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1956-05-29 第24回国会 参議院 運輸委員会 第22号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十一年五月二十九日(火曜日)    午後二時三十五分開会     —————————————   委員の異動 五月十七日委員大倉精一辞任につ き、その補欠として森崎隆君を議長に おいて指名した。 五月十八日委員最上英子君及び井村徳 二君辞任につき、その補欠として一松 政二君及び山縣勝見君を議長において 指名した。 五月十九日委員森崎隆辞任につき、 その補欠として大倉精一君を議長にお いて指名した。 五月二十五日委員木村守江辞任につ き、その補欠として草葉隆圓君を議長 において指名した。 五月二十六日委員早川愼一君辞任につ き、その補欠として石黒忠篤君を議長 において指名した。 五月二十八日委員草葉隆圓君及び平林 太一辞任につき、その補欠として深 川タマエ君及び大矢半次郎君を議長に おいて指名した。 本日委員一松政二君、山縣勝見君、大 矢半次郎君、大和与一君及び石黒忠篤辞任につき、その補欠として堀末治 君、武藤常介君、平林太一君、上條愛 一君及び早川愼一君議長において指 名した。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     左藤 義詮君    理事            岡田 信次君            片岡 文重君            早川 愼一君    委員            有馬 英二君            仁田 竹一君            深川タマヱ君            堀末  治君            三木與吉郎君            武藤 常介君            内村 清次君            大倉 精一君            小酒井義男君   國務大臣    運 輸 大 臣 吉野 信次君   政府委員    中央気象台長  和達 清夫君   事務局側    常任委員会専門    員       古谷 善亮君   説明員    運輸省海運局海    運調整部海務課    長       井上  弘君    中央気象台総務    部長      吉村 順之君    日本国有鉄道副    総裁      小倉 俊夫君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠互選気象業務法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付) ○運輸事情等に関する調査の件  (日本国有鉄道の運営に関する件)     —————————————
  2. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 運輸委員会を開きます。  まず、委員変更を御報告申し上げます。五月二十五日木村守江辞任草葉隆圓補欠、五月二十六日早川愼一君辞任石黒忠篤補欠、五月二十八日草葉陸圓辞任深川タマヱ補欠平林太一辞任大矢半次郎補欠、五月二十九日大和与一辞任上條愛一君補欠一松政二辞任堀末治補欠、大矢中次郎辞任平林太一補欠石黒忠篤辞任早川愼一君補欠選任せられました。     —————————————
  3. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、理事補欠互選についてお諮りいたします。委員変更に伴い理事が欠員となっておりますが、その互選は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。  それでは、私より早川愼一君理事に指名いたします。     —————————————
  5. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、気象業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑のあるお方は御発言を願います。
  6. 内村清次

    内村清次君 改正法律案の第三十四条の二「気象庁に、気象審議会(以下「審議会」という。)を置く。」、この審議会の性格、それから項目の中にも委員数あたりが書いてありますが、そうやった委員構成に対しての運輸大臣のお考え万、それからさらにまたこの審議会がどういう問題を取り上げて審議をやっていくか、こういう経緯を一つお話し願いたいと思います。
  7. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) お尋ね気象審議会諮問する事項としては、具体的に申せばいろいろございますが、気象警報気象注意報等伝達方法改善万策がどうか、それから観測網整備方策がどうか、それから漁船を中心とした海難防止のための気象業務改善方策農業気象業務改善万策航空気象業務改善万策、それから風の問題ですが、都市の風が非常にかわいているので、都市災害対策としての気象業務改善方策、そういったようなことで、従来もやってはおりますけれども、いろいろそういう方面で一つ徹底的にその改善方策審議していただこう、こう思いまして、その構成学識経験者が約二十名でございまして、そのほかの関係行政機関職員が約十名で、大体三十名で構成するつもりでございます。  学識経験者といたしましては、学者大学教授、それからあとは船主代表水産の方の代表農業の方の代表、水防の方の代表、電力の代表航空代表、NHKの代表、それから民間放送代表新聞代表、そういったような人を予定しております。  関係行政機関として私ども考えておりますのは、警察庁、農林省、建設省、厚生省、国鉄、電電公社、それから都道府県代表、あと私の方の直接の管轄官庁に属するわけですが、航空局や海上保安庁、これは自分の方ですけれども、はみ出す場合には内輪ですから省いてもいいと思いますが、はみ出さなければそんなものも加えたらどうか、こう考えております。
  8. 内村清次

    内村清次君 そうしますと、「委員及び専門委員は、非常勤とする。」、こういうことに法律案はなっておりますが、そうすると、これはほとんど名誉職ですかということですけれども
  9. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) お話意味は、報酬を出すかという意味ですか。
  10. 内村清次

    内村清次君 そうです。
  11. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 一般と同じであります。何か車賃ぐらい一般委員のときは出しますから、そういったような名誉職とお考えになってけっこうだと思います。
  12. 内村清次

    内村清次君 そうしますと、審議会の開催ですがね、これはそのつど、勧告あるいは運輸大臣のお考え方で、あるいはまた気象庁長官ですかの諮問として招集するわけですか。年に何回ぐらいになるのですか。そのつどですか、どうですか。
  13. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) その方になると、今度は私でなくて、長官がなるわけですから、長官の万から直接申し上げた方がよろしいと思います。
  14. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 年に二、三回は当然開くと思いますけれども、そのときどきに問題が起きますれば、それより多く開きたいと思っております。
  15. 内村清次

    内村清次君 そうしますと、運輸大臣気象庁長官に大体権限は譲渡するようなことになっておるのですが、これは運輸大臣も何ですか、審議会の方には監督の立場という問題と関連して、諮問をするというようなことがありますか、あり得ますか。
  16. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) これは大体、この審議会気象庁でやることでございますから、運輸大臣が直接にこれに対して諮問することは考えておりません。
  17. 岡田信次

    岡田信次君 気象台長お尋ねいたしたいのですが、大体今までこういう審議会に類するような何か機関があったのでございますか。
  18. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 今まで、問題が起りますと、随時各関係方々に集まっていただいて審議いたしたのでございますが、今回気象庁になりますにつけましても、この気象庁の所属の問題というのが一応論議されたのでございます。それで申し上げるまでもなく、気象事業は各方面に密接な関係を持っております。がしかし、現在運輸省に所属いたしておりますのは、航空というものが最も密接に関係するだけでなく、やはりその資料の要求が一番迅速なものを要するという意味におきまして、運輸省についておるのが最も利便が多いというので、ついておるのでありますが、もちろん建設、農林その他ともに密接に関係して仕事をしておりますので、そういうような見地からしまして、審議会というものを置きまして、各方面の御要望気象事業は満たさなければならない。また気象事業を効果あらしめるためには、各方面とよく打ち合せしておいて、その資料なり発表するものを活用していただかなければならないという意味において、この審議会を置いていただきたいということになったのであります。
  19. 岡田信次

    岡田信次君 第一回のこの気象審議会をお開きになって、まず第一にどういうことを御諮問なさるお考えでありますか。
  20. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 私どもといたしましては、近年の災害が起るのを防止、軽減をはかるために、第一に気象審議会審議をいただきたいと思っております。まあ海難防止のための方策とか、これに直接関連いたしますところの警報とか注意報伝達改善方策というものが、まず第一に問題になるのではないかと考えておりますが、これはまた審議会に集まって下さる方々の御意見によりましても、緊急のものはさっそく取り上げたいと思っております。
  21. 岡田信次

