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1967-12-02 第56回国会 衆議院 災害対策特別委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十二年十二月二日(土曜日)    午前十一時十九分開議  出席委員    委員長 田原 春次君    理事 池田 清志君 理事 稻葉  修君    理事 永井勝次郎君 理事 山本弥之助君    理事 神田 大作君       井原 岸高君    小澤 太郎君       塩谷 一夫君    正示啓次郎君       世耕 政隆君    田村  元君       中川 一郎君    毛利 松平君       渡辺  肇君    阿部 助哉君       井手 以誠君    石田 宥全君       佐野 憲治君    渡辺 芳男君       鈴切 康雄君  委員外出席者         総理府総務副長         官       八木 徹雄君         内閣総理大臣官         房参事官    上田 伯雄君         厚生省環境衛生         局水道課長   大橋 文雄君         厚生省社会局施         設課長     飯原 久弥君         農林政務次官  安倍晋太郎君         農林大臣官房参         事官      太田 康二君         農林省農地局建         設部災害復旧課         長       松井 芳明君         林野庁指導部長 木村 晴吉君         建設省計画局宅         地部宅地開発課         長       福地  稔君         建設省河川局防         災課長     坂井 秀正君         建設省道路局地         方道課長    中野 孝行君         建設省住宅局住         宅総務課長   角田 正経君         自治政務次官  細田 吉藏君         自治省行政局振         興課長     遠藤 文夫君         自治省財政局地         方債課長    山本 成美君         住宅金融公庫理         事       曾田  忠君     ————————————— 十一月二十八日  委員天野光晴君、細田吉藏君及び八木徹雄君辞  任につき、その補欠として井出一太郎君、井原  岸高君及び宇野宗佑君が議長指名委員に選  任された。 十二月二日  委員白浜仁吉辞任につき、その補欠として田  村元君が議長指名委員に選任された。 同日  委員田村元辞任につき、その補欠として白浜  仁吉君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  台風第三十四号による災害対策  小委員長からの報告聴取  新潟山形地方豪雨災害による被災者集団  移転対策に関する件      ————◇—————
  2. 田原春次

    田原委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  この際、災害対策の基本問題に関する小委員長から小委員会調査経過及び結果について報告いたしたいとの申し出がございますので、これを許します。  災害対策の基本問題に関する小委員長稻葉修君。
  3. 稻葉修

    稻葉委員 災害対策の基本問題に関する小委員会における調査経過及び結果について御報告申し上げます。  本小委員会は、災害対策の基本問題に関して調査を行なうため、本国会七月二十八日に設置され、小委員長には天野光晴君が選任されました。  八月一日第一回の小委員会を開き、懇談において、本小委員会進め方等について協議いたしましてから、十月六日までの間に、前後五回にわたり、各会派から災害対策の諸問題に関する試案を持ち寄り、懇談を重ねました。この間に、各会派から起草小委員一名ずつを選出し、一応の素案の作成に当たったのであります。  十月六日第三回の小委員会におきまして、起草小委員において取りまとめました一応の素案について、本小委員会報告が行なわれ、これについてさらに検討を進めたのであります。  起草小委員素案は、まず、災害対策要綱案として立法措置をとるもの四項目、すなわち、第一は、公共土木施設及び農林水産業施設にかかわる災害復旧事業の範囲の拡大等、第二は、緊急治山対策等、第三は、被災者援護対策、第四は、被災農林漁業者等に対する融資条件の緩和であります。  次に、委員会としての決議内容とするものとして、予算措置行政措置を求めるもの十数項目と相なっております。なお、これらについての詳細は、同日の小委員会議録を御参照願いたいと存じます。  その後、十一月二十二日の委員会におきまして、本小委員会に、新潟山形地方豪雨による被災者集団移転問題についても、あわせて調査を進めるよう決定を見たのでありまして、十一月二十八日第四回の小委員会において、この問題もあわせて懇談により検討を進めたのであります。なお、同日、小委員長天野光晴君が辞任されましたので、委員長指名により、不肖私が小委員長に選任せられました。  翌二十九日、第五回の小委員会において、災害対策の基本問題に関し、関係政府当局に対して質疑を行ない、各問題点について、政府当局考え方をただした上、小委員協議に基づいて、本小委員会の一応の結論を得た次第であります。  本小委員会といたしましては、まず、立法措置をとるものとして、起草小委員から御報告のありました前述の四項目につきましてはいずれもその必要性を痛感いたしてまいったのであります。これらにつきましては、委員会において、次国会中に結論を得ることで、小委員意見一致を見た次第であります。  次に、予算措置及び行政措置について政府に対し要望する問題といたしましては、昭和四十二年の豪雨による災害対策に関する件として、十三項目にわたり、委員会決議事項として案文を作成した次第であります。案文内容につきましては、同日の小委員会議録を御参照願いたいと存じます。  なお、新潟山形地方豪雨による被災者集団移転問題につきましては、十一月二十八、二十九の両日懇談において、新潟当局から陳情を聴取し、政府当局意見の交換を行なった上、小委員において協議をいたしました結果、次の諸点について、政府において措置されるよう要望することで意見一致を見た次第であります。  一、被災者集団移転計画実施に当り、県及び市町村財政負担が過重にならぬよう特別に配慮すること。  二、住宅の建設については、公庫融資住宅現行貸付制度の運用に当って特別に配慮すること。  三、集団移転に伴う市町村道整備事業については、極力国庫補助事業として採択するよう配慮すること。  四、集団移転に伴う水道整備事業については、水道災害復旧と同様に取り扱うよう措置  すること。  五、被災部落農家経営再建に資するため特段の配意を用い措置すること。  以上であります。  委員会におかれましては、本小委員会における調査経過及び結果にかんがみまして、適切なる処置をとられるようお願い申し上げまして、簡単でありますが、御報告といたします。(拍手
  4. 田原春次

