○
政府委員(
渡辺逸亀君)
物価庁としては、
只今の
委員長の御
質問のような
地代家賃統制令を
廃止してはどうかというような相談は、どこからも受けておりません。ただ非公式に今
政府部内の
物価庁以外のところで、
地代家賃統制令の
存続について疑問を持
つておる人が、個人的には一、二あるように聞いておりますが、そういう役所から別に改ま
つて廃止に関する申入を受けたことはございません。
物価庁といたしましては、現在の
地代家賃統制令の
施行状況から見まして、極く一部、部分的にはこれは守
つておられないということもございますが、大多数においては
マル公というものが
一つの
基準になりまして、それを著しく上廻つた
地代家賃額というものは少いような調査の結果が現われておる次第でございます。これを
只今廃止するということになりますと、貸主と借主との間の
紛争が
相当起るのではないかということを心配いたしております。従来
統制をや
つておりましたものは逐次
廃止いたしましたが、そういうのは大体において
マル公と闇との価格とが非常に接近しておるような場合に初めて外しておるのでありまして、現在では一部分の闇は非常に不当に高いわけでありますから、こういう時期に低い
マル公のまま外すということは、
政府としても無責任なことでありまして、
相当地代家賃に対して
紛争が起るということが予想されますので、現行の
統制額を逐次或る
程度引上げまして、闇と
マル公の差が少く
なつたような事態において外したい、その時期は数日中とか、或いは数カ月以内というような近い時期ではないように存じておる次第でございます。