    岡田信次君 今度は構成でございますが、学識経験者約三十名、それで大学教授以下十種類でありますが、大体こういう大学教授の方が二名、船主代表以下がそれぞれ二名というようなお考えですか。
  22. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) ここにはこういう方々というので、学識経験者約二十名と掲げましたが、全体が三十名以内でありますから、まず代表はこういう面では一名ぐらい、まあ学者やその方の専門家がそうしますと数名程度になるのではないかと考えます、なお関係行政機関人数の許す限り広く出ていただきたいと考えております。
  23. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 私から少しお伺いしますが、専門委員はどういうような構想ですか。
  24. 吉村順之

    説明員吉村順之君) 船舶開帳とか水産関係、それから農業関係といったような関係、非常に密接な関連あるところの職員の万に専門委員はお願いするつもりであります。
  25. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) そうしますと、公務員だけですか、それとも民間からもお採りになるのですか、人数はどのくらい予定されておられるのですか。
  26. 吉村順之

    説明員吉村順之君) 大体十名以内にしたいと思っております。専門委員民間からはまあ五、六名ぐらいの予定でいるのでございます。そのほか、まあ学者関係とか、官庁関係数名を大体考えております。
  27. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 専門委員はどういうように活用なさるのか。審議会は年に二、三回というのは非常に少いようなお話ですが、専門委員はどういうふうな——これも非常勤のようですが、どういうふうの構想仕事をなさるのですか。
  28. 吉村順之

    説明員吉村順之君) 専門委員方々は、これは常時後相談したりなんかするというようなことでございますが、部会をなお分けまして、部会を開くようになっております。そういうことをしたり、また専門委員方々に特にお集まりして御相談するというようなことがあると思います。審議会自体は、これは年に二、三回でございまして大ぜいの方にお集まり願うので、なかなかしょっちゅうお集まりをいただくというのは困難かと思いますが、そういう意味からも、専門委員を置くことになった次第でございます。
  29. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 部会は幾つぐらいお置きになって、どういうような運用をなさるおつもりでございますか。
  30. 吉村順之

    説明員吉村順之君) 大体これは今のところの構想でございますが、一般部会特別部会と、こういうふうに一応分けて考えておりまするが、一般部会の方は技術関係、それから気象関係のいろいろな伝達をいたします伝達関係、それから気象予報に対する利用関係で、技術伝達利用の三部会を一応考えております。特別部会の力では一般気象部会、それから海上気象部会農業気象部会水気象部会航空気象部会地震部会、この六部会を一応考えております。
  31. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 運輸大臣お尋ねしますが、こうして気象台気象庁にせられ、またこうして審議会専門委員等もお作りになる、これでどういうように実際実績が上っていくお見通しであるか。従来どうも、わが国のような地理的ないろいろな環境からも、わが国気象業務というものは必ずしも十分じゃなかった。国民から必ずしも満足されていない。画期的な気象業務の発展、国民に対する十分なサービスを要望する声は相当強いと思うのですが、今度の改正によりまして、どういうようなことを期待しておられるか。
  32. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 今のお尋ねにつきましては、実ははなはだ遺憾でございますけれども、今度の改正ではまだ十分でない。ただ今度の改正は、わずかに運輸省の外局として気象庁というものを設けて、それから運輸大臣権限を今度設けられる気象庁長官に委任するということだけでございまして、何せ気象庁予算というものは、まだ二十五、六億程度にしかなっておりませんので、内容の充実をこれから大いにはからねばなりませんので、ただ、それをやるについてこういう新しい看板を掲げれば、これを基礎として、これから三十二年度以降において大いに予算充実をはかり、またその内部の万の部制なんかについても、職制等についても、もっと抜本的な改正を施したい、こう思っておりますので、まあいわば私ども考えておりまする気象業務改善をして国民要望に沿いたいということに対する第一歩でございまして、これから第二歩、第三歩と、来年度以降において充実をはかりたい、こう考えております。
  33. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記とめて。   〔速記中止
  34. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記始めて。  この際、委員変更を御報告申し上げます。  本日山県勝見辞任武藤常介君補欠選任されました。     —————————————
  35. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 気象業務法の一部を改正する法律案質疑を継続いたします。
  36. 大倉精一

    大倉精一君 それでは、この際気象台長から……。先般ビキニ水爆実験がございましたが、この実験に関連して、影響する部面について新聞等でいろいろ言われておりますが、これについて簡単に御説明を願いたいと思います。
  37. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 先般ビキニ環礁付近におきまして水爆実験が行われました。気象台はこのような人工放射能を大気あるいは海中にまき散らすようなことがありますのに備えて、常時放射能観測をいたしておると同時に、鋭敏なる気圧計をもって、気圧の波が伝わってきた場合に、それを観測いたすようにいたしております。新聞その他において発表になりましたように、先般実験が行われました際は、相当に顕著な気圧の波が日本の各地のそのような鋭敏な気圧計に感じまして、それによって水爆実験がいつどこで行われたかも確認いたしましたし、また地震観測所における鋭敏な地震計はその地動をも観測いたしましたし、またその際に起りました津波が伝播してきましたものを、太平洋岸における二、三の検潮所において検潮儀がそれを観測いたしました。このように気象台は、水爆実験のような大きな人工的のできごとを、ちょうどそれは自然現象と同じように大規模なものでありますので、そういう現象が起りますと、常時そういうような現象によって生ずる影響観測するようにいたしております。特に放射能の雨が降りましたり、また放射能を含んだちりが降りますことは、いろいろな方面にも関係がございますので、日本国内十数個所におきまして、その観測を常にいたしております。もちろんどのくらい降ればどういう影響があるというような、他の方面への関係につきましては、厚生省基準を設けてその対策をいたしておる次第であります。
  38. 大倉精一

    大倉精一君 運輸大臣にお伺いするのですが、この実験に関連しまして、沿岸荷役等の問題につきまして、安全度の証明がなければ荷役をしないという問題が方々に起っておるのですが、こういう問題について大臣としましてどういうような措置をなされるか、所管事項範囲内においてお答え願いたいと思います。
  39. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 今台長からも申し上げましたように、一応そういう具体的なことについては、厚生省がある一定の基準を出しておりまして、その基準というものをわれわれ参考としておりまして、今日までのところ別にお話のような危険とかなんとかいうことは、まだ承知しておりません。
  40. 大倉精一

    大倉精一君 海運局の万においては、こういうような問題に対しまして、事前に白血球の検査をする、こういうようなことになっておると思うのですが、それが一向やられていないということを聞いておるのですが、そういう実情はどうですか。
  41. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 今お話しの点は、ちょっと私も承知しておりませんから、後刻調べまして………。それじゃ、説明員から今の点を………。
  42. 井上弘

    説明員井上弘君) 私、海運調整部海務課長でございます。ただいまお話のございました白血球云々の問題でございますが、運輸省といたしましては、別にそういう措置を今のところはとっておりません。なおその必要の有無につきましては、私どもの方の船員局厚生省の方とよく協議いたしましてきめるということになっております。
  43. 大倉精一

