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1952-12-17 第15回国会 参議院 本会議 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十二月十七日(水曜日)    午前十時四十五分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第十一号   昭和二十七年十二月十七日    午前十時開議  第一 労働金庫法案吉田法晴君外十四名発議)(委員長報告)  第二 簡易郵便局法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院送付)(委員長報告)  第三 放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会承認を求めるの件(衆議院送付)(委員長報告)  第四 名古屋市に労災病院設置請願(二件)(委員長報告)  第五 福島県に労災病院設置請願委員長報告)  第六 北海道美唄市に労災病院設置請願委員長報告)  第七 広島県呉市に中国四国労災病院設置請願委員長報告)  第八 失業対策日雇労務者最低生活確保に関する請願委員長報告)  第九 電産争議早期解決に関する陳情(二件)(委員長報告)  第一〇 停電ストライキ即時中止に関する陳情(二件)(委員長報告)  第一一 日雇労働者失業対策に関する陳情委員長報告)  第一二 電産、炭労争議早期解決に関する陳情委員長報告)  第一三 炭労ストライキ早期解決に関する陳情委員長報告)     ━━━━━━━━━━━━━
  2. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。      ─────・─────
  3. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) これより本日の会議を開きます。  この際、日程の順序を変更して、日程第三の、放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会承認を求めるの件、(衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。電気通信委員長溝淵春次君。    〔溝淵春次登壇拍手
  5. 溝淵春次

    溝淵春次君 只今議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会承認を求めるの件について、電気通信委員会における審議経過並びに結果を御報告申上げます。  本件は、日本放送協会昭和二十七年度追加収支予算事業計画及び資金計画について政府より国会承認を求めて参つたものでありまして、本案内容といたしまするところは、日本放送協会は、従来実施しておりまする標準放送に加えて、新たに将来あまねく全国においてテレビジヨン放送が受信できるようにする意図の下に、先ず昭和二十七年度には、東京においてこれを実施し、昭和二十八年度には、大阪及び名古屋において実施できるように、所要の調査をなすための予算事業計画及び資金計画でありまして、予算金額は、収入支出とも二億九千五百六十四万円であります。協会予算は、先に承認を与えました予算と合せますると、収入支出それぞれ七十六億八千六百余万円と相成ります。  事業計画内容は、建設計画といたしまして、明年二月に、東京放送会館内の既設設備により、出力キロワツトを以て放送を開始し、更に年度内に総額二億五千百余万円を以て、出力キロワツト増力工事を施工することとし、大阪及び名古屋におきましては、経費三百万円を以て、放送局設置に必要な調査を行うこととしておるのであります。又事業運営計画といたしましては、放送番組の編集については、新らしい国民文化財としてのテレビジヨン放送の効果を発揮するように企画編成を行い、教育、報道及び健全明朗な娯楽放送に重点を置くこととし、契約者から徴収する受信料月額二百円といたしております。又資金計画におきましては、事業計画を遂行するに必要な経費資金調達方法を示しております。以上、本件の大要でありますが、右につきまして郵政大臣は、「本追加以支予算事業計画及び資金計画は妥当なものであると判定する」旨の意見を附しております。  電気通信委員会におきましては、本件について政府当局及び日本放送協会会長その他の理事者について、詳細な質疑をいたし、慎重審査を重ねたのでありますが、今、質疑応答によつて明りかとなりました主なる点を申上げますると、先ずテレビジヨン放送についての政府基本政策としては、「公共以送民間放送の二本建とすること。公共放送は、日本放送協会をして行わしめること。この予算承認要求は、日本放送協会放送局開設免許を与える前提であること。日本放送協会は、あまねく全国において受信できるように放送する意図のもとに、第一次五カ年計画として工事費十四億三千万円を以て、東京大阪名古屋を初めとして、全国枢要の地三十二カ所にテレビジヨン放送局を設けて、昭和三十一年においては、全国総世帯の六五%を受信できるようにしようとしていること。収入支出の予定は、最初の三年間は赤字であるが、第四年度、即ち昭和三十年度以降は黒字となる見込であること。事業収支は、ラジオのそれと分離して経理し、テレビ事業のために、ラジオ受信者に迷惑をかけることのないようにすること。受像機の価格は、型の大小によつて違うが、当初は八万円乃至十六万円程度であろうが、生産数の増加と共に安くなり、三年目頃には、その半値程度となるであろうこと。低廉優秀な受像機国内生産及びその普及並びに受像の妨害となる電気的雑音防止についても、政府は適切な措置を講ずるつもりでおること」等であります。  その他、各委員より熱心詳細な質疑がありましたが、それは速記録によつて御承知を願いたいと存じます。  かくいたしまして、昨十二月十六日、質疑を終え討論に入りましたところ、自由党を代表して鈴木委員緑風会新谷委員及び尾崎委員日本社会党第四控室を代表して佐多委員日本社会党第二控室を代表して山田委員労働者農民党を代表して水橋委員よりそれぞれ「日本放送協会は、テレビジヨンの政治、文化、産業に及ぼす影響の重大なることを認識して、公共放送の真価を発揮するように努力すベく、又政府は、日本放送協会計画早期達成に十分の配慮をすべきこと」を強く希望して、いずれも賛成意見を述べられました。  討論を終え直ちに採決に入りましたところ、全会一致を以て、本件承認すべきものと議決いたした次第であります。  右御報告申上げます。(拍手
