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1951-11-27 第12回国会 衆議院 運輸委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年十一月二十七日(火曜日)     午後一時四十五分開議  出席委員    委員長代理 理事 大澤嘉平治君    理事 岡田 五郎君 理事 原   彪君       大西 禎夫君   岡村利右衞門君       尾崎 末吉君    黒澤富次郎君       畠山 鶴吉君    山崎 岩男君       木村 俊夫君    江崎 一治君       飯田 義茂君    石野 久男君  出席政府委員         運輸政務次官  關谷 勝利君         運輸事務官         (鉄道監督局国         有鉄道部長)  石井 昭正君  委員外の出席者         議     員 上林山榮吉君         議     員 仲内 憲治君         運輸事務官         (海運局外航課         長)      吉行市太郎君         運 輸 技 官         (港湾局長)  黒田 靜夫君         日本国有鉄道副         総裁      天坊 裕彦君         專  門  員 岩村  勝君         專  門  員 堤  正威君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  国鉄運営に関する件   請 願  一 荒海、滝原間鉄道敷設の請願(菅家喜六君    紹介)(第七七号)  二 新松島、一ノ関間鉄道敷設促進の請願(内    海安吉君紹介)(第一〇六号)  三 国鉄計画線全通促進に関する請願(辻寛一    君紹介)(第二〇三号)  四 芦別、深川間鉄道敷設の請願(玉置信一君    紹介)(第二〇四号)  五 越美線全通促進の請願(岡村利右衞門君紹    介)(第三一二号)  六 宇津野、落合及び小本間鉄道敷設促進の請    願(小澤佐重喜君紹介)(第三一四号)  七 大樹、浦河間鉄道敷設の請願(伊藤郷一君    紹介)(第三一五号)  八 三陸沿岸鉄道敷設促進の請願(小澤佐重喜    君紹介)(第三一六号)  九 篠山線全通促進の請願(有田喜一君紹介)    (第四五九号) 一〇 長倉、大子間鉄道敷設促進の請願外一件(    尾関義一君紹介)(第四六三号) 一一 御影、富内間鉄道敷設の請願(伊藤郷一君    紹介)(第四六四号) 一二 隼人、大泊間鉄道敷設促進の請願(前田郁    君紹介)(第四六五号) 一三 三陸沿岸鉄道敷設促進の請願(小澤佐重喜    君紹介)(第四六六号) 一四 赤穂線敷設促進の請願外二件(逢澤寛君紹    介)(第四六七号) 一五 頓別、上猿拂炭田間に鉄道敷設等の請願(    佐々木秀世君紹介)(第五一七号) 一六 名羽線全通促進の請願(佐々木秀世君外一    名紹介)(第五一八号) 一七 青森、蟹田間鉄道敷設等の請願(山崎岩男    君紹介)(第六五六号) 一八 上川、三股間鉄道敷設促進の請願(高倉定    助君紹介)(第六五九号) 一九 富川、清水間鉄道敷設の請願(高倉定助君    紹介)(第六六〇号) 二〇 大畑鉄道敷設促進の請願(山崎岩男君紹    介)(第六九七号) 二一 遠羽線全通促進の請願(佐々木秀世君紹    介)(第七一六号) 二二 左沢、荒砥間鉄道敷設促進の請願(牧野寛    索沼紹介)(第七二〇号) 二三 宮古、久慈間鉄道敷設促進の請願(野原正    勝君紹介)(第七四八号) 二四 田名部、尻屋間鉄道敷設の請願(山崎岩男    君紹介)(第七四九号) 二五 大間鉄道敷設促進並びに大間港国営修築等    の請願(山崎岩男君紹介)(第七五〇号) 二六 大湊、大間間鉄道敷設の請願(山崎岩男君    紹介)(第七五四号) 二七 日田線全通促進の請願(村上勇君紹介)(    第八〇三号) 二八 三江線全通促進の請願(山本利壽君紹介)    (第八〇四号) 二九 四国循還鉄道全通促進の請願(川端佳夫君    紹介)(第八六〇号) 三〇 日の影、高森間鉄道敷設促進の請願(渕通    義君紹介)(第九一〇号) 三一 下呂、飯田間鉄道敷設の請願(岡村利右衛    門君紹介)(第九六一号) 三二 金田一、久慈間鉄道敷設の請願(山本猛夫    君紹介)(第九六五号) 三三 魚沼線全通促進の請願(田中角榮君紹介)    (第一〇一六号) 三四 只見線全通促進の請願(田中角榮君紹介)    (第一〇一七号) 三五 美深、枝幸間鉄道敷設の請願(佐々木秀世    君紹介)(第一〇一九号) 三六 白棚線復活促進の請願(圓谷光衞君紹介)    (第一〇二〇号) 三七 松前より江差を経て瀬棚に至る間に鉄道敷    設の請願(山崎岩男君紹介)(第一〇八二    号) 三八 江差瀬棚線鉄道敷設促進の請願(川村善八    郎君紹介)(第一一四〇号) 三九 掛川、御前崎間鉄道敷設の請願(神田博君    外一名紹介)(第一一七五号) 四〇 生橋線敷設促進の請願(小澤佐重喜君紹    介)(第一二二九号) 四一 虻田、定山渓間鉄道敷設の請願(篠田弘作    君紹介)(第一三一四号) 四二 宮崎、小林間鉄道敷設の請願(渕通義君紹    介)(第一三一五号) 四三 氷見、羽咋間鉄道敷設促進の請願(南好雄    君外二名紹介)(第一三一九号) 四四 宮古、久慈間鉄道敷設促進の請願(山本猛    夫君紹介)(第一三九〇号) 四五 音別、陸別間鉄道敷設の請願(伊藤郷一君    外一名紹介)(第一三九三号) 四六 釧勝鉄道敷設の請願(伊藤郷一君紹介)(    第一五〇四号) 四七 釧美鉄道敷設の請願(伊藤郷一君紹介)(    第一五〇五号) 四八 遠美鉄道敷設促進の請願(岡村利右衞門君    紹介)(第一五〇六号) 四九 紅葉山、帶広間鉄道敷設の請願(伊藤郷一    君紹介)(第一六二四号) 五〇 伊集院駅改築及びホーム移設に関する請願    (上林山榮吉君紹介)(第三七号) 五一 伊集院駅拡張に関する請願(上林山榮吉君    紹介)(第一九二号) 五二 矢作町に停車場設置の請願(三宅則義君紹    介)(第二〇六号) 五三 北塩釜信号所を一般駅に昇格の請願(安部    俊吾君外一名紹介)(第三六八号) 五四 小野寺村にガソリンカー停留場設置の請願    (山口好一君紹介)(第四六八号) 五五 磐田駅、天龍川間に停車場    設置の請願(中村幸八君外三名紹介)(第    七五六号) 五六 階上、種市両駅間に角浜簡易停留所設置等    の請願(野原正勝君紹介)(第七五八号) 五七 川南駅移転に関する請願(渕通義君外一名    紹介)(第九一一号) 五八 三河島、南千住間に三の輪橋駅設置の請願    (野村專太郎君紹介)(第九六二号) 五九 御徒町駅南口乗降場開設の請願(野村專太    郎君紹介)(第九六三号) 六〇 金田一駅改築等に関する請願(山本猛夫君    紹介)(第九六四号) 六一 矢作町に停車場設置の請願(千賀康治君紹    介)(第一〇一五号) 六二 通山駅設置の請願(二階堂進君外一名紹    介)(第一〇一八号) 六三 愛国、帶広間に乗降場設置の請願(高倉定    助君紹介)(第一〇二一号) 六四 旧糸田駅復活等の請願(平井義一君紹介)    (第一一三九号) 六五 中央線中野駅拡張に関する請願(黒澤富次    郎君紹介)(第一二二八号) 六六 與野駅に東口開設の請願(川島金次君紹    介)(第一五〇三号) 六七 明石、姫路間電化促進の請願(川西清君紹    介)(第一〇七号) 六八 大宮、白河間電化促進の請願(尾関義一君    外十五名紹介)(第一一一号) 六九 我孫子、成田及び千葉、成田間電化促進の    請願外一件(竹尾弌君紹介)(第一九〇    号) 七〇 日豊線電化促進の請願(佐藤重遠君外一名    紹介)(第三七〇号) 七一 明石、姫路間電化促進の請願(岡田五郎君    外一名紹介)(第三七二号) 七二 常磐線電化促進の請願(原彪君外二名紹    介)(第五八二号) 七三 我孫子、成田及び千葉、成田間電化促進の    請願外三件(竹尾弌君紹介)(第一一七八    号) 七四 福岡県下の国鉄電化促進の請願(平井義一    君紹介)(第一二三一号) 七五 我孫子、成田及び千葉、成田間電化促進の    請願外八件(竹尾弌君紹介)(第一二三二    号) 七六 大宮、仙台間電化促進の請願(尾関義一君    外三名紹介)(第一三二〇号) 七七 常磐線電化促進の請願(原彪君紹介)(第    一三九五号) 七八 鹿児島、東京間に夜間急行列車復活の請願    (上林山榮吉君紹介)(第三八号) 七九 日の影線にガソリンカー運転の請願(川野    芳滿君紹介)(第七九号) 八〇 鹿兒島、東京間に夜間急行列車復活の請願    (上林山榮吉君紹介)(第一九一号) 八一 京都、東舞鶴間にデイーゼルカー運転の請    願(大石ヨシエ君紹介)(第二〇七号) 八二 水郡線の車両改善等に関する請願(菅家喜    六君紹介)(第四五〇号) 八三 大阪、篠山口間にデイーゼルカー運転の請    願(有田喜一君紹介)(第四六〇号) 八四 長崎、佐世保間に急行列車運転の請願(本    多市郎君紹介)(第七一八号) 八五 博多、長崎間に急行列車増発の請願(本多    市郎君紹介)(第七一九号) 八六 博多、長崎間に急行列車増発の請願(岡西    明貞君紹介)(第七五五号) 八七 八戸、八木間にガソリンカー運転の請願(    野原正勝君紹介)(第七五九号) 八八 磐越東線及び水郡線に二等客車連結の請願    (大内一郎君紹介)(第一二三〇号) 八九 私田、上野間に急行列車運転の請願(大内    一郎君紹介)(第一四一二号) 九〇 国有鉄道航送貨物に対する軒数計算方法の    是正並びに運賃引下げの請願(辻寛一君紹    介)(第二〇二号) 九一 けい石に対する貨物運賃等級引下げに関    する請願(有田喜一君紹介)(第二四一    号) 九二 三州かわらに対する貨物運賃割引の請願(    木村公平君外一名紹介)(第六〇八号) 九三 土管に対する貨物運賃割引継続等の請願(    木村公平君外一名紹介)(第六〇九号) 九四 農業関係貨物運賃割引等に関する請願(田    中啓一君紹介)(第六一〇号) 九五 木材に対する貨物運賃軽減の請願(岡村利    右衛門君紹介)(第六五一号) 九六 菓子に対する貨物運賃等級引下げの請願(    江崎真澄君紹介)(第一〇一四号) 九七 木材に対する貨物運賃軽減の請願(内藤隆    君紹介)(第一一三六号) 九八 木林に対する貨物運賃軽減の請願(内藤友    明君紹介)(第一二六七号) 九九 土管に対する貨物運賃割引継続等の請願(    中野四郎君紹介)(第一六〇一号) 一〇〇 唐津港石炭積出引込線高架桟橋架設の請    願(保利茂君外四名紹介)(第四六二号) 一〇一 大蔵町地内に省線踏切設置の請願(川西    清君紹介)(第六一一号) 一〇二 角浜、玉川両地区踏切こ線橋架設の請    願(野原正勝君紹介)(第七六一号) 一〇三 上郡、三石両駅間船板村地内栗原踏切改    良工事施行の請願(大上司君紹介)(第八    〇五号) 一〇四 上信鉄道鉄道敷設法別表に加入の請願    (小淵光平君紹介)(第五一六号) 一〇五 三江線敷設計画の一部変更等に関する請    願(山本利壽君紹介)(第五八一号) 一〇六 新小岩、金町間の貨物專用線に乗客輸送    併用に関する請願(中島守利君外一名紹    介)(第一〇八五号) 一〇七 京阪地上線延長工事を地下線に変更の請    願(高木吉之助君紹介)(第一二二七号) 一〇八 矢部線延長計画変更に関する請願(中島    茂喜君紹介)(第一三九一号) 一〇九 山田線災害復旧工事促進に関する請願(    山本猛夫君紹介)(第四四九号) 一一〇 飯出線拂下げ反対の請願(勝間田清一君    紹介)(第一三一六号) 一一一 仙台鉄道局厚生寮を旧所有者に拂下げの    請願(三浦寅之助君紹介)(第一一〇号) 一一二 国鉄松任工場機関車職場新設に関する    請願(坂田英一君紹介)(第一三九四号) 一一三 新得、瓜幕間鉄道を国鉄として買上げに    関する請願(伊藤郷一君紹介)(第一六二    五号) 一一四 八王子に鉄道管理局設置の請願(栗山長    次郎君紹介)(第一二六五号) 一一五 同(並木芳雄君紹介)(第一二六六号) 一一六 同(福田篤泰君紹介)(第一三一二号) 一一七 道路運送法改正に関する請願(木下榮君    紹介)(第二四二号) 一一八 自動車運送事業免許制度廃止反対に関す    る請願(小淵光平君紹介)(第七八号) 一一九 同(坪川信三君紹介)(第一〇八号) 一二〇 同外三件(藤枝泉介君紹介)(第一〇九    号) 一二一 同外一件(水野彦治郎君紹介)(第一九    四号) 一二二 同外一件(金子與重郎君紹介)(第一九    五号)一二三 同外二件(増田連也君紹介)(第一九六    号) 一二四 同外二件(小峯柳多君紹介)(第一九七    号) 一二五 同外二件(小淵光平君紹介)(第一九八    号) 一二六 同外九件(中曽根康弘君紹介)(第一九    九号) 一二七 同外一件(勝間田清一君紹介)(第二〇    〇号) 一二八 同(松木弘君紹介)(第三一八号) 一二九 同(畠山鶴吉君紹介)(第三一九号) 一三〇 同(庄司一郎君紹介)(第三二〇号) 一三一 同(三浦寅之助君外五名紹介)(第三一    一号) 一三二 同(坪川信三君外二名紹介)(第三二二    号) 一三三 同外一件(神田博君紹介)(第三二三    号) 一三四 同外一件(遠藤三郎君紹介)(第三二四    号) 一三五 同外四件(五島秀次君紹介)(第三二五    号) 一三六 同外一件(中村幸八君紹介)(第三二六    号) 一三七 同外二件(宮幡靖君紹介)(第三二七    号) 一三八 同(小松勇次君紹介)(第四五一号) 一三九 同(増田連也君紹介)(第四五二号) 一四〇 同(金光義邦君紹介)(第四五三号) 一四一 同(苫米地英俊君紹介)(第四五四号) 一四二 同(遠藤三郎君紹介)(第五七六号) 一四三 同(山村新治郎君紹介)(第五七七号) 一四四 同(河原伊三郎君紹介)(第五七八号) 一四五 同(森曉君紹介)(第五七九号) 一四六 同(苫米地英俊君紹介)(第五八九号) 一四七 同(白井佐吉君紹介)(第六五二号) 一四八 同(三浦寅之助君紹介)(第六五三号) 一四九 同(辻寛喜君紹介)(第六五四号) 一五〇 同(中村幸八君紹介)(第六五五号) 