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1952-12-17 第15回国会 参議院 大蔵委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十二月十七日(水曜日)    午後二時九分開会   —————————————   委員の異動 十二月十五日委員齋武雄君辞任につ き、その補欠として大野幸一君を議長 において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     中川 以良君    理事            大矢半次郎君            伊藤 保平君            木内 四郎君    委員            岡崎 真一君            黒田 英雄君            西川甚五郎君            小林 政夫君            小宮山常吉君            杉山 昌作君            松永 義雄君            木村禧八郎君   政府委員    大蔵省主計局法    規課長     白石 正雄君   事務局側    常任委員会専門    員       木村常次郎君    常任委員会専門    員       小田 正義君   説明員    外務省アジア局    第二課長    広田しげる君   —————————————   本日の会議に付した事件議案付託に関する件 ○織物消費税に関する請願(第七八  号) ○ガソリン税軽減に関する請願(第七  九号)(第八六号)(第八七号)  (第一四四号)(第一八七号)(第  一九九号)(第二二三号)(第二四  四号)(第二七二号)(第三四八  号)(第三八五号)(第三九二号)  (第四六九号)(第四七四号)(第  五五六号)(第五九四号)(第六〇  七号)(第七四四号)(第七四五  号) ○酒税引下げに関する請願(第八〇  号)(第八五号)(第二四七号)  (第二九八号)(第三二一号)(第  三五一号)(第三六四号)(第七四  六号) ○生命保険所得税控除額引上げ等に  関する請願(第一六〇号) ○福島石川町にたばこ試験場設置の  請願(第一六一号) ○勤労所得税控除額引上げに関する  請願(第二三〇号) ○工芸ししゆう画の物品税撤廃に関す  る請願(第二四五号) ○観賞用写真等物品税減免に関する  請願(第三九一号) ○勤労所得税等減免に関する請願(第  五五七号)(第六二五号) ○たばこ小売利益率引上げに関する  請願(第五九三号) ○貴石、半貴石類物品税免税点設定  等に関する請願(第五九五号) ○税制改正に関する陳情(第一二四  号) ○給与所得税軽減に関する陳情(第一  三三号) ○揮発油税軽減に関する陳情(第一四  〇号) ○漁船保険特別会計における漁船再  保険事業について生じた損失を補て  んするための一般会計からする繰入  金に関する法律の一部を改正する法  律案内閣提出衆議院送付) ○漁船保険特別会計法の一部を改正  する法律案内閣提出衆議院送  付) ○日本開発銀行法改正に関する件   —————————————
  2. 中川以良

    委員長中川以良君) それではこれより委員会を開会します。先ず本日は請願及び陳情に関する小委員長より小委員会経過並びに結果につきまして御報告お願いします。
  3. 小林政夫

    小林政夫君 その前に……。本日本会議に緊急上程されて通過したことになつたところの資金運用部資金法改正の問題ですが、本来当大蔵委員会付託さるべき性質のものを議運においては少数意見のために郵政委員会付託するということになつたのであります。これは数で止むを得ずそういうふうにきまつたわけですが、それにしても我々大蔵委員会としては、少くとも連合審査請求をして一応当委員会にも審議の機会を与えられるべきであつたと思いますにもかかわらず議運において郵政委員会付託がきまつた、殆んど間髪を入れずというような状態において郵政委員長から全会一致郵政委員会を通過して緊急本会議に上程してしまつた、こういうふうな話があつた郵政委員長自由党の大島氏でありますが、本委員会委員長自由党御出身である。それで自由党内部におけるその間の情勢、事前の連絡等についてはどういうふうになつておつたのか一応伺いたい。
  4. 中川以良

    委員長中川以良君) ちよつと速記をやめて……。    〔速記中止
  5. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記をつけて。只今小林委員よりの御発言に対しましては、本日後ほどにおいて委員長よりお答え申上げることにいたします。さよう御了承頂きたいと思います。それでは小委員長報告お願いします。
  6. 伊藤保平