    田原委員長 これにて小委員長報告は終わりました。小委員の各位にはまことに御苦労さまでした。      ————◇—————
  5. 田原春次

    田原委員長 この際、自由民主党、日本社会党民主社会党及び公明党の四派共同をもって、新潟山形地方豪雨災害による被災者集団移転対策に関する件について、本委員会において決議いたしたいとの動議が提出されております。
  6. 田原春次

    田原委員長 提出者より趣旨説明を求めます。石田宥全君
  7. 石田宥全

    石田(宥)委員 先般の本委員会におきまして、新潟山形における八・二八水害に関する集団移転についての小委員会設置意見がございまして、本委員会のお認めを願いまして、それに基づいて二十八、二十九の両日審査をいたした次第でございます。ただいま稲葉小委員長から御報告になりました中にこの事項については御報告になっておるわけでございますが、ここに四党共同新潟山形地方豪雨災害による被災者集団移転対策に関する件について御決議を賜わりたいと思う次第であります。  本年八月の新潟山形地方における豪雨災害は、被害総額千二百億円をこえるきわめて激甚なものであり、特に、山腹崩壊、土石流、山津波などにより、山間部部落住民は、人命の損傷をはじめ、家屋の全壊流失農地埋没等により壊滅的な打撃をこうむっている。  しかも、これら山間部部落においては、地形その他の自然的条件により、再度災害をこうむる危険性が著しく、災害復旧にあたっては、部落集団移転が強く要請されるところであり、これがため集団移転対策の早急な樹立促進が必要である。  よって、政府は、かかる激甚災害による被災者集団移転問題に関し、将来にわたって制度の確立をはかるため、総合的な見地から検討を進めるとともに、当面、先ほど稻葉小委員長から御報告になりました事項について特段の配慮を用い、措置すべきであるということでございます。  何とぞ満場一致で御採択のほどを要望いたしまして、説明にかえる次第であります。(拍手
  8. 田原春次

    田原委員長 これにて趣旨説明は終わりました。     —————————————
  9. 田原春次

    田原委員長 別に発言申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  お手元に配付いたしてあります案文のとおり、本委員会決議とするに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 田原春次

    田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  この際、ただいまの決議につきまして、八木総理府総務長官から発言を求められておりますので、これを許します。八木長官
  11. 八木徹雄

