○岡本(隆)
委員 そういたしますと、料金制度が非常にに複雑になるのですね。それだけでなしに、まあ遠距離逓減
——遠距離用のものを乗せる、しかしながら、近距離のものもやはりどんどん乗せることが
——遠距離交通によって
道路がふくそうしているというよりも、中距離もしくは近距離との中間といいますか、そんなに遠くない
ところのもので
道路というものはふくそうしているわけでございますから、せっかくあれだけ金をかけてつくった
道路でありますし、もっともっと
道路の使用効率を上げるような方向に持っていくべきではないか、私はそう思うのです。
それで、この間も東名
道路の進行状況を視察に参りましたときに、ちょうど清水の
ところで勝澤君が、とにかく東名ができたとしても、清水あたりのあの辺の交通、ことに夜間の交通ラッシュというものはなくならないんじゃないか、やはり夜間どんどんトラック輸送が行なわれ、そのためにあの辺の住民が深夜騒音で非常に迷惑をしておる状況は緩和しないのじゃないか、だから、できるならあの区間だけでも無料開放せよ、こういうことを、半ば本気、半ば願望的な形で申しておりましたが、しかし、それは私は結果としては事実であろうと思うのですね。そこで、せっかくできた
道路の使用効率を高めるためには、何としても何らか特別な
財源措置というものを
考えて、無料開放すべきである、こういうふうに実は思っておるわけなんです。
これは
大臣、この前もちょっと触れたのでございますが、なるほど、東名やそういうものができてくると
——少し話は変わってまいりますけれども、ことしの
ガソリン税の収入ですね、大体
政府の見込みが三千八百八十六億ということになっております。そして去年は三千三百六十三億ということになっております。
ところが、
道路三
公団によって上がってくる
道路使用料の水揚げが、四十二年では三百二十七億円なんです。だから去年は大体
ガソリン税の一割に満たない。それから四十三年は五百四十五億見積もっておられます。これは一割四分ぐらいになると思うのですね。いま日本が
道路財源の主軸としておるのは、
ガソリン税と、ほかにもちろん財投のお金がございますが、しかしながら、一応、料金というものはそれほど大きな比率を持っておるのではございませんから
——意見の相違はありますよ、私は
ガソリン税だけで上げていくということには反対でございますが、もし
ガソリン税を一〇%なり二〇%上げれば無料開放の
財源は出てくるわけです。そうすれば、
ガソリン税を上げて無料開放すれば、一応
一般道路がそれだけすいてまいります。
一般道路がすけば、そこの
ところをローで行ってはとまりローで行ってはとまりしておるいまのスローモー運転を、快適とまではいかないまでも、そこそこのスピードで走れるようになれば、一割ぐらいはすぐガソリンを節約できると思うのです。また、ブレーキやその他の車の消耗を
考えれば、結局、
自動車使用者全体でその使用料分を
ガソリン税その他の形で持ったといたしましても、使用者全体からいけば同じことになるわけなんですね。しかし、私はもう少し違った形で
財源は
考えるべきだとは思うのです。たとえて言えば、
道路開発によって非常に企業が利益を得るわけですね。製品をどんどんすみやかに届けられる。たとえて言えば、大阪の電気製品のメーカーが東京あるいは九州へどんどん品物を搬送いたしますのに、いま
一般道路でとんとことんとこ行けば、大阪から鹿児島まで運ぶのには一昼夜かかる。それを十時間かそこらで送達できるようになれば、企業としても非常に能率が上がってまいりますし、また、東京の
自動車メーカーが、でき上がった車を運ぶにいたしましても、どんどん
高速道路、
自動車専用
道路で運んでいけば、非常に利益を得るわけなんですね。だから、そういう企業側にも
道路財源を負担させたらどうか。いま企業減税を特別
措置法の形でいろいろやっておられますね。その特別
措置法を整理して、それで企業減税の一部を
——この間本
会議では、この租税特別
措置法で二千八百億ぐらい企業減税がある、また、
地方にそれがはね返って千八百億、合わせますと四千六百億という企業減税があるわけであります。だから、この企業減税の整理をかりに一〇%なり二〇%なりして、比較的
道路建設によって利益を得られると思われるような企業から少し
財源をはき出してもらおうという形にすれば、必ずしも
ガソリン税を上げなくてもいいわけなんです。だから、そういう何らかの
財源は、われわれのような頭の悪い者が
考えなくても、
政府には有能なビューローを持っておられるのでありますから、そういうビューローに十分そういう問題を検討させていただきまして、何らかの形で新しい
道路構築の
財源を
考えるべきでないか、そのことによってできた
道路は、さあどんどん通ってください、こういう形に持っていかれるべきではないかと私は思う。ただ、私はすべての
道路を無料開放せよと申しておるのではございません。例をあげて地域の方にしかられるか知れませんが、たとえて言えば、大山
道路であるとか、あるいは箱根の登山
道路であるとか、半ばレジャー的なものと、
国道を結ぶ
ところの
基幹道路とははっきり区別すべきだと思うのです。
基幹道路については無料開放すべきである。半ばレジャーを含む
ところのものについてはそれなりに料金を設定されるということについては、現在の制度を残しておかれればいいと思う。また、
有料道路の中にも、
地方的にも必要な生活
基盤、
産業基盤の上から必要な
道路と、半ばそういった観光
開発的な
意味のものと二つあろうと思うのです。だから、その点はよく整理していただいて、観光
開発的なものについては従来どおり料金制度を残していく、しかしながら、
国土開発であるとか日本の
産業基盤強化のための
基幹道路的なものについては、この際思い切って無料開放の方向へ政策の検討を開始される必要があるのではないか。曲がりかどに来ているというのは、そういう
意味のことを申しておるのでございますが、そういう点についての
大臣の御意向はいかがでございましょうか。