    大倉精一君 なお、海運局の方におざましては、今般の実験に関連して、出港の場合においては、いろいろ安全に必要なる所要の設備をせい、あるいは携帯品についていろいろ御指示があったようなんですが、これがほとんど資金、その他の関係によって、そういうものを携帯しておらず、出港しておるということを聞いておるのですが、そういう状況についてはどういう実情にあるのか、ちょっとお知らせを願いたいと思います。
  44. 井上弘

    説明員井上弘君) 当初原爆の実験を行うというアメリカ側の声明がありました当時、日本船舶指定区域の近辺を航行するものが相当ございますので、各船主あるいは乗組員が、一昨年の実験の結果にかんがみまして、だいぶ必配したのでございます。根本的には厚生省その他とよく連絡いたしまして、どういう措置をとるべきかということがきめられる問題でございますがさしあたって私どもの方といたしましたは、一昨年の実験の際におきまして、の参考となる事項をとりまとめまして、船主協会にお知らせいたしたのであります。
  45. 大倉精一

    大倉精一君 そういうような、携帯品はこれはぜひ必要なものだと思うのですが、相当これは中小船主等については負担が過重になるというふうに思うのですが、そういう面について政府として何らかの援助を与えるというような意向はお持ちになっておるかどうか、運輸大臣にお伺いしたいと思います。
  46. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 今のところ考えておりませんが、しかしこれは重大なことでございますから、なおよく事情を取り調べまして、もし必要があり、それからまたお話通り中小船主負担の能力がないということであれば、政府において適当な処置を講じなければならぬと思います。
  47. 大倉精一

    大倉精一君 時間がありませんので、端的に二、三お伺いしたいのですが、今度は気象庁になって気象業務強化されるということは非常にけっこうなことだと思うのですが、問題は、その中身がどうであるかということが非常に関心が深くなっておると思うのです。特に本委員会におきましても、北方定点再開についてはかねがね論議があったのですか、かって三木運輸大臣は、北方定点については必ず再開をする、しかも私は個人的にお話しした場合におきましても、気象庁の設置と北方定点の実施については必ず実施する、最低限度に実施するというので、八億数千万円の予算の計上があったのですが、これまた本年度は削減をされておる。あるいは数値予報等の重大な点につきましても、やはり予算削減をされておる。あるいはまた最近に、現況における通信関係は非常に不備であって、これが気象災害等に非常に支障を来たしておるというようなことであります。しかも、この更新については、大体無線は有効命数が十年くらいと開いておる。これに対する予算もほとんど見るべきものがない。こういうようにして気象庁に変ったけれども予算等の面においてほとんど見るべきものがないということになれば、気象庁に変えて気象業務強化するという意味がなくなるのですが、こういう点について運輸大臣としてどういう御方針を持っておられるのか。
  48. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 先ほど左藤委員長から同じような御質問がありましたが、まことにごもっともだと思いまして、私どもも今御指摘になりましたことはどれもこれも必要であると思っておりますが、ただ、こういう看板を掲げただけでは、中身はちっとも入っていないのでありますから、ただそこで率直に意見を申し上げました通り、今度この看板を掲げてこれを一つ跳躍台として、三十二年度以降におきまして、今お話のありましたような諸点につきまして十分考慮して、予算の方のことも充実をし、またこの内部職制などにつきましても、さらに一段の検討を加えて改めたいと、こう考えております。
  49. 大倉精一

    大倉精一君 いつもそういうような御答弁があるのであります。これはそういう予算がないとか、あるいはそういうものがないとかいう御答弁があるが、出てくるものを見ると、毎年同じものが出てくる。必要なものであっても削減されておる。この前も私は九州へ参りまして、鹿児島、宮崎の測候所を見て参りましたが、あすこの地震計あたりはもり実にひどいもので、ずいぶん古いものであって、あの自記紙といいますか、ああいうものに一々カンテラのすすを塗ってやっておる。これがために何か引火をして事故が起ったということを聞いておりますが、そういう問題については、やはり積極的に予算の面において整備をされなければならぬと思うわけであります。  と同時に、今度は気象庁になっていろいろ変ると思うのですが、監督最高責任者気象業務に対して非常に、何といいますか、認識が薄いのじゃないか。今も数値予報と申しますと、大臣はすぐ、数値予報とは何だという格好だろうと思うのです。そういう工合にしてほとんど——ほとんどと言ってはこれは極端ですが、関心が薄いというところに、気象業務強化という面がほとんどないがしろにされておる、こういう面がありますので、ぜひそういうような点について具体的に強化方策を講じていただきたいと思うわけであります。  特に離島勤務者に対しまして、私ども一度拝見したいと思うのですが、非常に過重な勤務をされておる。労働量あたりも、非常に大きな労働量でもって、困っておられる。しかも給与体系については必ずしも万全でない。こういうようなことを聞いておるのですが、この離島勤務者ですね、こういうものに対して何か改善をするというようなお考えはないか、この際お伺いしたいと思います。
  50. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) その点非常にごもっともな点でございまして、実は私も最近に、申し上げるのも変でありますが、金華山に参りましてつぶさに見て参りまして、非常にお話の点を痛感した次第であります。ただ、制度としてやりますと、幾らそういう不便な所で非常にめんどうな御苦労な仕事をしておるからというて、待遇上においてあまりかけ離れた待遇もできにくいというので、実はその外郭団体と申しますか、非常に灯台の労に対して御苦労に思っておるところの感謝をしておる者が地方にありますものですから、そういう団体にお願いをしまして、たとえばテレビをそこに密贈してもらうとか、あるいはその山のてっぺんにある所から海岸までの道路、これもほんとう言えば政府がやらなければいかぬのですけれども、それが手が届かないものですから、そこでそういう地元の方の漁業関係や何か、気象台によって何しているという、これは灯台の話でありますが、私はそういうところを見て参ったのですが、同じように気象業務にしましてもそういうふうにしなければならぬ。そうして御承知のように、気象の万が灯台の方の業務と一緒くたになっておりまして、やはりそういう灯台がありような所で、やはり気象観測ということをここでやっておりますものですから、できるだけこれも実際いうとあまりほめたことじゃないので、ほんとういえば政府予算で全部やるのがほんとうだと思いますけれども、手の届かないところは、乱に流れない程度で、ただいま申したような方法でできるだけのことを今日までもやっておりますし、今後もいたしたいというふうに考えております。
  51. 大倉精一

    大倉精一君 なお、最近米軍基地におけるところのレイといいますか、ゾンデというようなもの、そういうものの廃止が方々にあったのですが、これが板付あるいは福岡、三沢、小牧等があったのですが、このうちでわずかに福岡だけか復活せられておって、あとはもう復活せられていない。復活できない。しかも板付におきましても、器材予算だけは予算がとってあるのだが、人員の配置予算もない、こういうことになっておるのですが、こういう従来米軍でやっておったものが廃止になったという場合には、そういう場合の措置についてはどういう方針を持っておられるのですか。
  52. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 米軍の基地における気象観測、特に高層観測が、従来わが国の高層観測のネット組み合さって、一つの気象観測網となっていたところもございます。気象台といたしましては独自の高層気象観測網をもちまして、その方針で着々整備しておりますが、その中で米軍基地のものも現にやっておるのが入っておるのもなきにしもあらずでありますが、たとえば福岡のごときは、せんだって米軍の方がその観測をやめましたので、私どもの方は予算を請求いたしまして今年度でそれが成立いたしましたので、私どもの方の手においてそれを行うというようなことで、高層観測のネットとしましては、米軍の基地でやめましても差し障りのないように計画いたし、実行いたしております。ただし、お話にありましたように、この高層観測予算は成立いたしましたけれども、それに伴う人員の方が今年十分でなかったのは事実でございまして、この点についてはいかにそれを乗り切るか、今いろいろ研究いたしております。
  53. 大倉精一

