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1949-11-18 第6回国会 衆議院 観光事業振興方策樹立特別委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月十八日(金曜日)     午後一時三十四分開議  出席委員    委員長 栗山長次郎君    理事 今村 忠助君 理事 河野 謙三君    理事 畠山 鶴吉君 理事 久保田鶴松君    理事 高橋清治郎君 理事 柄澤登志子君    理事 山本 利壽君    高倉 定助君       岡西 明貞君    風間 啓吉君       高木吉之助君    高田 弥市君       塚原 俊郎君    松永 佛骨君       藤田 義光君    増田 連也君       永井 要造君     ————————————— 本日の会議に付した事件  連合審査会開会に関する件  国際観光ホテル整備法案に関する件     —————————————
  2. 栗山長次郎

    栗山委員長 ただいまから会議を開きます。  まずお諮りいたしますが、国際観光ホテル整備法案に関して、地方行政委員会及び厚生委員会その他の委員会から——まだ正式の申出ありませんが、関係委員会からこれについて連合審査を要望して参つております。この申出を受諾するのに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 栗山長次郎

    栗山委員長 御異議ないと認めまして、そのように決定いたします。従つて連合審査会の日時でありますが、これは各関係委員長とも協議いたした上、公報をもつてお知らせすることにいたします。     —————————————
  4. 栗山長次郎

    栗山委員長 かねて御審議をいただいております国際観光ホテル整備法案につき、その後の懇談会における御研究の結果、同時にまた関係常任委員会の非公式の御意向等をも参酌して、二、三案の修正をいたした方がよかろうと考えられるところがございますので、その点についてお諮りをいたします。今まで配付申し上げております案の第七條の、登録税及び家屋税の減免という見出しのところであります。その第一項には、登録税免除するというのがございます。この登録税は国税でありまして、この免除につきましては、大蔵省及び大蔵委員会として、非公式ではありますが、税の体系上なかなか困難な問題であるから、再考してほしいという意味意見の申出がございました。そこでお諮りいたしますのは、第七條の一項にあります登録税免除するという項全体を削つて、結果としては登録税免除はこの法案の中から除く、かようにいたしたく存じますが、いかがでございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 栗山長次郎

    栗山委員長 御異議ないと認めまして、第七條第一項は削除決定いたしました。  次には第八條をごらんいただきたいのでありますが、第八條規定は、輸入税の全部または一部を免除することを目的とする條項であります。一項、二項ともその関係事項でありますが、これもただいま第七條第一項の削除理由として申し上げました通りの理由と事情により、削除いたした方がよろしいと考えるのでありますが、御意見を承ります。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 栗山長次郎

    栗山委員長 御異議なきものと認めまして、そのように決定をいたします。  従いまして第七條第一項並びに第八條全部に関連のあるその他の條項は、自然に整理をせられなければなりません。その整理についてはおまかせがいただけますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 栗山長次郎

    栗山委員長 それでにさように御決定のものと心得ます。  次にお諮りいたしますのは、二十三條のホテル審議会構成についてでございますが、一、二、三、四とございます中の、四のところに現在では「関係官庁官吏」その下の方にただ三人と書いてございます。これにつきましては、その後いろいろと研究を進めました結果、官庁の名前を明示することがよろしいという意向が強いようでありますので、第四のところを運輸省厚生省及び建設省官吏各一人かように改めたく存じますが、御意見がございますれば、御意見を承りたく存じます。ございませんければ、御承認を願いたく存じます。
  8. 畠山鶴吉

    畠山委員 これは運輸、建設、厚生三つですが、通産省はどうでしようか。現在外国人ホテルの経営の任に当つているようですが、これらの点は、委員長の今まで聞いたところでは、入れなくともさしつかえございませんか。
  9. 栗山長次郎

    栗山委員長 私の存じておりまする限りにおきましては、通産省は現在国営で管理しております諸ホテルバイヤー宿泊ホテルでありますが、これはやがて民間拂下げをなすという意向が強いようであります。そうしますると、その国営ホテルというものが、通産省の所管でなくなるときが近いのではないか、かように考える次第でございます。  それから別表のところでございますが、別表第二、これは先ほど御了承を得ております整理事項の中に入つておるのでございます——速記をやめて。     〔速記中止
  10. 栗山長次郎

    栗山委員長 速記を始めて——それではお諮りいたします。現在のプリントの第二十三條のうちに含まれる審議会構成要素及び割当について、一のホテル業を営む者を代表すると認められる者三人、これを削除いたしまして、以下項は順上げにして、新たなる一、二、三の三つの号のうち一名ずつを増加し、最後の新たに三となるところには、運輸省厚生省建設省及び通産省官吏各一人、かようにいたしますことに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 栗山長次郎

