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宮城タマヨ君 どうぞその点をお願いいたします。
それから、いま
一つ大臣にお伺いしたいと思いますことは、去年の五月ごろに
売春対策察議会の中に小
委員会ができまして、私もその小
委員の一人なんでございますが、その
委員会がずいぶん開かれないで、確かに非公式に
大臣にお会いしましたときに、あれどうなっておるんでしょうということを私は伺ったこともあるし、早く
委員会を開いていただいて、早く
立法措置をしなければいけないということを申しておりますうちに、だんだん延びて、ごく最近になりまして、まるで足元から火がつくように小
委員会を開いたり、それから全部の
委員会も開いたりして、それこそもう大騒動、ひっくりかえして、てんやわんやの騒ぎなんでございます。私はこのことはどうしておるだろうかと、その当時は、ただ
政府も怠っておるし、
委員も怠っておるしというくらいに、簡単に
考えておりますが、実は最近の
審議会に出まして、どうしても私はふに落ちないことがございます。ことに、ついせんだってございました
委員会なんかでは、これはもう私は待ちかまえて、この
矯正院に対する
審議などというものは非常に大事な、これは今度の
保安処分の一番
中心をなすものでございますから、それに対してもう集中すべきものだといって準備して行っておりましたところ、実は私は
矯正院に対しましては、別に
専門家でもございませんし、
事かくのごとく大事な問題でございますから、ある日なんか、
法務省へ押しかけて行きまして、
法務省の
矯正局の
方々全部とその
構想を練ったり、
仲間に入って、これは押しかけ
仲間に入るほど私は大事なことだと思っておる。その大事なことが何にも問題にならない。その前に、まず
業者を救う
窓口を作れという問題が出てきたのであります。そうしてそれに終始した。それでその
中央の
窓口はどこにしようかというと、総理府に置こうじゃないかという問題まで出まして、その
責任者の一番最後の者は
総理大臣でもあるかのような格好で、
各省、
関係省がみんな出てきて、
中央の
窓口に出張せいというような話が出まして、そして
地方には
地方の
窓口を作れという……まるで
売春防止法の大事な
保安処分の問題でなくて、
業者の
救済策といったような、私はそういう感じを受けたのでございます。そのときに、私は、これは結局
資金の問題でしょうということを申しましたところが、ある
委員が、そんなことはありませんよと言って、一、二、三と、
資金の要らない問題について、こういう問題があるのだから、
資金の問題じゃないと、こうおっしゃったけれ
ども、そのとき私は、手の中に、ここに、
佐世保の今度できますところの、
佐世保の市にございます六十一軒の
業者全部が一緒になって、
集団転業しようという
ケースが、しかもこれは
モデル・
ケースとして出てきております。この
書類を持って参っておりますけれ
ども、きょうの
委員会において
政府にただした上で私は発言しなければならないと思って、実に胸を押えて忍んで参りましたのでございますが、それによりますと、こういうことが書いてある。「
転業事業に伴う
資金斡旋方法に関する
要望書、
長崎県
佐世保市島瀬町」、そうして、これの
責任者は、
水元秀吉という方であります。私はこの方は、あの
審議会の会長からわざわざ私のところへ連れてこられて、この人をほろぼしておかなかったら、この人が一番
文句を言うから、この人によう頼みなさいと言って、私の所へ連れて来られました。見るからに私は
業者だろうとにらみました。ところが、その方が持ってきたものにこういう
文句が書いてございます。「かねて御配慮いただいて居ります
長崎県
佐世保市勝富町席貸
業組合の
集団転業は
別紙添付の如き
事業計画(既に
厚生省許可済)でありまして之に必要とする
資金の融資を
政府の積極的な指導と援助を賜ります様
審議会に於て再度御
斡旋方御取計い申し上げると同時に全国の
転業モデルケースとして早期育成される事を御
要望致す次第であります。」、そうして、そこに一、二、三、四と
理由書きがありますが、とにかくこれを読みますというと、六十一軒の全