    八木説明員 その前に、去る二十八日に総理府総務副長官を拝命をいたしましたが、皆さん格別お世話をかけると存じますが、よろしくお願いいたします。(拍手)  ただいま御決議がありました新潟山形集団移転に対しましては、政府といたしましては、その決議趣旨に対しまして善処いたしたいと存じます。
  12. 田原春次

    田原委員長 おはかりいたします。  ただいまの決議関係政府当局に送付いたしますが、その手続等につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 田原春次

    田原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ————◇—————
  14. 田原春次

    田原委員長 この際、安倍農林政務次官細田自治政務次官及び天野科学技術政務次官より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。安倍農林政務次官
  15. 安倍晋太郎

    安倍説明員 このたび農林政務次官に就任いたしました安倍でございます。若輩でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手
  16. 田原春次

  17. 細田吉藏

    細田説明員 私、このたびはからずも自治政務次官を拝命いたしました。長らく本委員会で諸先輩の御指導をいただいておりましたが、今後自治省の問題につきましては、さらに御指導を賜わらなければならないと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手
  18. 田原春次

  19. 天野光晴

    天野説明員 この委員会には非常にお世話になりまして、ごめんどうを見ていただいておりましたが、ちょっと私の関係のないところへ今度参りました。何とぞひとつよろしくお願いいたします。(拍手)      ————◇—————
  20. 田原春次

    田原委員長 台風第三十四号による災害対策について質疑申し出がありますので、これを許します。正示啓次郎君。
  21. 正示啓次郎

    ○正示委員 先般はたいへん長い時間をちょうだいいたしましたが、最後住宅関係だけをお尋ねする時間が先日はございませんでしたので、きょうは、あらためてその点だけを簡単に御答弁いただきたいと思います。  御承知のように、先般の質問でも明らかにいたしましたが、台風第三十四号で集中豪雨を受けました地区、私のほうで申しますと、和歌山県の新宮市、あるいはまた東牟婁郡の那智勝浦町、古座町、太地町、あるいは西牟婁郡の串本町、大島、そういうところが、非常に人家被害が多いのであります。また、小さな中小企業工場被害を受けております。これは台風による倒壊というふうな事態に遭遇しておるわけでありますが、そこで、建設省住宅局長代理総務課長がきょうお見えのようですからお伺いしたいのですが、これらの被災地住宅被害、こういうものに対してどういうふうな方針でいままでの調査が進められたか、またどういう対策を考えておるか、これが第一であります。  それから、第二に伺いたいのは、今後同じような災害が予想されるわけでございますから、これに対して同じ被害を繰り返すようでは、これは非常に知恵が足りないわけであります。そこで、災害復旧等にあたりまして、どういうふうに住宅再建を進めていくつもりであるか、これは住宅政策の基本的な考え方であろうと存じます。被災地における住宅復興、こういうものについての基本的な考え方をどうしようとしておるか、これが第二の問題であります。  第三に、将来の災害予防ということもまたきわめて大切であります。先般同じく建設省河川局長にお伺いいたしましたが、名もなき河川、その小さな地方の川の流れに沿うて、民家や小さな工場が建っておるわけであります。これを事前に災害から守ってやる措置が私は必要だと思います。それには、川の改修ももちろん必要でありますが、人家なり工場なりの宅地が、いかにも低いところにあるという事態であるならば、これを改め、地上げをしてやるということが大事かと思います。私はかつて同じく和歌山東牟婁古座町に、相当程度住宅金融公庫から融資を受けまして、低地帯住宅地上げをしてもらった経験を持っておるわけでございますが、こういう問題について、私は相当各地から、この際将来の災害に備えて宅地かさ上げをやりたいという要望があると思いますが、これに対して建設省なり、金融公庫はどう考えておるか。この三つの点についてまずお考えを承っておきます。
  22. 角田正経

