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1968-04-25 第58回国会 衆議院 議院運営委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十三年四月二十五日(木曜日)    午後零時四十四分開議  出席委員    委員長 伊能繁次郎君    理事 渡海元三郎君 理事 竹下  登君    理事 田中 六助君 理事 竹内 黎一君    理事 安宅 常彦君 理事 勝澤 芳雄君    理事 池田 禎治君 理事 正木 良明君       加藤 六月君    海部 俊樹君       坂本三十次君    塚田  徹君       西岡 武夫君    武藤 嘉文君       山村新治郎君    佐野  進君       柴田 健治君    広瀬 秀吉君       山口 鶴男君    麻生 良方君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (内閣官房長         官)      木村 俊夫君  委員外出席者         議     長 石井光次郎君         副  議  長 小平 久雄君         議     員 林  百郎君         事 務 総 長 知野 虎雄君     ————————————— 本日の会議に付した案件  本会議における議案趣旨説明聴取の件  未提出内閣提出予定法律案について、内閣官  房長官質疑  本日の本会議議事等に関する件      ————◇—————
  2. 伊能繁次郎

    伊能委員長 これより会議を開きます。  まず、本会議において趣旨説明を聴取する議案についてでありますが、内閣提出にかかる地方公務員法の一部を改正する法律案は、本日の本会議において趣旨説明を聴取し。質疑を行なうこととするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 伊能繁次郎

    伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本案の趣旨説明は、赤澤自治大臣が行ない、右の趣旨説明に対し、日本社会党山口鶴男君から、質疑の通告があります。  質疑時間は、十五分程度とするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 伊能繁次郎

    伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  質疑者要求大臣等は、お手元の印刷物のとおりであります。
  5. 伊能繁次郎

    伊能委員長 次に、本日物価問題等に関する特別委員会審査を終了した消費者保護基本法案について、委員長から緊急上程申し出があります。  右案は、本日の本会議緊急上程するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 伊能繁次郎

    伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  また、各委員会において本会議開会までに審査を終了する予定議案緊急上程につきましては、議場内交渉決定するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 伊能繁次郎

    伊能委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決定いたしました。     —————————————
  8. 伊能繁次郎

    伊能委員長 次に、本日の本会議議事の順序について、事務総長説明を求めます。
  9. 知野虎雄

    知野事務総長 一番初めに、地方公務員法の一部を改正する法律案につきまして、趣旨説明並びに質疑がございます。次に、日程に入りまして、日程第一は、堂森石炭対策特別委員長の御報告がございます。修正でございまして、日本共産党反対でございます。日程第二は、三池内閣委員長の御報告がございます。修正でございまして、日本共産党反対でございます。日程第三は、小峯商工委員長の御報告がございます。日本共産党反対でございます。日程第四は、大野運輸委員長の御報告がございまして、日本共産党反対でございます。日程第五は、坂村農林水産委員会理事の御報告がございまして、日本共産党棄権全会一致でございます。日程第六ないし日程第八は、ガット関係でございますが、秋田外務委員長の御報告がございます。日本共産党反対でございます。日程第九は、田村大蔵委員長の御報告がございます。日本社会党民主社会党、公明党、日本共産党反対でございます。次に、ただいま決定になりました消費者保護基本法案につきまして、八百板物価問題等特別委員長の御報告がありまして、日本共産党棄権全会一致でございます。最後に、場内交渉でまとまりましたものがありますれば、順次緊急上程ということになります。  以上でございます。
  10. 伊能繁次郎

    伊能委員長 それでは、本会議は、午後一時五十分予鈴、午後二時から開会することといたします。     —————————————
  11. 伊能繁次郎

    伊能委員長 次に、次回の本会議の件についてでありますが、次回の本会議は、明二十六日金曜日午後二時から開会することといたします。  また、次回の委員会は、同日午前十一時理事会、正午から委員会を開会いたします。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  12. 伊能繁次郎

    伊能委員長 速記を始めて。  この際、暫時休憩いたします。    午後零時四十八分休憩      ————◇—————    午後三時四十二分開議
  13. 伊能繁次郎

    伊能委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、木村内閣官房長官が出席されております。  質疑申し出があります。これを許します。池田禎治君。
  14. 池田禎治

