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1967-03-10 第55回国会 衆議院 議院運営委員会図書館運営小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員会昭和四十二年二月十六日(木曜日) 委員会において、設置することに決した。 二月十七日  本小委員委員長指名で、次の通り選任され  た。       加藤 六月君    亀岡 高夫君       竹内 黎一君    渡海元三郎君       西岡 武夫君    島口重次郎君       只松 祐治君    鈴木  一君       正木 良明君 二月十七日  渡海元三郎君が委員長指名で、小委員長に選  任された。 ————————————————————— 昭和四十二年三月十日(金曜日)    午後零時四十分開議  出席小委員    小委員長 渡海元三郎君       亀岡 高夫君    島口重次郎君       中嶋 英夫君    鈴木  一君       正木 良明君  小委員外出席者         議院運営委員  伊能繁次郎君         議院運営委員  安宅 常彦君         国立国会図書館         長       河野 義克君     ————————————— 三月十日  小委員松祐治君同日小委員辞任につき、その  補欠として中嶋英夫君が委員長指名で小委員  に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和四十二年度国立国会図書館予算要求の件      ————◇—————
  2. 渡海元三郎

    渡海小委員長 これより図書館運営小委員会を開会いたします。  本日は、昭和四十二年度国立国会図書館予算要求の件について審査をお願いいたしたいと存じます。  まず、河野図書館長から説明を求めます。     —————————————   昭和四十二年度国立国会図書館予定経費要求書   〔本号末尾に掲載〕
  3. 河野義克

    河野国立国会図書館長 国立国会図書館昭和四十二年度予定経費要求につきまして御説明申し上げます。  まず、昭和四十二年度予定経費要求総額は十九億九百四十九万四千円でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと一億七千九百三十二万三千円の増加となっております。  次に要求額のおもなものについての概略を、予算要求額事項別表によって、御説明申し上げます。  まず第一に、国立国会図書館維持管理に必要な経費でありますが、その総額は九億二千五百六十二万円でございまして、これを前年度予算に比較いたしますと、三千六百四十六万二千円の増加となっております。この増加のおもなものは、職員給与改定と、諸手当改善に伴う経費でございます。特に諸手当改善に要する経費について申し上げますと、国会特別手当については、その支給対象職員全負に及ぼすこととなった結果、支給率増加とあわせて三百五十二万九千円が増額計上され、その総額は八百六十一万二千円と相なります。  第二に、国立国会図書館業務を運営するために必要な経費でありますが、その総額は二億四千五百八十四万円でございまして、前年度予算額と比較いたしますと、一千九百五十三万一千円の増加となっております。この増加のおもなものについて申し上げますと、  まず、立法調査業務を充実するために必要な経費は、一百三十六万三千円を増加いたしまして、その総額は一千五百八十三万八千円と相なります。  次に、資料収集整理及び利用に必要な経費は、一千七十万八千円を増加いたしまして、その総額は六千一百七十四万七千円であります。増加のおもなものは、図書購入費六百八十四万四千円、納入出版物代償交付金八十九万七千円でありまして、これにより図書購入費総額は四千一百十八万九千円、納入出版物代償交付金総額は一千四十万二千円になります。  次に、目録その他の書誌の作成に要する経費は、一百三十三万五千円を増加いたしまして、その総額は一千六百八十八万二千円であります。  また、科学技術関係資料整備に要する経費は、三百七十万七千円を増加いたしまして、その総額は一億一千五百六十三万九千円であります。  なお、昭和四十一年度から着手いたしました当館滞貨図書整理明治期刊行所蔵図書目録刊行及び書誌編さん機械化準備に要する経費について申し上げますと、滞貨図書整理に要する経費は、一百四十四万円を増加いたしまして、その総額は六百五十六万八千円、明治期刊行所蔵図書目録刊行に要する経費は、四十六万二千円を増加いたしまして、その総額は一百五十五万九千円、書誌編さん機械化準備に要する経費は、一百十六万七千円を増加いたしまして、その総額は一百六十五万四千円と相なります。  このほか、近代政治史料収集整備に要する経費総合目録整備に要する経費増額等を計上することといたした次第でございます。  第三に、国立国会図書館庁舎の第二期工事に必要な経費でありますが、その総額は、第二年度に要する経費として七億三千八百三万四千円が計上され、これを前年度予算額と比較いたしますと一億二千三百三十三万円の増加となっております。  なお、昭和四十二年度から行なわれる増築工事に要する経費十一億四千八十六万三千円を昭和四十二年度から二カ年にわたる国庫債務負担行為として要求いたしております。これによりまして、国立国会図書館庁舎の第二期工事の三カ年にわたる経費総額は、二十三億一千四百九十一万五千円となり、その工事は、昭和四十三年度中に完成する予定となっております。  以上、当館昭和四十二年度予算要求概略について御説明申し上げた次第でございます。よろしく御審議をお願い申し上げます。  なお、当予算要求につきましては、渡海図書館運営小委員長はじめ小委員皆さま方に並々ならぬお世話になりました。ここに心からお礼を申し上げて御説明を終わります。
  4. 渡海元三郎

