○松岡平市君 どうも私は
先ほど来、
文化財保護委員会の御答弁を聞いておると、きわめて熱心にとか、厳重にとか、すみやかにとかという言葉をたくさんお使いになるけれ
ども、やっていらっしゃることは納得がいきません。八木
委員の
お話しでは舖装してないとおっしゃる、御当局にはいや舗装はしたのだ、それがこわれている。だからそれを直せということは厳重に示達しておるところが、八木
委員は現地をごらんになって、ほとん
どもう舗装の格好もない、こういうような
状況であって、正倉院の御物の被害は日々進んでおる。御当局の話を聞くというと、まあ別な
計画があるから、その
計画が達成されれば、その問題は解決するから、その別な道路
計画に宮内庁が中心になってきわめて熱心にやつておる、道路を直せということは厳重に警告しておる、これじゃ話にならんですよ。これはもう全くそれはだれよりも最も熱心にあなたのところの
委員会というものは、正倉院の御物は、
日本のみならず世界にかけがえのない宝であるところのあの御物の保護ということについては、これは格段なる御注意をなさっていらっしゃると思うのだが、それが今、日々、八木
委員の
指摘されるような被害をこうむりつつあるというのに、厳重な警告を発しておる、熱心にそのほかの
方法を
考えておるということでは被害の進行、被害が重ねられるということについては、何らの
措置ではないと思う。それでいいものか、よければそれは話がつくまで被害が、どんなほこりが立とうとも仕方がないということでしょう、厳重に報告はしていらっしゃるかもしらぬけれ
ども、警告を聞いてないことは事実ですね。だから八木
委員は今どうするんだということを聞いていらっしゃる。今までもたびたび河井
委員長の
お話しでは、奈良県当局その他にもしばしばしておられる。やっておられるけれ
ども、これはもうこの問題について八木
委員がこの
委員会でしばしば当局の留意を促すような発言をされたことは、私たちもたびたび聞いておるのであります、
状況は
一つもよくなっておらん。これは重大なことですよ。権限がなければないということをはっきりおっしゃって、下さい。あるなら、はっきり、いついつかまでにどうするということをはっきりしていただきたい。私はもうこういう段階になってきて、ただこういう
委員会に呼ばれたならば、厳重に注意いたしますとか、そういうことを繰り返しておられて、八木
委員の心配しておられる正倉院の御物の保護というものは
一つもされておらんということで、そういうことを繰り返すことはやめて、
委員会当局のはっきりした決意をお聞かせ願いたい。それはその道路ができるというようなことは将来あるかもしれん、将来のことです、できたらそんなことは問題なくなるけれ
ども、今論議されておることは、できるまでの現在の被害をどうするか、答弁になっておらん。私はかように
考えますが、
一つその点についての
委員会側の御所見をお聞かせ願いたい。