    池田(禎)委員 いま政府は、この国会に対する法案提出について、どういうふうなお見通しをお持ちになっておりますか。たとえば、この連休明けにも出す法案があるやに聞いておりますが、そういう心がまえについてひとつ御説明願いたいと思います。
  15. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 政府予定しておりました法案閣議決定未済のものがまだございますが、大体において現在まで相当数国会の御審議をお願いいたしておるわけでございます。私どものほうとしましては、すべて重要法案でございますが、その中で最も提出を急いでおりますのは、まず政治資金規正法案、これはいま党との間にせっかく調整が進んでおりますので、調整がつき次第すみやかに国会提出して、御審議をお願いしたいと思っております。また、公害関係の二法案——大気汚染防止法案、これはすでに火曜日の閣議決定しておりまして、国会にお出しする予定でございます。また、残る騒音規制法案、これはただいまのところほとんど調整も済んでおりますので、できれば明日の金曜日閣議決定をいたしまして、国会提出して御審議をお願いしたい、こう考えております。
  16. 池田禎治

    池田(禎)委員 いろいろ見方はありますが、たとえば政治資金規正法のごときは、明日の本会議緊急質問各党は要求して、どうしてお出しなさらぬのか、こういう強い不満があって、緊急質問与党のほうとしても許さざるを得ないような情勢になった。これは、名党こぞって、前国会からの引継ぎでもあるし、国民の最も大きな関心を寄せておるものでもあるので、言うならば、非常にきつい不満の意を表明しておる法案でありまするので、これはすみやかな提出各党は期待いたしておるものであります。  と同時に、今度は、いま申されました公害関係法案、たとえば大気汚染防止法案だとか、そういうものにつきましては、これは、正直に申しますと、私は、連休明けに出されても、国会は拒絶はできませんけれども、そういう段階提出をされて成立をはかるというようなお考えであるとするならば、たいへんどうも不満でございます。それほどの必要があるとするならば、当然会期の劈頭にお出しになるのが至当であって、会期が、しかもこういう段階にきたところで、政府として、何か関係省に泣きつかれるような形で出されるということは、ほんとうを言うと、迷惑でありまして、そういうふうな法案提出心がまえというものは、私はすみやかに清算をしてもらいたい。イギリスの国会のように、会期を設けてなくて、年じゅうやれるところならいざ知らず、会期を制定いたしまして、そうして、その会期の中で成立をはかろうとする日本国会の慣習からいいまするならば、これは迷惑千万なことである、私どもはこういうふうに思っておりますが、政府はどういうふうにお考えでしょうか。
  17. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 いまお尋ねのありました公害法案、これの国会提出がおくれておりますのは、政府部内の調整に手間どったのが理由でございます。これは国会提出がおくれた理由にはなりません。政府自体の問題として大いに責任を感じております。  しかしながら、公害法案国民生活に非常に大きな影響がございますので、たとえ提出がおくれましても、連休明けということはぜひ避けたい。できれば、もうすでに大気汚染のほうは閣議決定は済ましておりますし、まれ、騒音規制のほうは明日の閣議決定する予定ございますから、連休明けを待たず提出をさせていただきたいと思っております。
  18. 池田禎治

    池田(禎)委員 国民生活に重大な影響があるということ、これは私も認めないとは言いませんが、それなら、なぜ早くお出しにならぬのか。政治資金規正法にしても、総理をはじめ、早く出すとおっしゃりながらも、いろいろお家事情があったことでしょう、お家事情のことまで私はとやかく申しませんが、今日の時点に至ってなおかつ提出を見ないで、しかも、これは各党が要望しているものであるから早くお出しなさいと、野党のほうであべこべに催促をしておるようなことで、それが一日おくれ、二日おくれしているということはよほど怠慢であって、実を言うと、ずるく考えれば、できなくともよろしいような時点出しておいて、出すことは出した、対社会的には、国民の前にはこういうことを申したいという気持ちが、わからぬではないけれども、これはちょっと今日の時点において、国民に公約した手前からいって、たいへん不遜な心中が随所にうかがわれる、こう言われてもいたしかたがないものではないかとさえ私は思っておるのでございます。  実は、私どもは、重要法案というものについては、本会議において趣旨説明をして、その審議を通じて委員会に付託するというかまえをとっておりまするので、確かに、法案そのものについてはおくれておるものがあります。委員会に回らない。しかし、それは必ずしも私は正しいとは思わないが、さりとて、政府も、自分に都合の悪いものだけはあたためておいて、そうして、形式的には出したといって、国民の目をかすめようというような態度は、これはすみやかに改むべきである。同時に、野党に向かっては堂々と、私たちはこういうフェアな態度に出ておるのであるから、あなた方もこの法案はすみやかに審議をしてもらいたい、こういう態度、両々相まつものでなければ、一方通行になるおそれがある。私は、こういうことから、あえてこういうことを申し上げておるのでありまして、少なくとも連休明け提出されて、しかも、成立を望むというようなものにつきましては、その責めは国会にあるというようなお考えを持たれるとたいへん迷惑であるということを、私はこの際強く申し上げておきます。
  19. 安宅常彦

