○
濱野委員 関連して。ちょっとお尋ねいたしますが、先ほどから同僚の質問についてお答えがありました。それを拝聴して、私
ども実はどうすればいいのか、
大臣から承わりたいと思います。大阪方面の
地盤の
沈下の
原因が何であるか、私はよくわかりません。しかし先ほど
参考人の話だと、
新潟に関する限り地下水を取っておるところはないということであります。そうしてまた何が
原因であるかという、その想像もついていない。実は大阪、
新潟等ばかりでなしに、私
どもの住んでおる東京都でも、江東区――昔の本所、深川でございますが、毎年々々
沈下しておるわけでございます。これは地下水を取ることによってというばかりではなかろうと、東京都民は常に
心配しておるわけであります。それがもし地下水を取ることによって
地盤が
沈下するということなら、地下水を取らざる方法をとれば
沈下はやむのでございますから、そういうことは今日の東京都では必ずしも困難な
措置ではないはずであります。しかし実際私
どもが長らく東京に住んでおって、そうして江東方面のあの
沈下する様を見ていると、これも正確に何のために毎年々々
沈下していくか、その
原因が実をいえば不明であります。そうした不明の中にさらに進むであろうというような考え方を実は持って、
建設省が道路建設に当っておるというようなことは聞いておりません。たとえば
地盤の上に橋梁をかけるにしても、一定の
地盤の上に道路を建設するにしましても、毎年々々
沈下するというならば、橋梁架設に対する設計図がもう根本的に変らなくちゃならない。国道のコンクリートの道路を作るにいたしましても、五インチを六インチにするとか、あるいは中に何を入れるとかいうような、そういう比較的恒久的な
対策の設計がそこで行われなければならぬのでありますが、現在の東京都や
建設省のあのやり方を見ておりましても、そういう考慮が払われているところはほとんどないと思います。こういうふうなことを私
どもあらゆる場所で発見するのでありますが、こうした事実を前にして、この機会に
大臣が思い切って
原因究明の
調査機関というものをお作りになることが、けだし適当な
措置ではなかろうか。東京の江東区の
沈下は世間周知の事実でありますが、この
沈下が何の
原因で起るか、その
沈下する場所にかけられる橋梁やあるいは
防波堤などはどういう
措置をとるか、どういう設計をしていくことがよりよい方法なのか、こういうふうな少し科学性のある
措置がとられることが、この場合必要ではないかと思います。江東方面における国道や東京都道は、行ってごらんになればわかりますけれ
ども、作ったばかりの道路が、しかもコンクリート舗装の道路がすぐにひびが入ってしまいます。作ったばかりの橋梁がおかしな格好になってしまいます。帰するところこれはすぐに手直しをしなければならぬ。すなわち先ほど
参考人が申しました
通り応急処置やカンフル注射のような、そんな金では間に合わぬということで、毎年々々突っ込んでおるところでございます。これは国家的な不経済です。こうしたことを考えるにつけましても、私
どもは今の科学でその
原因を究明できるような機関を作るべきじゃなかろうかと思います。それを国鉄が中心になってやるか、あるいはまた
建設省が中心になってやるかは、これは
大臣が十分お考えになってやっていただきたい。とにかく日本全土が
沈下して、
応急処置
応急処置としてむだに心ならずも急ぐままというような
財政投資がどんどん行われ、そうして毎年不経済だという議論が繰り返されるということは、少くとも私は賢明なやり方じゃない、こういうふうに考えます。同僚からいろいろな
意見も出ておるのだし、
大島君の言われた
調査会ということもありますから、
一つ思い切って
沈下する領土を持っているわが国のために、
調査機関でもお設けになったらどうかと思いますが、
大臣の所見を
一つ承わりたいと思います。