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飯田委員 私は総裁にちよつとお尋ねしたいと思います。昨日の
委員会におきまして、
国鉄機構に関しまして大澤、
山崎両
委員より、それぞれ御
質問があ
つたのであります。
国鉄側の方の
答弁に対しまして、大体私は満足をしたのであります。しかし私がちよつとふに落ちぬ点があるのでありますが、これは総裁にお尋ねするというよりは、私どもの
委員会の方の
関係にもなりまするが、
委員会としましては、昨年の国勢調査の結果、四班にわかれておりましたるところの各
委員が帰りまして、そうして四箇所の管理局の設置が必要であるというように認めまして、おのおの答申をいたしました。その結果、
委員会を数度重ねまして、この四箇所だけはただちに増置してもらうということに一致いたしたわけであります。いわゆるそこに
委員会といたしましては決議が整うたわけであります。そこで私どもはそれに伴いまして、前総裁も御
承知のことであ
つたのでありまするから、もうただちにこれが実行に移さるべきものと
考えてお
つたのであります。昨日、
山崎委員の御
説明によりまして、私
もつまびらかにわかりましたが、
委員会が決議いたしましたその後の活動ぶりであります。聞くところによりますと、
運輸大臣にも交渉し、
運輸大臣と加賀山前総裁も対決し、それには自由党からも幹事長であるとか、政調会長であるとか、あるいは民主党としましても木下総務会長がそこに立会
つて、オブザーヴアーといたしましては代議士の方々も立会いの上で、ただちに実行に移すというかたい契約がそこに生じたということでありまして、まことにそれはけつこうなことであ
つたのであります。その点が私どもは一向わからなか
つた。昨日の
山崎委員でありましたか、大澤
委員でありましたか、これは各党の者が
承知しておるというような
お話があ
つたのでありますが、これは私どもは相談にはあずか
つていない。一向そのことはわからぬ。まことに熱心にや
つてもら
つたことはありがたいのでありますが、
お話のうちに四箇所だけはやろうときま
つて、りつぱなとりきめがここにでき得た。しかしながならこれを外部に発表をすべきものでないということに
なつたそうであります。外部に発表しない。すなわちこれを新聞社に知らせない、新聞記事にも載せない。こういうことに
なつたそうであります。このことは私は初耳であ
つたのであります。それはどういうゆえんで、これが
委員会にも諮り得ないか。外部にも少しも漏せないのか、全国で管理局を四箇所ばかり増置いたしましても、それでは国民が満足いたしません。各地方とも満足をいたしません。大体元ありましたるところの管理部の所在地は、どこでもこれは管理局の設置を要望しておるのであります。でありますから、これを全国的に一ぺんに広げれば、それは十箇所も十五箇所も必要でありまするけれども、今日の
国鉄の経済から申しましても、それができ得ないから、まずまず一回には四箇所するぞということで、四箇所のものだけが拍手をして、そうして臭いものにふたをするようなかつこうにして進めようとしたのか、どういうわけで前加賀山総裁が実行に移さなか
つたか、こういうことであります。そこで各政党の幹事長が立ち会
つておろうが、要望があろうが、あるいは政調会長の意向がどうであろうが、そんなことは問題でありません。私ども
委員会としますれば、そういう者が立ち会
つておるからやらぬぞということはないのであります。そういうことは
国鉄にしても、幹事長が来たからやらぬとか、政調会長が来たからこれは実行に移さぬということはない。
委員会なら
委員会、国
会議員なら国
会議員で判断せらるべきものであると思う。ところが各党の幹部の人が出て、そうしてここでかたい取引をしたということは、その間に熱心さというものが現われておることは実証されるのであります。しかしながら前加賀山総裁にして、何ゆえにそれを実行に移さなか
つたか、移すと言いながら、なぜに移さなか
つたかというところに、私らは疑問があるのであります。そこで私の想像が当らぬかもしれませんが、むろん
国鉄といたしましては、この四箇所も必要でありましよう。必要でありましようが、地理的にも経済的にも、現在も将来におきましても、この場所はこの次は必要である。この次はどこが必要であるということは、われわれも一応当
つておりまするが、
国鉄は一層よくおわかりであることは当然である。そこで前総裁としては、四箇所も必要であるが、この以外にこれ以上まだ必要なところがある。この四箇所を第一次の計画に入れるとすれば、まだまだこれより急ぐところがある。
国鉄から見ても、国民から見ても、地方的に見ても、四箇所よりも
もつと必要なところがあるというようなお
考えがあ
つたのではないか。それが今言う