    安宅委員 官房長官、いま池田さんが言ったことで非常に重要な発言があると思うのですが、私どもはぜひ皆さんに考えてもらいたいと思いますけれども、先輩である池田さんから御発言があったわけだけれども政治資金規正法提出がいつになるかわからぬ。それじゃというので、各野党がおこってしまって緊急質問。出すのか出さないのか、出すならいつ出すのか。いま言ったように、出すは出したが、成立しっこないのだし、参議院の選挙も控えているから成立しない。それで出したことは出しましたということにすれば、出さないよりは選挙の票が減らないかもしれぬ、そういう気持で問題を扱われては困るというのが緊急質問趣旨になろうかと思うのです。そういうことになったんです、こっちの内部事情を言えば。二十三日に質問を受けよう、こういうことになっていた。ところが政府は、あとになってから、いやだの、すべったの、ころんだのと言って、やっと二十六日に、じゃ質問に応じましょう、こういうふうになったわけです。だから、それらの事情を見ただけで、もう政府部内がまるでたがのはずれたおけみたいになってしまっておるのじゃないか、こういうふうに私は考えているのです。こんなにおくれた事情をざっくばらんにちょっと説明していただけませんか。
  20. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 確かに、政治資金規正法案は、政府といたしましても、最も重点を置く法案でございますが、佐藤総理も事あるごとに申し述べております通り、普通の政策立法とたいへん異なりまして、政党政治の基盤に関する法案でございますから、できるだけ党内調整をはかること、これは当然でございます。また、世論にも聞かなければならない。そういうような過程が長引いた結果、法案の作成がたいへんおくれておる。しかしながら、これは、たびたびの国会ですでに相当論議されておることでもございますし、まだまだ前国会以来のいろいろな経験もございますので、国会提出までにできるだけ各方面の意見調整した上で提出したい、そういう努力をいたしております。その上で、今回のようやく調整も進んでおりますので、調整ができ次第すみやかに提出したい、こういう考えでございます。
  21. 安宅常彦