    大倉精一君 今度気象庁になっても、予算についてはやはり運輸大臣がこれは査定なさると思うのですが、特にこういう面について御考慮を願わなければならぬと思うのですが、その米軍でやっておったものがこれが廃止になって、直ちにその措置が講ぜられるような準備ができていないということは、これは非常に重要な問題だと思うのです。特にこのゾンデとかあるいはレイというような問題でなく、今主として米軍の必要によって行なっておる飛行機観測、台風に対する飛行機観測、これは米軍の何らかの関係で廃止になった場合に、これをどうするか。直ちにこれはもう支障を生ずると思うのですが、日本では直ちにそれを飛行機を買って乗組員を作るということはできないと思うのです。これは今から日本は当然自分で飛行機を持って、台風時における重要な飛行機観測の役目を果すような準備をしなければならぬと思うのです。この点については、かって小学生の生徒が飛行機を買って下さいという献金までしておる。この献金は一体どうなっておるか、その後運輸省においてこの飛行観測に対する計画はどういうふうになっておるか、この際一つお伺いしておきたいと思います。
  54. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) お話の点、私も気になっておる点でございまして、幸いに米軍の方も突如としてこれをやめるということはないので、今日までのところ、みな事前に連絡をとってやっておりますが、これは小さいものはよろしいのでございますが、しかし今の飛行機のように非常に金を要するというものにつきましては、どうしても必要であればこちらの万でしなければならないものでありますから、その点もどうしたらいいかということについても実は考えております。  それから小学生の、大阪府でしたか、毎日新聞でやっておることも私も承知しております。私も小学校の代表の子供に会いまして、よくお礼を申し上げておりますから……。何分にも零細な金を集めるものですから、これは百年河清を持つと言っちゃはなはだ何ですが、精神的なあれには相当なりますが、現実にあの献金でもって用が足りるような、飛行機を買うということにも参りませんし、しかし、ああいうともしびがあるということは、将来私どもがそういうことの施設をすることについて非常に心強い助けになりますから、それらの点もよく考えまして、将来まごつかないようにいたしたいと思っております。
  55. 大倉精一

    大倉精一君 そういう点が、そういう気持を持つていると言うんじゃなくて、着々と具体的に計画されないというと、名実ともにこれは進まない。特に飛行機のごときは、これは防衛庁あたりと十分連絡をとって、かりに気象庁になりまして、そこで持つことができないということになれば、これは防衛庁の飛行機を使うなり何なりして、あるいはまた一歩を進めて、防衛庁の飛行機の購入を、これを二、三台ぐらい画すというような工合に、政府部内において十分そういうものを具体的におやりにならないと、そういう面の、何といいますか、充実化はなかなかむずかしいと思います。ですから、そういう点をあげると切りがないのですが、やはり気象観測におきましても、通信関係におきましても、離島の問題につきましても、切りがないと思うくらいたくさんこれはやる仕事があるのです。ですから、結論的に申し上げますというと、気象業務強化する、整備するといいましても、これは相当大仕事だと思います。ですから、大仕事の心がまえをもってやられぬと、かりに看板を塗りかえてみても、これは何にもならないと思うのです。そういう点について特に政府部内において御配慮を願いたいと思う。  北方定点のごときは、こればかり誇張するわけじゃありませんが、かねがね大臣もお約束になっているのですから、ぜひこれは来年度は最小限度再開するようにしてもらいたい。北方定点観測再開すれば、当然数値予報というものが技術的に付随して起ってくるのでありますけれども、これは日本でできるという段階になっておりますから、これはぜひやっていただきたいと同時に、その効果を十分ならしめるために、全通信網を整備強化する。そうして地震のごときは、これは当然計器があるのですね。今のやつは大震になると針が飛び上ってしまう。そんなものを備えつけておったのじゃ、これは地震国の恥になる。ですから、そういうものも整備する。具体的にはぜひ来年度の予算に表示していただいて、なるほど気象庁になったということを示してもらいたいと思います。以上であります。
  56. 片岡文重

    ○片岡文重君 ちょっと関連して。今年気象庁になって、一体定員はふえるのですか。減るのですかそれから予算はどの程度増額されるのですか。
  57. 和達清夫

    政府委員和達清夫君) 定員はほとんど現状のままでございます。予算は本年度二億ほどふえましたのでありますが、気象庁というものになりまして、整備いたすのは来年度からのことであります。
  58. 片岡文重

    ○片岡文重君 運輸省設置法の改正によって、七月一日から気象庁は発足することになると思うのですが、それで気象庁になって、気象審議会ですか、そういうものも現実にふえてくる。それから外局となって権限委譲を受けるということになれば、外局としての事務が相当ふえてくることもこれ当然である。それなのに、予算もその面でふえていかない、要員もふえない。それで、しかも今日の社会情勢からいって、また気象台の課せられた仕事の点からいって、外局にしなければならぬのだということで外局にし、気象庁と昇格をするということでは、はなはだ趣旨一貫せず矛盾しておるように私思うのですが、それで一体やっていけるのですか。
  59. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) その点のお尋ねになりますと、私の万も一言もないわけでございまして、実際その通りなんですそれですから、もう少し、ほんとうを言えば予算充実し、それから人員の方もむろん職割の方も、変るのがほんとうだろうと思いますが、ただこれはまあそう申しちゃ何ですけれども、しかし一足先に看板だけを出しておいて、それを跳躍台と申しては何ですけれども、それを土台にしまして、予算をこれからまたふやすということも一つの方法なものですから、今回の場合はそのあとの方の方法をとりまして、そうして三十二年度以後には私も十分これには努力したいと思うのです。  私は、申し上げるまでもなく、予算々々と申しますけれども災害のためにそのあとのために、使う金のことを考えるならば、それはもう何十億使っても、一つもかまわないわけでございますから、その点につきましてこれから一つ十分に、今大倉さんからのお話もございましたから、私もその方面につきましてできるだけ一つ努力いたしまして、皆さんの御期待に沿いたい、こう考えております。とりあえずは、実はまことに恥かしくて申し上げにくいから申し上げないのですけれども気象庁をやって、ただ次長という事務の方の次長を一人ふやしたというだけのことなんでございますから、これからだんだんそれに尾ひれをつけていきたい。あまり正直な話を申し上げまして、おそれ入りますけれども……。
  60. 片岡文重

