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千葉信君 これは
岸本君、こうなんですよ。これは
予算としては
平均して八千三十三円しか組んでいないけれ
ども、だけれ
ども、実際上旬替えたときから見るとずつと昇給に
なつたり、或いは
家族構成が殖えたり、それから勤務地手当をもら
つておる人員が殖えたりしたために、実行
予算の中ではこういうふうに、例えば四月八千三百三十六円と書き込んで、こういう実情を調べたところが、大体こういう恰好に
なつておると、こういうような
政府の
資料なんです。あなたの今言う
通りに八千三十三円しかないから今度の
補正予算にあとの分は組んだというのは、これはちよつと答弁が違うと思うのです。ですからこれはあなたのほうでお調べに
なつて、この点について
岸本さんのほうからもう一回詳しく聞けばいいから、これはまあこれ以上この問題は僕は追及しませんけれ
ども、ただ併し問題になるのは、これは
官房長官に
お尋ねするのですが、今お聞きのような経過なんです。これはあとで又別な
機会にはつきりさせることができますからこの点は私はよいとして、今のお聞きのような恰好で本年の四月一日では八千三百……先ほど三十六円と言いましたが、八千三百八十六円ですがね、八千三百八十六円に
なつていた。これは或る
程度実態調査はしたかも知れないけれ
ども、その実態調査をしたかどうかということも少々疑問もあるのです。併しこれは一応信用するとしても、実際こういう
数字が出たのはやはり今申上げたように昇給なんかの
関係もありましようし、いろいろと殖えておる。併しこういう
数字が一応信用できるとしても、その次の十月一日の
平均賃金の総額というのが、これはあなたのほうから出しておる
資料でもこれは推定ということを言
つておる。非常に不確定だ。仮にこういう推定を幸いにその
通り行
なつてもら
つていても実は問題がある。文句がある。どうしてかというと、こういう不確定な要素を
基礎としてそれに千五百円プラスすれば一万六十二円になるのだという
政府の態度に私
ども承服できない。それはどうしてかというと、仮に実際問題としてそういうふうに
給與が増大する場合があるかも知らん。併しこれはどこまでも
予算額は八千三十三円しか組まれていない中で、そういうふうに
給與の実態が仮に膨んでおるとしても、これがこういう
給與の問題を決定する場合の
基礎にしてはいけないということです。どうして
基礎にしてはいけないかというと、今度あなたのほうで仮に定員法が潰れるか通るか知りませんけれ
ども、仮に不幸にして通つた場合に、若しその定員法による四万人とか五万人の首切りを、上級の年齢の高い人たちを首切つた場合と、それからうんと若い独身者の諸君だとか何とかを多く首切つた場合とでは
平均支給されておる
公務員の総額は非常に動くのです。多く
なつたり少く
なつたりするのです。そういうことになると実際に支給している
公務員の支給額を頭割りで割
つて、それが
平均賃金だと言
つて問題を
考える場合にそれを
基礎とすることになると、非常に不確定なでたらめな要素を
基準にしながら問題を
考えるということになるわけです。ですからそういうやり方をやるべきでなく、たとえ実際上四月の一日に八千三百八十六円に
なつているにしても、それから十月に推定
通り八千五百六十九円に
なつているにしても、本年度の年間の
予算というものが一人当りはつきりと八千三十三円にしか
なつていないというその
予算編成の
基礎から言
つて、これは二十六年度仮に
補正予算が組まれずに当初
予算で押通すとすれば、
予算の中にはたとえどういうふうに膨らんでどう
なつているにしても、その
予算の実施されておる限りは二十六年度の
公務員の
平均賃金は八千三十三円だということになるのです。そうして又そういうはつきりした、確定した具体的な
基礎の上に立
つて給與の問題は
考えなければならないのです。それ以外に要素を求めて、自分たちの都合のいいように、やれ実際は八千三百八十六円だとか、又推定は八千五百六十九円だとかいうことを言出すということになると、不確定な要素の上で問題を
審議するし、
從つて今度
ベースが引上げられても万一どういうふうにこの実情が、この
平均の分が下るかも知らん。そうするとなると不確定な要素をとらえて
ベースの問題を
考えるということはこれはそういうふうにすることが都合がいいから
政府のほうではやつたかも知れないけれ
ども、決してこれは
政府としても正しい態度とは言えないと思う。やはり飽くまでも八千三十三円の
基礎の上に立
つて、これに
政府の言うように千四百九十三円足すならば足して、それで今度の
公務員の
平均賃金がこうなるのだという公明正大な立派な態度でなければならないと思うのです。今も
官房長官もここで
岸本君との
質疑応答の中からも、この点は如何に不確定な要素を
基礎として提出されているかということはおわかりに
なつたと思うのです。こういうことになりますと、これは今度の問題もそうですし、今後も同様の問題が起ると思うのです。やはり
政府としては私は確定的な、而も立派な
基礎になる年間の
平均賃金をはつきり出して、
予算上の
平均賃金をはつきり出して、そうしてその上に千五百円増額ならば増額ということで行くんでなければ、これは
官房長官自身でも大手を拂
つて主張できないと思うのです。この点如何ですか。