    安宅委員 たいへん頭のいい官房長官にしては、まことにまずい答弁だと私は思うのですよ。まず、普通の立法の場合と違って世論に聞かなければならないと言うが、世論は前からきまっているのです。もう政治家が汚職、疑獄の限りを尽くして、黒い霧はもはやたいへんな濃縮ウランみたいになって、えらく害毒を及ぼすようになっておることは重大なことだということで、世論はわいているのです。直ちに出さなければならぬ。あなたのところの一番総大将の佐藤総理大臣は、小骨一本抜かないと言ったのですからね。これは普通の立法と違って世論に聞かなければならないと言うならば、小骨一本抜かないで答申どおり出してくるべきですよ。  もう一つは、党内調整も必要でございますと言うけれども、これは各党でいろいろ汚職する党も汚職しない党もあるかもしれませんが、そういうことではいけませんから、政府の決断でやるべきであって、これは与党内部事情調整する必要のない法律案なんです。そうじゃないですか。党内調整が何で必要なんですか、小骨一本抜かない人が。党内調整する必要もない法律案です、これは政府部内のことですから。そういうことを、あなた、お気づきにならないで、党内調整しなければならない、世論を聞かなければならない、冗談じゃないですよ。それで、今度与党幹事長などは、党内調整ということばが出たから、あえて与党内部まで立ち入りますが、外国人学校法案あたり断固として成立させると、何か社会党みたいに断固なんて言っておりますが、この政治資金規正法断固やるつもりなんですか、どうなんですか。ここのところを聞きたい。必要ないではないかということが一つ断固成立させる意思があるのかどうか、連休明けに持ってきてですよ。  それからもう一つ政府考えてもらいたいのは、現在の日本国会法の精神は、これは憲法四十一条でもはっきりしておるとおり、唯一の立法機関国会なんです。だから、立法手続は、議員がする場合と政府がする場合があるでしょう。しかし、国会法の条文をずっと見ても、議員が先にやるようになっております。国会は、与野党法律出し合って、あるいは政府が出す場合もあるでしょうが、党が出し合って、議員同士が議論する。外国に行けば、政府の役人なんか国会の討論に入れないところがたくさんあります。そういう先進国憲法あるいは国会法などを見てつくったものが日本国会法ですよ。だから、政府に出せ出せとわれわれは言いますが、しかし議員が出さないという場合にはかなえの軽重を問われるのです。ところが、このたびは三党共同提案による議員立法が、国会法上優先して審議をしなければならない議員立法として出ておるのです。これは本来ならば、政府与党党内調整をするなどということより、官房長官、あなたも自民党の有力な幹部ですから、ぜひ野党政治資金規正法案審議して、それで不満ならば与党修正案出してやるべきが至当なんです。そういう審議のあり方というのが正しいはずなんだが、どうなんですか、どう思いますか。この二点。先ほどの党内調整世論に聞かねばならぬという、あなたの答弁はまことにまずいが、いまでも、私からそういう指摘をされてもそう考えておるのか。議員立法がすでにあるじゃありませんか。政府がどうしてもおかしいと言うならば、修正案出し国会で堂々と論議をする、与党の力をかりてそういうふうな態度に出るのがあなた方の任務じゃないかと私は思うのですが、どうなんですか。
  22. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 第一点の、世論に聞くという意味は、従来の経過から申し上げたのであります。また、党内調整に手間どったということも、これは事実そのとおりであります。政党政治のことでございますので、これは、党内調整をすることは政府としても当然行なわなければなりません。それに手間どったことは事実であります。  第二の問題といたしましては、国会に近く提出して御審議を願うわけでございますが、提出をいたしました上は、今度は国会審議段階でございますから、すべては国会でおきめになる、こういうことでございます。
  23. 安宅常彦

    安宅委員 くどいようですが、そうすると、党内調整というのは、政治資金規正法はこのたび初めて政府から提案されるのではありませんね。前にも出したはずですね。答申よりややつめくらい抜いたみたいなものが出ましたね。ところが、小骨、大骨をあのときは抜いたですかな。今度のは背骨まで抜いた。そういうのを出すにあたって、この前小骨、大骨を抜いたのを出して、その法律継続審議なりあるいは廃案になっても、どうしても出したい法律——このごろ与党政府は、その前廃案になったものをおくめんもなく一字一句修正なしに出してくるくせが最近ずっと続いていますね。こういうことは国会審議上はほんとうはおかしいのです。それを逆に、こういういやなやつですと、今度大骨から背骨抜き方についてまで調整したために、この前出したのよりも悪いやつをどうして出そうかという相談のために党内調整をやったんだということにならざるを得ないわけですな。これはそのとおりなんですか。
  24. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、現在調整段階でございますが、国会提出議案内容に関しまして、いままだ申し上げる段階ではございません。
  25. 安宅常彦

    安宅委員 この前の法律案をそのまま出すわけにはいかなかった。しかも、非常におくれた理由党内調整だそうです。この前出されたもので廃案になったり継続審議になったりしたものは、あなたのほうは必ずそのままのものを出してくる、ほかの場合は。しかし、政治資金規正法の場合、そのとおりのものを出せなかった理由、これはどういうことかと私は聞いているのです。なぜこの前どおりのものができなかったのですか。あれじゃ悪いところばかりあるから、もっとよくするために、いままでがんばってこられたのですか、どうなんですか。
  26. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 今回調整いたします場合に、もちろんこれは党内調整段階でございますが、いろいろ意見もございますし、前案より改善すべき点は改善するという方針で、いませっかく努力しております。
  27. 安宅常彦

    安宅委員 改善する方法は、この前よりも、何というか、一般の世論として見た場合に、野党あたりから見ると悪くなったと思うが、あなたのほうではどういう解釈か知らぬけれども、そういう部分についてせっかく検討中だそうですから、大体の状態をちょっとお知らせ願えませんか。
  28. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 ただいまの段階では、まだ内容について具体的に申し上げる段階でございません。
  29. 安宅常彦

