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1959-12-24 第33回国会 衆議院 法務委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十四年十二月二十四日(木曜日)     午前十一時五十九分開議  出席委員    委員長 瀬戸山三男君    理事 鍛冶 良作君 理事 小島 徹三君    理事 小林かなえ君 理事 田中伊三次君    理事 井伊 誠一君 理事 菊地養之輔君    理事 黒田 寿男君       綾部健太郎君    一萬田尚登君       馬場 元治君    濱田 正信君       中村 梅吉君    猪俣 浩三君       中村 高一君  出席政府委員         法務政務次官  中村 寅太君  委員外出席者         最高裁判所事務         総局事務次長  内藤 頼博君         判     事         (最高裁判所事         務総局総務局総         務課長)    長井  澄君         専  門  員 小木 貞一君     ――――――――――――― 十二月九日  委員大久保武雄君及び大坪保雄辞任につき、  その補欠として犬養健君及び櫻内義雄君が議長  の指名委員に選任された。 同月十七日  委員高橋禎一辞任につき、その補欠として河  野一郎君が議長指名委員に選任された。 同月二十一日  委員古井喜實君及び神近市子辞任につき、そ  の補欠として南條徳男君及び鈴木茂三郎君が議  長の指名委員に選任された。 同月二十二日  委員竹谷源太郎辞任につき、その補欠として  水谷長三郎君が議長指名委員に選任された。 同月二十四日  委員坂本泰良辞任につき、その補欠として黒  田寿男君が議長指名委員に選任された。 同日  理事坂本泰良君同日委員辞任につき、その補欠  として黒田寿男君が理事に当選した。     ――――――――――――― 十二月十一日  岐阜地方法務局明智出張所存置に関する請願(  三田村武夫紹介)(第一四三二号)  印鑑法制定に関する請願二階堂進紹介)(  第一四七一号)  長野地方法務局中塩田出張所存置に関する請願  (羽田武嗣郎紹介)(第一五〇七号)  刑務所剣道防具類製造中止に関する請願(山  本勝市君外一名紹介)(第一五〇八号)  裁判官増員等に関する請願池田清志君紹  介)(第一六六一号) 同月二十一日  死刑廃止に関する請願西村関一紹介)(第  二三〇一号)  鹿児島地方法務局阿久根出張所庁舎移転新築  に関する請願池田清志紹介)(第二三七二  号)  鹿児島地方家庭裁判所川内支部甲号昇格に  関する請願池田清志紹介)(第二四四一  号) 同月二十二日  長野地方法務局浦里出張所存置及び拡充強化  に関する請願羽田武嗣郎紹介)(第二五六  三号) 同月二十三日  笠松刑務所移転に関する請願大野伴睦君外二  名紹介)(第二六七七号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 十二月八日  売春婦保護収容施設保護費増額等に関する陳  情書  (第七七〇号) 同月二十一日  千葉工業大学における検査官の学園干渉に関す  る陳情書  (第九七二号) 同月二十四日  印鑑法制定に関する陳情書  (第一  〇二〇号)  地方公共団体有土地不法使用取締り立法措  置に関する陳情書  (第一〇二一  号)  東京地方裁判所刑事部庁舎早期完成に関す  る陳情書  (第一一一二号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  理事の互選  請願  一 死刑廃止に関する請願西村関一紹介)    (第二三〇一号)  二 占領軍不法行為等による被害者救済に関    する請願佐藤洋之助紹介)(第一二    号)  三 同(加藤高藏君紹介)(第八二号)  四 拘留場及び拘置制度改正に関する請願(濱    田幸雄紹介)(第三七二号)  五 印鑑法制定に関する請願二階堂進君紹    介)(第一四七一号)  六 刑務所剣道防具類製造中止に関する請願    (山本勝市君外一名紹介)(第一五〇八    号)  七 栃木刑務所勾留施設拡充に関する請願(    山口好一紹介)(第四三二号)  八 笠松刑務所移転に関する請願大野伴睦君    外二名紹介)(第二六七七号)  九 宮崎地方検察庁都城支部庁舎新築に関す    る請願瀬戸山三男紹介)(第八〇三    号) 一〇 宇都宮地方法務局間々田出張所移転新築    に関する請願山口好一紹介)(第一六    九号) 一一 長野地方法務局田中出張所存置及び拡充    強化に関する請願羽田武嗣郎紹介)(    第一二二〇号) 一二 岐阜地方法務局岩村出張所統廃合に関す    る請願平野三郎紹介)(第一二二一    号) 一三 岐阜地方法務局明智出張所存置に関する請    願(三田村武夫紹介)(第一四三二号) 一四 長野地方法務局中塩田出張所存置に関する    請願羽田武嗣郎紹介)(第一五〇七    号) 一五 鹿児島地方法務局阿久根出張所庁舎移転    新築に関する請願池田清志紹介)(第    二三七二号) 一六 長野地方法務局浦里出張所存置及び拡充    強化に関する請願羽田武嗣郎紹介)(    第二五六三号) 一七 裁判官増員等に関する請願池田清志君    紹介)(第一六六一号) 一八 中津川簡易裁判所昇格等に関する請願(    纐纈彌三君紹介)(第一一号) 一九 鹿児島地方裁判所鹿屋支部甲号昇格に関    する請願二階堂進紹介)(第三七一    号) 二〇 宮崎地方家庭裁判所都城支部庁舎拡張    に関する請願瀬戸山三男紹介)(第八    〇四号) 二一 鹿児島地方家庭裁判所川内支部甲号昇    格に関する請願池田清志紹介)(第二    四四一号)      ――――◇―――――
  2. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 これより会議を開きます。この際お諮りいたします。理事でありました坂本泰良君が委員辞任されましたので、理事が一名欠員になっております。この際、理事補欠選任を行ないたいと存じますが、これは先例によりまして、その指名委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 御異議なしと認めます。それでは黒田寿男君を理事に御指名いたします。      ————◇—————
  4. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、請願審査を行ないます。請願審査は、紹介議員が御出席になっておりますものにつきましては、その紹介議員より紹介説明を聴取し、紹介議員の御出席になっていないものにつきましては、その内容は文書表によってすでに御承知のことと思いますので、朗読は省略し、直ちに関係当局所見を求むることといたしたいと存じます。これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。それでは、これより請願審査を行ないます。     —————————————
  6. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 まず、日程第一、死刑廃止に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。中村法務政務次官
  7. 中村寅太

