運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1952-07-29 第13回国会 参議院 建設委員会 第58号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年七月二十九日(火曜日)    午後二時十四分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     廣瀬與兵衞君    理事            赤木 正雄君            田中  一君            小川 久義君    委員            楠瀬 常猪君            深水 六郎君            前田  穰君            門田 定藏君            松浦 定義君   事務局側    常任委員会専門    員       菊池 璋三君    常任委員会専門    員       武井  篤君   説明員    建設省都市局都    市建設課長   高谷 高一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○海岸保全法案深水六郎君外二十名  発議) ○継続審査要求の件 ○連合委員会開会の件 ○河川道路都市及び建築等各種事  業並びに国土その他諸計画に関する  調査の件  (調査報告書に関する件) ○継続調査要求の件 ○国道一号線中浜松市内幅員拡張工  事に関する請願(第三一一五号) ○議員派遣要求の件   —————————————
  2. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 只今から委員会開会いたします。海岸保全法案議題に供します。先ず発議者より提案理由説明を求めます。
  3. 深水六郎

    深水六郎君 只今審議を願います海岸保全法案について、その提案理由を御説明いたします。  この法案は、高潮、強風、浸しよく、漂砂又は地盤の沈下による災害から海又ば湖沼の沿岸等を防護し、そして国土保全し、公共利益を図ることを目的としているものであります。海岸保全重要性につきましては、今更言葉を費す必要もないのでございますが、現状は必ずしも満足すべきものでなく、年々の災害によりまして、国土利用保全が著しく阻害され、寒心すべき状態にあるので、海岸保全を有効適切に行い得る体制を速かに整えますと共に、現在予算措置によつて行われております海岸保全施設に対する国の助成につきましても、これに法的根拠を与えて、漸次軌道にのるようにいたしますことが、この際是非とも必要であろうかと考えておるのであります。海岸保全に関する立法につきましては、かねてからあらゆる機会を通じまして、皆様御承知のように、関係地方住民及び防災諸団体の要望は、極めて熱烈なものがございます。この法案は、以上申し述べました見地に立ち、各方面の熱望にこたえまして提案したものであります。以下、その大要について御説明申上げます。  まず第一点は、海岸保全責任の所在と内容を明らかにしたことであります。即ち市町村又は都道府県が、この法律の定めるところにより、海岸保全区域内の一定の行為制限海岸保全施設設置等の規制その他一般的に海岸保全の責に任ずることといたしました。  第二点は、海岸保全区域に関する事項であります。この区域指定は原則として市町村長が行ない、利害関係が二以上の市町村にわたる場合又は市町村海岸保全施設に関する工事を行うことが財政上、技術上困難な場合には、都道府県知事がこの区域指定を行い、区域管理当該市町村又は都道府県が行なうことになつております。海岸保全区域内におきましては、海岸保全支障を及ぼすべき行為及び占用制限し、又は是正の措置を命じ得ることといたします反面、区域の範囲は、海岸保全上必要な最小限にとどめ、又行為等制限に伴う損失補償をいたすことといたしました。又海岸保全区域内における土砂の採取土地占用につきまして、海岸管理者たる地方公共団体採取料占用料を徴収し得る旨の規定を設けました。なお海岸保全区域指定に当りましては、その区域港湾漁港保護水面又は河川区域と重複いたします場合には、これらの区域についての管理者と協議することとして、円満な行政の運用を期待しております。  第三点といたしましては、海岸保全施設について築造基準を定めまして、築造に当つては、海岸管理者がする場合には、主務大臣又は都道府県知事に対する計画報告を必要とし、その他の者がする場合には、基準に適合しているか、公益上支障がないかについて海岸管理者の長の承認を得ることを必要とし、海岸保全上必要がある場合には、海岸管理者の長は現存の施設について補修等命令をすることができることといたしました。このほか、海岸保全施設に関しましては、施設築造に関する技術上の助言及び勧告、工事施工、費用の負担、維持管理等につき必要な事項を定め、又、工事のための土地使用及び補修命令等による損失に対して、補償方法を講じました。  第四点は、海岸管理者に対する助成の途を開いたことであります。即ち、国有財産たる築造用地無償貸付工事費及び補償費に対する補助をすることができることといたしました。  なお、海岸保全区域所管につきましては、第三十一条に規定しておりますが、これを要約いたしますと、その区域の性格及び従来の経緯によつて建設省又は農林省所管といたしましたのであります。農林省所管なりますのは、大体において、いわゆる干拓提防を中心とする区域の場合であります。この法律施行の際に海岸保全施設に関する工事施工中の区域につきましては、附則第二項及び第三項に経過的措置規定いたしております。  以上申し述べましたほか、海岸保全区域の台帳、報告徴収、立入検査、訴願及び裁定、海岸保全区域内の土地に対する固定資産税課税免除等に関し規定を設け、又河川法港湾法漁港法水産資源保護法等につき、この法律の制定に関連して必要となつた改正を施しました。  以上が本法案の概要でございますが、何とぞ慎重御審議上速かに御可決あらんことを御願いいたす次第でございます。
  4. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 本法案につきまして、委員かたがたにお諮りいたします。今国会会期もすでに終りに近づき、本法案審査のため十分な時日もございませんので、本日はこの程度にとどめまして、閉会中も引続いて審査を行ないたいと存じますので、本院規則第五十三条により、閉会中の継続調査要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないものと認めます。  なお要求書案文等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないものと認めます。  それから本法案につきまして、審査の便宜のために、農林委員会連合委員会開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないものと認めます。  次に、河川道路都市及び建築等各種事業並びに国土その他諸計画に関する調査議題に供します……。
  8. 田中一