    ○片岡文重君 どうもそう率直にお話を聞くと、これから質問がちょっとできないくらいなんですけれども、(笑声)従来から、たとえば定点観測その他の点で、それから気象台管下の地方機関の窮状等をしばしばこの委員会でも取り上げて、大蔵省にも強く訴えてきたわけです。大蔵省でも相当認識はして下さってはおるようですけれども、今日の情勢ではとてもこれ以上の予算は組めないということで、いつも抑えられてきております。で、加えて、今率直に私も申し上げるのですが、どうも気象台とかこういう技術関係の特に学者的なはだの方々がおられる諸官庁では、政治的な工作といいますか、政治的な行動が非常に消極的である。で、大蔵省に対する働きかけ等においても非常に良心的であって、そのぎりぎり一ぱいのところを計上して出されて、それがしかも官房で削られ、さらに大臣に削られ、そうして大蔵省へ行ってまた大斧鉞を加えられるということで、結局は職員が自分で、冬になればまきを持ってこなければならぬ、事務用文房具は自分で支弁せねばならぬ、いろいろな観測用のものあるいは業務用のものを外郭団体に依存しなければならぬ、こういう状態でやってきておる。この実情も大蔵省では承知しておりながら、ふやさない。昨年の三十年度予算でしたかには、一般臨みにこの気象台関係の間接費を引き上げた。これは一般並みの、つまりよその官庁で切り下げられたのに気象台は引き上げて合せた。それでも気象台では、とにかくことしは事務的な経費が多くなりましたといって感激にむせんでおられる。まことに聞くも涙ぐましいような状態でした。こういうようなところには、政府も、大蔵省も、とにかく考えてやらない。考え考えるといっているけれども、結果的には見ておらない。だから、いつもそういう正直者がばかを見るような状態になっており、一方泣く子がいつもよけいお乳を飲むようなことに予算の配付がなされております。幸いにして吉野運輸大臣は、今聞いておりますと、非常に御関心を持っておられるようですが、三十二年度の予算に果して、大へん失礼なことを申し上げるが、鳩山内閣としてその予算を組まれるかどうかわかりませんけれども、その際にはぜひ一つ言葉だけでなしに、現実にやっていけるように、気象庁となって名実ともに備わるように、しかしこれは非常な決意をもって当らなければ大幅な増額はされないと思うが、やっていただきたいと、特に少くとも外郭団体から補助を受けてやるというようなことは政府として一刻も早く停止すべきであるし、汚職の根源であると考えますので、この点は一日も早く一つなくするようにしていただきたいということを要望申し上げたいのです。  それから今、次長を一人ふやされたというお話ですが、いろいろ確かに、気象庁になって、長官というんですかな、この長官仕事もふえられるでしょうから、次長を置かれることもけっこうですけれども、それ以外に、運輸大臣の今まで持っておられた権限の行使を委任されるわけですから、従って、たとえば官房的な事務だとかあるいはその他独立機関としての事務がふえるわけですから、次長をふやすことよりも、むしろそっちの万の事務をふやすことの方が私は先決じゃないかと思うのですけれども、それをあと回しにして次長をふやしたというのは、どういうわけなんですか。
  61. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 別にあと回しにしたということではございませんけれども、今お話しの通り、そういう点をやはり根本的に考えなけりゃならぬと思いますです。たとえば気象台というものをどうするかという問題でも、気象庁ができましても、気象台の万のああいう現場の監督の方は、これは別なんですな。気象業務とは違うのですね。そこらのことで、今のを私あまり申し上げない方がよかったと思うのですが、次長を置くというのは末の末の話であって、台長技術の方であるし、非常にお忙しい方でありますから、これを補佐する意味においていわゆる次長という事務系統のものを置くつもりですが、置いたというだけでございまして、今お話しになった点を、内部職制のやはり根本的の改革をやらなけりゃいかぬと思うのです。そして気象業務の方と、それから今の観測の方と、現業の方とすっかり区別いたしまして、そして完全な方の仕組みに変えないというと、ほんとうのものじゃないと思いますから、三十二年度には、私がおる限りは、必ずそういうことに手をつけなけりゃならぬと、こう思っております。
  62. 小酒井義男

    小酒井義男君 私は大臣に違った観点から一つ考え万をお尋ねしたいと思いますが、片岡委員が今言っておられた予算の使い方の問題なんですが、最近でも防衛庁の予算の使い万などには、有名な中古エンジンの問題から、くつの問題から、ずいぶんたくさん出るんですね。これは予算が必要以上に余っておるからそういうことがやれるわけなんですから、そういう点から見ると、もっと民生の安定の上に必要な方面予算を使うということを政府の方は真剣に考えれば、ああいう問題は起らないはずだし、また気象業務などに対しても予算がもう少しよけいとれるはずだと思うのです。そういうことに対して政府大臣としての立場で、現在の予算の使い方などというものがこれでいいのかどうか、一ぺん運輸大臣吉野さんに一つ考え方をお聞きしたいのです。
  63. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) まあむずかしい問題——むずかしいということを言ってはいけないでしょう。当然な御質問だろうと思うのです。まあやっぱり今まで大蔵省というものがすっかり国政の全般にわたって見る建前にはなっておりますけれども、やはり私も長年役人をやっておりましたけれども、私の役人をやっていたときも今日もみな同じで、大蔵省の中には何とかいう係の主計官がありまして、国全般というものを見るのに、相当もう少し、これははなはだ何ですけれども、欠けているのですね。どうもそういったようなことについての調整がとりにくいので、実は私どももその点を非常に痛感するものですから、今度の議会に、とにかく予算だけは、根本をきめるためには閣僚会議というものできめて、そうして各省を離れてですな、国全体としての予算の按分をするという建前をとった方がよかろうという案を、これはまあ果して成立するかしないかは存じませんけれども、そういう考えでまあおるわけでございます。どうしても将来はやはりそういうふうに全般にわたってやはり考えるという、今でもそのはずなんですけれども、御指摘の通りまあ昔から変りがないので、その点についてうまく行ってないということが私は現状だろうと思います。これはどうしても改正いたさなければならぬ点だと私は考えております。
  64. 小酒井義男

    小酒井義男君 まあ大体今の予算の配分といいますか、割当法に対して非常に不合理なものがあるから、こういう欠陥が起ってくるのだと私は思います。しかし、これはことし一年のことでなくて、数年来防衛庁はいろいろな問題を起したり、あるいは期末になって使い切れない金が繰り越しになるというようなことが毎年の例になるのですから、そういう点をごらんになれば、やはり不足して困っておる必要な所に予算をとってくるということは、当然政府として考えられるべきだと思うのです。総合的に検討を加える場合には、はっきりしておると思うのですね。  そういう点で、関連して何ですが、三木運輸大臣のときに、やはり定点観測予算をこの次には組みますという約束をせられた。そして三木運輸大臣がやめられると、それはもう委員会などにおける発言というものは全然白紙に返ってしまうものだということになると、これはもう吉野運輸大臣が運賃値上げをやらぬと言っておられるが、次に大臣がかわられると、その新しい大臣のもとに運賃値上げがやれるのだという問題が起ってくると思うのです。大臣委員会における発言というものは、それであとに責任のないものであるのかどうか。そういう点についてはどうなんですか。
  65. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) これはしかし人がかわればその独自の見解を持つわけですから、私が言ったことをあとに来た人に強制するというわけにいかないと思いますけれども、しかし国家の行政というものは、これは永久性を持つべきものですから、どうしてもその機構の面においても、たとえ人がかわっても、そういうことが始終変っちゃあこれは困ると思うのです。それですから、私どもはできるだけそういうことがないように注意を払っていたしたい、こう思っております。北方定点お話も出ましたけれども、あの点につきましても私も十分考えたわけです。それで、もし、何しろ予算が二十億近く要るのですから、あるいは、お話が出ましたからですけれども、海上保安部における船が間に合う部分がないかということも考えましたけれども、御承知のように、海上保安部の船は、最近ではずい分よくなりましたけれども、当初はアメリカからボロ船ばかりもらっておるわけでありますから、そういう点で、その上に危ないという点もある。それから海難の方も御承知の通り多いわけでございますから、なかなかそれをさいてやるということもちょっとできにくいわけでございましたので、私も一応大蔵省に出しましたけれども、財政の事情でそれ以上に主張をしなかったということであります。  大体行政というものは、やはり個久世を持たしてやるということに私はやらなければならぬ、またそういうふうに私ども努力いたしたい、こう思っております。
  66. 小酒井義男