    中村政府委員 死刑廃止に関する請願の御趣旨は、傾聴に値するものがあり、死刑の適用が慎重でなければならないことは、何人にも異論がないところであるが、現下の犯罪情勢、特に、凶悪犯罪が依然として少なくない状況のもとで、直ちに死刑を廃止するのは相当でないと考えております。     —————————————
  8. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 日程第二及び第三は、いずれも占領軍不法行為等による被害者救済に関する請願でありますので、一括議題とし、政府当局所見を求めます。
  9. 中村寅太

    中村政府委員 平和条約発効前の占領軍不法行為による損害につきましては、法律上当然に国に損害賠償の責任があるとすることができないことは、言うまでもないのであります。従いまして、これらの損害につきましては、従来行政措置によって被害者見舞金が支給されたのでありますが、請願趣旨のように、この際新たに法律を制定して、占領軍不法行為による人的損害につきまして国に損害賠償義務を負わせることといたしますことは、平和条約発効後すでに相当の期間を経過している今日におきましては、立証上の困難があり、その実施に支障を伴うことが考えられるばかりでなく、占領軍不法行為による物的損害、さらに戦争中、国民戦争に基因してこうむりましたその他の人的、物的損害との権衡からいいましても、慎重検討すべき問題でありまして、請願にかかる特殊の被害者だけについて特別の立法措置を講じますことは、必ずしも当を得ないものと考えるのであります。     —————————————
  10. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第四、拘留場及び拘置制度改正に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  11. 中村寅太