一五一 同(八木一郎君紹介)(第六九五号) 一五二 同(中村幸八君紹介)(第七二一号) 一五三 同(佐藤親弘君外四名紹介)(第七二二    号) 一五四 同(佐久間徹君紹介)(第八〇七号) 一五五 同(澁谷雄太郎君外一名紹介)(第八〇    八号) 一五六 同(竹尾弌君紹介)(第八〇九号) 一五七 同(田中豊君紹介)(第八一〇号) 一五八 同外二件(田中彰治君紹介)(第八一一    号) 一五九 同(川野芳滿君紹介)(第八六一号) 一六〇 同外二件(塚田十一郎君紹介)(第九一    二号) 一六一 同(亘四郎君紹介)(第九六六号) 一六二 同(風間啓吉君紹介)(第九六七号) 一六三 同(西村直己君紹介)(第九六八号) 一六四 同(大森玉木君紹介)(第一〇二二号) 一六五 同(關内正一君紹介)(第一〇八四号) 一六六 同(平井義一君紹介)(第一一三七号) 一六七 同(千賀康治君紹介)(第一三八九号) 一六八 同外二件(猪俣浩三君紹介)(第一四二    九号) 一六九 枕崎、鹿兒島間に国鉄による自動車運送    事業開始の請願外一件(上林山榮吉君紹    介)(第一九三号) 一七〇 熊田、古江間に国営自動車運輸開始の請    願(佐藤重遠君外一名紹介)(第三七一    号) 一七一 澁川、沢渡温泉間に国営自動車運輸開始    等の請願(小淵光平君紹介)(第六五八    号) 一七二 八戸、軽米間に国営自動車運輸開始の請    願(山崎岩男君紹介)(第六九四号) 一七三 夏井駅、夏井間国営自動車運輸開始の請    願(野原正勝君紹介)(第七五七号) 一七四 佐川、高岡間に国営自動車運輸開始の請    願(長野長廣君紹介)(第一〇八一号) 一七五 長野原、花敷間国営自動車運輸開始の請    願(小淵光卒君紹介)(第一三九七号) 一七六 八街、山室間に国営自動車運輸開始の請    願(片岡伊三郎君紹介)(第一三九八号) 一七七 輸入自動車割当に関する請願(大石ヨシ    エ君紹介)(第五一九号) 一七八 第七次船後期建造促進に関する請願(西    村榮一君紹介)(第六一二号) 一七九 同(岩本信行君紹介)(第六四九号) 一八〇 同(今澄勇者紹介)(第七九一号) 一八一 境港を対韓貿易基地指定に関する請願(    足鹿覺君紹介)(第一五五五号) 一八二 伏木港の整備拡張促進に関する請願(土    倉宗明君紹介)(第三九号) 一八三 船泊港拡張工事施行の請願(佐々木秀世    君紹介)(第二四三号) 一八四 浜名港修築工事促進の請願(中村幸八君    外八名紹介)(第三六九号) 一八五 門司港田野浦地区修築工事促進の請願(    平井義一君紹介)(第三七三号) 一八六 竹島流築設の請願(川野芳滿君紹介)(    第三七四号) 一八七 淡路島江井港を重要港湾に編入の請願(    塩田賀四郎君紹介)(第四五七号) 一八八 館山港修築に関する請願(小高熹郎君紹    介)(第四五八号) 一八九 郡家港改修工事施行の請願(塩田賀四郎    君紹介)(第四八四号) 一九〇 名古屋港緊急整備等に関する請願(辻寛    一君紹介)(第五八〇号) 一九一 名海港を避難港に指定の請願(仲内憲治    君紹介)(第五八三号) 一九二 小湊港活用開始の請願(山崎岩男君紹    介)(第六五〇号) 一九三 深浦避難港修築に関する請願(山崎岩男    君紹介)(第六五七号) 一九四 名洗港を避難港に指定の請願(仲内憲治    君紹介)(第六九六号) 一九五 小樽港しゆんせつ工事促進の請願(苫米    地英俊君紹介)(第七五二号) 一九六 久慈港修築工事促進の請願(野原正勝君    紹介)(第七六〇号) 一九七 岩船港修築に関する請願(渡邊良夫君外    一名紹介)(第一〇五五号) 一九八 久慈港修築工事促進の請願(山本猛夫君    紹介)(第一〇八三号) 一九九 瀬棚港修築工事促進の請願(川村善八郎    君紹介)(第一一三八号) 二〇〇 舞鶴港修築整備等に関する請願(大石ヨ    シエ君紹介)(第一三一七号) 二〇一 竹島港築設の請願(川野芳滿君紹介)(    第一三二一号) 二〇二 羽咋港築設の請願(南好雄君紹介)(第    一三九二号) 二〇三 深浦避難港修築に関する請願(原彪君外    一名紹介)(第一三九六号) 二〇四 尻屋港修築工事施行の請願(山崎岩男君    紹介)(第一六二六号) 二〇五 潜ヶ浦水路開さくに関す    る請願(内海安吉君紹介)(第三一七号) 二〇六 本渡、瀬戸間運河開さくの請願(原田雪    松君紹介)(第九六〇号) 二〇七 白島崎に燈台設置の請願(木村小左衞門    君紹介)(第二〇五号) 二〇八 諸寄漁港に燈台設置の請願(有田喜一君    紹介)(第二四〇号) 二〇九 砂崎岬に燈台設置の請願(冨永格五郎君    外一名紹介)(第三六六号) 二一〇 戸崎に燈台設置の請願(塩出賀四郎君紹    介)(第四五六号) 二一一 立目崎に燈台設置の請願(前田郁君紹    介)(第四六一号) 二一二 大碇及び尾崎鼻に燈台設置の請願(大上    司君外一名紹介)(第八〇六号) 二一三 津屋崎に燈台設置の請願(守島伍郎君紹    介)(第一一七七号) 二一四 金田岬に航路標識設置の請願(佐々木秀    世君紹介)(第三一三号) 二一五 砂崎岬に無線航路標識設置の請願(冨永    格五郎君外一名紹介)(第三六七号) 二一六 小磯に航路標識設置の請願(玉置實君紹    介)(第一六〇〇号) 二一七 日本海の浮流機雷対策確立に関する請願    (渡邊良夫君紹介)(第一一七六号) 二一八 舞鶴港に特別救難司令所設置の請願(大    石ヨシエ君紹介)(第一二六四号) 二一九 船舶職員法の一部改正に関する請願(高    倉定助君紹介)(第一〇五号) 二二〇 長崎国際空港設置に関する請願(本多市    郎君紹介)(第七一七号) 二二一 同(岡西明貞君紹介)(第七五三号) 二二二 鹿兒島測候所地方気象台昇格に関する    請願外一件(上林山榮吉君紹介)(第二〇    一号) 二二三 長崎海洋気象台観測船配置に関する請    願(田口長治郎君紹介)(第一〇二二号) 二二四 若松市に測候所設置の請願(菅家喜六君    紹介)(第一三一三号)   陳情書  一 朝日町内港海底しゆんせつ促進に関する陳    情書(第一    号)  二 紀勢線の全通促進に関する陳情書外三件    (第    一六号)  三 モーターボート競走地指定に関する陳情書    (第二八号)  四 宇野、高松間の貨物輸送力増強に関する陳    情書(第三〇号)  五 貨車新造促進に関する陳情書外七件    (第三一    号)  六 国鉄阪和線拂下げ反対に関する陳情書    (第三三号)  七 水島港に海運局出張所設置の陳情書    (第三八号)  八 紀勢線貫通に関する陳情書    (第三九号)  九 鉄道貨物輸送力の増強に関する陳情書    (第四四号) 一〇 鹿兒島、門司港間準急行列車継続運行に    関する陳情書    (第五七号) 一一 鹿兒島測候所地方気象台昇格に関する陳    情書    (第六〇号) 一二 東京、鹿兒島間夜間急行列車延長運転等の    陳情書    (第六二号) 一三 清水港特定重要港湾指定に関する陳情書    (第七六号) 一四 貨車増配並びに青函間航送力増強に関する    陳情書    (第八八号) 一五 伊万里湾燈台並びに航路標識等設置の陳情    書    (第九一号) 一六 築館、仙台間定期急行バス運転開始に関す    る陳情書    (第一一九号) 一七 道路運送審議会の構成員に市町村代表参加    の陳情書    (第一三九号) 一八 鶴岡、羽前高松間に鉄道敷設並びに国鉄バ    ス運転開始の陳情書    (第一四〇号) 一九 徳島市に公共船員職業安定所設置に関する    陳情書    (第一五    〇号) 二〇 国鉄鍛冶屋原線延長促進に関する陳情書    (第一五三号) 二一 国鉄只見線敷設促進に関する陳情書    (第一五六号) 二二 日本海域に外国船入船に関する陳情書    (第一六九号) 二三 和歌山市を起点とする東京行急行列車の新    設に関する陳情書    (第一七九号) 二四 四国西南鉄道海岸線開通促進に関する陳情    書(第    一八四号) 二五 貨車新造促進に関する陳情書    (第一八六号) 二六 一関、吉岡間の国鉄バスを仙台まで延長の    陳情書    (第一九四号) 二七 仙関バス開通に関する陳情書    (第二〇二号) 二八 赤穂線敷設促進に関する陳情書    (第二〇三号) 二九 津山、倉吉、上井間国鉄バス開設運行に関    する陳情書    (第二〇九号) 三〇 国際船員寮建設に関する陳情書    (第    二二一号) 三一 国鉄会津線荒海滝の原間敷設促進に関する    陳情書(第二二六    号) 三二 観光施設整備に対する融資強化に関する陳    情書    (第二四    二号) 三三 仙台市霞の目飛行場整備拡充に関する陳情    書    (第二四七号) 三四 彦山線全通促進に関する陳情書    (第    二四九号) 三五 西鹿兒島駅々名変更に関する陳情書    (第二六四号) 三六 鹿兒島測候所を地方測候所に昇格の陳情書    (第二六五号) 三七 国鉄運賃値上げ反対に関する陳情書    (第二六九号) 三八 山形県内鉄道交通施設の整備促進に関する    陳情書    (第二七三    号) 三九 中学校生徒の乗車賃小人並みとすることに    関する陳情書    (第二    九四号) 四〇 鳥取測候所の鳥取市内移転に関する陳情書    (第三〇五号) 四一 国鉄東京、久里浜線を三崎まで延長に関す    る陳情書    (第三二一号) 四二 貨車新造促進に関する陳情書    (    第三五〇号) 四三 構図航路の貨物運賃引下げに関する陳情書    (第三五一号) 四四 国鉄日出線金線開通促進に関する陳情書    (第三五六号) 四五 伊集院、上伊集院両駅間に簡易停車場設置    に関する陳情書    (第五〇四号) 四六 鉄道貨物運賃値上げに関する陳情書    (第五〇六    号) 四七 同外二件    (第    一二一号) 四八 鹿兒島駅名改称反対に関する陳情書    (第五二二号) 四九 阪神四国連絡路実施に関する陳情書    (第六〇八号) 五〇 観光事業審議会建議事項の早期実施に関す    る陳情書(    第六〇九号) 五一 海上犯罪の絶滅に関する陳情書    (第六九八号) 五二 鉄道貨物運賃引上げ反対に関する陳情書外    二件    (第    六九九号) 五三 自動車運送事業免許制廃止反対に関する陳    情書    (第七    〇〇号) 五四 道路運送法違反に対する取締強化の陳情書    (第三五七号) 五五 国鉄職員の給與引上げ促進に関する陳情書    (第四〇六号) 五六 大糸線全通に関する陳情書    (第四一六号) 五七 晴海ふ頭緊急整備に関する陳情書    (第四二五号) 五八 青函航路の貨物運賃引下げの陳情書    (第四三八号) 五九 富士山を中心とする観光地帶の整備に関す    る陳情書    (第四七三号) 六〇 国鉄大宮、白河間電化促進に関する陳情書    (第四七五号) 六一 海運行政の改善並びに法規の改廃等に関す    る陳情書    (第五〇一号) 六二 岩船港修築に関する陳情書    (第八二〇号) 六三 日本海浮流機雷に関する陳情書    (第八二八号) 六四 日本国有鉄道航送貨物に対するキロ数計算    方法の是正等に関する陳情書    (第八四一号) 六五 国鉄既定計画線全通促進に関する陳情書    (第八四二    号) 六六 下関鉄道管理局設置促進に関する陳情書    (第八四三号) 六七 下関基地関釜航路に関する陳情書    (第八四四号) 六八 自動車運送事業免許制の廃止反対に関する    陳情書    (第八四五号) 六九 御影、富内間鉄道敷設の完成等に関する陳    情書    (第八四六号) 七〇 四国西南鉄道海岸線開通促進に関する陳情    書(第八四七    号) 七一 吉野生、江川崎間鉄道開通促進に関する陳    情書(第八四    八号) 七二 若桜、八鹿間鉄道敷設に関する陳情書    (第八四九    号) 七三 宮城県に民間室港指定の陳情書    (第八五〇号) 七四 元傷い軍人に対し国有鉄道無賃乗車証交付    復活の陳情書    (第八五    一号) 七五 石勝線の敷設に関する陳情書    (第九四二号)     ―――――――――――――
  2. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 これより会議を開きます。  委員長不在でありますので、私が委員長の職務を行います。  これより請願の審査に入ります。日程第二〇四、尻屋修築工事施行請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。山崎岩男君。
  3. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 請願一六二六号、青森県下北郡東通村村長竹川松蔵外一名からの請願であります。尻屋修築について本村尻屋港は、本州下北半島の北端、尻屋岬燈台と近接し、沖合い一帶は魚族最も豊富であります。しかも北海道航路として重要な地点であり、太平洋と津軽海峡との交叉区域でもありまするので、一朝にして魔の海と化するため、航行船舶、出漁船の遭難は甚大なるものがあるのでございます。本港はその性格から、また重要性から推して、避難港として、運輸省におきまして、すでに指定されておるのでありまするが、この修築がまだ実は行われてないのてあります。その修築に関しましては、本村の漁民はもちろん、付近一帶出漁船の安全が確保せられて、航行船舶の避難を容易ならしめるのみでありませず、遠洋漁業の振興に寄與することも甚大なるものがあるのであります。従いまして、本村民はあげて、この工事の施行を望んでおる次第でございます。また、尻屋港の陸域一帶は、無盡蔵の石灰岩を埋蔵しておりまして、避難港の修築と相まつてこれが開発輸送は容易となり、工業振興に貢献を来すことは甚大なものがあると思惟されるのであります。右事情を御明察くだされまして、昭和二十七年度におきましては、これが修築のために国家としてすみやかに処置をとつていただきたいというのが、請願の趣旨でございます。
  4. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 政府より意見を求めます。
  5. 黒田靜夫