    伊藤保平君 請願及び陳情につきまして小委員会における審議経過並びに結果を御報告申上げます。昨日第一回の小委員会を開きまして紹介議員より趣旨説明を受け、各委員意見及び政府の見解を十分に聴取いたしまして愼重に審議をいたしましたのでありますが、その結果は次の通りであります。  請願第七十八号は織物消費税廃止当時の在庫品に対する納め過ぎ税金を還付せられたいとの趣旨であり、請願第七十九号、第八十六号、第八十七号、第百四十四号、第百八十七号、第百九十九号、第二百二十三号、第二百四十四号、第二百七十二号、第三百四十八号、第三百八十五号、第三百九十二号、第四百六十九号、第四百七十四号、第五百五十六号、第五百九十四号、第六百七号、第七百四十四号、第七百四十五号の各件はいずれもガソリン税を軽減せられたいとの趣旨であり、いずれもその願意は適当と考えられ、請願第八十号、第八十五号、第二百四十七号、第二百九十八号、第三百二十一号、第三百五十一号、第三百六十四号、第七百四十六号の各件はいずれも酒税を軽減せられたいとの趣旨でありますが、酒税はこの際相当額引下げることが適当と考えられます。  請願第百六十号は生命保険所得税控除額及び死亡保険受取人に対する相続税非課税額を引上げられたいとの趣旨であり、請願第百六十一号は福島石川町 にたばこ試験場を設置せられたいとの趣旨であり、請願第二百三十号は給与所得控除額を引上げられたいとの趣旨であり、請願第二百四十五号は技術保存の立場から工芸ししゆう画の物品税を撤廃せられたいとの趣旨であり、請願第三百九十一号は観賞用写真及び印刷物に対する物品税は百円未満を無税、三百円未満を一割に減額せられたいとの趣旨であり、いずれもその願意は適当と考えられ、請願第五百五十七号、第六百二十五号は、所得月額一万五千円まで免税超過勤務手当社会保険料退職手当金免税措置を講ぜられたいとの趣旨でありますが、そのような方向に措置するのが適当と考えられます。  請願第五百九十三号は、たばこ小売利益率を引上げられたいとの趣旨であり、請願第五百九十五号は物品税法中の貴石、半貴石類に適当な免税点を設置すると共に、室内装飾用品並びに身辺細貨類免税点を引上げられたいとの趣旨であり、免税点相当額引上げるのが妥当と考えられます。よつて以上の各件はいずれも採択すべきものと決定いたしました。  陳情第百二十四号は、民間資本の蓄積、企業経営内容の充実及び健全化を促進する意図を以て税制改正すること、直接税に重点を置いて租税体系の均衡を図ること等の施策を実現せられたいとの趣旨であり、陳情第百二十三号は、給与所得税を軽減せられたいとの趣旨であり、陳情第百四十号は、揮発油税を軽減せられたいとの趣旨であり、その願意は妥当と考えられます。よつて以上の各件はいずれも採択すべきものと決定いたしました次第であります。右御報告申上げます。
  7. 中川以良

    委員長中川以良君) 只今報告ございました請願及び陳情につきましては小委員長報告通り決定をいたしますることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議がなものと認めます。よつて小委員長報告通り決定をいたしました。   —————————————
  9. 中川以良

    委員長中川以良君) 次いで漁船保険特別会計における漁船保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案並びに漁船保険特別会計法の一部を改正する法律案一括議題に供します。先ず御質疑お願いいたします。
  10. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 この間、韓国側漁船拿捕の件について一応報告伺つたのですが、その後の状況ですね、現在拿捕についてのこちら側との折衝はどういうふうになつておるのか実情ちよつとお伺いしたい。
  11. 広田しげる

    説明員広田しげる君) お答えいたします。只今質問のありました韓国側にある拿捕状況でありますが、講和発効後の拿捕につきましては八月に一隻、九月に二隻、十月に入りまして二隻、合計五隻となつております。講和発効後の拿捕隻数合計二十一隻でございますが、そのうち十四隻がすでに帰つておりまするので、帰らないのが只今申しました五隻、未帰還のものが五隻でございます。これに対しましては外務省からそのつど韓国代表部に対してその不法行為である点を抗議しまして船舶の返還、漁夫、乗組員即時釈放、それからそれによつて与えられました損害の請求等口上書を以ちまして抗議しております。ただ韓国側は八月の一隻、九月の二隻につきまして我が方がいろいろ資料を出して、これは公海上であるということを抗議しているにもかかわらず、向うはいわゆる領海侵犯であるということを主張いたしまして、最近韓国国内法を作りましたが、いわゆる領海侵犯令によりまして、これらの船員裁判にかけまして、漁船、漁具の没収、それから乗組員に対しましては罰金等を科しておるのであります。これにつきましては、我が方から又重ねて要求しておりますけれども、現在のところまだ解決がついてございません。それから十二月の二隻につきましては、これはこの前の土曜日、十三日の問題でございまして、今詳しい資料を取寄せまして、韓国側にこれも抗議しようとしております。
  12. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 まあそういうふうに、今懸案になつているものもあり、又抗議をこれまでにしていると思うのですが、こういう状態ですと非常に不安じやないのですか。そういう裁判が行われて、まだきまらないうちに、又どんどん後からそういう事件が起つて来ると相当問題だと思うのですが、今後の見通しはどうなんですか。
  13. 広田しげる