    小酒井義男君 きょうは時間がおそいですから、この程度にいたしておきます。
  67. 片岡文重

    ○片岡文重君 大臣説明、今、お話聞いておりますと、一応もっともに聞えるのですけれども、少くとも大臣がかわって、その意見が後任者に強制はできないというお考えは、一応もっとものようなんですけれども、少くとも同じ内閣のもとにおいて、大臣が更迭したからといって、考え万が、少くとも委員会において表明せられた意見が、同じ内閣のもとにおいて、大臣が更迭されたからといって、違う、それは強制できないのだというようなお考えは、今の、三木大臣の言われたことを都合が悪くなればすぐに人をかえて、それを白紙に返すということができるのだという表明にも私はなろうかと思う。特に三木前大臣の場合には、定点観測の約束もありますし、それからタンカーに関する重大な約束もあるわけです。それを全然ほごにして顧みないという道義的な責任を当然追及されてしかるべき問題も、この委員会に約束されている。それをほごにしているわけです。そういう例もありますので、今大臣が言われたように、大臣がかわったら、あとその後任の者に強制できないと言われたのでは、少くとも同一内閣の下における政策について、この委員会ではだれを一体相手にするのか。大臣を相手にするのではなくて、一々それだったら総理の出席を求めて、かわることのない人に表明を求めなければならぬということに私はなると思うのですが、そう解釈してよろしいですか。
  68. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) そう解釈されては困るのです。(笑声)私の言葉が少し足りないのですが、事政策に関することは、大きい政策に関することは、これは同じ内閣であれば、これは大臣がかわっても一向同じなのであって、それは変りはないのです。ただ、事こまかい小手先のことになりますと、これは人間によって多少の何がございましょうから、それを申し上げたつもりなんでして、政策に関する蔵につきましては、内閣が同じである限りは、これは決して変りはない、内閣がその政策をあらためない限りは。それは御承知になってよろしいと思います。
  69. 片岡文重

    ○片岡文重君 まあ少しこまかいだめ押しになりますけれども、少くともこの気象台等の文化施設に対して、くどいようですが、政治的な発言力をあまりお持ちにならない。しかも国にとっては重要な機関である諸機関についての予算等、それから運営、整備については一つ小手先だと考えられないで、重要な国家の施策の一部であるということで、十分一つ後任の大臣にも引き継がれて、まだ別に大臣がかわるわけでもございませんが、(笑声)一つ吉野運輸大臣御在職中にあとあとにも引き継がれるように、特に希望を申し上げておきます。
  70. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) その点は承知いたしました。
  71. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 他に御発言もございませんようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  72. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。気象業務法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  74. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶものあり〕
  75. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     岡田 信次  片岡 文重     早川 愼一  有馬 英二     仁田 竹一  深川タマヱ     堀  末治  三木與吉郎     武藤 常介  内村 清次     大倉 精一  小酒井義男     —————————————
  76. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。  内村委員より日本国有鉄道の運営に関し質疑の通告がございますので、この際発言を許可いたします。
  77. 内村清次

    内村清次君 運輸大臣と、さらに国鉄の副総裁が見えていらっしゃいますから、副総裁にあわせてお尋ねいたします。  国鉄の経営に対しましては、十河総裁がおかわりになり、また現副総裁が就任せられ、非常にその内容の点に対しましても刷新、改善が努力されておるますることについては、私たちも敬意を表しております。同時にまた、積年、と申しましても、大昔からというわけじゃございませんけれども、国鉄の信用がややもすると国民の非難の的になったという事態もございまして、これはぜひ一つ国民の鉄道としての公社の性格を顕現するように、今後努力をまた要望するのですが、私が、これは内閣といたしましても、最近防衛庁関係のあの中古エンジンの問題があり、また各省間におきましての事態におきましてもいろいろ疑惑の問題があって、最近閣僚の間におきましても、鳩山内閣としては一環として綱紀粛正をやろうというようなことを打ち出されたと私たちは聞いておりますが、しかしそのやさきに当りまして、ただいま決算委員会で問題になっております事態もあって、国鉄の内容の点に対しまして非常に、何と申しますか、相当上層部の方々に対して非常な特権といいますか、またその便宜と申しますか、そういうようなことがまだ残っておる。で、あの資料を見てみますると、たとえば公舎の問題一つ取り上げてみましても、義務的な公舎に対して今なお永年にわたって居すわりをしている人たちがある。こういうようなことは、私たちは今までほんとうに決算委員会審議がなされて初めてびっくりしたわけです。これは現地になってみますと、駅の駅長にしましても、まあ運転関係の区長にしましても、直接自己の本分、業務の主体という問題と関連しまして、義務公舎というものはございますけれども、またそのほかに住宅難で通勤その他のための困難のために、厚生施設としての公舎を要望する声というものはまだ職員間には相当あるわけですね。そういう中に、そういう上層の方々が、しかも義務公舎を持っておられることは、これはまあいろいろと問題もございましょうけれども、まあ一応妥当としましても、長くそれを居すわりしておるというような事態があるとしましたならば、私たちは、たとえば昔の言葉でいうと部下という、これはまあ今の士気の問題に対しまして大いに関係しはしないかと思うのです。こういう点に対しまして運輸大臣としては一体どういうお考えを持っておられるか、また側総裁としてはどういうお考えを持っておられますか、この点をまず一つお尋ねしたいと急います。
  78. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 今具体的に問題になっておることについての何は、私も事情は今つまびらかにしておりませんが、しかし一般的に監督官庁として、今お話しになったたとえば公舎の問題にいたしましても、義務の官舎であれば、その職を離れれば、すぐあすからとまではいかないにしても、常識的にある期間を置いたならば、これをあけ渡すというのが当然だと私は思っております。従いまして、もし国鉄で現在、今お話しのような点に多少整理すべき点が残っていたならば、それはやはり運輸大臣一般的な監督権を持っておる立場から、これはやはり国鉄総裁に対してその善処方を私としてはお願いをしなければならぬものだと考えております。
  79. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) ただいまお尋ねの官舎のことでございまするが、鉄道は現場におきましては輸送というものに緊密につながっておりまするで、駅長、助役その他保線関係、いろいろな業務におきましてはどうしても義務居住の官舎が必要でございます。そのほかにも、できるだけ職員の住宅難を緩和するために、私どもは極力現場の官舎の充足をいたさなければならぬと考えております。ただいま全国にはおよそ七万五千くらいの官舎がございまするが、相当荒れたものもずいぶんございます。あるいは戦後間に合せで作ったバラック程度のものがございます。これらにつきましてはできるだけ急速に財源を考えまして整備すると同時に、少しでも下級職員のための官舎を作って参りたいという考え方ははっきりしておるのでございます。他方、首脳部と申しまするか、高級者の官舎につきましては、これも一がいに不必要だというわけには決して参りませんで、やはり首脳者としましては重要な仕事、計画、統合の仕事をやっておりまするので、本社から遠方に住居いたしておりますると、これまたいろいろな点で事務上不便が生ずるのでございます。  ところで、最近の東京都付近の住宅につきましては非常に入手しがたいので、転勤者のようなものはなかなか住宅が手に入らないというものもございます。従いまして、退職する場合になかなか従来の官舎を立ちのきにくい。しかしこのにくいいうことだけで、退蔵後長い画官舎を占領しておるということは、これは規則上もいけないことでございまし。ただ、規則がございまして、退職後二カ月以内に立ちのくようにということになっておりまするが、ただいま私の考えでは、二カ月はあるいは無理なのではないかというような感じはいたしますが、といって、年余にわたって立ちのけないということもございませんので、この機会に総裁から厳重な指令を出してもらいまして、健来立ちのき先をいろいろ物色しておることは事実でございまするがさらに急速に立ちのくように指令を出してもらいたい、そういうことによりまして財産管理、特に住宅の問題につきましては一そう私ども関心を持ちまして管理して参りたいと、かように考えております。
  80. 内村清次

