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赤松委員 実際にはこの
防衛分担金から出るいろいろな使途につきましては、その明細は明らかになっていないわけです。当時たしか
調達庁は
大蔵省から委託されまして、アルバイトを五、六人使って、倉庫に二はいばかり入っておりまする
米軍側の領収書の翻訳をやっておったと思いますが、今でもやっているかどうか知りませんが、とにかくそういう形において、俗に
防衛分担金というふうに呼ばれていますけれ
ども、分担ではなくて、一方的に処理されて、
米軍の方がどれだけ出しているか、現実には明らかになっていないことはほんとうだと思います。
そのことはさておきまして、そこで
小牧に投ぜられました経費は十億、そのうち一億が残ておる、こういうことでございます。この点につきまして、なお私は後ほど資料を添えて、
調達庁の
長官等に、あるいは
大蔵省の方に対しましていろいろ質疑をしたいと思いますけれ
ども、最後に
小牧の問題につきまして、もう
一つ念を押しておきたいと思うのであります。今まで明らかになった点は、
防衛庁長官と
運輸大臣との間には、いまだ
小牧の
基地返還後の
使用方法について
話し合いをなされていないということが明らかになりました。しかしながら
運輸大臣といたしましては、これを
民間航空として使っていきたいという
考えではあるが、なお
防衛庁の希望もあるので、なかなか一方的にはきめかねる、しかしよく
相談してみたいと思うと言い、
防衛庁長官の方は、
小牧の
基地を
自衛隊で使いたいという希望は依然持っている、その際に
民間航空を圧迫しないように
——これは
民間航空と並用するという
考え方が
前提になっておるようでありますが、その際には
民間航空を圧迫しないという
根拠についてこれを明らかにするということは、時期としては少し早いように思う。もうしばらくたって、もう少し時期が熟してから、具体的にこういう点については
相談をしてみたいと思う、こういうような御
答弁であったと思います。
なお
大蔵省といたしましては、
現地の
審議会の
意見を尊重して、その
返還後の国有財産の処理についてはきめていきたい、こういうことでございます。そこでいつごろ正
返還されるかということにつきましては、
調達庁の
長官の方では、いつ
返還されるかということの
意思表示はまだ
米軍からはない
——何か永久
使用というようなことをちらっとおっしゃいましたが、そんなことじゃなかったですね。まだ
返還の
意思が公式的にわれわれの方に示されていない、こういう
お話でございました。この点につきましては、さらに私
どもは独自の立場からいろいろ調べてみたいと思います。
現地司令官においてもすでに
意思表示をされておるのであります。しかしいずれにしても、
返還の時期はそう遠くはないと確信しております。そこで
岸総理もすでに検討を約束され、
河野長官も
都心から離れた所に
基地を置くことが望ましい、そうして
小牧が
平和空港になることが望ましいことである、こういうことを言われておるわけであります。
そこで
政府の方は
返還後態度をきめるんだというのではなくて、すでに、たとえば
運輸省の何々局長の発言として、出先においていろいろ発言をされておるわけです。ですから
返還後
政府の態度をきめるということではなくて、
返還に伴う国有財産の処理について、
大蔵省それから
防衛庁、それから
運輸省、これら三者でいつごろ
結論をお出しになる
考えであるか、そう言うと
津島長官は、いや、それは
返還後
相談したいと思うというようなことを言われるわけでありますが、すでに
運輸大臣が御
答弁になりましたように、事務当局の間においては、このことについて具体的な折衝が行われておるのです。あなたがかみしもつけて、さあ
答弁しろと言えば、そういう
答弁しかできないと思うのだけれ
ども、しかしそれは不親切だと思う。現実にはすでに事務当局間で
話し合いも進行しておるのでありますから、ここで
一つ、
防衛庁の
長官はよろしいが、
運輸大臣から、
政府部内の
意見をまとめて、自分の責任においてこれこれの
方針を出したいと思う、大体その期日はいつごろになるということの明確な御
答弁をお願いしたいと思うのですが、どうでしょう。