    説明員広田しげる君) この点につきましては、我が方からそのつど抗議しているのでございますが、韓国側のほうから何ら誠意あるあれがございませんので、今後も勿論そのつど反省を求めるつもりでございます。拿捕が絶対にあり得ないということを期することは現在では困難ではなかろうかと思つております。
  14. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それに対するどういう対策考えられておるのですか。
  15. 広田しげる

    説明員広田しげる君) 韓国側につきましては、そのつど従前もなしておりますように、そのつど抗議しております。  それからこれは直接国連軍の責任ではございませんけれども、一月に韓国の大統領が宣言しましたいわゆる李承晩ラインの中におけるこういう拿捕事件について、国連側にそういうことのないように斡旋してもらうということも、これ又米国大使館を通じて依頼してございます。  それから全般の問題としては、漁船の問題だけではございませんが、日本韓国との間の全般国交問題調整にも関連しますので、そういうことについても、これは今年の二月から四月にかけて日韓会談が行われましたけれども、当時の事情で今のところ中絶しておりますが、これの再開を図つて全面的な国交調整をやるということも考えております。
  16. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 何かその拿捕の危険があるような場合には、護衛船みたいなものがついて行つてるわけですか。
  17. 広田しげる

    説明員広田しげる君) これは外務省のあれではございませんけれども、従来からも水産庁の監視船が同方面には出ておりますし、それから極く最近には、海上保安庁巡視船もいわゆる危険区域に近寄らないという保護監視というような意味合いにおきまして同方面に配置されておるように聞いております。
  18. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 今後フリゲート艦、ああいうものは将来護衛用に当るのですか。そういう用途に……。
  19. 広田しげる

    説明員広田しげる君) これは、今私が申しましたのは海上保安庁巡視船でございまして、今お尋ねのありましたのは保安庁警備艦のことだと思いますが、それの方針については私は伺つておりませんので、現在のところ、保安庁の船が出ておるということしか承知しておりません。
  20. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それから船員に給する給付期間ですね。何か別の法律案改正では、六ヵ年間というふうに区切つてありますね。あれはどういうわけですか、六ヵ月を区切つてあるのは。
  21. 白石正雄

    政府委員白石正雄君) 実体法でありまする保険法のほうでは、現在までのところは給与期間が何ら制限がなくして帰つて来るまで給与をやる、こういうことになつておつたのであります。そうしますと、向うに行きましてまあ行方不明になつてそのまま帰つて来ないとすれば、例えば百年でも二百年でも給与する、こういうような法案なつておりまするので、これは保険計算上も何らかその点を考える必要があるだろう、こういうことでいろいろ検討しました結果、現在のところ労災法等によりまして、労災法におきまする労災の補償の期間が回復の見込みがないというような場合におきましては、大体打切り計算をするというようになつておりますので、その期間と歩調を合せまして六年四ヵ月程度でそれを打切る、こういうことで検討したわけであります。今までの実績その他から見ましても、これだけの期間があれば大体給与の支給上支障はないと、そのように考えまして、改正法案を提出した次第であります。
  22. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 今までなくて、なぜここで六ヵ年にしなければならなかつたか、その打切つたあとで、例えば六年のその一年後において帰つて来たときは給与は受けられない、七年四ヵ月頃に帰つて来た人には受けられないと。何かあと措置考えられているのですか。
  23. 白石正雄

    政府委員白石正雄君) 御読の点は尤もだと思うのでありまするが、今までの実績等を見てみますと、大体一年程度のうちに相当大部分が帰つて来ており、二年以上になるというのは非常に極く僅かであるというような実績もありまするので、六年四ヵ月という日数をかければ大体実情においても支障はないであろう。それから保険計算上におきましても、まあ何らか一応の期間考える必要があるということで、保険法としましては最大限の期間というような意味におきまして、一応こういう規定を設ける必要があろうということで提案をしたわけであります。
  24. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それなら今まで通りでなぜ悪いのですかね。何か特別に設けなくちや、その法の体裁としてそういう期間を切らなければ、ほかのいろいろな保険法と勘案してまずいというのか、今までなかつたのを特に今度改正してそうしなければならんという、特別の何か理由がなければならんと思うのですが……。
  25. 白石正雄