    ○黒田説明員 尻尾港の避難港の整備につきましては、請願の御趣旨の通りでありまして、現在避難港は全国で十九ございます。そのうち五つの港につきましては修築を実施いたしております。お話のありました尻屋港につきましては、避難港としての重要性を認めまして、本年度公共事業費の一部を割いてそこに充てる、あるいは施行についての実際の調査費を計上いたしまして、技術的な調査をいたしておるような現状でございます。二十七年度の予算の実現につきましては、一応当初の予算といたしまして関係方面に要求いたしております。いまだその査定の内容がはつきりいたしませんが、これは避難港としての重要性にかんがみまして、できるだけ早くこれが実施できるようにいたしたいと考えております。
  6. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 ただいま港湾局長さんから御親切なるところのお話を承つた次第でざざいますが、この尻屋岬は約二十億トンと推定される石灰石があるのでございまして、その石衣石はカルシウムを九九%含んでおる。日本内地におきましてこれほど良質の石灰石はない、かようにいわれておるのでございます。ただいまのところ室蘭にございます富士製鉄で、この石灰石を運んで行つて製鉄作業に役立たしているわけでございますが、非常にこの港の悪いことのために、はかばかしく運ぶことができないのでございます。かてて加えてただいま北海道の漁船あるいは青森県の漁船等を使つて、その運搬をやつておるわけでございますが、良港がございませんために、冬でなくても、夏場でありましてもどうしても運ぶことが困難である。そこてこの避難港ができますならば、漁期でない場合の漁船を利用して、北海道との間にこの石灰石を運ぶくふうが立つのですから、地方民はこのために非常な恩恵を受けることになるわけです。ところがただいまは港が全然ない。そこでこれは三千トン級の大きな船を持つて来て運ぼうかという計画も立てたそうでありますが、その船を持つて来ても接岸する所もありませんし、沖合いはるかに船をかけまして、その石炭石を荷役しなければなりませんので、それもまことに至難な状態であります。そこで北海道の富士製鉄といたしましては、実は手をあげているような状態である。單に漁船あるいは北海道行きの航行船舶の避難港であるばかりでなしに、産業開発の点からいたしましても、非常に千要な性質を持つておる港なのでございます。従いましてこの港ができ上るということは、漁船その他運航船の避難港としての役目を果すばかりでなく、この眠つている二十億トンの石灰石を即発するためにも、非常に重要な役割を果すということを信じて疑いません。どうか、先ほど局長さんから御説明がございましたように、昭和二十七年度においてはこれに相当額の金をかけられて避難港をつくつていただきたいということを、私は紹介議員の一人としてお願い申し上げるものでございます。
  7. 黒田靜夫

