○前田穰君 私はこの問題は
温泉資源と、それから地下の
鉱物との衝突した利害とでも言いますか、それをどう調和すべきかという問題で非常に具体的には困難な問題だろうと思うのであります。
従つて伊東市の当局と、それから
通産局の当局とがよほどうまく協力しないというとなかなか行かない。で、この
條例のきめ方如何によ
つてはこの
通産局のほうでまあ何と言いますか、言葉はいけないかも知れませんが、妙な気持を起される場合もあり得る、又逆のことを
考えて見ますと、
同意を求めて行
つても、
通産局はこれに応じない。
伊東市の側から見れば当然応ずべきであると思うにもかかわらず応じないと、こういうようなことを市のほうから言えば懸念せられるわけであろうと思います。だからここのところは両方がよほどうまく協調し得るような法文の書き方をしておかないというと、あとでいろいろな紛争が起りやしないかと、かように
考えますので、特にこの
條例という言葉の
意味なり書き方なりについて私
考えて見たのですけれ
ども、どうもこういうことは専門でないのでどう書いていいのだかわからない。ただ今石川
委員から手続という字を入れたらいいじやないかと、非常に簡単明瞭なふうに思うのでお尋ねした次第なんでありますが、ここのところはもう少し何とか工夫すべきでないかというふうに
考えるので、この
條例という文字だけではどうも一〇〇%満足して本法案に
同意をするような気持になれないということを申上げておきたいと思います。
それから第二の問題、即ち
補償の額の問題でありますが、これはもう確かに将来いろいろな紛議の因になりはしないかと、こう思うのであります。仮に金をいとわないとして、結局
鉱業権を
買収するということよりは、それは無論その
鉱物資源を全部評価して買
つても、後腐れのないという六カ月とか何とかという仕事を始める期限みたいなものがどうせありましようから、それで折角買
つた鉱業権が消滅するとい
つたような危険がないという
利益だけはありますけれ
ども、併しながらそういうことをしてお
つては
伊東市としては無論非常に財政的に困るわけでもありましようし、又こういう
法律を苦労して作る価値がないと思うのであります。だからこれはもう少し何とか
補償の額の算定方法について工夫をしておくべきでないか、かように私は
考えるのであります。
提案者の再考を促したいと思うのでありますが、如何でありますか。