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1949-09-17 第5回国会 参議院 厚生委員会 閉会後第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十四年九月十七日(土曜日) 午前十時三十一分
開会
————————————— 本日の会議に付した
事件
○
社会保障制度
に関する
調査
の件 (
社会事業團体
及び
共同募金
に関す る件) ○小
委員会設置
の件 ○
議員派遣要求
の件 —————————————
塚本重藏
1
○
委員長
(
塚本重藏
君) これより
委員会
を
開会
いたします。本日は
社会保障制度
の一環としての
公共扶助
の
問題等
に
関連
し、又來月から
共同募金
が始まりまする
関係等
から、この際
社会事業全般
に
亘つて
の
整備充実
というようなことも、非常に重要さを加えて來たと
考え
られるのでありまして、
委員会
といたしましても、それに善処して行かなければならんと
考え
られますので、今日はその
社会事業
の
全般
に
亘つて一つ現況
の
報告
、並びに
厚生当局
の腹案とい
つた
ようなものを先ずお伺いしたいと思います。
山下義信
2
○
山下義信
君
当局
の御
説明
の前に、
只今委員長
から
開会
の
趣旨
につきまして詳細なお
言葉
があ
つた
んでありますが、こちらの方から具体的に伺いたいことが先にあるのですが、御質疑をお許し下さい。
塚本重藏
3
○
委員長
(
塚本重藏
君) 御
異議
がございませんね。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
山下義信
4
○
山下義信
君 本日伺いたいと思いまする
趣旨
は、
只今委員長
の述べましたことに大体は狙いがあるのでございますが、特に
大臣
の御出席を得て質疑いたしたいと存じまする
理由
は、両三日前に
読賣新聞
に掲載されてありました、
フラナガン神父
の
記念事業
としての「
愛兒
の家」
建設運動
のために
厖大
な
物資
が一部
社会事業團体
に、特別の
理由
によ
つて拂下げ
の
斡旋
がせられ、その
処分
につきまして非常に問題が
発生
をいたし、
東京経済調査廳
の
調査
するところと相成
つて事柄
が、十三日
東京経済調査廳
から
内容
の大体が発表せられまして、
読賣新聞
に掲載せられた次第でございます。恐らくこのことは言うまでもなく有力な
一流新聞
の
記事
でもありまするし、
厚生省当局
には直ちに御
覽相成なつ
たろうと思う。私共は
新聞
の
記事
によ
つて
承知
したのでありまするが、併しながら
監督官廳
としては今日までこの
事柄
は十分御
承知
に相成
つて
おるであろうと思います。つきましては、幸いに
厚生委員会
が昨日、今日連日
開会
されております。この
機会
に
本件
に関しまして、以下私の伺いたいと申
上げ
ますような要点を明白にして預けまするような御
説明
を一應得たいと思います。 これは実は本年の二月に岡山の
厚生館事件
というものがございまして、その
社会事業施設
に非常に問題が
発生
いたしましたのを皮切りといたしまして、全
國各地
の
公私社会事業施設
に関しまする
不正事件
が続々として
社会
に報道せられるというような情勢に相成りましたので、これは実に
社会事業関係
にとりましては痛手でございまして、何とかこれはいたさなければならん。そこで
監督官廳
としても十分これらに対して手を盡くして頂きたいということを、第五
國会
の当
委員会
におきまして、私共要望いたしたんであります。当時の政務次官は亘君であ
つた
と思いますが、
承知
いたしました。
厚生省
では直ちにそれに鋭意努力するところの何らかの
方法
を講ずることにいたしますというところの言質がありまして、速記にも残
つて
おるのでありますが、十分この
方面
の
監督
を嚴にするところの約束を当
委員会
として、して頂いたのであります。我々は
新聞記事
に載
つた
からとい
つて
それを直ぐにおつかけて取り
上げ
、追及するというような態度は嚴に愼しむべきであると存ずるのでありまするが、この
社会事業関係
の綱紀の粛正、経営の
監督指導
ということは十分にこれをいたしませんというと、
全般
の
社会事業
に非常に悪影響を來しまするので、常に私共は單に
施設
の問題だけではなくいたしまして、それらに非常に多くの
関連
を持
つて
おりまする
中央團体
などの
在り方
などにつきましても、当
委員会
は常に深い関心を持
つて
その対策につきましては留意しつつありまするところでございます。たまたま今回の問題は
施設
でなくいたしまして、いわゆる
社会事業團体
、いわゆる中央的な
社会事業團体
、若しくはそうい
つた
ような性格のありまする各種の
ものども
に
関連
をいたしますることが
発生
をいたしたのであります。こういうことのないように実はかねてから我々警告もし、
注意
もいたしてお
つたの
でございますが、この
記事
を見まして大いに
痛心憂慮
をいたすものでございます。果してどういう
内容
でありますか、これから御
説明
を伺わねばそのことが明瞭ではありませんが、一
應新聞紙
に現われたところを見まするというと、誠に心配に堪えないように思うのでございます。つきましては、大体の
当局
の御
説明
を伺うのでございますが、
只今
申
上げ
ましたように、私の以下指摘いたしまする
諸点
につきまして、それらの明白になりますような御
説明
を煩わしたいと思う。 第一点といたしましては、
本件
に関して
厚生省
はどの
程度
に
関係
をしたのであるか。それらの
厖大
な
物資
の
斡旋
について何程の
斡旋
をしたのであるか。どの
程度介在
、関與しているのであるかということを明白に願いたいのであります。又
記事
の中に現われている、いわゆるそれらの何と申しますか、悪い
言葉
でいうと、こういう結果に