    安宅委員 わかりました。
  30. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 私、ちょっと事務的なことで官房長官にお伺いしたいのですが、これから出てくる法律案というのは、先ほど申されました政治資金規正法案大気汚染防止法案騒音規制法案の三本だけですか、まだそれ以外に予定されているのがあるのですか。
  31. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 大体いま申し上げた法律案でございますが、まだ一、二未定のものもございます。これはできるだけ、国会会期関係もございますから、政府部内で検討しております。
  32. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 一、二未定というのは、どういう法律案ですか。そうして、いつそれは出るのですか。
  33. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 大体今週中にその提出かいなかをきめたいと考えております。まず私ども見通しでは、現在のところ、先ほど申し上げました政治資金規制法案公害関係の二法案でございます。
  34. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 そうすると、その三つ以外にはないと思ってよろしいのですか。
  35. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、一、二まだ今明日中にきめたい案件がありますので、その点は御了承願います。
  36. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 その一、二今明日中にきめたいという法律案は、どういう法案ですか。
  37. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 その内容は、いまはっきり申し上げかねますが、まずできましたら海上交通法案、そういうものを考えておりますが、ちょっと間に合わないかと考えております。まだ未定でございます。
  38. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 そこで、各法案提出する手続というのは、政府は大体どういう方法でやってくるのですか。閣議できめて、党と相談をして、党のほうの了解を得て、そうして出てくるのですか。党のほうの了解を得て、閣議できめて、閣議できまれば国会に出てくるのですか。その辺はどういうことになっておりますか。
  39. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 実際には二通りございます。普通は政府部内で大体内定したものを党との関係調整いたしまして、閣議決定して国会提出するというのが常道でございます。ただし、非常に閣議決定を急ぎますときには、党と未調整のまま、たとえば総務会段階がまだ済んでいないというような段階閣議決定をする場合がございます。二通りございます。
  40. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 閣議決定されて、党と末調整でまだ国会に出ていない法案は現在あるのですか。
  41. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 先ほど申しました大気汚染防止法案は、まだ総務会を通らない段階閣議決定を一昨日いたしました。これは私まだ確実につかんでおりませんが、もう総務会を通ったと思います。現在のところございません。
  42. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 そういたしますと、閣議決定をした法律案というのは、おおむね短い期間の間に国会に出てくると解釈してよろしゅうございますか。
  43. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 事務的に申しますれば、これは印刷をする期間がございますので、その期間が過ぎれば国会提出させていただく、こういうことになります。
  44. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 そうしますと著作権法案はどうなっておるのですか。
  45. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 これは党との関係がまだ未調整という段階で、現在閣議決定は一応いたしましたが、準備のための閣議決定という段階でございます。
  46. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 閣議決定をされたのは、いつですか。まだ未調整だという話は、私きょう初めて聞いたわけです。未調整でなくて、国会対策上おくれておるらしいという話は聞いておるのですが、閣議できめたけれども出ていない。いまの話ですと、これは閣議できめたままで党との調整をしておると言いながら、現実にはこの国会には提出されそうもないという結論になるのです。われわれはいつも国会の初めに、これから出す予定法案説明を受けるわけです。説明を受けて、これは出るものだと実は思っておったわけです。閣議できめながら出てこない理由は何でしょう。
  47. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 著作権法案は、著作権制度審議会審議を経まして、政府部内で意見をまとめた上で閣議決定をいたしましたが、著作権法案内容については、いろいろ問題点がございまして、一応閣議決定はしましたものの、もう少しそれについて慎重にいろいろ調整をしたほうがよかろうという意見もございます。その段階でございます。
  48. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 その調整する期間は終わったはずなんですがね。私、先ほどのお話をずっと詰めてみると、閣議決定をして、あと党との調整が済めば出す、こう言っておる。これは党との調整も済んで、閣議決定をされた、こういうふうに実は新聞に報道されておったので、国会に提案されるものと思っておったのですが、いつの間にかこの法律案は消えてなくなってしまった。先ほどの御説明ですと、この国会には提出意思もなさそうです。そうすると、党との調整で、この間できた法律案が相当修正されるのかと思って調べてみると、修正する気もなさそうだし、そうすると、これは一たん法律案を出すということをきめ、あるいは国民にも約束をし、われわれ国会にもそういう意向を示しながら、一体何のために出すのをためらっておるのかということがよくわからないのですけれども、もう一度御説明願いたいと思います。
  49. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 御承知のような法案内容でありますから、閣議決定はいたしましたものの、なお一そう慎重の検討が必要である、こういうことでございます。
  50. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 それは、そうしますと、いつ出てまいりますか。
  51. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 まだいまのところ未定でございます。はっきりいたしません。
  52. 勝澤芳雄