    中村政府委員 刑務所に収容している拘留受刑者はきわめて少数でありますので、懲役監の一部を分界して拘留場に充てております。拘留場に充てております舎房の中には、明治年間あるいはそれ以前の建築にかかる施設もありましたが、その後年々改築し、現在ではきわめて僅少であります。残存施設についても近く改築の見込みであります。新築並びに改築いたします舎房はもちろん鉄格子であり、また通風採光等についても設計上特に留意しております。舎房に畳を使用することは規則上許されませんので、ござを用いております。寝具及び敷布は保温の点について十分考慮し、請願趣旨に沿うよういたしたいと存じます。     —————————————
  12. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第五、印鑑法制定に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  13. 中村寅太

    中村政府委員 印鑑に関して請願趣旨のような法律を制定することは、市町村事務処理上ないし財政上の負担を増大させるおそれ等があり、今直ちに請願趣旨のような立法を行なうことは必ずしも適当でなく、今後なお慎重に検討すべきものと考えます。     —————————————
  14. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第六、刑務所剣道防具類製造中止に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  15. 中村寅太

    中村政府委員 刑務所におきましては、法律に基づいて、各種の作業を実施し、生産を通じて受刑者の矯正をはかり、再犯防止に努めておりますが、今回請願のありました剣道具類製作作業は、右の趣旨により昭和の初頭、当時の軍及び学校関係等の需要を対象として徳島及び熊本の両刑務所製作を始めましたもので、終戦のため一時中絶したことはありますが、その後再開し、現在に至っております伝統のある作業であります。本作業は、右のように伝統のある作業であります上、就業人員及び年間生産額も僅少であり、かつ、本作業を中止した場合、転用できる適当な作業も見当たらない状況にありますので、直ちに中止することはできないと思われますが、請願趣旨をくみ、慎重に検討を加え、誠実に処理いたしたいと思います。     —————————————
  16. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第七、栃木刑務所勾留施設拡充に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  17. 中村寅太

    中村政府委員 栃木刑務所拘置監は、決して満足すべきものではありませんので、早急に請願趣旨に沿うよう処置いたしたいと存じます。     —————————————
  18. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第八、笠松刑務所移転に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  19. 中村寅太

    中村政府委員 適当な敷地が確保され、予算措置見通しがつけば、請願趣旨に沿うよう考慮いたしたいと存じます。     —————————————
  20. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第九、宮崎地方検察庁都城支部庁舎新築に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  21. 中村寅太

    中村政府委員 宮崎地方検察庁都城支部新営について、当庁はもと病院建物事務室に模様がえした老朽施設であるため、きわめて狭隘であり、事務遂行上にも支障がありますので、法務省といたしましても改築計画を進め、昭和三十五年度予算要求中でありますから、予算措置がつきますれば、請願の御趣旨に沿うようにいたしたいと存じております。     —————————————
  22. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一〇、宇都宮地方法務局間々田出張所移転新築に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  23. 中村寅太

    中村政府委員 現在の庁舎は、国道沿いの池沼を埋め立てて、それに古材をもって大正十一年に建築した公有施設でありまして、湿地のため腐朽損傷がはなはだしい上に、部屋出張所統合受け入れしたため、きわめて狭隘で執務に支障を来たしている現状でありますので、法務省としても改築計画を進め、昭和三十四年度以来引き続き予算要求中でありますから、予算措置がつきますれば、請願の御趣旨に沿うようにいたしたいと存じております。     —————————————
  24. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一一、長野地方法務局田中出張所存置及び拡充強化に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  25. 中村寅太

    中村政府委員 法務局出張所の多くは、明治の中ごろから大正初期にかけて設置されたものであり、またその大半配置職員一人ないし二人というきわめて小規模な機構であって、これら多数の小規模の出張所現状のまま存置することは必ずしも経済的ではなく、また、逐年増加する複雑多岐にわたる登記台帳等事務を適正、迅速に処理し、国民権利を保全する上においても遺憾な点が少なくないのであります。法務省においては、以上の理由により、取り扱い事件数及び交通事情等を十分に勘案し、利用者利便をも十分考慮に入れた上で、現在の小規模出張所適正規模出張所に再編成するため、関係市町村とも折衝し、出張所統廃合を実施しているのであります。  田中出張所についても、以上の趣旨により統合可否を慎重に検討したいと考えている次第であります。     —————————————
  26. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一二、岐阜地方法務局岩村出張所統廃合に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  27. 中村寅太