    栗山委員長 御意見を承つた方がよいと思いますが、私の気づきを申さしていただきますならば、学識経験者が三人になるということはいかがかと思う点が一つあります。また十名としてございますが、必ずしも十名でなくてもよろしいのでありまして、むしろ奇数の方が今までの立て方でありますから、全員を九名として、新たに第一号になります学識経験者を二人とするという案も考え得るかと存じます。ひとつ御検討を願います。
  12. 今村忠助

    今村(忠)委員 その内容を具体的にお聞きしたいのですが、どういうわけで、三だと都合が悪くて、二だと都合がよいという、よりどころはどういうところですか。
  13. 栗山長次郎

    栗山委員長 それは観光事業振興でありますが、観光事業に関して学識経験のある者と、はつきり認め得る対象が比較的少いのであります。しかし観光機関代表して、その振興のために、名実とも経験を積み、識見を広めた方は、わが国にも相当あるのでございます。この学識経験者につきましては、ある筋からも質問がありました。日本にはたしてそういう人があるのか。私はあるにはあると答えたのでありますが、実際問題としては、むしろ次の号に属する人たちの方が、目的を達成するのには、條件を余分に備えた人が多いのではないかと考えられます。
  14. 今村忠助

    今村(忠)委員 この審議会を設ける大きな一つ意味は、運輸大臣の監督を受けるので、従つて官庁的な色彩の濃くならぬ意味において、民間のこの方面指揮者あるいは経験者というか、ここには観光事業機関代表するとなつておりますが、そういう人を求めるというように、審議会の本質上考えられるような気がするんですね。従つて今言う関係官庁の数がふえて、他の方が経ると、その比例というか、力のぐあいが、審議会をつくる意味と、多少かけ離れて行くきらいがあるような気がするんです。学識経験のある適当なる人を得られぬということも、われわれうなづけるのですが、数字の上ではやはり三、三、四くらいにして、比例をとる方がいいのではないでしようか。官庁の方が四となつて多くなつて来ると、強いような感じがするんですが、どうでしよう。
  15. 栗山長次郎

    栗山委員長 ただいまの今村さんの御意見に対して、ひとつ御意見を御交換願います。どちらがよろしいでしようかな、皆さんの御決定によつて……
  16. 畠山鶴吉

    畠山委員 この学識経験者と、それから観光事業機関代表すると認められる者ということは、どれだけの限界があるか、非常に判断に苦しむのではないかと思います。今今村さんの御意見を総合すると、一、二という問題を省いて、これを一にして、五という数字にしたらむしろいいんではないかと思います。
  17. 河野謙三

    河野(謙)委員 今今村さんのおつしやつた懸念は、多分にあると思います。それをカバーする意味から行けば、むしろホテル業に関し学識経験のある者をふやすことがいいと思います。原案の第一のホテル業を営む者代表を削るということに、関係方面からの意見もあつて削るのであつて、本委員会の趣旨はどこまでも関係業者代表を出うということで、みんなそこに気持があると思うのです。そうすれば、この一を削つた以上は、削つただけてなく、削つたかわりに、やはり民間業者をどこかへ入れるということ、そうすると第二のホテル業に関し学識経験というものには、いずれかつてホテル業をやつて隠居したとか、または他の業に転じたというのが大部分みな入ると思います。二をふやすことによつて、一を削つたことが補足できると思います。そういう意味から二をふやす方がいいのではないかと思います。  もう一つは、私ちよつと伺いたいのですが、ホテル業に関し学識経験というのは、現在ホテルをやつておる人はいけないというふうに解釈されておるのではないかと思うのですが、私は広義に解釈して、ホテル業をやつてつても、やつておる人がすなわち学識経験者であるから、そういう意味で、私はホテル業を現にやつておる人を入れることが可能であるかどうか、それができれば、一を削つたことによつて全部二に入れることができると思うのですが、そこらの見解はどうですか。
  18. 栗山長次郎

    栗山委員長 速記をとめて……     〔速記中止
  19. 栗山長次郎

    栗山委員長 速記をとつてください。先ほど御審議をいただきました第二十三條の構成要素及び員数でありますが、そのプリントにあります二、三、四の各号の下の員数を順次三人、三人、四人と改めるのに御異議はございませんか。
  20. 柄澤登志子

    柄澤委員 私はたいへんおそく参りましてなんですが、運輸省ホテル審議会を置いて、その内容構成をきめておいでになるのでございますけれども、これは各省設置法の中で、こういう審議会なんかはきめておつたのでございます。ここでこういうことをきめますことは、法律構成する立場から申しますと、どういうことになりましようかと思うのですが、その点委員長の御見解を聞きたいと思います。
  21. 栗山長次郎