通り、
委員会の決議が四箇所にきまりましたから、そこでいくらか何か別の
考えを起されたのではないかというような想像もするのであります。年々四班にわかれまして、われわれの
委員が向
つております。私も長くやらせてもら
つておりますので、大体全国を一応歩かせていただいておりますので、ここには必要であるというところは見てと
つております。いわんや今申します
通り、
国鉄総裁といたしましては、十分そこは御
承知のことであるから、あるいはそういう点もあ
つたのはないか。また一面経済のこともあります。
国鉄は
赤字に重ねるに
赤字を出しまして、そうして年々歳々
運賃の
値上げを要求することにな
つておるのでありまするから、おそらく四箇所増置しますれば、
経費もかかりますし、いろいろな
関係があ
つたには違いありませんが、それがあるとすれば、前総表にしましても、私はよく人柄は存じており、人格者があります。いかにもりつぱな人であります。それが政党に囲まれて、強要せられて、無理に引受けなければならぬことはないと思う。何かがそこにあ
つたのではないかと私は
考えるのであります。そこで新総裁に私がお尋ねしたいのはそこであります。四箇所も必要でありましようが、それより以上に必要なところも私は全国にはあると思いまするが、その点昨日の御
答弁におきましては、よく調査もし、詮議もして善処したい、こういう御
答弁でありまして、非常に私は心強く存じておるのでありまするが、その御調査あるいは御
考慮、御詮議というのは、今一応ここにわれわれが強く希望いたしておりますところの、四箇所にきま
つての御調査という御
答弁でありましようか。あるいはまた全国的に見て御調査をせられるのでありましようか。ただいま畠山
委員からもいろいろ御注文がありましたが、それはこれを野放しにしますと、三十箇所も四十箇所も希望が出て来ましようが、そうはできません。実際にはここも必要だというお見通しがつきまするならば、四箇所だけでなくて、ほかの場所も四箇所の中に入れますとか、あるいはこの四箇所なら四箇所ときま
つたところを二箇所にして、ほかの二箇所を加えるというようなお
考えがありますかどうか。その今後調査、御詮議、御
考慮というのは、どういうところにあられるのか、その点も私はお伺いしたいのであります。ほかにもありまするけれども、その点を私はお伺いいたしておきます。
それからこの問題について
委員会としては、どういう処置をとるのか、これは私深く
考えておりますので、本日は
委員長で代理でありまするが、
委員長の——むろんわれわれが決議をいたしましたるところの決議自体にも責任はあります。われわれにも責任があります。決議というものは、どの
委員会でもありましよう。また本
会議におきましても決議はありますが、その決議をよろしいとのんだ
国鉄総裁、あるいは大臣もよかろうとしたものが、うやむやにな
つてしま
つて、黙殺しておるということは、
委員会の決議というものはそんなものであるのか、また
国鉄総裁も
運輸大臣もやろうとい
つたものが、昨日の
質問まで何ら話がなくて、ここにまさに一年を過しております。一年を越した今日においても何もないということは、
委員会は決議のしつぱなしである。また総裁は総裁でしつぱなしでいいか、また総裁と
運輸大臣とがりつぱに取引をしていてもそのままでいいのか、こういうことになるのであります。前総裁より新総裁はむろん万事お引継ぎにな
つておりましようから、そういうことは知らなか
つたと申されることはないと思うのでありますが、これは私らの方でもありますが、一体
委員長——
委員長代理でありますが、これはどう思われるのですか。これまで決議で進んでお
つたものがうやむやで、そうして
委員会といたしましては、管理局を要望する地方の
関係者にここ来てもらいまして、おのおの参考としてよく
意見を聞いた。聞いた結果、必要であればや
つてやろうというように
委員会がな
つてしまう。そうしますと、その
委員会としてどうするかということを心配するのであるが、一体
委員長としてはどうお
考えになるか、この点は
委員長代理にお尋ねしたい。
それからもう一点は、先ほど
岡田委員より、
日本の経済は将来とも容易でない。なかなか将来も安定しないというような
お話があ
つて、
国鉄も大いに勉強してくれということで、
委員会も同感であろうという
お話があ
つたのでありますが、これは皆同感でありましよう。しかし私も
日本の経済は容易でないと
思つておりますが、自由党はそうではない。大蔵大臣の話を聞いておりますと、もう現在安定してしま
つているというような
お話でありますが、私の
考えはしばらく安定しないと
考えております。しかし
国鉄も大いに勉強していただきたいという点は同感であります。以上私の申したことについて御
答弁をいただきたいと思います。