    田中一君 運輸委員会との連合委員会申込みはないのですか。
  9. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) まだございません。
  10. 小川久義

    小川久義君 運輸委員会からの連合審査要求があれば、その都度委員会ではつきりして行くことにして、現在は委員長が言われただけの連合でとどめておくということにお願いしたいと思います。
  11. 田中一

    田中一君 私の言うのは、こちらの先議のものですし、一応港湾法にも関係があるのですから、こちらから申入れしまして、三委員会合同委員会にするほうがいいと、こう考えます。従つて農林委員会との合同委員会を開く場合に、運輸委員会のほうにこちらから申し出て、参画するなら参画したほうがむしろ時間的にも、休会中にやろのですから、いいと思うのです。その意味で申上げたのです。
  12. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 如何いたします。
  13. 小川久義

    小川久義君 委員長一任、やるかやらんかについては。
  14. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 委員長一任という声がございますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 廣瀬與兵衞

  16. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 次に、河川道路都市及び建築等各種事業並びに国土その他諸計画に関する調査議題に供します。本件は、その内容が広汎且つ多岐に亘り、未だ調査を完了するに至つておりませんが、会期終り未了報告書を提出することになつておりますので、これを提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないものと認めます。  それから本未了報告書内容等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。なお委員長の提出する報告書には、多数意見者署名をすることになつておりますので、順次御署名を願います。   多数意見者署名    田中  一   小川 久義    楠瀬 常猪   深水 六郎    門田 定藏   松浦 定義
  19. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 次に、本件につきましては、閉会中も引続き調査を行いたいと存じますので、本院規則第五十三条により、閉会中の継続調査要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。  なお要求書案文等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。   —————————————
  22. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 次に請願第三千百十五号を議題に供します。速記をとめて下さい。    〔速記中止
  23. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 速記を始めて下さい。高谷建設課長
  24. 高谷高一

