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横山委員 最近
凶悪犯罪やあるいは産業的ないろいろな
事故が相次いでいます。過般の参議院の
ピストル事件、あるいは京都の
ピストル事件をはじめ、全日空から、今度は名古屋の
造船所の
事故、あるいは
地方自治体のほうにおきましては、
東京都の汚職問題から、あるいは
新潟の
事件から、あるいはまたこれから質問いたしたいと思っています
兵庫県の問題から、あるいは
熊本の問題から、きわめて各方面にわたってこの種の
事故ないしは
犯罪が続出をしておりますことはまことに遺憾にたえませんし、見のがすわけにはまいらないと思います。
そこで私は、まず、
地方自治体のほうできわめて全国各
都道府県において山積いたしておりますもののうちで、あとから
新潟の御
意見も出るでありましょうが、
兵庫県と
熊本県の問題の中にどういうことが隠されておるか、
政府側として、
調査に当たった人々としては、どういうことをこの事案から学んでいるのかという点をお伺いしたいと思うのであります。
そこでまず
兵庫県の事案を、時間の関係上新聞を借りて事案の
内容を簡単に申し上げますが、石井武夫前
兵庫県
会議長を中心とする参議院全国区山内一郎議員(自民)派の買収
事件を調べている神戸地検参院選違反取り締まり本部は、九月十日、一部起訴済みの県議二人、処分保留のまま釈放していた逮捕議員十二人、身柄不拘束のまま取り調べた在宅議員三人の計十七県議(いずれも公正会)を公職選挙法違反、買収、被買収で一括起訴した。また逮捕、取り調べを受けた元県議、土木業者ら三十四人の処分も同時に行ない、二カ月余り続いた
事件の捜査は終了、同取り締まり本部を正式に解散した。
同
事件は、県下で戦後最も大がかりな選挙違反といわれるだけに、取り調べを受けた者は県議二十数人はじめ、石井県議に買収資金を献金した土木業者、石井県議からシャツ生地を受け取った県土木出張所長など百人近くにのぼり、うち起訴された者二十五人(追起訴を含む)、起訴猶予二十六人となった。
起訴されたのは石井武夫ら逮捕議員十四人と、前公正会幹事長藤井議員、前公正会副幹事長山名利議員、公正会副政調会長田中の三県議の計十七県議を含む二十五人。起訴状によると、石井武夫県議は参院全国区に立候補した山内一郎氏の県下の
最高責任者で、ことし春から六月中旬までの間に、県
会議長室や県議員会館で県議十六人、元県議三人、元県土木
部長ら有力者五人の計二十四人に三万円から百五万円の現金を渡したほか、三月十七日にも土木出張所長
会議に出席した十六土木出張所長に仕立て券つきカッターシャツ生地を贈り、山内氏への票の取りまとめを頼んだ。また起訴された県議ら二十四人は選挙運動の謝礼と知りながら現金を受け取った。シャツ生地を受け取った土木出張所長、石井県議に買収資金を寄付した土木業者七人については
犯罪の成立は認められるが、ともに
犯罪になるという認識がなかった上、土木業者はたまたま寄付した当時、国または公共企業体と工事契約を結んでいた七人だけが罪に問われると不公平を招くなどの事情から全員起訴猶予になった。
この大がかりな買収
事件は、投票日二日後の六日早朝、
兵庫県警参議院選挙違反取り締まり本部が山内候補の選挙
事務所を文書違反で捜索した際、押収した石井メモから発覚した。同取り締まり本部は神戸地検と合同で同夜石井県議を逮捕したのを皮切りに、これまで捜査線上に浮んだ県議二十数人をはじめ、百人にのぼる容疑者を取り調べ、二十四人、うち県議十四人を逮捕した。逮捕議員のうち十二人は二十日間の拘置満了で処分保留のまま釈放されたが、総元締めの石井県議と宗行県議は余罪追及のため、起訴拘置で身柄拘束のまま取り調べを受け、宗行議員は八月二十八日一カ月ぶり、石井議員は今月六日二カ月ぶりに保釈された。
概要を申し上げますとそういう状況でありますが、まさに戦後最大の、
兵庫県始まって以来の大選挙違反であります。そこで、この事案についてもそうでありますが、次に質問をいたしたい
熊本県の事案もまたそうであり、参議院の
ピストル事件もまたそうであり、名古屋造船の災害
事故、それらの共通点として必ず土木業者が浮かんでくるということを、かりに偶然と考えましても、やはり土木関係の中に潜在的にそういう要素があるということを考えざるを得ないのであります。
まず第一に、その後の
調査の状況について差しつかえない点を伺いたいと思うのですが、この戦後
兵庫県始まって以来の大騒動を起こした出発点が、買収資金が大手の業者の中から出ておる。しかもそれが、選挙が終わった二日後、捜査本部が押収した
兵庫県県
会議長の石井氏のメモから出てきたというのであります。いまもってそのメモの
内容については十分に知られていないのでありますが、石井メモはどういう
内容のものであったか。起訴状の中にも出てくると私は思っておるのでありますが、どういう
内容のものであったか、伺いたいのであります。