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山崎昇君
長官から賛成だという御意見ですから、そう私のほうでつけ加えることもないんですが、ただ、私はやっぱり
行政監察、あるいは
各省で行なわれる部門監察を見ましても、どうもミスの発見だけがやはり多い。それは当然監察ですから、勢い目はそう向くんだと思いますけれ
ども、むしろ、一体いまの
法律がどういうふうに生きておるのか、あるいはいまのっけられた予算が執行されてどういう
行政効果があがっておるのか、そういう面についてはわりあい目が向いていないのではないか。だから監察の書類を見てもやり方を見ても、たとえば都道府県で言えば、補助金の適正化
法律に合っているのか、合っていないのか、ちょっとしたオーバーした予算支出をしても何か必ずやられるということを、そういうことを私
どもよく聞かされるわけです。これは実情かどうかわかりませんが、そういう
意味で私は
長官に賛成してもらいましたから、ぜひこの
行政監察のあり方は
行政効果の測定が中心だということを忘れられぬように頼みたいし、それから
先ほどもちょっと触れましたけれ
ども、どうも投書あるいはその他によって何か
行政監察がかなり動かされておるというふうに私
ども聞いています。ですから、そうなると何か検察権の行使みたいになりまして、どうも官庁同士であまりいい感じではない。したがって、地方に行きますというと、地方の
行政監察局に対して、口先ではうまいことを言っておるけれ
ども、腹の中では何しに来たんだというような、あの役所は何だというような、こういう不信感がある
程度あると見ているわけです。そういう
意味で、いま
長官からたいへん賛成の意向でありましたから、これ以上申し上げませんが、
行政効果の測定については早急にひとつ、むずかしい問題でありますけれ
ども、具体案をつくって、そうしていま指摘したようなことのないように私はしてもらいたい。
それからあわせてもう一点私は申し上げておきたいのは、これは許認可の制度のときにも申し上げようと思っておったんだが、
各省から出先の機関、あるいは自治体等々に対する定期報告、調査報告、これがまた膨大なものなんですね。特に定期の報告なんぞは
法律が一つできるたびに、
政令ができるたびに、あるいは省令、
通達が出るたびに一つずつふえてくるんです。したがいまして、出先の機関なり、自治体等の総務課でありますとか、内部管理の部門はこの調査報告書をつくるだけでたいへんな
事務量になっておる。そういう
意味で、私は許認可はもちろん大事でありますが、この報告だとか、何とかいう、いわば
事務上の
責任を伴うようなものについては思い切って私は整理をしてもらいたい。そうでないと、これだけでも人員をふやす最大の要因になっているわけですね。この点についてもおそらく三カ年計画か何か、また言っているんでしょうけれ
ども、この機会に
長官からひとつきぱっとした見解を聞いておきたいと思います。