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前田(正)
委員 大臣のお話のように、
一つ常時重要な問題でやっていただくわけですけれ
ども、それもまたあまりゆっくりやらないで急いでやっていただかなければならないし、この問題は今まで
日本で欠けていた問題だと思うわけであります。特に私がこの際指摘したいと思いますことは、政府はたびたびにわたりまして
経済長期計画を発表しておるのであります。最近も
経済五カ年計画を
経済企画庁から発表しておるのであります。ところがこの前の
経済長期計画が非常に狂った数字になっておりまして、最近またそれを改訂した五カ年計画を今申しました
通り出しておるのですが、これからの産業とか
経済というものは
科学技術を中心にしていかなければ次の五年間とか十年間とか先の
発展は予想されないと私は思います。私はこまかい数字は現在持っておりませんけれ
ども、とにかく現在私たちが仕事をしておりますものについて、ここ三、三十年くらい前には全然
日本の産業として成り立つと考えられなかったものが相当行われておるのではないかと思うのです。たとえば正力
大臣が
関係しておられるテレビ
放送とか、あるいは電気冷蔵庫であるとか、あるいはトランジスターであるとか、繊維
関係ではナイロンでありますとか、いろいろ私はここ数十年前というか、三、三十年前には全然
日本の産業として成り立つと考えられなかったものが
日本の産業
経済として現在行われ、何割という相当多数の方がこの新しい産業に働いておられると思うのであります。従って
経済の長期計画を立てるという以上は、この
科学技術の
発展の状況というものを度外視してはできないと思うのでありますけれ
ども、実は今までの、私が拝見しましたところの
日本の政府で出しました
経済長期計画というものはその点が非常に欠けていると思うのであります。ここの第二条に書いてあるように、基本的かつ総合的な
政策を樹立するというこの
会議の任務からいって、今後
経済長期計画と
科学技術の方の長期
発展の計画を調整して作っていく必要があると私は思うのでありますが、この点について、この
会議の議員の一人として
経済企画庁長官が入っておられるので、私はその点は目的を達成できると思うのでありますけれ
ども、
大臣とされてはその点についてどういうふうにお考えになっておられるか、承わりたいと思います。