    角田説明員 お答えいたします。  まず第一点につきましては、災害が生じますと、私どものほうは、住宅復旧その他につきましては、当然援助の手を差し伸べるわけでありますが、その際にいろいろな制度に基づきまして、政令その他でいろいろな基準が書いてございます。今回の和歌山の三十四号台風による被害につきましては、一般に貸し出しております災害復興融資の適用が、政令その他の基準に達しておりませんので、そのほうの融資はできませんけれども、しかし、皆さん方復旧をいたしますのに、どうしても必要でございますので、大体同じような趣旨実施をいたしております個人に対します災害特別貸し付け制度がございます。これをすぐに使っていただいて、新しくおつくりになります場合、あるいは改良いたします場合は、別途改良資金特別貸し付けというようなことによりまして、措置をしたいということでございまして、災害復旧復興融資と同じような目的をこれでほぼ達し得るだろうというふうに考えております。  なお、災害復旧の際に、個人でお建てになります場合は、いまのような形で公庫融資を活用していただくわけでございますが、やはり災害がひどい場合、個人が御自分でなかなか家が持てないような場合がございますので、その場合は公営住宅制度を活用いたしまして、それによって救済をするというふうなことを実施いたしまして、災害を受けた方たちに、できるだけ早く住宅を供給するというような方針で処理をしておるわけでございます。  なお、第三番目の災害予防につきましては、先生の御指摘のとおりでございまして、私どもも、災害を受けてから措置いたしますよりは、災害を受ける前に御指摘のような措置をするというふうなことで、災害を非常に受ける危険のありますようなところ、それは、がけくずれのような場合もございますし、それから浸水のような場合もございますが、そのような場合は、できるだけ住宅改修その他に対します、あるいは必要があれば移転というふうな措置もとっていただいて、それに伴って、必要な資金その他につきましては、極力公庫資金等を使いまして、それを活用いたしまして、そのような予防措置をとるということで、いろいろと措置をとっているわけでございます。  なお、こまかい具体的な内容につきましては、公庫担当理事から御説明を申し上げたいと思います。
  23. 正示啓次郎

    ○正示委員 いま住宅局総務課長から方針を伺ったのですが、私、公庫理事からお話のある際には、若干手続的なこと、たとえばいまの個人新築あるいは改築をする場合に、どういうふうな手続住宅金融公庫の貸し出しを受けられるか、その条件はどういうことか。  それから、第二の点について総務課長答弁が私は不十分だと思いますので、もう一回重ねて伺いたいのです。たとえば、台風襲地帯に同じ家を建てて、また台風にやられてしまう。そこで同じような台風が来てもだいじょうぶだという家を建てなければ、これがいわゆる原形復旧改良復旧かという考え方災害対策の基本に関する問題ですから、そういうところに同じような、いわゆるさいの川原式災害を繰り返すようなものを建てたのでは、これは、私は国費の乱費だと思うのです。だから、今度は同じような強い風が来ても、あるいは、河川がはんらんしてもだいじょうぶなような家をつくらないといけないと思うのでありますが、それについて建設省住宅局は基本的にどういうふうに考えているかという点についての第二の答えはありませんでしたから、その点を重ねて建設省から伺いたい。  それから、第三の質問の中の宅地かさ上げですね。低いところにあるもののかさ上げをやってやらなければならない。これは古座町で前に一部やっておるのです。住宅金融公庫に記録があるはずです。これをやりたいという希望がある場合にはどうするか。これはやはり建設省からもお答えがなきゃならぬと思うのです。そして、住宅金融公庫担当理事から、実際貸し付けを受け付ける立場において、どういう手続で、どこの金融機関に申し入れたら、どういう条件で、どの程度融資が受けられるかということを明らかにしていただきたいわけであります。
  24. 角田正経

    角田説明員 お答えいたします。先ほどの先生の御質問、十分理解いたしませんで、お答えが不十分で申しわけございませんでした。  第一点の、災害復旧をいたしますのはもちろんでございますが、その際、御指摘のように、台風襲地帯等につきましては、たとえて申し上げますと、公営住宅の場合には全部不燃構造のものをつくるというようなことで、木造公営住宅その他は一切建てさせないように指導いたしております。なお、一般の民間の個人がお建てになります場合、それを完全に規制しにくいわけでございますが、できるだけ耐火の構造にいたしまして、再度の災害を防ぐような措置を私のほうとしても指導いたしておるわけでございます。  なお、二番目の宅地かさ上げでございますが、いまの法律そのものからいいますと、土地地上げだけにつきましてはちょっと融資がしにくいような形になっておりますが、上のほうの建物の補修とあわせまして土地かさ上げをするというふうな場合は、改修資金を、先ほど申し上げました住宅改良資金の活用でやっていただけるというふうに考えております。
  25. 正示啓次郎

