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小林委員 私はわが党の専門家の
諸君の
質問を聞いておりまして、私は専門家ではございませんけれども、しろうととしてどうしてもふに落ちない点がありまするので、その点を一問だけ
三菱銀行の副
頭取に
お尋ねをいたしたいと思うのであります。
それは問題の起きた十月十九日一日のあなた方のおやりになった仕事なんです。いま一回申し上げますが、午後の三時までに
吹原のほうで三十億円を長原
支店に払い込みますからということで、そこで預金証書を持って長原の
支店長その他
関係者が
吹原産業の本社に行かれた。それは何時であるか知りません、午前中であるか知りませんが、森脇君はまた別室に置いて、そこで
吹原といま申し上げました長原
支店長と話をして、そして預金証書を手渡された。そのときに交換に三十億円の北拓の
小切手をおとりになった。三時までに三十億を払い込むというものを、なぜ一体そのつなぎに三十億円の
小切手をおとりになったか、その日一日の仕事でありますが、これが私の第一の疑問である。そこでまた、三時になれば払い込みがあるかないか明確になるのにかかわらず、同じその日に一たん北拓の
小切手をとっておきながら、あわせていま手渡した証書は無効であるという念書を
吹原からおとりになっている。これが一体その日の午前中から午後の三時に至る
——三時になったら三十億払い込むからというその時間内に、こういう手の込んだ仕事が行なわれている。念書を渡した。交換に
小切手をとった。こうしてとっておきながら、今度その証書は無効であるという念書をとっている。それがみんな一日の間だ。しかも数時間の間にこれほどの作業が行なわれている。事実とすれば一体こんなばかなことがあなたありますか。これは
支店長や次長であろうとも
——こういうような理屈をいま副
頭取が言っておられるけれども、いかに国
会議員のわれわれがしろうとであろうとも、しろうとをだますにしてもへたな理屈のつけ方じゃないか、あまりへた過ぎるのじゃないかと私はいわざるを得ない。この点はひとつだますにしてもいま少しじょうずなだまし方をしていただきたいということが一点。
それからこれも天下周知の事実だ。
吹原の本社で念書の交換をしようとする前に、
最初はその三十億円の預金と交換に証書の交換を
三菱銀行本店でやろうじゃないかという計画であった。それを途中から、
本店のほうから長原
支店へ連絡があって、
取引の場所は
本店のほうは変更にして
吹原の本社でやろう、こういうふうに変更されたという。これは天下周知の事実です。これが一体どうなっているのですか。これが一つ。あなたはきょうは
参考人ですからわれわれ言いませんけれども、今度あらためて証人にお願いしまして、偽証非でわれわれはお訴えをしなければならない、こういうような立場にあるのでございます。きょうはその心配はありません。きょうは
参考人でありますから、それは御安心していいけれども、それにしてもわれわれ良識の府へ来て、そういうわれわれの納得いかないようなことを
答弁されてはいけません。
それから、私は
関連質問でありまして、赤日一幸先生もお待ちのようでありますから、いま一点だけ聞いて終わります。いま一点は、その日のうちに長原
支店長が念書をとって、その証書は無効であるということを確認をしているとあなたはさっき証言せられた。ところが、その事実はうそであるということは、翌年の三月二十日に森脇将光が長原
支店へ行って、その二十億円の金の支払いを要求して、そのときに長原の
支店長は、一体この二十億円は
現金でお持ちになるのですか、どうですかという
質問をしている。
現金でそれを払い出しをするのであると言ったら、
支店長はびっくりして
本店へ
電話をしている、それはそうでしょう。せいぜい総額五億もないような吹けば飛ぶような長原の
銀行へ、一時に二十億円も払い出しに来られたら、
支店長はびっくりする。もしその当日、十月の十九日にこれは無効でございますという念書を
吹原から取っているということが事実であるならば、翌日の三月二十日に、二十億円の払い出しに来られてびっくりして
本店へ
電話して大騒ぎをする必要はない。全部あなたのおっしゃることは、前後話のつじつまが合わないじゃありませんか。そうあんまり人をだますようなことはいけません。私は関連ですからこれで終わりまするが、その点ひとつ明快に御
答弁をいただきたいと思うのであります。