    ○黒田説明員 今山崎委員からお話のありました通り、この港は避難港としてのみでなく、地下資源の開発という意味もありまして、道庁の方も開発計画の一環のように考えて、何がしかの援助はあるように聞いております。また避難港を整備することによりまして、先ほど来お話があつたように稼行率が非常に上ります。おそらく小型船の稼行率においては倍くらいになるのではないか。またこの附近は有名な難場でございまして、海難事故が非常に多い所でございます。海難につきましてもおよそ三分の一に減るのではないかというような見通しをつけまして、せつかく予算を要求中でございます。     —————————————
  8. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 次に日程第一九一及び第一九四、名洗港を避難港に指定請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。仲内憲治君。
  9. 仲内憲治

    仲内憲治君 名洗避難港につきましては、かねてから運輸当局、当委員会の各位の非常な御支持を得まして、指定もすでにいたされておりますし、本年度は実地の調査も終つた次第でありますが、二十七年度の予算編成期にあたり、この請願者であります千葉県知事、銚子市長ら地元県民の熱望いたしまするところは、この調査の結果に基いて、来年度はぜひとも着工の運びに至つていただきたいということであります。実は本日も陳情に参つておりますが、時間の都合でまだ見えておりません。いずれ見えてお願いすることになると思います。この港の避難港としての重要性は、いまさら繰返すまでもなく皆さんの御了解を得ておりますが、静岡県から福島県に至る日本海面には避難港はないのでありまして、しかも最も船舶の航行の多い所でありますし、問題になつている名洗港を中心とする犬吠岬は、航海上最も海難の多い地区でありまして、年々多くの犠牲を拂つております。最近でも陽常丸という二千二百トンの船が沈没しておりますし、ごく数日前にも銚子沖において二百トンばかりの貨物船が遭難しております。また冬の季節に向えば、毎年多くの貨財と人命が失われるのでありまして、避難港という使命から言つても、地理的條件から言つても、当然なければならない。むしろ今までにつくつておいていただかなければならなかつたような必要性の十分認められる地区であると確信するのでありまして、その意味において当局におきましてもいろいろ御盡力願つておりますが、規模の大小あるいは来年度にどれだけという予算全体の振合いもあり、御困難もあろうと推察いたしますので、とにかく着工という線において強く当局の御決心をお願いいたしまして、県民をして安心させていただきたい。またこの避難港の性質から申しまして、いわゆる受益者は地元よりもむしろ沿岸全体、今の静岡から福島に至る関係漁船並びに貨物船その他の船舶業者の何様の陳情もあるようでありまして、十分それらのことを御賢察いただきたいと思います。何分にも予算のわくという大きな難関もあることでありますし、またほかの港との関係もおありでじようが、この名洗港のいきさつをぜひ御賢察願いまして、来年度は少くとも着工の段階に立ち至り得るような御盡力をこの上ともお願い申し上げます。
  10. 岡村利右衞門

    ○岡村委員 坪内委員、岡田委員、大澤委員、私とが、非公式ではございますが、同港を視察いたしまして、これはできるだけ早く着工しなければならぬということを認めて参りましたので、この点もよろしく当局において御調査あらんことを切にお願いいたします。
  11. 黒田靜夫

    ○黒田説明員 名洗港の避難港としての重要性につきましては、今のお話の通りでありまして、今年の二月に避難港として指定されております。さらに今年度の公共事業費の中から調査費を計上いたしまして、先般来技術的な調査をこの港にかけております結果によりますと、避難港の位置としてはまことに良好でございます。ただ暗礁等がございまして、相当施設の整備に巨額な工事費を要する。しかしながら不可能ではないという結論が一応出ております。本港の整備につきましても来年度予算に整備できますように目下要求中でございまして、できるだけこれが実現について努力いたしたい、かように考えている次第でございます。
  12. 畠山鶴吉

    畠山(鶴)委員 ただいまの局長さんの御説明について、私どもいささか関連していることを申し上げておきたいと思います。銚子の名洗の避難港は、今紹介議員の言われた通りでありまして、私ども伊豆半島から銚子を見ておりますと、始終新聞等で避難されておるという、また避難があつたというと銚子かというようなことで、この名洗の避難港はどうしても重要だと思います。ことに伊豆方面の漁船があの方面へ出る場合に、避難港がなくて危険で出られない、あるいは航行できないということを漁民からたびたび伺つておりますので、この点もぜひ加味していただきたい。  それから先般伊豆の稻取漁港を拜見して参りましたが、これは竣工式でありました。これらにつきましても、避難港としての設備をもう少ししたかつたけれども、どうも港湾部の方はあまり力を入れてくれないから、一時とりあえず水産港としてでき上つて竣工式までしたのだが、今後ぜひ避難港としての問題ももう少し取上げてもらいたい。伊豆方面の各港湾についていろいろの要望がありますので、また伊豆方面のことと同時に名洗の避難港に準じて、伊豆方面の避難港もぜひ局長さんに御考慮のうちに入れていただきたいことを付言してお願いをいたす次第竹あります。
  13. 黒田靜夫

    ○黒田説明員 避難港は先ほど仲内議員からお話のありましたように、その地方の船の避難をやるばかりでなく、ほとんど全国的な小型船の避難に役立つのでありまして、この意味から申しましても海難事故等を少くするということもありまして、経済効果も相当あろうかと存ずるのであります。この意味におきまして、全国的に海岸線の要所々々に十九の避難港を選定いたしまして、去る先国会には畠山委員の御紹介もあつたかと思いますが、下田溝を避難港としております。稻取港につきましてはいろいろ水産庁の方と協議いたしまして、稻取港はひとつ漁港にしてもらえぬかというような地元の要望も非常にあるというので、避難港として指定することは御遠慮申し上げたような次第でありまして、港湾になりますれば港湾としての予算も考えられるのでございますが、漁港に指定されましたので、おそらく漁港の方から相当な予算が計上されていることと存じます。今お伺いいたしますと、竣工式をやるような工事量が相当あつたというお話でございますので、この点御同慶に存ずる次第であります。     —————————————
  14. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 次に日程第一八二ないし一九〇、第一九二、第一九三、第一九五ないし第二〇三、第二〇五及び第二〇六は、港湾修築関係でありますので一括議題とし、政府より意見を求めます。黒田港湾局長
  15. 黒田靜夫

