを、農林行政というものを、考えなければならぬところにいま立たされているのだということを、これはひとつ
大臣にお伝えいただいて、省として、農林省として、ひとつ十分な答弁をしてもらいたい。あんなものは別に考えなくてもやっていけるのだというならば、それなりのやっぱり
対策、生産
対策、輸入
対策を数字的にきちっと出して、これだからおまえ、日中貿易なんというものについては、わがほうは、農林省としては、こんなものは問題にしていないのだと、こう
説明されれば、数字の面では——政治的には問題が残るけれ
ども、少なくとも食肉
対策としてはつじつまが合うから、それはそれなりに
了承のしようはあると思うのです。だから、その点は、最後のはあなたに対する
質問じゃなしに、農林
大臣に十分ひとつ伝えてもらって、次の
段階では
大臣に聞くから、したがって、その農林省としてのひとつ方針を……。
それで、あなたも、せっかく畜産
局長にかわられたのだから、あまり過去のいきさつで、どこからか指令が来るような形で、それに金科玉条のようにしがみついて、前の岡田君のようにしがみついてやるのじゃなしに、ほんとうに消費者のいまの
立場というものを解決するために、農林行政として
物価対策上この食肉
対策をどうするかということを、ぜひあなたは新しい気分で、新
局長の
立場でこれは考えておいていただきたい。このことはこの次の
委員会で
質問しますからね。さっきのやつはちょっとでかいですよ。
政府の問題だから、これは
大臣に聞きます。
そういうことで、その畜産
事業団の例の
赤字の問題だけ、どういうことになるのか、ならぬとすれば、どういうふうに解決したいのか、その点だけお答えいただきたいと思います。