    説明員高谷高一君) 六月五日のこの委員会におきまして、浜松市の復興計画につきまして、石破局長から再調査いたしまして善処するという発表がありまして、それに基きまして私がその翌日の六月の六日に浜松市へ参りまして、市長及び市会議長、市の建設委員かたがたとお会いし、なお現場の実情も調査いたしましたその結果を御報告申上げます。  この浜松市の今問題になつております国道一号線のところの区域は、浜松戦災復興の第一工区と名付けておりまする区画整理をまあ施行しておるところでございますが、この区画整理をやつております面積は三十二万一千坪ありまして、現在までの、これは昭和二十六年三月末までの進捗状況でございますが、確定測量においては一〇〇%、建物の移転につきましては五五%、街路の整地につきましては六二%、工作物除去につきましては六七%、それから街路の側溝につきましては八五%、それからその中にあります公園施設公共空地につきましては五九%、移設地下埋設物移設でございますが、これのガスの移設ば一〇〇%、上水道におきましては四六%、下水道では三六%、平均いたしまして五九・五%の進捗率をもつておりまして、現在ではこれを再検討いたしまして、元にやり替えるというようなことは到底不可能のように思います。そしてなおこの区画整理区域におきましていろいろその問題が起きております点は、一番この調査換地のやり方に不合理な点があつたということと、それから区画整理委員会の中に、適格者でない者までもその委員会構成メンバーになつておるというような点などにつきまして、この反対者のかたたちが余計の反対の気運を醸成しているというような点が感じられました。この換地の不合理があり、区画整理委員構成が不公平であるというような点につきましては、これは只今のこの区画整理は、元の耕地整理法を準用しておりまして、多少この中に、この法律でこの区画整理を推進して行くことは不合理な点があるのでございまして、これはどうしても単独法土地整理法を作つて行かなければならないというふうにまあ感じております。それで建設省といたしましては、今議会には間に合いませんでしたが、次の通常国会では、是非この土地整理法を提出いたしまして、委員皆様の御審議を願いまして、これを一日も早く成立して実施して行きたい。それによつて、この換地整理或いは委員の任期の問題、いろいろ不合理な点があるところを是正して行きたいと考えております。  それからなお反対者意見といたしまして、この幅員の拡張問題の反対意見といたしまして、市長が昨年当選いたしましたその直後に、この区画節理を実施いたします路線の拡幅の事業は、駅前通りから実行するということを市民に約束をしておきながら、その先のほうの国道一号線のほうに先にかかつたという点がこの反対者人たちを刺戟しております。この点などにつきましては、市長に、建設省といたしましても、やはりその反対者をなだめる意味において、やはり市長が一番初めに声明した通り駅前路線から始めたらどうだということを勧告しております。  それからなお建設省といたしましては、国道一号線の二十五メーター街路につきましては、これは将来の交通などから考えまして、どうしても将来の都市といたしまして、或いは商店街といたしましても、幅の広い歩道を設け、それから自動車交通に耐えるような車道幅員をた持たせたいという考えでございまして、二十五メーターはそのままにして、計画通り実施して行きたい。それは、要するに換地がもうすでに全部きまつておりまして、これを縮小いたしますというと、おのおの又換地の問題で、相当全般に亘りましてやり替えをやらなければならんというような問題も起きまして、幅員の縮小ということは不可能なように感じております。この三十六メートル及び二十五メートルの所は、いずれも商店街でありますので、土地の高度の利用を図らなければならんというふうに考えますので、最近できました耐火建築助成法に基く不燃建築物を作りまして、その歩道の部分はアーケードにいたしまして、その上は住宅なり或いは貸事務所のようなものに利用させるというようなことを若し実施するならば、それに応じて行きたい。そういう方法によつてこの反対者あたり意見を緩和し、そしてそれに向つて進むように市長に努力して頂こうかということを、局長も、それから私もともどもに勧告しております。それで今後この反対派市民の人達を要するにこの指導して行くと同時に、この事業責任者である市長が真つ先に立つて、納得の行くように、今のような方法でまとめて行くのが一番妥当じやないかというふうに考えますので、そのように市長に勧告して、市長に善処するように申し渡しておるわけでございます。それでなお最後に申上げたいことは、浜松市の復興が非常に遅れておりまして、このように長引いておるのは、要するに初めのスタートが悪かつたことと、一面又この戦災復興事業費が少なかつたというような点で、まあこのように遅れたわけでございまして、建設省といたしましては、今後この事業の促進につきましては、皆様の御協力を得まして、戦災復興事業費の増額をして頂きたい。今後この復興に全力を尽したい、かように考えておるわけでございます。
  25. 田中一

    田中一君 今高谷課長から、非常に建設的な建設省考え方を御報告願いまして、非常に幸いと思つております。先般、先日の土曜日に私は現地に参りまして、その反対をしております陳情者かたがたに会いましたところが、今高谷課長が御説明になつた案で行つてくれるならば、反対はおろか、建設同盟に切替えて、区画整理を何とかして完成したい、こういう強い熱望を持つております。私もその点につきましては、十分にそういう気持の切替えをして推進するように、無論原案というものは、将来の浜松を考える場合には、これは妥当な案である。併しながら土地利用につきましては、今言う耐火建築をいたしまして、建設的有効に使つて行く、同時にその建設するには相当資金もかかる。これはすべて国並びに地方公共団体が負うだけではいけない。今日日銭を貯めて、せめて十分の一なり十分の二なり資金を君らが貯金しなければならないというようなことを申し入れ、それを一ヵ月ほど前から逐次やつております。従つて課長考え方を、建設省考え方浜松市の市長が取上げまして、率先して市民と手を握つてやるならば、これは無論この請願目的を達せられたのでありまして、この請願はどういう形になりましようとも、目的は達したと思うのであります。従つて紹介議員の私としては、十分満足をいたします。どうかなお一層建設省といたしましては、市の理事者に対しまして、市民に対する公約を守ること、それから換地或いは補償の問題につきましても、来たるべき国会に提案される土地整理法によりまして、市民利益を十分守つてやるというような見地に立つて、この浜松市以外の土地においても種々のトラブルがございますが、そういうところも全般的な修正と工事事業の推進を図るように努力して頂きたい、かように考えております。
  26. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止
  27. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) それじや速記をつけて下さい。  請願第三千百十五号、国道一号線中浜松市内幅員拡張工事に関する請願、これは保留にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 保留に決定いたします。速記を止めて下さい。    〔速記中止
  29. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 速記をつけて下さい。それでは皆様にお諮りいたしますが、大阪、和歌山の災害についての実地調査要求がありますが、これを議院に要求いたしたいと存じます。御異議がなければ、手続きその他は委員長に御一任を願います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 廣瀬與兵衞

    委員長廣瀬與兵衞君) 御異議ないと認めます。さよう手続いたします。それでは本日はこれを以つて閉会いたします。    午後三時五分閉会