    ○黒田説明員 日程第一八二の伏木港の整備拡張促進に関する請願でございますが、伏木港はもう御説明申し上げるまでもなく、日本海の重要な港湾でございまして、戦争中は特に裏日本中継として活躍した港でございます。戰後におきましても、石炭なりあるいは北海道との交易物資が相当ございまして、ずつと引続きまして海湾の整備を実施いたしております。なかんずく本年度からは腐朽いたしました桟橋の改良工事に特に重点を置きまして工事を続行いたしておりますが、来年度も引続いてこれらを実施いたしたいと考えております。  次の一八三号の船泊港拡張工事施行請願でございますが、船泊港は北海道の北部の離島にある港でございまして、離島の港につきましては、これは陸上の道路にかわるべきものとして私ども相当重点を置いてやつております。最近魚田の開発なり、あるいは漁船の集結が相当盛んなようでございまして、これが整備につきましてはいろいろと技術的な調査を十分いたしまして、そのあやまちのないように実施いたしたいと考えております。  次は浜名港修築工事促進請願でございますが、浜名港は灘岡県の浜名湖の入口にある港でございまして、この港につきましても一昨年来から工事をいたしておりまして、引続き来年度もこれをやりたいと考えております。この港につきましては、隣接の舞阪町が漁港になつておるのでありますが、あの太平洋岸の荒波に対抗して港口が設けられておるのでございますが、この港口の整備につきましては、技術的に非常に興味あると申しますか、また困難な問題も多々ござしまして、目下運輸技術研究所で模型実験をいたしております。この結果によりまして、この箇所の整備は十分検討した後で実施いたしたいと考えております。  次は一八五号の門司田野浦地区修築工事促進請願でございますが、田野浦は昔から瀬戸内を航海して玄海灘に出る関門の急潮を乗り切るために、常に小型船の避難しておつた場所でございます。避難と申しますか、潮待ちといつたような、碇泊をしておつた場所でございまして、現在関門の主たる接岸施設が接収されております関係で、泊地を利用する沖荷役が盛んになつて参りまして、田野浦の防波堤その他の泊地を造成するための工事につきましては、来年度ぜひ実施したいという考えのもとに、目下予算を要求中でございます。もう一つ、田野浦の重要性は、小野田とか宇部方面に生産される危險物を九州地区なり、あるいは外地に輸送する場合に、陸上のトンネルを通すことは万一の場合の危険がございますので、危険物はもつぱら海上輸送によつて田野浦へ陸揚げをして後、九州方面に陸送しておるような関係もありまして、この整備につきましては来年度実施するよう努力いたしておるような次第でございます。  次の一八六の竹島港の問題でございますが、竹島港の修築につきましては、細島港と背中合せになつております非常によい湾形のところでございまして、この地区の電力の開発なり、あるいは工業用水は一部引込みはもうできておりますが、それが宮崎県の総合開発の焦点となつておりますので、これが実現につきましては、二十七年度以降においてできるだけ実施いたしたいということで、せつかく努力中でございます。  次の淡路島江井港を重要港湾に編入の請願でございますが、江井港は淡路島の西浦海岸の中央部にございまして、重要港湾として編入することについては、港勢の発展を待つて考えたい。目下これは指定港湾でもないのでございます。指定港湾と申しますと、運輸大臣が指定した港湾でございますし、重要港湾は港湾法に基いて、政令によつて指定される港になつておりますが、まず指定港湾にすることが先決問題だと考えております。  それから舘山港修築に関する請願千葉県の舘山港でございますが、港としてはまことにかつこうな港湾でございまして、目下これは指定港湾になつております。新しく外郭の防波堤工事あるいは荷揚場の改良等が、来年度予算の対象となつておるのでございますが、技術上の問題あるいは来年度予算のわく等の問題をもあわせて考慮いたしまして、善処いたしたいと考えております。  次の郡家港改修工事施行請願、郡家港は淡路島の東岸にございます。淡路島としましても相当重要な港湾でございまして、先般国道の改修もいたされたような港でありまして、この港の来年度の整備につきましては、実現いたしますように努力いたしたい、かように考えております。  一九〇の名古屋港緊急整備等に関する請願について申し上げます。名古屋港は御承知のように今年の九月に特定重要港に指定されまして、最近特に発展いたしまして、外国貿易が昨年の倍近くまで伸張いたしているような実情でございまして、これが外国貿易施設の整備につきましては、来年度予算において、一部なりとも実現できるように目下研究中であります。  一九五の小樽港浚渫工事促進請願、小樽港は最近室蘭、釧路とともに、北海道におきまする戰後における特殊の事情によりまして、船舶の出入が相当頻繁でございまして、本港の浚渫はもちろんその他の港湾設備の整備につきましても、これまた来年度において特別に何か考えなくてはいかぬのじやないかという情勢になりておりまして、来年度予算といたしましても利用上さしつかえないように実施をいたしたい、かように考えております。     〔大澤委員長代理退席、岡田(五)委員長代理着席〕  久慈修築工事促進請願、これは岩手県の久慈港でございまして、避難港に指定されております。避難港の重要性につきましては、先ほど名洗、尻屋両港のときにお話申し上げた通りでございまして、今年度はここに調査費を計上いたしまして、実際に技術的の調査をやつておりますので、これらの結果を十分検討いたしまして善処したい、かように考えております。  岩船港修築に関する請願でございますが、新潟県の北部にある岩船港は、二十三年から仕事を始めたかと思いますが、最近に至りまして磯帆船程度の船が出入りできるようになりまして、岩船港としてはこのような砂浜であり、砂利の多い海岸に船が直接潮待ちをすることなく出入りできるようになりましたことは、港湾の利用上画期的な成功の一例でございまして、来年度も引続きこれが実施をやつて行きたい、かように考えております。  一九八の久慈修築工事促進請願は、一九六と同一件名でございますので、説明を省略さしていただきます。  一九九の瀬棚修築工事促進請願であります。瀬棚港は北海道の港湾でございまして、江差、壽都両港の中間にございます。北海道の開発なり、離島連絡の要衝に当つておりますので、すみやかに工事の実施をすべきでございますが、いろいろ財政上の都合もありますので、これらの点を十分考慮いたしまして、実現できるように努力いたしたい、かように考えております。  二〇〇の舞鶴修築整備等に関する請願であります。舞鶴港は旧軍港とその西部にありまする商港としての舞鶴港が終戦後一緒になりまして、舞鶴港といたしておりますが、問題となります点は、従来の商港でありまする西部の舞鶴港でございまするが、本港につきましては、終戰以来引続いて浚渫工事その他港湾の施設の整備をいたしておりまして、来年度もこれが実施を継続いたしたい、かように考えております。  二〇一号の竹島港築設の請願につきましては、先ほど一八七号でいたしました通りでございますので、省略させていただきます。  二〇二号の羽咋港築設の請願でございますが、これは能登牛島の沿岸で、金石港から五十キロ離れたところにある港でございまして、能登半島は御承知のように、漁業も盛んでありますし、この港を中心としました小型船の通行も相当ございます。河口にあります関係で、川の状態なり、あるいは土砂の状態等、技術的に相当調査しなければならぬ問題もありますので、これらの点を十分研究いたしまして、避難港なり港湾施設の実施ということを考慮いたしたいと考えております。  二〇三号は深浦避難修築に関する請願でありますが、深浦港は青森県の日本海側の港でございまして、避難港といたしましては好適な場所であります。またこの港の沖苦いは船の難所でございまして、尻屋、名洗と同じように、港の整備につきましては、来年度予算に第一次として要求中でございます。できるだけわくを大きくしていただきまして、実施できるようにいたしたいと考えております。  二〇四号の尻屋修築工事施行請願は、これは済みましたので省略いたします。  二〇五号の潜ヶ浦水道開さくに関する請願についてでありますが、この水道は、宮城県の桃生郡宮戸村にございまして、この水路が狭隘であるために、船舶の航行はもちろん、松島湾内の魚介の繁殖も十分でないというので、この水路を拡張して開鑿しろというような請願でございます。この港につきましては、いまだ実情がよくわかつておりませんので、出先の村なり、あるいは県当局と連絡いたしまして、調査をして善処いたしたい、かように考えております。  二〇六号は本渡、瀬戸間運河開さく請願でございますが、これは天草島の本土、瀬戸間に旋回橋がかかつておる水路でございますが、この水路が非常に浅いのでございます。御承知のようにここは潮の干満の差も大きく、非常に狭窄部になつておるので、もしこれが普通の状態でありますならば、関門海峡のように相当潮流が早い関係で、航路は掘れておるべきであろう、かように考えておるのでありますが、非常に浅いというお話でありまして、あるいは下が岩盤等であるために、浅くなつているのではないかというようなことも考えられますので、技術的に十分調査いたしまして、善処いたしたいと考えております。     —————————————
  16. 岡田五郎

    岡田(五)委員長代理 次に日程第二二二、鹿兒島測候所地方気象台昇格に関する請願を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。上林山榮吉君。
  17. 上林山榮吉

    上林山榮吉君 鹿兒島測候所地方気象台昇格に関する請願でありますが、その要旨を説明いたしたいと思います。  御承知の通りに鹿兒島地方は、気象災害による毎年の厖大な損失に対しまして、気象機関の防災機能を高めることはきわめて重要で、ことに鹿兒島県は地理的條件よりしても、気象機関の分布上よりしても、日本全土の防災と安寧に重要な関連を有しており、史上最多の災害地であります。また南方諸地域を喪失し、南からの気象報を得られなくなつた現状においては、本県の気象官署気象報が一層重要度を加え、これが機能いかんは、県下及び九州の災害程度に千要な影響を及ぼすものであります。ついては現在の鹿兒島測候所を地方気象台にぜひとも昇格せられたいという趣旨の請願であります。  本問題につきましては、気象台当局はもちろんのこと、運輸当局におかれても、二十六年度にこれが実現をはかろうということで、いろいろ財政当局に対しても予算等について折衝をしていただいた問題でありまして、私ども二十六年度にこれが実現を期待しておつたのでありますが、残念ながら最後の段階に至つてこれが実現を見なかつたことは遺憾であります。ことに本請願の要旨にもあります通りに、鹿兒島地方、南九州地方は非常に災害が多く、今度のルース台風のごときも、気象観測に非常なる不完備の点があつたということで、いろいろ地方でもこれが問題になつております。そういうようなところでありますから、二十七年度はぜひともこれが実現を期せられたいと思うのであります。これに対して予算措置その他について、ぜひとも関係当局の御善処をお願いいたしたいと思います。
  18. 關谷勝利

    ○關谷政府委員 御請願の御主旨はごもつともでありまして、私たちもぜひこれを昇格せしめたい。従いましてお説の通り昭和二十六年度におきましても、予算、人員等を要求いたしたのでありますが、財政上並びに人員の面から制肘せられまして、やむを得ず今年度は断念せざるを得なかつたような状態であります。二十七年度におきましては、どういたしましても、他のところはさしおきましても、この一箇所だけは実現をいたしたいと存じまして、目下予算面にも要求をいたしておりますし、目的を貫徹いたしますためには、われわれといたしましては、全力をあげて御期待に沿うようにいたしたいと存じております。     〔岡田(五)委員長代理退席、大澤委員長代理着席〕 鹿兒島県に置くことが非常に重要であるということにつきましては、私もかつて現地に参りまして、よく承知をいたしておるのでありまして、皆さん方の御協力を得まして、二十七年度にはどういたしましてもここ一箇所だけは実現をいたしたいと存じております。
  19. 上林山榮吉

    上林山榮吉君 ただいま運輸政務次官から熱意のある御答弁を得まして、私ども非常に満足いたしておるのでありますが、本問題について運輸当局が財政当局等に対して積極的に御折衝になつておるのに並行いたしまして、私どもも大蔵関係当局にこの問題について折衝した結果によりますと、本年度は大蔵省においてもこれを認めたいという意思を非公式に表明されておる状態であります。ただ一つここに難点は、予算の処置はそういうような意味で非常に熱意を持つておられるのでありますが、定員等の関係で、もしこれが犠牲になるというようなことになると、重要な地点であるがゆえに、私どもこれまた遺憾に考えるのでありますから、運輸当局におかれては、この重要性をより認識していただきまして、人員のいかんにかかわらず、ひとつこの測候所が気象台に昇格するように、内輪で善処を願いたいと考えます。なお定員等に対しましても、ただいま国会に定員法がかかつておりますので、運輸当局におかれても、いろいろできる範囲内での御折衝を願いたいと思います。われわれもその方面にも折衝をいたしまして、幾らか明るい見通しもその辺にあるような状態でありますから、ただいま政務次官がここだけはぜひともやりたいという、そのことが二十七年度には必ず実現せられるように、当委員会の方々の御理解もあわせてお願いをいたしまして、要望申し上げておきます。
  20. 關谷勝利

    ○關谷政府委員 非常に熱心に希望せられるのあまり、定員等がもし増員をせられざる場合、現在のままでもというような御意見のように拜聽いたしたのでありますが、あの重要な地点でありますので、現在と実質においてかわらぬということでありましては、せつかくの昇格も無意味になりますので、この点は人員等も増加をいたしまするように、極力その方面で皆さん方の御協力を得まして、名実ともに兼ね備えたところの気象台にいたしたいと存じております。
  21. 上林山榮吉

    上林山榮吉君 ちよつと誤解があるようでありますから……。私の言うのは鹿児島の気象台の人員は増加しなくても昇格さしてくれという意味ではなしに、ただいま国会に定員法がかかつておりますので、その方面の制限を受けた場合でも、内輪でやりくりをしていただいて、増員をぜひ願いたい、こういう意味でございますから、ぜひともよろしくお願い申し上げます。
  22. 關谷勝利

    ○關谷政府委員 御趣旨の通り極力善処いたします。     —————————————
  23. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 次に日程第一七八ないし第一八〇、第七次船後期建造促進に関する請願を一括議題といたし政府より意見を求めます、
  24. 關谷勝利

    ○關谷政府委員 第七次後期造船計画につきましては、今般財政上の理由によりまして十五万総トンの決定をみたのでありますが、最近の世界情勢にかんがみまして、政府は今回の建造計画を遂行するにあたりまして、極力大型優秀貨物船と大型油槽船の建造に努め、世界海運の進展に即応する所存であります。なおこれ以外に本年度中なるべく早い機会に財政資金の追加融資を行いまして、でき得る限り船腹拡充の促進をはかりたいと存じております。     —————————————
  25. 上林山榮吉