    渡海小委員長 ただいまの図書館長説明に対し、何か御質疑はありませんか。
  5. 中嶋英夫

    中嶋委員 滞貨図書整理ですが、まだ相当あるようなんですが、その整理に要する費用、人件費関係が何か不安定な形じゃないですか、大蔵省との間で。
  6. 河野義克

    河野国立国会図書館長 滞貨整理につきましては、昭和四十一年度から五カ年計画をもってこれを行なうということにいたしております。そうして滞貨図書の全体が、計画を行ない始めます四十一年度の初めにおきまして約二十五万冊あったわけでありますが、これを五カ年計画でやっていく、そういうことにつきまして、私どもは、事が臨時的な、限時的なものでありますから、非常勤職員等で行なうことはやむを得ないといたしましても、その人数が相当必要だということを考えたのでありますが、昨年の場合におきましても、非常勤職員が十一名、それから賃金形態職員が十二名という予算で始めております。今度の予算ではこれをさらに充実したいということを考えましたが、結局人の問題で十分の、思ったとおりのことはできませんでしたが、一名の非常勤職員を増しまして、非常勤職員十二名、それから賃金形態職員十二名という予算になっております。これは十分のものとは申せませんが、予算のことでありますから、そこらでやむを得ないのではないか。われわれとしましては最善を尽くしてやってまいりたいと思います。
  7. 中嶋英夫

    中嶋委員 時間がないから簡単に申し上げますと、滞貨整理をやる人々は、整理されたあと国立図書館で国民の前に生きていくのだ、しかも将来ともおるものとして愛着を持って整理するのと、アルバイトで臨時に来て——事務的にはそれはいいだろうけれども、何か図書館行政として、ただ整理するだけでなく、あと生きるわけですから、そういう点で何かいま五カ年臨時の形のものを、五年たって滞貨がなくなるかもしれぬということだけでなくて、そのときになればまた国立図書館としてもっと充実したものにということでいくと、一方で増築も進めているのだから、そのときに人が余って困るということはあり得ないと思います。だからそういう点は大蔵省と、われわれもお手伝いしますが、来年あたりその辺の考え方整理してもらったらどうか、こう思っております。
  8. 河野義克

    河野国立国会図書館長 ただいまのような意味での不安定ということを先ほど少し取り違えておったと思いますが、いまのようなお話のことはよく理解するところであります。ただ、国の中高年齢層の就業の促進に即応するというようなこともありまして、また当用漢字やなにかではいかない、昔の字に対する知識を十分持っていなければならぬということから、相当の年配の人を入れておりますので、これを常勤化ということはむずかしいかと思いますが、いまお話しのように滞貨処理ということは、国の図書館として大幅な寄贈や何かがありますと、普通の常勤職員だけではまかないきれないので、ある程度継続するということも考えられますので、いま御発言の趣旨は十分尊重いたしまして、これからの施策に処してまいりたいと思っております。
  9. 中嶋英夫

    中嶋委員 中高年齢層対策ということを労働省でやっているが、それは臨時でいいのだという前提でやっていくことが私はあやまちだと思うのです。それではやはり特別扱いですね。生活保護者救済施策みたいな考え方が残っている。同時に、現に当用漢字でなじんだ若い者ではわからないということもあるが、その古さがむしろとうといわけですね。それを生かしていく、定着さしていくということは、いまの労働行政と背中合わせにならぬと思う。議論ではなく、御検討願いたいと思います。
  10. 河野義克