    内村清次君 この問題につきましては、たとえば決算委員会でも具体的な問題として審議されておりますから、その推移を見まして、この問題がその現場の第一線におりまする職員にどう影響するかという問題も勘案いたしまして、また運輸委員会としては取り上げていくということも将来あるかもしれません。まあ私としてはこの程度にいたしますが、  いま一つの問題は、これは実は非公式には国鉄の総裁にもお耳に入れたことがございます。これは従来、三年前に選挙の際におきまして、部内的に、私たちも当時運輸委員をしておりましたし、運輸事情の調査関係もあわせまして参りましたところ、相当選挙のための運動というものがなされておるというようなことで、その結果におきましても、これが一つの導火線となって、いろいろ世の非難が出てきたということも、これも一つの事実であろうと思うのです。そこで最近選挙が近くなって参りますると、やはりこれは企業体であって、しかも総裁、副総裁のおかわりになって、鋭意業務に熱心に刷新すべきところは刷新していく、そして国民の利益のために国鉄の企業をあげて、一つ上げていくということで御努力なさっておる。ところが、たまたま具体的な例としては、退官あいさつと、これも、当時長らくおられたお人としてはこれは当然であろうと思うのです。これも決して非難すべき点ではない。しかしそのやり方ですね、やり方におきまして、たとえば現場の駅長さんたちを一所に寄せる。そうすると、一所に寄せていきますから、やはり私たちは単なる出張——とどういう名目でいらっしゃるかしれませんけれども、やはりその旅費その他の問題もあわせて考えられやしないかというような点もあるのがまず第一点。第二の点は、貨物列車に乗って、そうして退官あいさつがなされておる。そしてさらにそれに現職の、何と申しますか、職にある人がついていく。こういうようなことというものは、一体どうこれは御判断なさるものであろうか。こういうことが随時行われておるということになって参りますと、これが一つの慣例になって参りますし、しかも選挙が目当てであるかないかは別といたしまして、そうやったことが退官の際の前例となっていくものであろうか、あるいはまた何かの目的のためにそういうようなことをあえてなさっていらっしゃるのであろうかということで、あるいは職員の間におきましてもいろいろと摩擦がやっぱり出てきておる様子もありますので、この点に刻するお考え方は一体どうであるか。  それから第三の点につきましては、最近、これは副総裁にお尋ねいたしますが、本庁の局長の方々が現場にずっと御出張になっておる。もちろん局長の方々でありまするからして、やはり業務上の、また主管の、自分の管理した問題に対して、現場の様子あるいは示達事項その他も必要であろうと思うのです。けれども、これがややもすれば何か含みのあるような形でなされておりやしないか。たとえば、私は現にこれは具体的に申し上げますが、こういうことははっきりしておかなくちゃならないと私は思うのです。具体的に申しますと、これは確かに現場長をお寄せになって、この前通過いたしました法律の説明もけっこうであろうと思うのです。けっこうであろうと思うのですけれども、その説明のときに、やはりこの選挙に関連するような含みのある言葉というのがなされておる。それはやはり当局側からもたくさん議員が出てもらわなければ困るというような言葉が入っておる。それからまた労組が、せっかく本庁の局長がおいでになるから、まあいろいろの問題に対して考えておる、たとえば夏期手当の問題について尋ねる、あるいはまたは勤務時間の問題について尋ねる、あるいは機構改革の問題について尋ねる、こういうことはやはり現場の労組関係方々も、特にまた責任のある執行部の人たちは、やはり副総裁がおいでになっても、総裁がおいでになっても、それは尋ねることですよ。だから、そういうときにやはり選挙を控えて関心があるから、いろいろな選挙上のことも質問してみるというと、やはりどうもそれらしい言葉が出てくる。こういうことは、私たちは言葉の内容をずっと分解してみますると、あえて事前的な運動にやはり補助を与えておるような印象を与えるものですね。  これでは私たちもその招集の仕方や、あるいはまたは出張の主体というものがどこにあるかということを深く吟味してみれば、ここにまた私は一つこれは考えてもらわなくちゃならぬことがありはしないと、こう思うのです。たとえば全体的なこの経費の問題に対しましても、極力合理的に業務を主体としていかなければならないにもかかわらず、何かこういうようなことがある前のようなときにおいては、盛んなる会合が催うされておる。たとえばある所に私行って参りましたところが、これは本庁の局長さんではございまけれども、部長の人たちがたとえばサービスを向上させるための会議を開く、それには駅長や区長や保線区のあたりが行って、そうしてその話の中に何か、非公式か何か知らぬが、話が上ってくるということを現に証拠とし握っておる人たちがあるのですよ。それからまた各駅に行ってみますと、この施設の整備機関としての各駅の様子を見て、そうしてここに設備上の欠陥があるからといういうなことで部長さんたちがずっと回っていく。こういうようなことが、表面的には非常に業務上の改善その他というりっぱなこれは理由でございますけれども、何かしらん、動き方が不明朗な点がありように私たちは耳にするわけですが、こういう点に対しましてはやはりお互いに注意をして、現職にある方々はやはり業務を熱心に送行していただく、ひいては国民のために輸送の完璧をはかってもらう。こういうことがやはり積み重ねられていって、私は初めて鉄道の信用というものが回復していきはしないかと思うのですが、この点に対して大臣や副総裁はどうお考えになられるか。
  81. 吉野信次