    ○正示委員 では、公庫理事
  26. 曾田忠

    曾田説明員 お答えいたします。総括的には住宅局総務課長のほうから御答弁がありましたので、私は具体的な問題についてお答えいたします。  三十四号台風によりまして、たとえばお尋ね和歌山県について申し上げますと、県の報告によりますと、全壊が二十七尺半壊が百一戸、それから床上浸水が千三百二十八戸という三十四号台風被害を受けました。県といたしましては、千葉県と和歌山県が一番ひどかったというふうに考えております。それに対しまして、公庫といたしましては、十月二十八日に大阪の支所から和歌山県に対しまして、個人住宅または改良の特別の貸し付けを行なうということを申し伝えまして、それから十一月の六日に再度支所と県と打ち合わせをいたしました結果、十一月の二十九日に県から、新築につきましては十四件、改良につきましては六十八件の融資依頼があったわけでございます。これに対しまして、目下貸し付け業務促進をはかっている状況でございます。  貸し付け手続でございますが、いま申し上げましたように、一応県から総括的に公庫に対しまして融資依頼がありました。あとは、各個人から、公庫委託金融機関、たとえば地方銀行とか相互銀行とか、たくさんございますが、そういったところに各個人から申し出ていただく。それからもう一つは、設計審査が要りますものですから、これは和歌山県に審査依頼する。それに基づきまして、公庫貸し付け承認を行ないまして貸し付けを行なうというようなことでございます。  新築の場合におきまする一戸当たり貸し付け金限度額でございますが、これは木造の場合で申し上げますと、大都市、中都市、それから小都市というふうに、甲、乙、丙に分かれておりますが、甲地域の場合は二戸当たり七十一万円、乙地域の場合は二戸当たり六十二万円、それから丙地域の場合は一戸当たり五十八万円。和歌山県の三十四号台風被害地は大体丙地域じゃないかと思いますが、五十八万円が限度額であろうかと思っております。  それから修繕のほうは二戸当たり三十五万円になっております。
  27. 正示啓次郎

    ○正示委員 条件はどうですか。利率と期限です。
  28. 曾田忠

    曾田説明員 木造新築の場合でございますが、金利が五分五厘で、十八年の償還になっております。  それから改良の場合は、金利が六分で、十年以内ということになっております。  それからもう一つ災害予防のための措置でございますが、金融公庫としてやっておりますのは、まず、災害県地域にあります住宅移転させなければならぬという場合におきまして、特別の貸し付けを行なっておりますということと、それから、先ほど先生からお尋ねがありました建物かさ上げを行なうということに関連をいたしまして、土地かさ上げも行なわれるという場合におきましては、改良工事内容といたしまして、防災上、安全上、必要な工事につきましても、改良復旧工事として貸し付けできるというような規定になっておりますので、それを利用いたしまして、そういう場合におきましては貸し付けをいたしたいというふうに考えております。
  29. 正示啓次郎

    ○正示委員 その、最後防災特別改良ですね。それは金額的に大体どのくらいの条件で、というようなことをちょっと伺いたい。
  30. 曾田忠

    曾田説明員 お答えいたします。  これは、先ほど申し上げました改良と同じでございまして、限度額は三十五万円ということになっております。それで、先ほど災害の場合で申し上げました改良、それからいま申し上げました防災のための改良、いずれも内容が同一でございまして、限度額が三十五万円となっておりますが、これは実際の工事に対する七割融資でございまして、だから、五十万円の場合に三十五万円、そういうことでございます。  それから、最低の貸し付け限度額は十万円以上としております。貸し付け金額が十万円以下の小額のものは貸し付けておりません。
  31. 正示啓次郎

    ○正示委員 委員長、ありがとうございました。けっこうです。
  32. 田原春次

    田原委員長 本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十九分散会