    上林山榮吉君 鹿兒島本線の伊集院駅の拡張の問題について、この前請願の要旨を説明して、当局との間に多少質疑応答をかわしたのでありますが、所管等の関係で十分にそれを聞き取ることができなかつたのであります。幸い本日国鉄の副総裁が見えておりますので、私この点についてさらに簡單に説明をして、当局の善処を要望したいのであります。というのは、鹿兒島本線の伊集院駅は非常に長い間たつた駅舎でございまして、これを改築しないと非常な危険を伴うところであります。そこで国鉄当局においても、運輸当局においても、非常に理解をしていただきまして、これが実現をはかる段取りになつておつたわけでありますが、地元負担があまり額が大きい。ことにあの地方は、市町村にしても経済的に恵まれないところであります。そういう関係で負担金が大きかつたために、今年は実現を見なかつたのです。でありますから、来生皮は負担金の問題をもう少し減らしてもらつて、負担し得る程度のものにしていただいて、重要な地点でありますから、これが実現を期していただきたい、こういう趣旨の請願でございました。どうぞこの点について当局の見解を披瀝せられると同時に、ひとつ御善処を要望したいのであります。
  26. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 ただいま伊集院駅の拡張についてお話がございましたが、仰せの通りあの辺は、伊集院駅のみならず相当古くなつておつて手を入れなければどうにもならぬという駅が相当あるわけであります。また白ありが出ておるという駅も相当あることは御承知かと思うのであります。そういう駅を改築いたします際に、業務量の増加というような点もありまして、地方に御負担を願わないで、鉄道でやつて行くということが本来の建前であります。ぜひそういうふうなかつこうでしたいと思つておるのでありますが、いろいろ経費がたくさんかかるものでありますから、一挙に行かないで、順番がなかなか長くかかる。そういうことのために地方としてはそれだけ待ち切れない、少しは負担しても早くやつてくれというようなお話か方々にあるわけでありまして、そこら辺を適当にお話合いのついたところから、少しずつではありますがやつておるわけなのであります。伊集院駅につきましては、ただいまお話の通り若干地元に御負担願うという分について、地方で出ない場合に、それだけの差を鉄道の方で出すだけの余裕がなかつたということで、一応延びたかつこうになつておりますが、ぜひ来年度は御趣旨に沿うような方向で善処したいと考えております。
  27. 上林山榮吉

    上林山榮吉君 ただいま副総裁から非常にものわかりのいい答弁をいただきまして、来年度は期待をいたしておるわけであります。工事費が総額で約八百万円くらいかかる、そのうち四百万円を地元に負担させるのだ、こういう案であつたそうであります。これでは、つくりたいけれども、また非常に老朽で改築すれば、危険がなくなるのだけれども、あまりに負担が大きいのでできない、こういうわけでありますから、地元負担は二百万円程度にできるように一応の善処をお願いいたしたい。できなければしかたがありませんが、ぜひともそういうふうに善処をいただきたいというのが地元の要望でございますから、これをあらかじめお含みの上で立案努力せられるようお願いをいたしたいと考えます。
  28. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 具体的な金額の点につきまして、私今十分知識を持つておりません。いずれ帰りましてよく研究いたしまして、できるだけ御趣旨に沿うように努力したいと思います。
  29. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 これにて本委員会に付託になりました請願全部について、趣旨説明及び政府当局よりの意見聽取は終了いたしましたので、この際これらの請願について採否を決定いたしたいと存じます。  日程第一ないし第一〇九、第一一一ないし第一八〇及び第一八二ないし第二二四を議院の会議に付し、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 御異議なしと認め、さよう決します。  なお報告書については、委員長に御一任願います。  なお本委員会に送付になりました陳情書は、本日の日程に掲げてあります通り七十五件でありますが、その内容はすでに各位のお手元に配付になつております文書表で御承知の通り、鉄道敷設関係、港湾関係、電化関係等で、委員会において審査した法律案、国政調査事件及び請願の審査過程において、審査した点が多いのであります。従いまして本委員会といたしましては、日程第一ないし第五、第七ないし第三六及び第三八ないし第七五のこれらの陳情書の意のあるところを了承し、今後のわが国運輸交通の発達改善に努力して参りたいと存じますが、この取扱いに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 それではさようとりはからいます。     —————————————
  32. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 次に、国鉄運営に関し岡田委員より発言を求められておりますので、これを許します。
  33. 岡田五郎

    岡田(五)委員 すでに本国会も会期末に迫りまして、来月の十日から通常国会に入るのでありますが、今までのいろいろお尋ね申し上げたい点につきまして、二、三ごく簡單にお尋ね申し上げます。問題が重要でございますので、実は本日国鉄副総裁のみならず、関係の局長さんにも御出席をいただきまして、できるだけ詳細に承りたいと思つておつたのでございますが、説明員の方の御出席も少いようでございまして、私といたしましてははなはだ遺憾に思うのでございます。かようなことはともかくといたしまして、まず第一に、過般の委員会におきましてどなたかの委員から、桜木町事件の跡始末はどうなつたかという質問が総裁に対してあつたのでありますが、これに対する答弁ははなはだ簡單に終つてしまつたのであります。私聞いておりまして、はなはだ遺憾に思つたのでありますが、桜木町事件は、思い起せば四月の二十四日、あの桜木町駅で百名近くの貴重な人命を損傷いたしたのであります。すでに半歳をけみしました今日におきまして、私たち国民の代表といたしまして、ことに運輸委員会といたしましては、本国会におきまして、この経過並びに善後措置がどの程度まで進捗したかということを、実は承りたかつたのでありますが、不幸にしてその説明を聞く機会を今まで失しましたので、本日この問題についてお尋ね申し上げたいのであります。遺族につきましてどの程度の措置を講ぜられたか。その当時加賀山総裁は涙を流さんばかりに、物質的な救済のほか、精神的な方面についても自分としては極力盡したい、こういうお言葉を漏らしておられたのであります。その後、物質的にどの程度まで遺族に対して報いられたか、また精神的にどういう点を御相談に応じらりて処置を講ぜられたか、こういうような点を承りたいのであります。  またもう一つは、かような事故を再び繰返さないように、あるいはモーター・カーの絶縁体をどうするとか、あるいは湘南電車だとか、横須賀線の電車のように貫通式にするとか、あるいは天井を鉄板張りにするとか、あるいは絶縁塗料を塗るとか、いろいろな措置を考えておるので、これらのことをやりたい、こういう決意を披瀝され、加賀山総裁もこれらの善後措置を講じてからやめるがごとき決意をほのめかしておられたことを見ますると、相当これらの善後措置がすでに講ぜられておるであろうと私は御推察申し上げるのでありますが、その間の事情をこの際御説明を願いたいのであります。
  34. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 桜木町事件のその後の跡始末はどうなつておるかというお尋ねでございます。御質問のございました死傷者に対する慰藉の問題と、その事故対策の二つでございます。これに対しまして御答弁申し上げたいと思います。御承知の通り死亡数百六名でございますが、このうちに第三国人も入つておられます。この死亡された方に事故の起つた直後にお見舞と申しますか、香奠と申しますか、それを差上げまして、以後御承知の通りの慰霊祭というものを行いまして、その後加賀山総裁の御方針を休しまして、それぞれ各個に御遺族の方と折衝いたしました。ただいままでに全部一応御満足していただけるようなかつこうで、慰藉の問題は円満に解決したのであります。  なお負傷者の方につきましては九十三名おられるわけでありまして、この中で重傷されまして長期にわたつていまなお療養を続けておられる、治療をお受けになつておる方が九名あるのでありまして、当時のお見舞とそれ以後にも治療中で仕事のできない間の慰藉金につきましても、各個にそれぞれお話をいたしまして、この九名のなお治療をされておる方を除きまして、八十四名の方にはそれぞれお見舞を差上げまして、御納得をいただいておるというようなかつこうになつております。いろいろ御心配をおかけいたしましたが、そういうような事情になつておりますことを御報告申し上げておきます。  なおただいまお話の事故対策でありますが、事故対策につきましては当時も御説明申し上げたと思うのでありますが、大体二段にわかち、緊急整備と申しまして、ただいま御質問にもありました通り、貫通式に改造すること、コツクを備えつけること、ブザーをつけること、並びにパンタグラフの二重絶縁装置をやるとか、こういうようなことでとりあえず今秋を目標にとりかかつたわけであります、それと同時に六三型の改造も、全部はできませんが、本年度からかかるというお話を申し上げておつたわけでありますが、ただいま申し上げました貫通式に改造することにつきましては、運転室が前にあるものにつきましては、これはできませんが、それ以外のものは全部貫通式にするという方向で参りまして、大体十一月末で九九・五%、ほとんど全部でき上つたという状況であります。それから警報器のとりつげば、これも二千五百三十両の車のうち九割九分まで完了いたしました。Dコツクの増設は、これも二千四百六十のうちで二千四百四十三、やはり九割九分までできております。パンタグラフの二重絶縁は、大体モーターのついている千二百五十両のうち千二百四十五両、これもほとんど全部できたと申し上げてさしつかえないと思います。大体緊急整備と申しまして皆さんにお約束申し上げたことは、若干日は遅れたかと存じますが、十一月末でほとんど全部完了している段階になつております。そのほか六三型の改造につきましては、いろいろ予算の都合もございまして、本年度は百七十両、更新修繕と印して全部をとりかえ、ほとんど新車と同じように天井の鉄板張り、それから三段窓の改造、これは非常の場合に三段が二段になるようにかえる装置であります。それと電線の引きかえ、遮断器の増強、それからあまり使わない車の運転室の撤去、こういうものをやる計画になつておりますが、これは緊急整備に重点を置きましたので、今月から入つております。十一万には六両、今後毎月四十両の予定で、本年度末までに百七十両終らせるつもりであります。  それから更新修繕は、今申しましたように相当大がかりな改造でありますので、予算の都合等も勘案いたしまして、今百七十両と申し上げたのですが、三段窓の改造ということにつきましては、さらにこれ以外に百三十両を、今年度に二段になるような装置にかえることになつております。これも大体十一月以降になりますが、そういう計画でおります。そのほか運転室の撤去——どの車もと申しますと何でございますが、どちらが前になつても大体そちらの方向へ行けるように、モハにつきましては運転室がついておるものが多いのでありますが、それを百二十両ばかり運転室を撤去いたしまして、座席の数をふやすとともに、うしろに切り抜けの可能なものは先ほど申しましたようにうしろに通り拔けができるような装置に直す、これも百五十両ばかりやつておる。それに緊急整備の段階をとらせまして、新しく車体の改造の方にとりかかりつつある現状であります。新しく改造され、すつかり更新修繕を終えました車は、もう六三型という名前を改めまして、七二型というような名前で新しく使いたいと存じております。経過は大体そういうことになつております。
  35. 岡田五郎

    岡田(五)委員 詳細に御説明をいただきまして、ありがとうございました。ただここでごく大ざつぱにお尋ね申し上げたいのでありますが、桜木町事件の遺族に対する見舞金あるいは負傷者に対する医療費というような方面に、どの程度の金額をお使いになりましたか。もしわかつておりますれば、概算でけつこうですからお聞かせ願いたい。  それからかような緊急整備及びその他の車両の改造対策に対しまして、二十六年度といたしますればどの程度の工事費、その他の費用をお使いになる予定になつておりますか、概算でけつこうでございますので、お知らせ願いたいと思うのであります。
  36. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 慰藉関係に対しましては、大体八千万円くらいになろうかと思つております。それから車両の改造、緊急整備というような点につきまして、大体四億円程度になるかと思います。
  37. 岡田五郎