    中村政府委員 法務局出張所の多くは明治の中ごろから大正初期にかけて設置されたもので、大半配置職員一人ないし二人というきわめて小規模な機構でありまして、これら小規模の出張所において逐年増加する複雑多岐にわたる登記台帳等事務を適正、迅速に処理するには、人的、物的、その他の面に多くの隘路を生じており、また一面、国民不動産に関する権利得喪変更の確実を期するためにも遺憾な点があります。そこで、登記台帳事件を適正、迅速に処理する必要から、取り扱い事件数及び交通事情等十分勘案の上、小規模出張所を、利用者利便をも十分考慮に入れて、適正規模出張所に再編成するため、関係市町村と折衝し、出張所統廃合を実施しているものであります。  明君出張所岩村出張所統廃合につきましても、その登記取り扱い事件数交通事情及び管轄区域等勘案の上、その措置につき慎重に検討いたしたいと考えます。     —————————————
  28. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一三、岐阜地方法務局明智出張所存置に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  29. 中村寅太

    中村政府委員 法務局出張所の多くは、明治の中ごろから大正初期にかけて設置されたもので、大半配置職員一人ないし二人というきわめて小規模な機構であって、これら小規模の出張所において逐年増加する複雑多岐にわたる登記台帳等事務を適正、迅速に処理するには、人的、物的、その他の面に多くの隘路を生じており、また一面、国民不動産に関する権利得喪変更の確実を期するためにも遺憾な点があります。そこで、登記台帳事件を適正、迅速に処理する必要から、取り扱い事件数及び交通事情等十分勘案の上、小規模出張所を、利用者の便利をも十分考慮に入れて、適正規模出張所に再編成するため、関係市町村と折衝し、出張所統廃合を実施しているものであります。  明智出張所は、岐阜地方法務局管内出張所のうちでも登記取り扱い事件数が比較的少ないのであるが、交通事情その他を十分考慮の上、その措置につき慎重に検討したいと考えます。     —————————————
  30. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一四、長野地方法務局中塩田出張所存置に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  31. 中村寅太

    中村政府委員 中塩田出張所についても、以上の趣旨により統合可否を慎重に検討したいと考えている次第であります。     —————————————
  32. 瀬戸山三男

  33. 中村寅太

    中村政府委員 当庁は明治二十一年開庁の際に新築した公有施設大正二年に改築し、本年すでに経過年数も七十年以上という老朽施設でありまして、その破損程度もはなはだしく、その上都市計画によりまして現在地が商業地域となり、立ちのき要求を受けているもので、法務省といたしましても改築計画を進め、昭和三十五年度予算要求中でありますので、予算措置がつきますれば請願の御趣旨に沿うようにいたしたいと存じております。     —————————————
  34. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一六、長野地方法務局浦里出張所存置及び拡充強化に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  35. 中村寅太

    中村政府委員 浦里出張所についても、以上の趣旨により統合可否を慎重に検討したいと考えている次第であります。     —————————————
  36. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一七裁判官増員等に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  37. 中村寅太

    中村政府委員 ただいまお申し述べになりました裁判官増員等に関する請願趣旨は了解いたしました。この請願につきましては、趣旨を尊重し、十分に検討いたしたいと存じますから、さよう御承知を願います。
  38. 瀬戸山三男

  39. 内藤頼博

    内藤最高裁判所長官代理者 裁判官増員等に関する御請願につきましては、まことに御趣旨通りもっともと存じております。今度の裁判所予算要求におきましても同様の趣旨要求をいたしておりますが、その実現に努力をいたしておるのでございます。     —————————————
  40. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一八、中津川簡易裁判所昇格等に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  41. 中村寅太

