○岡本(隆)
委員 これは自治省が、そういう道路であるとか、あるいは公営住宅であるとか、学校であるとかいうふうなものの
建設計画をその自治体が立てた場合に、それについて、数年後を見越てある
程度長期的展望に立ったところの
事業に対して起債を許してやれば、こんな
開発公社みたいな苦しまぎれのことをやらなくてもいいのですよ。それが、そういう制度が全然ないから、結局、当面ことしやる
事業に対しては起債はつけますけれ
ども、しかし、将来の長期
計画に対するところの起債というものを全然認めない。一方、地価の値上がりは何年もほっぽらかしておる。だから、四、五年たてば
土地が二倍、三倍に上がっている。そんなに地価が高騰していったのでは、とても公共
事業をやれない。やむを得ないから、代行機関としてこういう
開発公社というものを窮余の一策として編み出してきた。そうすると、全国にずらっとそれが広がって、今日の
開発公社オンパレードというような形になって、全国の府県で
開発公社を持っていないものはありませんし、また大きな
都市やそこここの
都市で
開発公社を持っていないところもない。ここまで
開発公社が大きく——三百九十四と
建設省では私の手元へ報告してまいっておりますが、三百九十四も
開発公社ができたということについては、自治省並びに政府に大きな責任があると思うのです。地価がこんなに値上がりになることを放置してきたということ、その地価値上がりに対してどう対処していくかというふうな自治体の弾力的な財政運用の権限を与えておらないということ、そういうことが今日
開発公社がこのようにできてきたということなんですね。しかもその
開発公社が、いまの免許を受けておるものは二百二十二、免許を受けていないものが百七十二あると、
建設省は報告を私の手元へしております。百七十二も免許を受けておらないものがある。その中に宇治市が入っておる。それで宇治市がたまたまひっかけられた、こういうことになるわけです。そうすると、残りの百七一、これも宇治市と同罪ですよ。厳正にやると検察当局が言われるなら、この残り百七十一みんなやってもらわなければならぬ。ひとり宇治市だけがどろを塗られて泣き寝入りになるわけにいかぬですよ。だから、宇治市がもし告発されるなら、今度は岡本隆一が全部ほかの無免許のものを告発しますよ。そういうことになりますよ。そうしなければ、ひとりだけがそんな不公平なことはないですよ。百七十二もあるのに、一つだけ告発されて、ものすごいどろを塗られて、そして泣き寝入りになる、そういうことはできません。残りのものも同罪じゃないですか。ただ免許がないだけのゆえをもって宇治市が起訴されたり、あるいは顔にどろを塗られるということなら、残りこれだけあるよというので、それを全部告発しますよ。そういうふうな事態になっておるということについて自治省として大きな責任があると思うのです。だから、自治省としてはこの責任をどうとってもらえるか、こういうことになってくるわけでございますが、あなたにそれをいま御答弁願っても、かなり大きな問題でございますから、やむを得ないと思いますが、自治省としても、何といいますか、他山の石、対岸の火事、こういうふうな形で
考えないで——これは、自治体がただ免許を取ればいいじゃないか、こういう問題ではないと思うのですよ。免許を取って、法に触れぬように運営すればいいじゃないかという問題ではないと思うのです。これは
地方自治体の財政運用のゆがんだあり方だ。そしてまた、この運営を誤れば——また現実に誤った運営をやって、たとえば
開発公社が工場誘致を見込んで工場用地をどんどん造成した、しかしながら売れないで、負債で赤字で困っておるというふうな自治体もあるということも聞いております。だから、そういう誤ったことがないように、この
開発公社の運営というものについては、自治省としても、さらにまた
建設省としても、私は適正な指導をしていかなければならぬと思うのです。御意見があればあとでお答え願ったらけっこうです。
そこで、さらにお伺いいたしますが、そうすると、百七十二免許を受けてないものがありますが、
建設省のほうでは、私が資料を要求いたしましたら、この免許を受けてない百七十二のうち、百三はまあ免許を受けずにそのままでいてもよろしい、免許を急いで受ける必要のあるものは残りの六十九だ、こういうことでございますが、そういう区別はどこでされますのか、お伺いしたいと思います。
それから、いまの住宅
公団であるとかその他の公的機関では、
法律にそれぞれ明記してあるから、これは銀行もそうですか、免許を受けなくていいことになっておる、こういうことでございますね。ところが、
開発公社については、先ほどの何では、
法律の規定がなければみな免許が要るのだということであったように理解いたしましたが、そのうち百三は免許を受けなくてもいいのであって、六十九は免許を必要とするのだ、こういうことでございますが、それでは、免許を受けなくていい
開発公社と、免許を受けなければならない
開発公社と、性格的にどう違うのか、それを御説明願いたいと思います。