    河野国立国会図書館長 十分拝聴いたしまして検討いたします。
  11. 渡海元三郎

    渡海小委員長 ほかにございませんか。
  12. 安宅常彦

    安宅委員 そういう重要な仕事についている人を、賃金形態だとかなんとかはおかしいと思う。
  13. 河野義克

    河野国立国会図書館長 もう少し安定した形で、あるいはもう少し充実した報酬を払い得る形でということは私ども念願するのでありますが、いろいろ人の問題に対する大蔵特等の態度が非常にきびしいことは御承知のとおりでありまして、いろいろ予算折衝した結果が、ただいま御説明したような結果になっているわけであります。
  14. 安宅常彦

    安宅委員 これは国家公務員だから、労働基準法なりそんなものはすっぽかしていいのだというなら別ですが、順守しなければならないのはあたりまえでしょう。それを何年かずっと賃金形態でもっていくわけでしょう。そんなことが実際できるのですか。
  15. 河野義克

    河野国立国会図書館長 いままで図書館の未整理滞貨というものについて手がついていなかったわけでありますが、現在ある滞貨自体につきましては、これは当然何年かで事が終わるべきものでありまして、現在では五カ年計画でやっておりますから五カ年をもって完了するわけであります。そういう一種の限時的な性格を持っておりますので、常勤職員ではない非常勤とかその他の形態でいかざるを得ないという要素がありますが、一方、その現在の二十五万冊ではなくて、将来とも相当寄贈とかなんとかということが恒常的にあるということを考えますと、それは日常処理している現在の人員ではまかないきれないわけでありますから、常にある程度そういうことを考えていかなければならぬという面もございます。そういういろいろなことを考えて、いま御指摘のお気持ち等も十分配慮いたしましてこれから進めてまいりたいと思っております。
  16. 安宅常彦

    安宅委員 そんなことはわかっているんだ。それは受け取りみたいな賃金でしょう。そういう人間を何年間も使うということは、いまの労働法の基本からいって正しいのか正しくないのか、そういうことを検討したことがあるのですかと私は聞いておるのです。大蔵省がうるさいからとか、そういうことでなくて……。
  17. 渡海元三郎

    渡海小委員長 私が答えるのはおかしいですが、今度の予算折衝にあたりましても、できるだけ御趣旨のような点を勘案いたしまして聞いたのですが、そのときには、むしろ図書整理ということだけでも非常な専門知識が要る。そのために特別の人をお願いしなければいけないというふうな立場から非常勤職員というものがあり得るんだ。何人かは非常勤の特にその人じゃないとできないというふうなこともあるのだというふうな説明だったものですからやったのですが、この点はいかがですか。
  18. 河野義克

    河野国立国会図書館長 いま小委員長のおっしゃったとおりでございますし、それから、もちろん常勤職員がこれに当たりまして、その指導のもとに、いま言ったような形の人もやってもらうということでやっておりますので、臨時形態人たちだけで業務が行ない得るということではないのでございます。
  19. 安宅常彦

    安宅委員 わかった。私の言うこととあなた方と歯車がかみ合わない。私は労働法上の問題を言うわけです。あなたはやり方の問題を言っております。労働法規なりそういうものを一番守らなければならぬはずの国会職員が、灯台もと暗しといいますか、一番労働法の庇護を受けていない。これは国会図書館だけの問題じゃありません。国会職員の問題もたくさんありますから、そういうことはあらためて全部あとで提起します。
  20. 伊能繁次郎

    伊能委員 ここだけの問題じゃないから……・。
  21. 渡海元三郎

    渡海小委員長 ほかに何か——それでは、昭和四十二年度国立国会図書館予算要求につきましては、お手元の印刷物のとおり決定し、議院運営委員会においては、勧告を付さないで議長に送付すべきものとするに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 渡海元三郎

    渡海小委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本日の議院運営委員会において、以上の審議の経過並びに結果を私から報告いたしますので御了承願います。  本日は、これにて散会いたします。    午後零時五十四分散会