    政府委員白石正雄君) 実はこの法案は去る十三国会において成立しました法案でありまして、そのときに、まあ申上げてはなんでありまするが、その点に関する限り一応規定が不備であつたんじやなかろうかというように考えるわけであります。保険計算である以上は、まあ言葉はなんでありますが、いつまでも永久的に支給するというような規定では、保険計算の一応筋として成り立たないのじやないかというような点で、一応その点の規定を整備したいのだというように私ども考えております。
  26. 中川以良

    委員長中川以良君) ほかに御質疑はございませんでしようが。御発言もないようでございまするが、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のあるかたは、賛否を明かにして御発言お願いをいたします。両案一括して御討議をお願いいたします。格別御発言もないようでございまするが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより採決に入ります。漁船保険特別会計における漁船保険事業について生じた損失を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律の一部を改正する法律案衆議院送付原案通り可決することに賛成のかたの御挙手お願いいたします。    〔賛成者挙手
  29. 中川以良

    委員長中川以良君) 全会一致と認めます。よつて本案衆議院送付通り可決すべきものと決定をいたしました。   —————————————
  30. 中川以良

    委員長中川以良君) 次に漁船保険特別会計法の一部を改正する法律案衆議院送付通り可決することに賛成がたの御挙手お願いいたします。    〔賛成者挙手
  31. 中川以良

    委員長中川以良君) 全会一致であります。よつて本案衆議院送付通り可決すべきものと決定をいたしました。  なお本会議における委員長口頭報告内容は本院規則第百四条により本委員会における質疑討論、表決の要旨を報告することにして、あらかじめ御承認を願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。  それから本院規則第七十二条により委員長が議院に提出する報告書に付する多数意見者の御署名お願いをいたします。   多数意見者署名     松永 義雄   岡崎 真一     木村禧八郎  伊藤 保平     小宮山常吉  大矢半次郎     西川甚五郎  木内 四郎     黒田 英雄  杉山 昌作     小林 政夫   —————————————
  33. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは先般開発銀行法案に対して小林委員の御修正の意見等ございましたので、その後お三名のかたにこれに対する御検討を願うことにいたしておつたのでありますが、その結果につきまして小林君より御報告を恥願いいたします。
  34. 小林政夫

    小林政夫君 大矢氏と堀木氏と三人で相談をした結果、お手許に只今配付いたしましたような一応成案を得たのでありますが、只今お配りした中でちよつと印刷の漏れがございまして、「日本開発銀行法の一部を次のように改正する。その次に「第六章中」云々と書いてあるその間へこう入れて頂きます。「目次中「第四十九条の三」を「第四十九条の四」に改める」。この言葉を一つ入れておいて頂きたい。こういう成案を一応得たのでありますが、一応この成案を以て銀行局と打合せの意味において懇談をいたしましたところ、銀行局としては中小企業金融重要性を認めて一つの今構想を持つておる、それで次の国会においてそういう提案の運びにしたい。その趣旨は大体商工中金にこの開発銀行中小企業融資を移管し、商工中金の改組を図る、こういうような構想であるそうであります。これは我々も本来開発銀行中小企業融資部門というものはその当初において見返資金中小企業融資を開銀が引き継ぐときに商工中金においてやるべきであつたという考えを持つておりますし、非常にいい考えなつておるので、一応それでは責任ある者がこの当委員会で必ず次の国会においてはこういう構想によつてやるからという発言をするならばこの開発銀行法改正については考えてもよろしいということで、大臣が出て発言をするかどうか念を押しましたところが、出ますという回答があつたので、一応こういう改正案をまあ本委員会において討議する前に大蔵大臣銀行局長出席を求めてその構想を聞いた上にして頂きたい、こういうふうに考えるのであります。
  35. 中川以良

    委員長中川以良君) 小林委員の御発言通りにするごとに御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 中川以良

