○
平林参考人 ただいまの
お答えに入る前に、先ほどの
数字についで申し上げますと、私
どもの
調査では四月に三万九千五百五十名、七月一日の
調べで三万八千八百十七名、か
ような
数字にな
つております。
ただいまおつしやられた
ように、一人
当りの
製造本数もそれに
伴つて増加をして参
つたのであります。さ
ようなことで、実際上私
どもの
労働條件は、
数字の上からも、あるいは現実の
組合の声から行きましても、最近とみに加重して参りました。私
どもの
組合の内部におきましては、たとえば一年間における休暇を協約で年二十日間と
つてありますけれ
ども、実際上とれなか
つたり、それから
超過勤務をや
つても、
予算がないために
超過勤務の手当がもらえないで、俗にいうただ働きをしておるのが地方の現実です。私
どもの地方における
組合の実態は、通常一日実働八時間にな
つておりますが、実際はそうきちんと行きませんで、三十分ないしはそれ以上の金をもらわない労働時間がある、これが現状であります。地方へ行けば行くほどさ
ようなことがありまして、結局これは地方の家族的な雰囲気でや
つておる、実際はそういう
ような
状況が全国的な傾向であります。特に婦人労働者におきましての生理休暇な
ども非常に減少して参りまして、最近ではごくわずかの生理休暇しかとることができないでいる。基準法には相当の定めがしてありますけれ
ども、実質上とれなくな
つて来ておる、こういう
ような現状があります。私
どもが地方へ参りますと、
組合本部が第一に言うのは、仕事が非常に強く
なつたということを言います。
公社の方は、この点についてはぎりぎりの生産目標を立てられておりますので、そういう意味で機械のわきにいろいろな
数字を書いておいて、機械ごとに競争させるということで、お互い同士機械に携わ
つておる
組合員は競争し合わなければならぬ、成績が悪くな
つては困るという
ような心境から、お互いに競い合
つている
ような現状で、まことにこの点は今後もこういう傾向が強ま
つて来ると思
つて、実は
労働條件の低下について、
組合としてたいへん心配をしておるところであります。特に
補正予算において、
専売益金がなお四十五億も
増加をするということになりますれば、これからも
人員が削減されて行く傾向であるときに、ますます仕事の面において苦しい実情にな
つて行く、こういう面の問題は今後とも起きて来るおそれがあるのであります。この点については、私
どもはその補償を賃金に求める、たとえばオーバー労働に求める。こういう形で
公社との間に交渉を進め、今回
国会において御審議を煩わしておる
裁定の出発点は、さ
ようなところから私
どもの労働に対しての補償を求めたいという気持があ
つたのでありまして、私
どもは今後もこの状態の中で仕事はして参りますが、それに見合う
ような賃金は要求をして参りたい。今回出されております
裁定につきましても、そういう意味で、私
どもはとにかく働けるだけは働いて来たのでありますから、それについてすみやかに
裁定が実施される
ように、極力
国会に対して、この点の御同情ある
結論をお願いしたいと思
つておるわけであります。