    ○勝澤委員 しかし、それはおかしいですね。それはまさに党利党略、国会政策の上から、どこかで消えてしまっておるらしいじゃないですか。これは、官房長官、ひとつ党のほうによく調査をしてもらって——この法律案は消えてしまっておる、なくなってしまっておるじゃないですか。どこでも調整をしていませんし、どこで聞いても、どうなっておるかわからない。きょう初めて官房長官から、総務会相談をされておるという話を聞いた。総務会に聞いてみたけれども、その法律案はもう国会に出すことになっておるというのです。——一応私はこれで質問を終えておきます。
  53. 広瀬秀吉

    ○広瀬(秀)委員 官房長官に伺っておきたいのですが、さっき安宅委員質問に答えて、政治資金規正法案はなぜおくれたのだということに対して、各方面の意見を聞かなければならないからというようなことを言われたわけでありますが、これは選挙制度審議会の答申を受けた。そこでは、世論を代表する人たちを集めて、世論を聞かれたはずですね。そうして、それを受けて、前にも本院に政府案が出たわけですよ。だから、そういうことをする必要があるだろうかということの疑問があるわけです。各方面の意見を聞くというのは、一体どこなんですか。それは主として党内調整ということのようですが、そのことと、そのほか、各方面というと、財界あたりも入るのじゃないかと思うのですが、各方面というのは、一体、党内調整のほかに、どこだったのですか、これをひとつ聞きたいのです。  それからもう一つは、改善すべき点は改善して出すというが、その改善するという基準は、選挙制度審議会の答申というものが、私ども国民大方の——与党にとって非常につらいようなところもあるけれども、そういうものについてもかなりの配慮をして、これはいろいろな猶予期間を置いたりなんかして配慮されておると思うのです。そういう点を考えてああいう答申を出したのですから、小骨も大骨も抜かないのだという総理大臣の答弁すら本会議であって、そうして改善したのだというなら、この前の政府案よりはもっと答申に近いものに、答申の考え方、そういうものに近づいたのか、相隔たること遠くなったのか、改善の基準というのは一体どっちなんですか、この二つをお聞きしたいのです。
  54. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 各方面の意見を聞くということについてのお尋ねでございますが、それはいままでの経過を申し上げたわけでありまして、確かに選挙制度審議会は、各方面の意見を調和してお出しになった答申でございますから、これを尊重する立場は変わりございません。しかしながら、前国会からの、政治資金規正法案に対する国会におけるいろいろな御議論などを通じまして、やはりこの法案には幾多の問題点がございます。  また、もう一つの点の、改善すべき点と申しましたのは、この法案成立を望むがゆえに現実に即した案でなければならない、こういうような見地から、いませっかく政府と党との間で調整中ということでございます。いずれにいたしましても、すみやかに国会提出いたしまして、本会議における趣旨説明その他において、内容について御審議をお願いしたい、こういうことでございます。
  55. 広瀬秀吉

    ○広瀬(秀)委員 どうも聞いているうちにだんだん、よけいわからないのですけれども、その後いろいろ世論もあるというようなお話です。ことばじりをとらえるようでたいへん恐縮ですけれども世論はもうすでに、選挙制度審議会で答申を出したあの線に従って早く出せという、これが世論ですよ。それ以外に何らか特別な変わり方というのがありましたかね。私はないと思うのです。そういうことだと思うのですが、この点どうなんでしょうか。
  56. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 たびたび申し上げますとおり、一にかかってこれは政党政治そのものの基盤に関することでございますから、政党、すなわち、私どものほうでは党との調整、これが非常に大切であります。党との調整を経ましてこれが国会提出されれば、それを円滑に御審議の上成立さしていただくうとい方向で調整しておるわけでございます。
  57. 広瀬秀吉