    栗山委員長 ただいまの御発言に対してでありますが、各省設置法、それによる審議会と、このホテル審議会とは、まつたく別個のものでありまして、この法あるがゆえに初めて必要となるホテル審議会でありますから、この法の内容としてこれを規定いたしますことには、さしつかえないと考えます。
  22. 柄澤登志子

    柄澤委員 この法によつて新しくきめることでございますが、これは法規その他にも当然関連して来るのでございまして、運輸省につくる審議会内容を、当委員会でこういうふうにきめることができるかどうかという点でございますが……
  23. 栗山長次郎

    栗山委員長 これはできるのでございます。
  24. 柄澤登志子

    柄澤委員 どういうことになるのでございますか。
  25. 栗山長次郎

    栗山委員長 できますのでございます。
  26. 柄澤登志子

    柄澤委員 実際に施行する場合には……
  27. 栗山長次郎

    栗山委員長 実際に施行する場合には、ホテル業外貨獲得目的にかなうのでホテルに関しての特別な立法を企てんとするものでありまして、とりもなおさず特別法でございますから、一艇法の規定とは別個に成立せしめ得て、施行することができるものと心得るのであります。
  28. 柄澤登志子

    柄澤委員 そういたしますと、ここできまりましたことは、運輸省の中でも必ず実行しなければならない、運輸省の既定の法律の中に、新しくこの法が絶対の権限をもつてそこに加わつて行くのでございますか。特別法というのは、そういう権限を持つておるのでございますか。私は実は運輸委員をやつておるものでございますから、審議会の問題につきまして相当に——当時運輸省設置法案のときに、審議会権限内容につきまして討論がかわされたわけでございます。ですから運輸委員会にも諮らず、一方的にこちらの委員会でこういう法案——これは委員会提出になるか、あるいは議員の提出になるかはまだ決定されておらないと思いますが、そういうふうにきめましても、それが具体的にどう実施されるかという点で、伺つたわけでございます。
  29. 栗山長次郎

    栗山委員長 運輸省全体に関係を持つ審議会ではございませんで、ホテルだけに関係を持つホテル審議会でありますから、特別法によつて根拠を得て実施し得ると考えております。
  30. 柄澤登志子

    柄澤委員 委員長の御見解は承知いたしましたが、私の意見はまた別にいたします
  31. 栗山長次郎

    栗山委員長 いま一件お諮りいたしますが、さき委員会におきましてこの要綱がまとまりました場合、本委員会委員会提出にするという御承認を得ておりますが、これについては、ただいまのようなお話もありましたので、重ねてお諮りいたしておきます。すなわちこの法案が所要の手続を経、冒頭にお諮りをいたして御承認を得ました連合審議会等を経まして、この委員会で可決をせられましたならば、委員会提出といたしますことについて、御意見を求めます。
  32. 柄澤登志子

    柄澤委員 委員会としてお出しになることについて、意見を申し上げたいと思います。実は私ども共産党といたしましては、完全に講和が結ばれまして、そして日本自主性が確立されました場合に、観光事業として行われます場合には、私どもこれには賛成します。しかしただいまのところでは、まだ講和の促進も、掛声ばかりはございますけれども、私どもの希望するような全面的講和ということは、なかなかむずかしいような状態にもございまして、いろいろな困難があR、また貿易にしても、政府が樹立いたしました貿易の結果が今日どのようになつているかと申しますれば、決して今の場合、日本の国のプラスにはなつておらぬというのが、実情だと思うのでございます。従いましてこの外貨獲得ということは、当然国としては考えられなければならないのでございますが、敗戰後の今日の日本状況におきましては、資金その他の——吉田内閣の方針によつて中小企業がつぶれ、一般の国民の生活は困りまして、六・三制の学校もつくれない、あるいは被災者やその他は家もつくれないというような状況のときに、外貨獲得目的として、ホテル方面に特別な融資の配慮とか、そういうことをすることは、私どもとしては社会的に考えなければならないという建前から、実は党としては反対でございます。しかし一応樹立されました以上は、この法案がやはり全国民立場から審議されなければならないというので、私も党から理事として参加しているわけでございます。従いましてどうか当委員会としては、委員会提出というものではなく、ぜひ御賛成委員提出という形で、この法案国会に出されるように希望するわけでございます。
  33. 栗山長次郎

    栗山委員長 ただいまの御意見でありますが、国会法もありますし、いろいろな手続の慣例もございますので、これは最終の決定をいたしますときに、いずれにするかを採決によつてきめたいと存じます。ただいまの方向としては、さき委員会で一応のお申合せができましたように、委員会提出にするつもりであるという説明をすることを、お認めおき願いとうございます。     〔「賛成賛成」と呼ぶ者あり〕
  34. 栗山長次郎

    栗山委員長 御異議ないものと認めます。  それでは本日はこれで散会いたします。     午後一時五分散会