  6. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本件採決をいたします。本件を問題に供します。委員長報告通り本件承認することに賛成諸君起立を求めます。    〔賛成者起立
  7. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本件承認することに決しました。      ——————————
  8. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 日程第一、労働金庫法案吉田法晴君外十四名発議)を議題といたします。  先ず委員長報告を求めます。労働委員長吉田法晴君。    〔吉田法晴登壇拍手
  9. 吉田法晴

    吉田法晴君 只今議題となりました労働金庫法案に関しまして、法律案の概要並びに委員会における審議経過及び結果を報告いたします。  労働金庫は、労働組合消費生活協同組合等労働者団体が行う福利共済活動の発展を促進すると共に、労働者に対する生活金融を図り、その経済的地位の向上に寄与することを目的として設立されたのでありますが、本法律案は、労働金庫設立組織事業及び合併や事業譲渡等に関する規定を定め、労働金庫制度基礎を確立して、その健全なる発達を図り、只今申上げました目的を達成いたさんといたした次第であります。現在各地に設立されております労働金庫と称せられるものは、中小企業等労働組合法規定に基く信用協同組合でありまして、労働金庫設立し、金庫がその目的を達成するために必要な事業を行うに当つては適当な法規がなかつたので、生産金融的な性格を持つた中小企業等協同組合法によつて金庫設立し、消費金融的な事業を行う矛盾をあえていたして参つたのであります。本法案は、かかる法秩序の欠陥を是正し、労働金庫基礎を確立するために必要な規定を整備いたしておるのであります。  次に、本法案内容に関しまして、二、三主要な点を御説明申上げます。  第一は、労働金庫会員となる資格を有するものは労働組合消費生活協同組合等労働者主要構成員とする団体及び個々の労働者とであります。併しながら個人加入会員は、会員としての議決権の行使、役員の選任等金庫運営に関する事項については、団体加入会員とは異なり、権能を持ち得ないよう規定せられております。これは労働金庫が、労働組合を中心として設立運営されて来たという過去の経緯と、広汎な預金の吸収、貸付金の回収の確保事務費節約等業務の円滑な運営を図るためには、団体構成を建前とすることが、将来の方針としても適当であるとの考えに基くのであります。但し、極端な団体加入主義をとりますと、折角労働者のために金庫ができましたのに、未組織労働者がこれを利用する機会が少くなりますので、只今申上げたような構成組織をとつたのであります。  第二は、預貯金の受入、資金貸付等労働金庫業務は、会員たる団体と、これに加入する労働者及び会員たる個人労働者を対象とし、会員でない者は、僅かに会員たる労働者と生計を一にする配偶者及び親族のみが預金することができることとしておる点であります。これは労働金庫が、会員かる団体及び個人会員たる労働者相互扶助組織である以上、当然のことでありますが、本法案は、この協同組織を通じ、他の諸規定と相待つて、できるだけ金庫が、民主的に運用されるよう考慮されているのであります。  第三は、本法案は、経済的に非常に弱い労働者の零細な、而も貴重な手持金を広汎に預かり運用する労働金庫に関する規定内容といたしておりますので、金庫設立に当つては、所管大臣たる大蔵大臣及び労働大臣自由裁量による免許がなければ設立ができないものとして、組織基礎を確実にすると共に、業務運営に関しては、その安全性確保するため必要な規定を設け、行政官庁の監督についても、その適正を図つておるのであります。  第四は、本法律案は、この法律を施行する行政官庁といたしまして、大蔵大臣及び労働大臣の所管いたすところとし、金融行政上の面からは大蔵大臣が、労働行政上の面からは労働大臣が、その任に当ることになつております。労働金庫は、金融機関であると同時に、労働運動及び労働者の福祉の増進と密接な関係を持つておるので、共管といたし、運営の万全を期しているのであります。  以上本法律案の主要な点に関し、二、三御説明いたしたのでありますが、次に、委員会における審議経過を御報告申上げます。  労働金庫法案は、去る十二月十三日、労働委員会に付託となつたのでありますが、大蔵委員会とも連合委員会を開き、法案の細部に亘つて慎重に審議いたしたのであります。質疑におきましては、労働金庫の融資の問題に関し、金庫が、労働争議闘争資金を貸出す虞はないかという点が特に関心を持たれた点でありましたが、提案者側から、争議資金を貸出した例はなく、貸出内容の説明と共に、今後も従来の方針運営することを期待する旨の答弁があつたのであります。その他、詳細は速記録により、御承知願いたいと思います。かくて十六日、労働委員会において質疑は終局し、採決を行つたところ、全会一致を以て、原案通り可決いたしたのであります。  以上をもちまして、労働金庫法案に関する委員会審議経過報告を終ります。(拍手
  10. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔賛成者起立
  11. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。      ——————————
  12. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 日程第二、簡易郵便局法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  先ず委員長報告を求めます。郵政委員長大島定吉君。    〔大島定吉登壇拍手