    岡田(五)委員 それでは次の質問に移りたいと思うのでありますが、せんだつて日は忘れましたが、国鉄労組の年末手当に関する労働争議、というほどのこともありませんが、いろいろあつたようでございまして、東京駅の屋根五人男等、いろいろ世間の耳目を引いたようなこともあつたようでございますが、かようなことはともかくといたしまして、新聞の報道によりますと、年末手当五千円支給、うち三千七百円は年度内に、千三百円でありましたか千七百円でありましたか、これは三月末までに支給する、こういうことで、団体交渉の結果解決いたしまして、公共事業としての国鉄の運営に何ら支障なく円満解決いたしたことは、国家のために御同慶にたえないのでございます。ただ私はちよつと当局にお断り申し上げておきたいことは、実は過般の運賃値上げのとき、国鉄からは、貨物及び旅客日割五分の値上げを要求なさいました。しかもこの三割五分値上げ要求についての説明をあらゆる機会に承りますと、私たちは多少錯覚に陷つたというのか、巧妙なる——というと言葉は悪いのでありますが、国鉄首脳部の御説明に麻痺されておつたのかしりませんが、どうしてもこの三割五分を値上げしなければ、国鉄の健全なる経営ができないというように、実は一時思つておつたのであります。ところが運輸審議会あるいは運輸省、また大蔵省のその関係の方々が、あらゆる角度から査定をせられまして、政府提案として旅客二割五分、貨物三割ということで運賃値上げをされて、非常に皮肉な言い方になりまするが、国鉄はこれによつて健全なる経営ができる、こういうような説明を承つたのであります。ところが年末の手当等の闘争によりまして、一人五千円として四十五万人おりますと約三十億近くの——三十億にはならぬかもしれませんが、支出が増加せらるるのであります。もちろん給與の低い一般従事員の給與待遇をよくすることは、非常にけつこうでございまするが、かような財源を十分捻出して余りあるほど、運賃値上げの際に含みがあつたのかどうか。この辺のところを聞きたいのであります。なるほど国鉄の收入は手数百億であります。物品費が七百億とか、人件費が六百億とか、非常に大きな規模でございますので、二十億や三十億しぼり出すことは易々たるものであるということは、言えば言い得るかもしれないと思いますが、われわれは運賃値上げを審議するにあたつては、しぼりにしぼつてもこのくらい上げてもらわなければ、国鉄の健全な経営ができないという真剣な気持とかたい信念を持つて、運賃法の審議に当つたのであります。ところがこう言つては言葉は悪いのでありますが、二十億がころりと出たというところに、何か数字上のマジツクと言つては誤弊がありますが、あやがあるのではないか、実はかようにも考えられるのであります。その辺のところを、もし傍聴の方がおられて御説明しにくいところがあれば、委員長にお願いしまして秘密会にしていただいてもけつこうでありまするが、もしさしつかえなかつたら、ひとつ御説明をお願いいたしたい、かように存ずるのであります。
  38. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 岡田委員からそうまつ正面から御質問を受けますと、私ども非常に困るのであります。御承知の通り最初運賃は三割五分という案を出しておつた。それが貨物が三割になり、旅客が二割五分になつた。それでうまく行くかどうかという点を心配しておつたのに、年末一時金という話が出ると、すぐその中からころりと二十億や三十億出せるような予算を組んでいるのかという、まつ正面からのおしかりでありますが、決してそう楽々と出せる予算ではありません。あの当時、この予算をどうしても十一月一日からやつていただかなければいけませんという話を申し上げました通りで、まだその補正予算の御審議が済んでおりませんが、決して楽な姿でやつて行く予算ではないのであります。御承知の通り石炭その他につきましても、まだ値が上るような方向でありますし、電力等につきましても、火力料金というもので大きな料金をとられております。決して楽な状態ではないのであります。ことに給與総額というわくの中におきましては、補正予算で嚴量に査定されました線は、御承知の通りベース・アツプについて八月から一万八百二十四円という線が認められただけでありまして、ここから流用することはできないのであります。ただ一万八百二十四円の八月から実施という予算をいただくことに大体なりました。これは御承知かと思いますが、当時仲裁委員会にこの問題がかかつておりまして、この仲裁委員会の裁定があれば、その問題についてまた別個に予算措置を講じなければならないという状況だつたのであります。ところが当時運賃法を御審議願つておりまして、他方でまたベース・アツプの問題が大きく出て参るということは、今の話にも関連があると思いますが、いかにも運賃値上げが給與の財源として取扱われるというような感じが非常に濃くなるという点、従つて運賃法の審議に非常に御迷惑をかけるのではないかというような点も考慮いたしまして、この補正予算ができ上つて以後でも、いろいろ節約なり増牧なりという点の見通しも、必ずしも皆無ではないわけでありまして、そういうような点から、もし裁定が出ても、できない部分は、なかなかできない困難な事情がある、できる部分については、彈力條項というような点で、大蔵省その他との話合いで御考慮願える部分もある。従つてできる点はできるのだから、ひとつ仲裁裁定という手続を経ないで、ことに一旦は調停委員会の調停を労使双方でのんだという実情でもありますから、この際ひとつ話合いでやつて行こうではないか、総裁としても、八月から実施される一万八百二十四円ではあるが、調停は四月からとあるのでありますから、できるなら七月からでもあるいは六月からでも、そういうふうなことをなるべく労使双方で考えようではないかというような話で、仲裁裁定を両者の申出として取下げたわけであります。それでも何がしか今後増收を当てにして答が出せるというふうに考えておつたのでありますが、御承知の通り、私どもは正確に存じないのでありますが、專売関係においてやはり仲裁裁定がございまして、これに対しての措置は、どうやらその專売の裁定通りが実施されるらしいというような話もありました。それやこれやのために、組合側といたしましては年末五千円という線を出しまして、これを強力に要求して参つたのであります。この組合の出した五千円の根拠と申しますのは、四月から七月までやはり二千二百円ずつべースを上げてもらう、一万八百二十四円を四月からやるというふうに考えれば、大体八千七百円ちかくなる、そのうちのまるまるくれというのではなくて、五千円だけをぜひ見てもらいたい、専売も話に聞けば裁定通り実施され、その上にさらに〇・四というものがつくとかつかぬとかいう話になつているということが、問題を非常に紛糾させたのであります。このような事情で組合といたしましては、いろいろ居すわり戦術その他を用いまして、また事態によつては、一齊賜暇というような問題にもなりそうな形勢につたのであります。そこで私どもといたしましては、いろいろ事態の紛糾の度合い、あるいはまた組合の要求の線の無理からぬ点、特に專売等がもしそういうことになつたらという点も考えまして、組合側の要求の年内五千円という話を、年度末までということにいたしまして、今後の増收あるいは節約というようなものに双方で協力してプラスの財源を生み出す、そうして補正予算が通れば、專売の裁定の実施というようなことも條件にして、話がまとまつたのであります。五千円といいますと、先ほど三十億というお話がありましたが、正確に申しますと、二十二、三億でありますが、そのうち今後の收入なり、経費の節約にまつ分が相当大きい部分を占める。年内で当然出し得ると考えられておりますのは、まず現行ベースの約一箇月分であります。それ以外に一万円にやや近づけて出すのは、前借りというような式の考え方であります。あとは今後の節約によつて、彈力條項その他の発動で振りかえていただかなければならぬことが、相当に残つておるわけであります。従いましてこの補正予算自身がまだ通らない前に、そういうようなことをいたしましたことにつきまして、おわびを申し上げなければならないと同時に、今後專売その他で、先ほど申し上げましたような答が出れば、十億近くの予算の流用と申しますか、そういうものを今後の財源とにらみ合せてお認め願わなくてはならない問題が相当に残つておるわけであります。ただ当時の情勢から年末の労働攻勢の際に、国鉄の労組がどういう方向に動くかということは、私ども鉄道自体の問題のみならず、国家的に相当大きな問題でありまして、これがこの程度の話で解決できたということは、むしろやむを得ざる措置というふうにお認め願えるものと確信しておる次第であります。一応経過を御報告いたしました。
  39. 岡田五郎

    岡田(五)委員 私は決して年末手当を五千円やつたのが悪いとも申し上げておりませんので、その点は誤解のないようにお含みを願いたいのであります。私はむしろ国鉄従事員の給與が、勤務に対して必ずしも荷いとは思わないのであります。年末の五千円程度は当然やられるべきであると考える一人でございますが、運賃法の審議の際あるいは本年度予算の審議の際の気持と、年末手当をせられたときの気持に、多少の考え方のずれがありましたので、御質問を申し上げたのであります。今の御説明によりますと、予算審議あるいは運賃法の審議の際に考えたより以上に、今後従業員の能率の向上あるいは勤務成績の向上によつての節約をはかり、また今後の努力によつて増收をはかつて、これらの財源を発見したいというような意味合いの御説明のようでありました。この問題につきましては私了解いたしましたのでこの程度にいたしまして、次に問題を移したいと思うのであります。  まずお尋ね申し上げたいことは、最近国鉄の沿線に滯貨がどの程度あるのか。この辺を簡單でけつこうでございますから、数字をお示し願いたいと思うのであります。
  40. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 滯貨の数量は、一時二百二十万トン近くまでなつたのでありますが、この十一月になりましてから相当減つて参りまして、ただいま百九十五万トンであります。
  41. 岡田五郎