    ○広瀬(秀)委員 先ほどの御発言の中で、現実に即してと言われた。そうしますと、選挙制度審議会の答申というのは現実に即していなかった、こういうように言われるわけですね。あれは世論も支持し、そして、それに従って大骨、小骨も抜かないのだという総理大臣であり、同時に自民党の総裁である。これは政党政治であるのだから切り離されないと思うのですよ。しかも、総理大臣が本会議答弁しておることでもそういうことだということになれば、現実に即するの何のということは——しかも、前の選挙制度審議会の答申が、いま何か党内調整をやっているという今度提出されるであろう法案よりもいいものだった、そういうように世論は見ていると思うのですけれども、それにもかかわらず、現実に即してというような議論でやられるということは、審議会の答申は現実的ではないのだ、そういうふうにならざるを得ないのではないか。そこのところをお認めになりますか。
  58. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 私は、審議会の答申そのものが現実に即していないとは申しません。ただ、審議会の答申の内容等につきまして、やや理想に過ぎて現実的な点を欠いておるではないかという意見もございます。そういう党内意見も取り入れなければならぬ。したがいまして、政府としては答申を尊重しつつ、政党政治の基盤に関することでございますので、党内意見を十分調整した上で出したい、こういうことでいま努力をしておるのでございます。いずれあまり遠くない、むしろすみやかに提出をいたしまして、国会における御審議を通じて御批判を仰ぎたい、こういう考えでございます。
  59. 広瀬秀吉

    ○広瀬(秀)委員 これ一問でやめますが、先ほども言いましたように、改善すべき点は改善する、そのことは、いまの答弁ですと、与党意見を十分反映させる。つまり、今度の案には自民党の意見が非常に強く反映されるものであるということが、いまの答弁で明らかになるわけです。そのことは、同時に、前回出した案よりもかなり遠い、選挙制度審議会の答申とは隔たったものが出る、こう見ていいわけですね。
  60. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 提出いたします内容については、先ほど申し上げましたとおり、国会提出した上で御審議を願いたい。いま具体的に申し上げかねますが、できるだけすみやかに出したいというのが政府の立場でございます。
  61. 林百郎

    ○林議員 取り扱いのことについて少し具体的にお聞きしたいのですが、すみやかというのは、いつごろですか、大体のめどは……。
  62. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 党内調整が済み次第すみやかにということでございます。
  63. 林百郎

    ○林議員 だから、大体あなたの見通しは……。あなたは内閣の責任者だから。
  64. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 見通しとしましては、できるだけ早くということでございます。
  65. 林百郎

    ○林議員 だから、そのできるだけ早くというのは、具体的にはいつごろかということを聞いているのです。すみやかにというのはできるだけ早く、できるだけ早くというのはすみやかに、それでは答弁にならない。大体飛び石連休明けになるのですか。
  66. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 これは、党とはいえども、やはり相手のあることでございますので、私のほうでかってには申し上げかねますが、政府のほうとしましては、できるだけすみやか、と申しますのは、連休明けを待たずに提出をしたい、こういうつもりでございます。
  67. 林百郎

    ○林議員 これは事務総長にお聞きしますが、かりにこれが参議院に回って、参議院で審議が未了に終わる場合は、今度の参議院の性格からいって、これは廃案になるのですか。
  68. 知野虎雄

    知野事務総長 これは参議院での取り扱いの問題でございますが、参議院に衆議院から送って、参議院で会期中に上がれば法律になります。
  69. 林百郎

    ○林議員 いや、上がらない場合。参議院で審議が未了になってこの会期が切れた場合は、今度は構成が変わるから、それは継続審議ではなくて、参議院としては廃案の処置をするのが通常だと思いますが……。
  70. 知野虎雄

    知野事務総長 特に継続審議ということを参議院でいたしませんでしたら、これは当然未了になるわけでございます。
  71. 林百郎

    ○林議員 特に継続審議という議決をしなければ廃案になるということですが、それはあたりまえのことです。そうではなくて、今度の参議院の性格からいって改選して半数か何か入れかわるでしょう、そういう場合には継続審議ということはあり得ない、構成が変わるのですから。
  72. 知野虎雄

