○
説明員(石田吉男君) 即売の
方式についてでありますが、数年前まで専売公社のやっておりました
販売方式というのは、各地方に出張所がございまして、その出張所に
販売業務員というものがおります。その
販売業務員が各小売店に一々
品物を持って参って、そこで代金を受け取る。そういう現金売りでございますので、かなり多量の
品物を持っていきながら、そこで間違いのないように現金を受け取ってくる。その間に、まあできるだけ
販売の促進もはかるというふうなことをやっておりまして、一人の業務量といいますか、業務の内容といたしましては、かなり広範な仕事をいたしておるわけであります。そこで、私
どもとしますと、
販売の促進をできるだけはかっていくというには、どうしても小売店と公社の
販売業務員との間の接触を密にいたしまして、できるだけいろいろな面で
販売の促進をはかるということが必要だという
考えを持っております。
最近、これは公社だけでなしに、いろいろな商品の面におきまして、いわゆるセールス・プロモーションを科学的なやり方で具体化して参るという行き方が非常に発達して参りまして、単に、ただ店へ
品物を置いてきて、金を受け取ってくるというようなことでは、
販売を伸ばすことはできないということで、各
方面でいろいろ研究の結果、成果をあげております
販売のやり方というものを、私
ども大いに勉強いたしまして、そこで、現存やっております
販売業務員の仕事を、できるだけ近代的な
販売促進、いわゆるセールス・プロモーションの線に乗せて参りたいということを
考えまして、いろいろ
販売方面の人に訓練を行なっております。そういう場合には、従来やっておりましたようないわゆる注文取りということと、それからたばこの配給の仕事ということと、代金を受け取って参る、こういう仕事を一人の人が何もかもやっておるということは、非常に不自然でありますので、そういう観点から、できるだけ
販売促進のセールス・プロモーションの方に業務員を訓練して参りたいと、こういうふうに全体の行き方を持ってきつつあるわけであります。
その際に、どうしてもそういうふうになりますと、仕事の内容が分離して参りますので、その場合にさらに増員をするというふうなことは適当だと思われなかったものでありますから、むしろ
販売員としての訓練を先行させまして、そのために、いわゆる単なる配達業務といいますか、配給業務といいますか、そういう面はできればほかの方にやってもらいたいということを
考えたわけであります。そういう
意味で、実際に何カ所かでまあ代行配給ということをやっておりますが、その
方式でやっておりますが、現実にその結果を見ますと、かなり
販売促進の効果があがっております。従いましてただ、これはどこの地域でもできるというものではありませんので、地域的にもそういうところに適したような
場所、それから代行配給をやります場合には、小売人の組合がその配給
機関になっておりますが、小売人の組合にもいろいろございまして、そういう仕事に適するような組織のはっきりしたところと、それから必ずしもそうでないところがございますが、そういうところはまあある
程度代行配給というものをやっておるわけでございます。
ただ、まあ代行配給につきましては、いろいろ問題もございます。かなり法制的にといいますか、かなり擬制的なところもあるのでございますが、ただいま試行期間中でございますので、いろいろ得失な
ども検討しておりますが、まあ基本的な
考え方としては、
販売促進のためにはそういう
方向に行かざるを得ないのではないかというふうに
考えております。