    岡田(五)委員 政府委員も御承知の通り、前々国会の六月二日に参議院と衆議院におきまして、国鉄輸送力の拡充、すなわち滯貨の一掃については、政府及び国鉄において、資材、従事員、予算その他について特段の措置を講ずるようにという決議案が、全会一致で通つたのであります。その当時滯貨はたしか二百万トンをちよつと越しておつたと思うのでありますが、最近の状況とほとんどかわらないのであります。その後運輸量はふえておるようでございますか。輸送量がふえるに応じて、さらに出荷が旺盛になつておるということで、この決議案に対して政府及び国鉄は、どういうような強力な施策を講ぜられたか、はなはだ疑問を持つて見送つて来た一人でございますが、その後相かわらず二百万トン前後が駅頭に帶貨として残されておるという、その間の事情を御説明願いたいと思います。ことに年間を通じて、十一月、十二月はますます出荷が旺盛になる時期であると考えるのでありますが、この間に処して、国鉄及び政府の覚悟、また対策をこの機会にお聞かせ願いたいと思います。
  42. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 昨年の挑戦動乱以降、非常な勢いをもつて輸送数量がふえて参りました。本年の初めから各方面、特に国会におかれましても、輸送力を増強する必要があるということを強力に推進くださいまして、それに対してできるだけの手を打てという御決議までいただいたのであります。今年の四、五、六月になつて、非常に要請がふえて参りまして、二百五十万トン近い滯貨を見た。これを切りくずすということにつきましては、まず第一に車両増備ということを考えなければならぬ。しかしこれもきよういつてあしたすぐ間に合うという性格のものでもありませんけれども、片方では貨車が捻出されるように運用の効率を上げるという、毎日の作業に重点を置きまして、できるだけ貨物をよけい運ぶという方向で、現場を指導して参つたのであります。片方、予算措置に関しましては、これもさらにまた皆さん方の御協力を得まして、何とか車両が必要なだけ、できるだけたくさんつくられるように、あるいは車両にマツチした施設もできますようにということで、予算を組んでいただいたわけであります。おかげをもちまして、本年度初めの予算では、三千五百両くらいしか貨車ができないのじやないかと考えておつたのでありますが、いろいろ御決議の結果等から考えまして、大体五千七百両近くもできそうなかつこうであります。すでに十一月末には三千七百両近くも、現実にでき上つた貨車が手に入ることになつております。その車が毎日働くかつこうで、先ほど申しましたように滯貨は百九十五万トンもございますけれども、毎日々々の輸送数量は、この春の毎日平均が四十万トン近くであつたのでありますが、昨今は四十一、二万トン、多いときは四十四万トン近くまで、毎日の数字が上つております。従つてこの調子で参りますと、年度初めに一応想定の数字といたしました一億六千万トンの輸送は、楽にとまでは申せませんが、大体可能なかつこうで年度を終るのではないかと考えております。年末を控えまして、さらにいろいろと輸送がふえて参ると思いますが、ただいまのところ滯貨がどんどんふえて、二百五十万トンになり、三百万トンになるというふうには考えていないのであります。二百四、五十万トン近くまでは、あいは年度末にふえて参るかもしれませんが、片方でさらに新しくでき上つて来る千五百両以上の車と、今後効率を上げる現場の努力で、何とかこれを切り拔け得るものと確信いたしておる次第であります。
  43. 岡田五郎

    岡田(五)委員 これは前々からの、私と政府及び国鉄首脳部との気持の相違でございますが、何回話しても同じことでありまして、ここでまたお話するのもむだに終るかもしれませんが、こう言つては何でありますが、私は国民の代表として、さらに強く政府及び国鉄の方に再度くどく申し上げるのであります。  滯貨の百九十五万トン、二百万トン、あるいは一時百六十万トンにもなつたことがあるのでありますが、この減つたときの滯貨に対する国鉄及び政府当局の感じが、非常に弱いと思うのであります。私から申し上げるまでもなく、沿線滯貨の荷主は、全国に分散いたしましたはなはだ散在的な荷主でありまして、組織的な機種を持つた荷主は、すなわち石炭とか、あるいは鉱石とか木材とかいうものは組織力を持つておりまして、あるいは陳情にあるいは請願その他の活動によつて、十分に意思の披瀝ができるのでありますが、全国駅頭にある滯貨の大部分の荷主は、散在した荷主でありまして、集中的にその実情を訴える機会と方法と、その力を欠いておるのであります。それが二百万トン——一日平均四十万トン運ぶとして、五日分なり六日分が駅頭にさらされておるのであります。しかも御承知のように最近ほとんどすべての荷物は、代金が着拂いであり、荷物を受取つた後において現金が支携われる。その支拂いもまた三箇月なり四箇月の手形をもつて支拂われる。年末を控えて金融は非常に梗塞してして来ておるのでありまして、ことにおそらくこれらの荷主は、中小企業的な荷主であると考えるのでありますが、かように駅頭に一週間なり十日置かれるという面において、荷主に與える経済上の打撃は、大きな問題であると考えるのであります。多少金額が違うかもしれませんが、トン五万円としても、二百万トンとすれば一千億円の滯貨が、国有鉄道の駅頭にさらされておるという現状なのでありまして、国鉄の首脳部としては、この二百万トン近くの滯貨を一掃することに目前の大目標を置いて、施策を講ずべきであると考えるのであります。ところが、これは言葉の声色をもつて心中を推測することははなはだ申訳ないのでありますが、どうも百万トン、二百万トンを割ると楽観説を唱えられるように、私には考えられるのであります。私が申すまでもなく、国有鉄道の使命はお客と荷物を運ぶことにあるのでありまして、駅頭に二百万トンの滯貨を置くこと自体は、国有鉄道の使命を完全に果してない、こういうことに極言しても私はさしつかえないと思うのであります。サービス第一主義を唱えておられるが、駅頭の滯貨を一掃し、旅客を円満に完全に迅速に運ぶことがサービス第一主義であつて、駅頭滯貨数百万トンをかかえて何のサービス第一主義ありや、こう極論をしたくなるのであります。ことに最近の出荷旺盛のために、聞くところによりますと、海運関係の沿岸航路は、すでに航船がむしろ不足勝ちなる状態にまで、海へ行くべき荷物は移つてしまつたとは言い切れませんが、移りつつあるのであります。今後の出荷旺盛は、それぞれ海運に陸上にとかぶさつて来る課題でありまして、今までのごとくあるいは海上輸送力の余裕ありとして、今後出荷旺盛の逃げ口は海運の方にあるであろうがごとき想像をもつて年末を迎えられることは、非常な間違いになるのじやないか、かように私は考えるのであります。年末の出荷旺盛期に、ことに輸送は流通機関といいますか、原料を工場に運び、製品を消費者に運ぶ重要場な経済活動の管である。この管をできるだけスムースにすることに、国鉄の施策の重点を置かるべきであると考えるのであります。ことに車両の増備でございますが、これは非常に皮肉になりますが、二十六年度当初予算には四千六百両組んであつたのでございますけれども、その当時の物価騰貴その他からいつて、三千数百両しか注文ができなかつた。このたびの補正予算によつて、五千七百両というわくをおとりになつておるようでございますが、このあと二千両の発注にしても、私の聞くところによりますと、車両工場にはすでに十二月からの仕事がなくなり、造船所と同じように——造船所も第七次造船の関係でとにかく船台はからつぽになつて、労働者は仕事がなくなるといつていろいろ騒いで、政治上の問題になつておりますが、車両工場においても十二月から仕事がなくなる、こういう状態になつておるのでありまして、いつ何時でも車をこしらえようと思えばこしらえられるように、とにかく手を明けて待たざるを得ない、待つておるという現状にあるのであります。このときにあたつて、沿線滯貨を一掃するになくてはならない車両の注文その他について、国鉄はどういうように考えておられるのか、補正予算はおそらく今明日うちに参議院を通過することを私たちは期待いたしておりますが、通過すると同時に、滯貨一掃のためにする車両発注というか、一日も早く車を保有すべく措置を講ぜられるつもりでおられるのかどうか。あるいは二百万トンそこそこの滯貨はもう普通だ、国有鉄道としては、とにかく沿線に滯貨のあることは、いつでも荷物が運べる状態で、これは金持ちがポケツトに数万円の金をいつてもいらなくても、始終ほうり込んでいるのと同じような、安易な気持でこの滯貨に臨まれるのか、この辺のところをひとつお聞かせ願いたいのでふります。ことに年末の滯貨について、非常に楽観的な見通しを持つておられるようでありますが、これは私はよほど注意を喚起いたしたいのであります。ことに北海道の滯貨のごときは、私はよくわかりませんが、今でも六十万トン近くの滯貨が、北海道に残されておると思うのであります。この機会に、さらにこの北海道の滯貨一掃のために、どういうような処置を講ぜられたかということをも、あわせ御説明を願いたいと思うのでございます。
  44. 天坊裕彦

    ○天坊説明員 私の言葉が少し足らながつたせいもございますが、いつも岡田委員にはおしかりを受けるのでございますが、私どもも本年は大体一億六千万トン運ぶ計画だから、一億六千万トンさえ運べばそれでいいのだ、今のお話のように、二百万トンも滯貨を持つておつて、それでいいんだというふうにはちつとも考えていないのであります。私どものサービスの理想は、今お話がございました通り、いつ何時どういう型の車の御請求があつても、それが即座にまわすことができるよな姿に持つて行きたいという気持は、決してなくしておるわけではないのであります。ただ現実の問題といたしまして、車が足りない、線路が足りない、あるいは貨車がふえて来て機関車か足りない、電気機関車か足りない、いろいろ不足ばかりのかつこうでありまして、いろいろと御援助を願つて、補正予算で工事経費として、私ども二百億近くも何とかしていただけないかというその答えが、やはり六十五億というふうなかつこうに押されざるを得ない日本の経済力と申しますか、そういう情勢なんであります。従つて決してふところ手でどうするというようなことではありません。とにかく追いかけて来る分が三日分というような程度のところで、どうしてもがまんをしていただかなくては、現在の段階としてはうまく行かない、こういうのが実情でございます。  北海道の滯貨のお話がございましたが、道内の輸送を合せまして、五十万トンから五十五万トン前後の滯貨の状態でございます。ただ北海道で特に問題になりますのは、北海道から本州向けの大体三十万トン近くの滯貨が残つておるという問題が、現実の大きな問題であろうと思うのであります。この問題に対しまして、結局は青函の航送の問題もございますが、それ以上に東北本線自身の輸送力の問題になつておるのでございます。最近の事情は、貨車だけではなくして、機関車の問題、あるいは單線でやつておるための輸送力、そういう線路から来る輸送力の行き詰まりという面も、相当大きな隘路をなしておるという点をひとつ御認識願いたいと存じます。  補正予算が通ればすぐどうするかというお話につきましては、私どもこの補正予算が通りますならば、もちろんさつそく御審議いただきました私どものそれぞれ当てにいたしておりまする費目に応じて、それぞれのできるだけの手は即座に打つて参りたいと思つておりますが、何分にも二百億近くも、あれもしたい、これもしたいといろいろ思つておつたことが、それだけに圧縮された内容、それに加えましてルース台風というようなもので相当な被害を受けておりまして、こういう飛び入りもございます。それらの関係を考慮構いたしましてできるだけバランスを得たかつこうで、輸送力が全体としてふえる方向に必要な措置を打つて参りたいと考えております。
  45. 岡田五郎

    岡田(五)委員 なおこの問題につきまして、私政府に、国鉄にお尋ね申し上げ、また私たちの所見を申し上げたいと思うのであります。非常に重要な問題でございますので、どうか国鉄及び政府におきましても、この国鉄の輸送力の拡充という問題につきまして、従来もそうであつただろうと思いますが、層一層重点を置いてお考えを願わなければならない、かように考えるのであります。電力とともに輸送力という問題は、日本産業の復興の根幹をなすものである、かようにわれわれは考えるのでありまして、この点、言葉が足りませんが、重ねて要望いたしまして、また次の国会におきまして、その後の政府及び国鉄の施策の実行の実績を拜見いたしました上で、また御鞭撻も申し上げ、御説明も申し上げ、また協力もいたしたい。かような意味をもちまして、私のこの問題に対する質問をこれで打ち切りたいと思います。
  46. 大澤嘉平治

    ○大澤委員長代理 これにて散会いたします。    午後三時三十七分散