○羽生三七君 この問題はこの程度にしておきますが、いずれにしても時期がくればとおっしゃいますが、時期は作らなければなかなかこないのだ、その過程はなかなかむずかしいと思いますが、さらに一段と
努力されることを
希望して次の問題に移ります。
それは先ほど
岡田委員が若干触れられました日米安保
委員会の関係ですが、二十七日に日米安保
委員会があったようでありますけれ
ども、これについての新聞報道によれば、日米の共同防衛を強化することを
アメリカが主張して、わが方もまたこれに同意をしたと伝えられておりますが、その
内容を承わりたいということ。
それからもう
一つは、先ほど
金門、馬祖にもし
米軍が出るというような場合に、一体
日本はどうするかということを
岡田委員が聞かれたわけですが、私はそのことには重ねて触れようとは思いません。ただ問題は、そういう問題は安保
委員会で論議されるのかどうかということ。
それからもう
一つは、一体安保
委員会の性格がだんだん変ってきたんではないかと思うのです。これは御承知のように、この前のあれはいつでございましたか、昨年の三月の予算
委員会で私がこの問題を岸総理大臣に尋ねましたところが、岸総理大臣は、先ほど
外相も触れられましたけれ
ども、安保条約制定当時とは事情が違っている、もとより今日、日米共同防衛によらないで
日本が独自で自国を防衛できるとは思っていないが、締結当時と違うのはある程度自衛力ができたということ、
日本が
国連に加盟したということ、これを
考えて日米共同体制を今すぐ廃棄することは時期でないと思うが、少くとも安保条約、
行政協定を全面的に再検討すべき
状態がきたと思う、こう答えられて、それから
アメリカに行って御承知の日米共同声明を発表されたわけでありますが、その共同声明の中には、安保条約に関して生ずる問題を検討するために政府間に
委員会を設置することに
意見が一致した、これは安保
委員会のできた目的です。だから安保
委員会に関して生ずる問題を検討して、むしろ岸総理がずっとわれわれに答えたところからいうならば、その
内容がどういうことになるかは別であります。別でありますけれ
ども、安保条約そのものを検討するために、日米安保
委員会ができたと日米共同声明にうたっておるし、われわれも回を重ねる質問の過程においてそういうことを了解してきたわけです。ところが、いつの間にか、日米安保
委員会というものは安保条約、
行政協定の当面する諸問題を条約上の
立場から再検討するということでなしに、むしろ
アメリカの防衛体制の一環を
日本がになうための安保
委員会というようにだんだん変ってきておる、それで国民も自然の間に忘れてしまって、あたかもそれが安保
委員会の性格であるかのごとく勘違いをしておる、これは非常に重大な問題だと思う。本来そういうことではなかったはずです。安保
委員会を作るときの目的というものは。だから一体この安保
委員会の現状というものはどうなっておるのか、そういう諸問題を
協議するための
方法として適切に運営されておるのかどうか。一昨日の日米安保
委員会は、むしろ何か今
岡田君が言われたような日米相互援助条約的なにおいすら、その検討の過程に感ぜられるような方向であったようにも思われますので、一体安保
委員会の運営はどうなっておるのか、それからこの間の安保
委員会では自主的にどういうことが
協議されたのか、また、そこで
日本は日米の共同体制の強化を了承したとあるが、了承されたものかどうか、具体的にこの問題を現実に即して
一つ承わりたいと思います。