○平林剛君 資料をあなたの方で出さなければ、また私の方の
見解でまとめたもので、
公社と
意見を交換したい。この機会に、私
どもがこの問題について党として態度をきめましたので、御紹介をして、
公社の
善処を要望いたします。
「一、たばこ配給業務は、
専売事業における業務の一環として、当然専売
公社が、その全般的責任のもとに、実施すべきである。専売益金確保のためか、たばこ販売数量の向上をはかる必要があれば、専売
公社の定員を増加して、その責任を完遂すべきで、
事業の一部を民間に移行する方式は適当ではない。
二、現在、たばこ製品の配給業務を代行しつつあるのは、各地域におけるたばこ販売協同
組合であるが、次第に民間における一部資本家が利潤追求の立場から、不明朗な策動が予想され、
専売事業そのものを歪めるおそれがある。また、たばこ販売協同
組合の
事業として、配給業務を代行するとしても、その契約によっては、むしろ専売
公社の定員を増加せしめることが、国家の財政支出の面から適当の
措置というべきで、代行配給を
指導する
公社の意図は明瞭でない。
三、たばこ販売協同
組合の
事業として代行配給業務は、結局、利潤を得る
目的からみれば、各般の制約をうけることとなり、
事業の将来は安定しないばかりか、盗難、火災その他の事故発生によって多大の損失をうける場合もある。これは、たばこ販売協同
組合の
組合員たるたばこ小売店の損失となり、専売
公社の業務を代行するものが、犠牲的立場を強要される結果となろう。
四、たばこは、一面専売益金確保の手段であるが、今日、国民の生活必需品的な存在となりつつあることも事実である。その国民大衆に対するサービスと、市場の要望に応える専売
公社の努力は、なお必要とする。
たばこ配給業務を一部のたばこ販売協同
組合に代行させる結果、末端に対するサービスの低下、責任の所在の不明確を招くことは好ましいことでない。
五、右の理由などによって、党は、専売
公社が、試行中のたばこ代行配給
制度を再検討し、これを縮小し、廃止する政策をとるべきであると認める。
また、政府は、専売益金確保と、国民大衆に対するサービスを充実するために必要な
公社職員の定員増加をはかることを要求する。」
まあ大体こういう趣旨で、われわれ
見解を今まとめておるわけであります。いずれ、
公社の方から資料の提出をいただいて、再び、この問題については、ただいまの趣旨で
公社の
善処を要望したいと思っておるのです。
最後に、お尋ねしておきたいことは、私
どもは、たばこ配給業務は、当然、専売
公社がその責任において行なうべきものであり、また、一般の民間通運がありながら、代行配給業務を育成
指導するというのは、トンネル的会社の存在を許すようなことになりはしないかという
考え方からいきまして、やはり根本的な
解決策として、
公社の機構を充実して定員を増加することがいいのじゃないか、こういう努力をなぜなさらぬのかという点を非常に不満としておるわけであります。こういう努力をすれば、代行配給業務のような不安定な危険要素の多いものを小売店に代行させなくとも済むのじゃないか、こう考えるのですが、
総裁はそのことについてどうお考えになっておるか。