  13. 大島定吉

    大島定吉君 只今議題となりました簡易郵便局法の一部改正する法律案について、郵政委員会における審議経過並びに結果を御報告申上げます。  本法律案は、簡易郵便局における窓口取扱事務に、新たに郵便振替貯金事務を追加すると共に、簡易郵便局に対する取扱手数料支払月額最高制限を廃止せんとするものであります。簡易郵便局は、現在全国に大よそ千百局の設置を見ておるのでありますが、その取扱事務が、郵便貯金郵便為替簡易生命保険及び郵便年金に限定せられておりますところ、その取扱事務として郵便振替貯金事務を追加することについて、利用者より、国会を通じ或いは一般陳情等によつて、熾烈なる要望もあり、公衆の利便を図る上に必要と認められますので、これを追加するのであります。また現在、取扱手数料支払月額最高制限額を二万円に規定されておりまするが、取扱手数料は、委託事務取扱量に応じまして支払うべきものであります。これを二万円に抑えるべき性質のものでないので、この際、最高制限を撤廃しようとするものであります。  本法案につきましては、委員会におきまして委員より、二万円の制限を撤廃する根拠如何、将来における簡易郵便局の置局計画如何という点につきまして質問があり、政府側より、それぞれ答弁があつたのでありまするが、その詳細は、速記録によつて御了承を願いたいと存じます。  かく質疑を終り、討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに採決の結果、多数を以て、原案通り可決すべきものと決定した次第であります。  以上簡単でありますが、御報告を終ります。(拍手
  14. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔賛成者起立
  15. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て可決せられました。      ——————————
  16. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 参事報告いたさせます。    〔参事朗読〕 本日議長は左の議員提出案郵政委員会に付託した。  簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律の一部を改正する法律案柏木庫治君外八十八名発議本日委員長から左の報告書を提出した簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律の一部を改正する法律案可決報告書      ——————————
  17. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) この際、日程に追加して、簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律の一部を改正する法律案柏木庫治君外八十八各発議)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。郵政委員会理事城義臣君。    〔城義臣登壇拍手
  19. 城義臣

    城義臣君 只今議題となりました簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律の一部を改正する法律案郵政委員会における審議経過並びに結果を御報告申上げます。  本法律案は、郵政委員柏木庫治君ほか八十八名の本院議員発議によるものでありまして、その内容は、第一に、さきに第十三国会において、成立を見た簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律中、郵政大臣資金運用部審議会意見を聞く点の規定が、やや明瞭を欠く憾みがありますので、これを明確にするために第四条第二項の「審議会意見をきくことができる。」とあるを、「審議会意見をきかなければならない。」ということに改めようとするものであります。  次に本法を施行し、両積立金運用方法を改めるためには、関係法令を整理することが望ましいので、第一に資金運用部資金法の一部を整理するため第二条第二項中より、簡易生命保険及び郵便年金積立金に関する部分を除外しようとするものであります。又第二には、簡易生命保険及び郵便年金特別会計法第七条第二項において、両積立金は、すべて簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律の定むるところにより運用することとしたものであります。簡易生命保険及び郵便年金積立金運用を郵政省に復元せしむることは、すでに当院において三回の全会一致の決議もあり、又本法たる簡易生命保険及び郵便年金積立金運用に関する法律が、第十三国会において成立を見た以上、その法律の施行のための手続は、当然第十三国会中に行うべきであつたものでありますので、郵政委員会におきましても、別段の質疑もなく、討論に入りましたところ、別に発言もなく、直ちに採決の結果、全会一致を以て、原案通り可決すべきものと決定した次第であります。  以上、御報告を終ります。(拍手
  20. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 別に御発言もなければ、これより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔賛成者起立
  21. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて本案は、全会一致を以て可決せられました。(拍手)  議事の都合により、本日はこれにて延会をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。次会議事日程は、決定次第公報を以て御通知申上げます。本日は、これにて散会いたします。    午前十一時十一分散会