    国務大臣吉野信次君) 監督の立場にあるまず私から申し上げますが、私は全然今の内村さんのお考えと同じ考えであります。つまり官公吏でありますれば選挙運動をやっちゃいけないのですから、しかし公社だから官公吏じゃないとこういっても、やはり性質からいって、やはり官公吏に準じていかなければならぬものであります。ですから、私の今考えておりますのは、おそらくはそういう性質のものでございますから、私の就任前といえども、国鉄としてやはり一つの方針があろうと思うのです。それでいつの時代の総裁か知りませんけれども、その部下の職員に対して、今の選挙のように、お示しになったようなことに注意をしなければならぬというおふれが出ておるのじゃないかと私思うのですが、もし出てないとすれば、やはりその方針というものは、選挙も近くになりますから、私はこの際国鉄総裁として、全国何十万の職員にその方針を示すようにやってもらいたい、そう考えまして、実はきのう考えまして、そういうことを今部下に命じまして、取り調べさしておるところでございますから、私は全然内村さんと同じ考え方であるということを申し上げます。
  82. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) ただいまのお話、総裁もかねがね申しておりますし、また私もそういう気持でございまするが、鉄道の職員が選挙に関与しあるいはその類似の行為をいたすべきではないと思っております。ことに、ただいまお話がありましたように、われわれ一生懸命努力しまして、多少ずつでも国鉄の評判を何がしか回復しつつあるやさきに、また選挙につきまして、世論の批評を受けるようなことは、厳に慎しむべきだと思っております。  それで、ただいまお話しの退職者でございまするが、退職いたしました以上、鉄道の者ではございませんから、これは自由でございましょうが、現職のときの顔をきかせるということは、これはいかぬことでもございましょうし、また国鉄の機能をあずかっておる現職の者が昔の縁故によって左右されてはならぬと考えます。ただ、大ぜいの中には、あるいは御指摘のようなことがあったのかもしれませんですが、これは幾重にも厳重に反省させていかなければならぬ、かように考えております。  それから現官の者が出張して、その先々で批評の余地のある行動をとるというお話につきましては、これまた再三百四、いろいろな会合の場合に、総裁あるいは私から、選挙に関してとかくの非難を受けないようにということは十分よく議してございます。ただ、業務の都合でございましてどうして、も現地に行かなければならぬ、出張しなければならぬという用件もちょいちょいございますので、そういう出張はいたしておりまするが、出先におきまして、ただいま御指摘のようなことがありとすれば、今後厳重に取り締ることにいたします。  なお、ただいま大臣からお話がございましたのですが、私もぜひこの機会に、総裁名で全国に対してそれと類似の行為あるいは疑われるような行為をしてはならないということを厳重に通達いたしたい、かように考えております。
  83. 内村清次

    内村清次君 最後に、私がこう申しますのは、これは実は三年前にある局長さんに会ったのです。ところが、私は公職選挙法なんて一つも知らないと言うのです。知らずして、そうしてとにかくやっておる、こういうことだったのです。それは危ないですよ、あなた方おしろうとで、こうやったあと、選挙違反でもやるということになって、刑罰の問題等もあろうし、やられた本人は一体どうなっていきますか、これは一つ御注意なさいといって、ある局長さんに話したことがございました。ところが、それと同じように、相当あのときも違反事件で、今なお何回も公判、公判で、まだ続いておる人がおられる。そういう有為な人たちです。そういう人たちが、これはおそらく副総裁も前のことはお聞きではないかもしれませんが、お調べになるとおわかりになると思いますが、現在においても何何もよく裁判所かも呼び出しが来る。まだ公判判決もないといって、もう三年間も続いておる。もちろん判決も一審は大ていやったところがあるのです。そういうような前途有為な人たちが、相当多数事犯にかかっておる人たちがあるのです。それがまた何と申しますか、今回の選挙を契機にそういう事件が起ってきたならば、私は鉄道も不名誉でしょうが、やはりそういう人たちの前途に対しまして非常に不明朗な点、取り返しのつかぬ点があるのだろうと思うのです。この点だけはやはり、騎虎の勢いをかって、あるいは別な目で申しますと、失礼ですが、出世主義のためにこれを利用して、そうして上からこう職制でやっていくというようなことがもしあるとすれば、この点だけは、私はまあ今回の機会に一つ払拭していただきたい。こういうふうに鉄道を思い、職員の人たちを思う一心から、実は私も御忠告を与えておるわけです。以上です。
  84. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちょっと蛇足ですが、さっきの公舎の問題についてですが、小倉副総裁のお言葉も中に、規則では二カ月以内ということになっておるが、どうも二カ月以内というのは酷だ、こういうお話があったのですが、それでは規則をすみやかに政めればいいのですが、規則がある以上は、そういうものに無理だけれども規則として置いておくということは、これははなはだ国の法律全体の問題にも響いてきますが、その点はどういうおつもりでありますか。
  85. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) 今回新聞その他に出ました問題につきましては、今のところ種々の角度から検討を加えております。ただいま申しましたのは、あるいは公務員の方はもう少し長かったのじゃないか。六カ月だったと思います。鉄道では早く立ちのかせるという意味合いで二カ月ときめたのかもしれませんが、率直に申しまして、現在の住宅事情から申しますと、やめまして、あいさつ回りをしなければならぬ、すぐ借家を見つける、そういう手順がなかなか二カ月以内にはできがたいので、この点は規則違反ということで、無理をしいて、規則違反を無理にこしらえるということはいけませんので、この点は再検討いたしてみたいと、かように考えております。  しかし、そのほかに、ただいま問題になっております交換の問題でございますが、交換につきましては、どうも住宅の交換ということが誤解を招きやすいので、こういうことは慎むべきではないかというような点につきまして、今回の問題を機会に再検討研究いたす、こういうつもりでございます。
  86. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 公務員に六カ月、公社の方はまあ非常に御勉強になって二カ月、それではどうも無理だから、歩調を合せるように六カ月にそれじゃ直そう、こういう御方針でございますか。
  87. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) まだ省議にかけたことでもございませんし、あるいは運輸省の方の御承認をいただかなければならないかもしれませんのですが、そういう点はまだ研究未済でございますが、先ほどのお問いに関連しまして、私の気持を申し上げたわけです。私としましてはその程度にやっていきたいと、かように考えております。
  88. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 現在二カ月以上経過してまだ立ちのかない者がどれぐらいおりますか。それから立ちのかないで、それが区切って六カ月をあたりが幾ら、一年あたりが幾ら、最長のものがどれぐらいおりますか。こういうことが世間で問題になっておりますので、御調査になっておりますか。
  89. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) 講義できておりますが……。
  90. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ごく大体でいいです。何でしたら資料として次の委員会に御提出を願います。  それから交換がいろいろ問題になっておりますが、今後はそれをやめたいという御方針で、それはけっこうでありますが、従来どれくらいの交換が行われておりますか、非常に数が多いものか、あるいはたまたま今決算委員会で問題になっておるのか、そういうことも伺いたいので、交換に関しましても資料を一つ御提出を願います。
  91. 小倉俊夫

    説明員(小倉俊夫君) 交換はそれほどたくさんはございませんです。私の記憶いたしますので四、五件ないし五、六件と考えております。
  92. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) これに関しましても資料を一つ御提出願います。
  93. 内村清次

    内村清次君 先ほど、まあ副総裁の方でもせっかく総額名で、あるいはまた運輸大臣も一応職員には注意をする、警告をするというお話ですが、やっぱりこれは具体的な、たとえば公職選挙法のこういう事態をやったならばこうなるぞというようなこともお示しになって、付録なら付録でもよろしゅうございますがね、そういう点を大事なことであるからやって、そして付けて警告なさった方が親切であろうと思うのですが……。でないとほんとうにかわいそうだと私は思うのですよ。家族も泣いている人がたくさんあるのです、そのためにですね。だから、どうか一つそういう点でやっていただきたいと思いますね。
  94. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  95. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記をつけて。  本日は、これをもって散会いたします。    午後四時十二分散会      —————・—————