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1957-09-12 第26回国会 衆議院 議院運営委員会図書館運営小委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十二年九月十二日(木曜日)    午前十一時二十五分開議  出席小委員    小委員長代理 福永 健司君       園田  直君    松澤 雄藏君       池田 禎治君  小委員外出席者         国立国会図書館         長       金森徳次郎君     ————————————— 九月十二日  小委員内田常雄君及び栗原俊夫君同日小委員辞  任につき、その補欠として園田直君及び池田禎  治君が委員長指名で小委員に選任された。     ————————————— 同日  小委員岡崎英城君三月二十六日委員辞任につ  き、その補欠として松澤雄藏君が委員長指名  で小委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国立国会図書館法第二十六条の規定に基き金銭  の寄贈を受けるについて承認を求めるの件     —————————————
  2. 福永健司

    福永(健)小委員長代理 これより図書館運営小委員会を開会いたします。  国立国会図書館長より、国立国会図書館法第二十六条の規定に基き金銭寄贈を受けるについて、議院運営委員会承認を求めて参りました。本件につきまして、まず図書館長説明を願います。金森図書館長
  3. 金森徳次郎

    金森国会図書館長 本年の十一月に開催することを予定しておりますところの、アジア太平洋地域出版物国際交換に関するセミナー、これにつきまして、ちょっと横道に入りますが、申し上げますと、図書館の事業の中では、国と国とのいろいろな図書交換をなめらかにするというのが、その一つの任務になっております。そうして、こういうことを奨励するということが、世界的な動きになっておるように存じます。そこで、このアジア地域は、なかなかその点が十分いっておりませんので、ユネスコの方では、そういうことの国際交換についての連絡をあらゆる地域に広めたいというような希望があるように見受けられまして、二年ほど前から、寄り寄りそれを日本においてやってもらいたいというような希望が非公式にあったわけでございますが、しかし日本側といたしましては、そこまでのことを自発的にやるだけの準備が整いませんでおりました。本年に至りまして、財源につきましても多少は大蔵省の了解を得ておりますので、この十一月に、アジア図書館関係者を集めまして、かような図書館図書交換のためのセミナー——これは国際会議というような、ぎょうぎょうしいものではございませんで、関係者が集まっていろいろと知識を交換する、こういう程度のものでございますが、それを開く準備を進めておるわけでございます。ところが、この経費はおよそ三百万円くらいかかるものと思っておりますが、私どもの方の予算では、実際四十万円程度しかこれに充てる見込みがございません。その不足を補充するには、外部からの援助を望ましいといたしておりますが、そのときにはセミナーの開催を支援してくれますユネスコ及びアジア文化財団から、それぞれ汗八十万円と七十九万八千円の寄贈を申し入れておるのでございます。それで、その寄贈金を受けたいと存じますが、かような寄贈金を受けるにつきましては、国立国会図書館法の第二十六条によりまして、議院運営委員会承認を必要としておりますので、この御承認をお願いする次第でございます。それにつきましての参考資料は、今日お手元に出ておるはずでございますが、どうかよろしく御審議下さるようお願いいたします。
  4. 福永健司

    福永(健)小委員長代理 ただいま説明のありました点につきまして、寄付金を受けて差しつかえないかどうか、また受けるとすれば、その扱いをどうするか、なおそのほかのことについて、何か御意見等ございましたら……。
  5. 池田禎治

    池田(禎)小委員 これはユネスコと、もう一つどっかから寄付の申し出があるのですか。
  6. 金森徳次郎

    金森国会図書館長 さようでございます。ユネスコの方が百八十万円、それからアジア文化財団の方が七十九万八千円可能でございます。このアジア文化財団というのは、アメリカ公益法人でございます。それで、これはもちろん集まってきた人の東京にいる間の宿泊料、その他交通費等の雑費といったような、ごく個人的なものに近い費用に充てるものでございますが、それをユネスコ並びアジア文化財団から寄贈を受けることになっております。このうち、ユネスコは特別の関係がございまして、実はユネスコ活動の二面として、かような国際的な会合を開くということを非常に希望しております。そこでユネスコは、日本経費を出して、日本側に大いに力を尽してもらいたいという希望が強いのでございます。それからアジア文化財団と申しまするのは、これは団体としては三年前くらいから活動を始めておりますが、アメリカ財団法人でございまして、アジアの諸国におきまして、自分の国の文化を進めていくということがねらいでございます。日本側でも、従来多くの団体活動につきましては、そこまで行なっておるようなわけでございまして、特に図書館につきましては、非常な関心を持っておるのでございまして、さような意味の仕事をしていくための便宜を取り計らってくれておる次第でございます。
  7. 池田禎治

    池田(禎)小委員 そのアジア文化財団というのですか、その内容というものがわれわれにはちょっとわからなかったのです。御承知のように、日本国会図書館寄付金を受けなければならぬほどのものかどうかということの性質と、それから、どういうところからそれがあったかということは大事なんだ。世上よくそんな金だったかというようなことで、あとで問題になってくるようなこともあるので、私としてはその点で伺ったわけです。
  8. 金森徳次郎

    金森国会図書館長 ちょっとそれについて御説明を申し上げたいと思いますが、アジアファンデーションというのは、その支部東京に持っておりまして、本部はカリフォルニア州の法律によってできておる財団でございます。今、日本においても多くの仕事をしておりますが、そのうち、図書館につきましても、かなりいろいろな方面援助しております。たとえば、学校法人などについていいますと、同志社大学、広島大学、あるいは京都大学、東京大学、一橋大学、東京教育大学、こういうようなたくさんの方面にわたって、ファンデーションの資金を出しておるのでございます。国立国会図書館がよそから金をいただいて、自分のところのほんとうの仕事をするという理由は非常に乏しいのでございますが、これは日本ばかりでございませんで、アジアの多くの国々の人が東京に出てきまして、そこで会議をする、それには、その宿泊料交通費その他の援助をいたしまして、財政的な便宜をはからないと、うまくできないのであります。かような会議を開きますことは、まず世界の大勢というような方向になっておりまして、われわれもできるだけそれをやりたいと考えておりますが、そうすると、そういう一種の事実上の相談会というようなものがございますから、こういう財団から金を出してくれるならばなるべくこれを活用してやっていきたい、こんなわけでございまして、その財団というものがどういう本質を持っておるかということは、これは正確に申し上げかねるのでございますけれども、今申しましたように、外国の財団法人であるものが、日本において相当基本金を中心にして文化方面に力を尽しておるわけでございます。その方の東京支部の長をしておりますのは、ロバート・B・ホールという人でございまして、これはミシガン大学地理学の教授だそうでございます。それが全体の締めくくりをいたしまして、今まで相当の業績を上げておるのでございます。それが、たとえばある色を持っておるというような点は全然見受けられておりませんので、いわば中正公平な立場をとっておりまして、その金がアメリカの多くの個人の金から出ている、そうしてアジア全般にわたってその方面に対して活動をする、こういうふうなものでございまして、日本にはあまり類例がないものでございますけれども、私ども今まで数年間つき合った関係から、大体信用しておるような次第でございます。
  9. 福永健司

    福永(健)小委員長代理 ほかに御意見ございませんか。——それでは、別段御意見もないようでございますので、本件につきましてはこれを承認すべきものと決するに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 福永健司

    福永(健)小委員長代理 それでは、そのように決定いたします。  本件につきましては、一応本日の議院運営委員会理事会に報告いたしたいと存じます。  ちょっと速記をやめて。   〔速記中止
  11. 福永健司

    福永(健)小委員長代理 それでは速記を始めて。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十七分散会