業者が、
従業員とともに
転業しようという、それは、
佐世保の
西海公園ですか、
国立公園の中にいろいろ
事業計画がございます。一番目立ちますのは、
公衆浴場で、これは、規模としましたら四百五十坪を擁して、
収容力が四百名、この
工事費概算額というものが五千万円、そうして
自己資金はゼロでございます。
自己資金がゼロで、
政府資金というものが五千万円に見積ってあります。その他
浴場、また
簡易宿舎、それから旅館、それからホテル、こういったような、まだその他
貸しボート等、いろいろございますが、この総計の
予算が一億八千四百万というものが計上されております。この金は
自分たちが一文も出さないで、みんな
政府の
資金に待とうという、この
書類を私はそのときふところにしておりましたけれ
ども、一ぺん
厚生省にたださなければ発言することはできないと思って、
ほんとうに涙をのんで私忍んでおりました。この
書類の中に、この間から
審議会でもめて、早く
業者の窓が開かなかったら
業者に対して済まないからというようなことを言われておりましたが、それが、ちゃんとこの
一覧表ができておりまして、それはちゃんと
政府を
中心にしてであります。
政府を
中心にしまして、その横書きは、「
専門委員会(
社労)」、「
売春対策審議会諮問機関」としてあります。そうして、
関係各省とも勢ぞろいして出ることになっておる。それに、
中央事務局をちゃんと置いて、それから
地方の
窓口ということになっております。しかも、その上に、「
転業に対する
立法措置の
早期実施」と書いてあります。私は、この
転業措置を
立法するということは、
一体内容は何であろうか、これは
業者に聞いてみなければわからぬことでございますけれ
ども、これだけ多額の
資金を
一体政府が出す何か
予算があるかどうか。それで、私は去年から
法務大臣が大
へん怠っていらっしゃると
——私ここで
文句を言わしていただきますが、怠っていらっしゃるということも、これは今になって、どこに
政府の
窓口を開こうかというて、てんやわんやの議論が出ておるということなんかと思い合せますと、私、今日になったら
おかしいそと思っております。何かこれは裏があるのじゃないか、私
どもの
考えでは、この
立法をいたしますときに、
業者を救えなんということ、それはもちろん
業者の正しい
転業を願うためには、私
どももまた
ほんとうのお手伝いができればしたい、今も細々ながら私なんかも手伝っております。だが、
政府の手を通して、そうして、そのときに
説明がございましたが、だれが
一体中央の
窓口の
責任を負うだろうか、
法務大臣だろうか、あるときには、
厚生大臣にときまったら
厚生大臣が辞退なさったという話が出ておりました。これはどういうことでございましょう。
大臣を連れてこなければならぬということは。
政府から金を出させる必要がないものなら、何も
大臣を連れてこなければならぬ必要はないと私は思っております。そういうことから、どうも口を開けば、
業者が困る、
業者を救えと言う、
立法がおそくなれば
業者が口実にすると言うし、それから
業者を救う
窓口ができなかったら、
業者にこれは乗ぜられるなんて……。私は、
業者なんということをこの際問題にすることはない、
業者は
窓口が必要ならば、どうぞ有力な
民間の人を連れて来て、金でも
事業でも何でも手伝ってもらう、それは
民間の人でたくさんだと私は思っております。だが、その点はいかがでございましょうか。
一体、
政府にそういう
予算を取って、この
モデル・
ケースとか、
佐世保だけでも二億八千四百万円でございますかを計上して、
政府に迫ろうとしております。これは
長崎の知事の筋で、私にほかの筋から頼んでもきております。だが、一方からいいますと、あれはどうぞ
国会で監視してくれ、あれはインチキだよという投書もきております。でございますが、
一体、
政府はそういう
資金を融通しようという
考えがあるかどうか、それを
一つ答えていただきたいことと、それから
中央の
窓口を
中央政府でもってやらなければならぬという
理由は
一体どこにございましょうか。そのことについてどうぞ御
答弁をわずらわします。