○
椎熊委員 もう
一つ別な問題でございますが、テレビジョンの問題であります。先般いろいろな
計画があって、すでに
決定した向きもあるように聞いておりますが、十一チャンネルの
計画が発表せられましていろいろの論議がありました。私
どもの
委員会でも深い討議が重ねられたのでありますが、今回の構想の中には、
北海道はほとんど各地ともNHKと
北海道放送二つに統一されておるようでございます。世間の風評からいうと、どうも
北海道は当分それで打ち切られるのではないかというようなことであります。ところがいろいろわれわれが聞いた前
大臣等の御
発言等から想像いたしますと、札幌を
中心としてもう一局やってもいい電波があるというようなことも聞いておりまして、それが世間に伝わって、現に札幌では四つほど出願しておるものがあるようであります。先般私
ども逓信
委員として
北海道方面の視察に参りました際、出願しておる四つが一緒になって陳情をせられたのであります。その席に
北海道の
電波監理局長ですか、そういう役所の方が立ち会っておるわけであります。その際その局長の説明によると、札幌を
中心とするテレビの視聴範囲内の世帯数四十二万戸かあるそうであります。それは関門
方面の五十何万戸に比べるとやや不足であったのだから、そのために今回は札幌は入らないのだ、こういう説明がありました。私はそれは僕らが
委員会で聞いておるのとちょっと話が違うのではないか。視聴範囲内の世帯数はなるほどその
通りであるかもしれない。しかし電波のような文化的な
施設をする場合には、ただ単に世帯数のみが標準になるのではなくして、世帯数の内容というものに重点を置かなければならぬ。たとえば
北海道はああいう広い土地で人口が不足であります。しかし国策をもって法律まで作って総合開発をやっておるようなところですから、そういう
施設を要求する点においては、人口の不足な割には熾烈なものがあるのでありまして、ことにわれわれの
調査によりましても、新聞の購読者の数、ラジオの聴取者の数等は人口に比例いたしまして、
北海道は
日本じゅうでも最高の地位にあるように思っております。ことに
北海道には大きな新聞がたくさんありまして、それらはみんな、大にしては数十万の発行部数、
地方新聞といたしましても数万の発行部数を持っておる、そういうところでございますから、札幌を
中心とする世帯数がたとい四十二万戸あったにしても、それは戸数だけではなしに、内容を検討すれば、むしろテレビジョンのごとき文化的
施設を要求する点においては、非常に高い度合いがあると私
どもは見ておるのであります。その点は先般の札幌におけるわれわれ
委員の一部の者ですけれ
ども行きまして
調査したところによりますと、その点は各
関係者ことごとく了解しているようです。そこで私たまたまその旅行先で
大臣が先般郷里へお帰りになったときの談話等の発表を見まして、非常に意を強うしたのでありますが、それによりますと、
北海道その他二、三カ所は早急にこれを
決定しなければならぬというような御
意見のように拝読したのです。そうするとまず
大臣のお言葉の中に、
北海道を筆頭にして、他の二、三カ所を数えあげておられるという点は、
大臣におかれましてはこの貴重なる電波が
北海道に許せる範囲にありながら、これを使用させないというような不合理とは違って、これを活用させていくというお
考えのように私は想像いたしまして、非常にたのもしく
考えておるのでございます。これらの問題は世間でも非常にいろいろ問題の多い問題であります。ことにわれわれの党の内部におきましても深い研究が重ねられている問題なのでございますから、従いまして
大臣におかれましては先般の郷里で発表せられたような御
意見通り、急速に
北海道その他を指定せられるのかどうか、それほど明確に答えられない
状況であるならばそれでもよろしいですが、大体あなたの
気持を私
どもが察知できる
程度の御
発言を願いたいと思います。