    委員長中川以良君) 御異議ないものと認めます。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止
  37. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは速記をつけて。先ほど小林委員より本日本会議で以て出ましたところの簡保の問題につきまして委員長に対するお尋ねがあつたのでございますが、本問題につきましては実は郵政委員会において内々議員提出法案といたしまして法律案を提出する準備をいたしておるような趣旨を承わりましたので、それはこの委員会において正式にお諮りするまでには行かなかつたのでございまするが、皆様がたいろいろとお話をいたしまして、委員長といたしましては先ず議事部長のほうに若しもそういう議員提出法案が出た場合においては、当大蔵委員会といたしましてはこれを郵政委員会付託することについては異議があるという旨を正式に申入れをいたしておつたのであります。更に自由党内におきましても、私は自由党国会対策委員会に対しまして、その不当なる処置に対しまして異論を申しておりました。そして昨日はいずれこれは党の政調会或いは閣議におけるところの思想の統一等をはつきりしてもらうまでは、一応これを議運にかけることは見合わしてもらいたいということを申入れをいたしておりました。本日まではこれを提出いたさないという大体内約ができておつたのでございますが、然るに本日突如としてこれが議運付託をされまして、郵政委員会にこの法案付託をされ、間髪を入れず郵政委員会がこれを可決いたしまして、本日の本会議に緊急上程いたしましたことにつきましては、誠に遺憾と存ずる次第でありまして、委員長といたしましてもこれが今後の処置等につきましては御意見等も承わりまして、できるだけの善処をいたしたいと存ずる次第でございます。どうぞさように御了承を頂きます。
  38. 松永義雄

    松永義雄君 ちよつとお尋ねいたしますけれども、私の今の聞き違いかも知れませんが、大蔵委員会がそういう申入をしたと、こうおつしやるのですか。
  39. 中川以良

    委員長中川以良君) 委員長として申入れをいたしました。
  40. 松永義雄

    松永義雄君 委員長個人で……。
  41. 中川以良

    委員長中川以良君) 委員長の資格を以て申入れをいたしました。皆さんにお諮りする暇がなかつたものですから。なお附言いたしますことは、実は本日においてこの問題を議題といたしまして、委員会の意向というものを決定をいたしたいと実は考えておつたのでございます。それが何となれば本日は議運にそういう問題は出ないということを考えておつたからでございます。
  42. 松永義雄

    松永義雄君 少し委員長権限としては拡大されているような感じがいたします。それだけで終つておきます。
  43. 木内四郎

    木内四郎君 ちよつと今のに関連して発言しておきます。僕は委員長のこのことについてはまだ足らないと思うのですよ。この大蔵委員会特別会計法などは当然大蔵委員会付託されるということを主張していいものだと思う。これはこの委員会に諮らなくても委員長としてむしろ当然やるべきことだと思う。その結果その目的を達成されなかつたことは誠に遺憾なんです。そういう点については僕は委員長の当然の権限だと思う。むしろ委員長のやりかたが足らないくらいだと思う。その点について僕はさつきの質問に対しては非常に異議がある。
  44. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記とめて。    〔速記中止
  45. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記始めて。
  46. 小林政夫

    小林政夫君 今の問題は私も木内委員意見賛成でありまして、特にこれについてはいきさつがあつて、すでに前国会において同様の法案大蔵委員会付託をされておつた。ただ衆議院がこちらに送り込んで来なかつた。それはどうも大蔵委員会では通りにくいというような考え方から、と思われますが、郵政委員会審議対象とするというような取運び方をやつておる内面的な情勢から行くならば、委員長が当然それだけの措置をされて然るべきだと、こう思うのでむしろ私が質問する趣旨は、委員長の努力の足らんところをもう少し究明したいという趣旨で先ほど来質問を始めたわけでありまして、当然この程度のことはやられるべきだと思います。これは法案自体内容賛否は別にして、本委員会審議、我々の審議権の問題からいつて、将来非常に禍根を残す点があると考えられるので、あえて質問をするわけですが、先ほどは大体郵政委員長対象としての委員長のとられた処置、又議事部に対する措置はとられたことについては、これは承りましたが、議運委員長に対してはどういうふうな連絡をされておつたか。これは議運自体の問題でもありますが、今朝の議事の進め方は成るほど郵政委員会付託するという意見は強く出ましたけれども、大体平素発言の多いほうからあつたので、それに大蔵委員会と、少くとも大蔵委員会の意向を聴取して本日だけは保留しろというところの意見に対しては勿論賛成者もなかつたわけだが、特に自由党或いは緑風会方面意見を念を押して聞くことなく、ただわあわあという圧倒的な声によつて圧倒的に郵政委員会付託することの意見の多いという、こういうことで委員長の独断、私を以て言わしめるならば独断的な判断によつて採決をされた。別に手を挙げるということもなしに採決をしたというようなことについては、やはり同じ自由党の議院運営委員長に対する我が委員長連絡がどういうふうになつておつたか。その点を承わりたい。
  47. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記とめて。    午後二時四十八分速記中止    —————・—————    午後三時十一分速記開始
  48. 中川以良

    委員長中川以良君) 速記をつけて。それでは本日はこれにて質疑を終りたいと思いますが、よろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 中川以良

    委員長中川以良君) それでは本日はこれにて散会をいたします。    午後三時十二分散会