    中村政府委員 ただいまお申し述べになりました中津川市に岐阜地方裁判所支部を設置されたい旨の請願趣旨は了解いたしました。裁判所支部の設置は、最高裁判所権限に属しておりますので、この請願趣旨最高裁判所に伝達いたしまして、考慮を促すことといたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。
  42. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に最高裁判所当局所見を求めます。
  43. 内藤頼博

    内藤最高裁判所長官代理者 中津川岐阜地方裁判所家庭裁判所支部を設置する趣旨の御請願につきましては、現在多治見支部管轄下にございます恵那郡等の非常に不便なところがございますので、そういう趣旨におきましてごもっともな御請願と存じますが、ただ、将来支部を設置した場合の事件を予想してみますと、必ずしも事件数が多くないのでございます。また支部を設置いたしました場合の職員増員とかその他の予算上の措置等が今日必ずしも十分に期待できませんので、今後の事件数推移等を十分に検討いたしまして、この方針をきめたいと存じます。     —————————————
  44. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第一九、鹿児島地方裁判所鹿屋支部甲号昇格に関する請願議題とし、政府当局所見を求めます。
  45. 中村寅太

    中村政府委員 ただいまお申し述べになりました鹿児島地方裁判所鹿屋支部権限を変更されたい旨の請願趣旨は、了解いたしました。裁判所支部権限変更に関する事項は、最高裁判所権限に属しておりますので、本請願趣旨最高裁判所に伝達いたしまして、考慮を促すことといたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。
  46. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に最高裁判所当局所見を求めます。
  47. 内藤頼博

    内藤最高裁判所長官代理者 鹿屋支部甲号昇格いたしました場合に予想される事件数は、やや多い方に考えられるのであります。しかし、ただいま申し上げましたように、支部昇格に伴います人員の増加その他の予算上の措置につきまして今日十分な見通しを持ちませんので、今後の事件数推移等を見きわめました上で措置を考えたいと思います。     —————————————
  48. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第二〇、宮崎地方家庭裁判所都城支部庁舎拡張に関する請願議題とし、最高裁判所当局所見を求めます。
  49. 内藤頼博

    内藤最高裁判所長官代理者 現在の庁舎乙号支部庁舎でございまして、昭和三十一年の三月に新築したものでございます。しかし、この支部昭和三十三年一月一日から甲号支部昇格いたしまして、甲号支部としての事件を扱うようになり、従って合議法廷その他の施設には十分でなく、その増築の必要を生じましたので、本年度予算要求をいたしましたが、本年度は認められません。来年度予算において要求している次第でございます。     —————————————
  50. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 次に、日程第二一、鹿児島地方家庭裁判所川内支部甲号昇格に関する請願議題とし、政府並びに最高裁判所当局所見を求めます。
  51. 中村寅太

    中村政府委員 ただいまお申し述べになりました鹿児島地方裁判所川内支部及び鹿児島家庭裁判所川内支部権限を変更して甲号とされたい旨の請願趣旨は了解いたしました。裁判所支部に関する事項最高裁判所権限に属しておりますので、本請願趣旨最高裁判所に伝達いたしまして、考慮を促すことといたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。
  52. 内藤頼博

    内藤最高裁判所長官代理者 川内支部管轄区域の中に不便なところがございますので、その甲号昇格に関する請願はまことにごもっともと存じますが、ただやはり甲号支部昇格いたしました場合の事件数を考えますと、必ずしも多いというわけに参らないのでございます。そして先ほど申し上げますような予算上の制約を受けまして今日直ちに実現は困難と存じますが、今後の事件数推移を見た上で方針を決定いたしたいと思います。     —————————————
  53. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 各請願について別に御意見はございませんか。——御意見がないようでありますが、これより各請願日程全部を一括議題として、その採否を決定いたしたいと思います。  お諮りいたします。先刻の理事会の決定によります通り、本日の請願日程中第二ないし第五及び第七ないし第二一は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。  なお、当委員会に送付されました陳情書は、お手元に配付さしてありますから、御了承を願います。  これにて暫時休憩いたします。     午後零時二十一分休憩      ————◇—————     午後零時二十一分休憩     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