    知野事務総長 こういうふうに参議院の通常選挙の前には、参議院では継続審議をしないように最近はなっているように承っております。
  73. 林百郎

    ○林議員 そこを聞こうと思ったのです。  それから、官房長官、さっきからあなたは、政党政治だからと言うのですが、あなたがきょうここでおっしゃったことは全部組み込んでこの前出ているわけでしょう。閣議決定して提案されているわけでしょう。それがまた党内調整をしなければいけないということは、むしろ、政党政治のたてまえからいって、そのほうが変則的じゃないですか。一たん国会閣議決定をして政府が責任ある法案として出して、もちろん自民党の了解も得、調整も経て、そして、与党野党に対して、政府が責任を持って提案した法案だから審議してもらいたい、こういって出しておきながら、それがまた今度党内調整が要るのだなんということになると、これは国会を何か侮辰というか、軽視というか、そういうことになるのじゃないですか。この前出し法案に対して、対国会関係では政府は無責任なことになるのではないですか。そう思いませんか。
  74. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 私は、そう思いません。前国会における審議の経過を見、いろいろな論議の模様、そういう経験にかんがみまして今回の改正案を出そうとするわけでありますから、むしろ前国会における国会審議の状況を尊重するという立場でございます。
  75. 林百郎

    ○林議員 前国会審議の状況を尊重すると言っても、野党はほとんど質問をしていない、与党がずっとやっていましてね。早く上げようと思ってやっただけです。そうすると、この前政府が提案したときは、自民党との調整ができないままに出していたのですか。そうして、国会出したところが、自民党から質疑があり、いろいろな意見が出たので、またそれを引っ込めてやり直すということでは、この前閣議決定して出し法案の権威というものは全然ないし、また、政党政治としての自民党政府法案提出のしかたについて重大な問題があるのではないですか。それはどうなるのですか。
  76. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 これはやはり前国会のいろいろな御審議の経過、そういうものを勘案いたしまして調整しておるわけでございます。
  77. 林百郎

    ○林議員 そうしますと、この前閣議決定して国会に提案した法案内容が変わることは間違いないですね。どういう方向へ変わるか、あなたは内容については言えないと言うが、あれが変わることは間違いないですね。だから、あらためて調整している。こう聞いていいですか。
  78. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 ある部分について変わることは確実であろうと思います。
  79. 林百郎

    ○林議員 もう一つ。これで終わりますが、先ほどの海上交通法案、これは出そうと思っているのですか、それとも、あなたの見通しとしては、いま検討はしているけれどもこの国会へは間に合わないと思う。こう聞いておいていいですか。正確なところを……。
  80. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 私は、もし出せれば出したいという気持ちでございますが、まず見通しとしては無理ではなかろうかと思います。
  81. 林百郎

    ○林議員 私の質問を終わります。
  82. 正木良明

    ○正木委員 あしたこの政治資金規正法の問題について緊急質問をやるのでありますから、あまり詳しく入るとあれですが、ただ、皆さん方の質問に対して官房長官がお答えになったこの問答を聞いておって、もしあしたの緊急質問でそんな程度の答弁だったら、私たちとしてははなはだ不満足ですからね。まだ時間もあるので、どうかより突っ込んだ問題を総理とも話し合い、また与党と話し合うのもけっこうですが、よく話し合っていただいて、あすの緊急質問に対しては、国民が非常に注目しておる際でもあるし、また問題が問題ですから、もっとはっきりしたことを答えてもらいたい。これは往復できぬのだから、片道通行だから、聞きっぱなし、答弁のしっぱなしで肩すかしを食かされたら何にもならぬ。その点ひとつお約束していただけますか。
  83. 木村俊夫

    木村(俊)国務大臣 たいへんごもっともなあれでございますが、明日の緊急質問に対して政府としてお答えします主眼は、できるだけ早く——ある時期を明示することはできないかもしれませんが、非常に急いで出したいという意思の表明をいたします。その他、内容につきましては、当然これは国会提出した上で本会議趣旨説明をして、それに対する御質疑もあろうかと思いますが、その機会に譲りたい、こう考えております。
  84. 正木良明

    ○正木委員 私の申し上げておるのは、あしたのことです。あした、いまの程度の答弁なら何にもならぬので、一重にも二重にも立ち入った明確な態度答弁してもらわぬといけない。それをひとつ十分心得ておいていただきたい。
  85. 伊能繁次郎

    伊能委員長 本日は、これにて散会いたします。    午後四時二十五分散会