なつ
たということは
一つ
の
利権運動
に類するのでありますが、さような
斡旋
に某
大臣
の
祕書
がこのことに深い
関係
を持
つて
いると出ておりますが、某
大臣
の
祕書
とは誰でありますか、これを明白に願いたい。それは現
厚生大臣
に累を及ぼしてはならんという私の老婆心でもありますから、この
機会
に明白に願いたい。それからこれらの
物資
を
斡旋
をして、
マル公
で
見積つて
六千万円というようなものを二千万円そこそこで拂い下げるとい
つた
ような、
差額
四千万円でありますから、非常な
利益
が出るという
厖大
な
物資
を拂い下げて、以下それらの
物資
が
如何
に処理されつつあるかという、途中の
経過
についてどれだけの
注意
が拂われてあ
つた
かということであります。 それから次は
決算報告
が
厚生省
に出ている、それを
関係事務官
が
調査
いたしたのか、認定いたしたのか、どうな
つたの
か存じませんけれども、
当局
は
決算報告
というものをどういうふうに査定、
調査
をいたしたか、審査をいたしたかということであります。 それから
一体金
はどう
なつ
たか、結局
最後
の金はどう
なつ
たか、
只今
本
委員
の手許に届けられました一部の
調査資料
によりますというと、現在その金は販賣を委託した
百貨店
が持
つて
いるというようなことが、
只今
私共一瞥いたしただけで詳細は分りませんが、こういうようなことに
なつ
ている、でありますが、
一体
そういうところに金がいつまでもあ
つて
いいのかどうか、又それらの金の使用については
厚生当局
の
指示
を待
つて
いるんだということを
関係者
が言
つて
いるようでありますが、いつ
指示
をするつもりであるか、金の使途についてはどういう
指示
をする
考え
であるかというようなことを明らかにして頂きたい。且つこういうような
事業
、
フラナガン神父來訪
を
記念
して「
愛兒
の家」の
建設
、そういう
社会事業
を
一つ
やろうというような
計画
をどういう
理由
でこの
七つ
の
團体
にその
仕事
をやらせることにしたか、
七つ
の
團体
を選定した
理由如何
、又今後この問題について
如何
なる
処置
をする
考え
であるか、
只今
までの
当局
が
調査
せられた段階においてはこれは正しい
処分
であ
つた
、ちつとも不正はないと認めるか、或いは又
不祥事件
である、面白くない
事件
である、よろしくない、たとえ不正ではなくてもこれは適当でなか
つた
と認めるか、適当であ
つた
と認めるか、不適当であ
つた
と
考え
るか。その点について
当局
の所見を若し
調査
が済んでおれば明らかにして頂きたい。若しこれらの
團体
のかような
処分方法
、かようなやり方というものが不適当であ
つた
とすれば
如何
なる
処分
をする
考え
であるか、又
処置
をする
考え
であるか、それに
関連
いたしまして、現在の
一体社会事業法
が生きていると
考え
ているか、これは全く空文、
法律
の活動はないと
考え
ているかどうか。若し現在の
社会事業法
が生きているとするならば、こういう不当な
行爲
をした者に対する
処分
は
社会事業法
の第七條にはつきりと決めてある筈であるのでありますから、
事件
の
如何
によりましては、当然適用すべき
処分方法
の
法律
は明らかであると
考え
ますが、
当局
はどう
考え
るか、これら
事件
の
眞相
と、
只今
申
上げ
ました
諸点
が明白に相成るような御
説明
を得たいと存ずる次第であります。
林讓治
5
○
國務大臣
(
林讓治
君)
只今山下委員
のおつしやいましたように、
新聞
に出ている
フラナガン神父
の
問題等
につきましては、誠にこういう問題の起きましたことは遺憾に
考え
ております。つきましては、この詳細の
事柄
につきまして、一應
局長
より大体
説明
をさせることにいたしまして、尚その他の問題は後刻私共の
責任
ある
お答え
をいたしたいと思いますので、さよう御
了承
を願いたいと思います。
木村忠二郎
6
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
只今
の御
質問
に対しまして一應
経過
を申
上げ
まして、それから御
質問
の各点につきまして、分
つて
おりまする点を申
上げ
たいと思います。 この
事件
につきましては、
厚生省
が
関係
いたしましたのは中途からでございまして、最初からの
経過
を私共のところに出ておりまする
報告
によりまして見ますると、
昭和
二十二年の初めに
日本キリスト教團社会部
というものが
兒童援護事業
として「愛の家」の
建設
ということを
考え
まして、
全日本キリスト教社会事業連盟
というものと協力いたしまして、これが
実現
の企図をいたして、その
建設資金
をいろいろと考慮いたしてお
つた
ということがあ
つた
そうでございます。それからその以前に法華宗から分離いたしましたところの本
門佛立宗
が経営いたしておりますところの
兒童援護施設
の
京都積慶園
の拡張と、
各地
の
家事相談所
の増設のための
資金
につきまして、いろいろと考慮いたしておるその際に、本
門佛立宗
の
宗務総長
の
田中日晨
という方が、その信徒の
関係
から
閉鎖機関
に係る
公益営團
に保有いたしておりますところの
物資
のうち一部が、或いは
社会事業
のためにならば放出せられるかも知れないということの情報を得た、それでこれを本
門佛立宗
では簡單に出ないであろうが、
キリスト教團関係
ならば、或いは出易いのじやないかというような考慮からであ
つた
というふうに聞いておりますが、ここで先程申しましたところの
フラナガン神父
の
記念
の「愛の家」の
建設運動
というものと協力いたしまして、そうしてその費用を捻出いたしまするために、
只今
の
閉鎖機関
で持
つて
おりましたところの
物資
の一部を
拂下
を受けまして、そうして
バザー
を開きまして、その
利益
を以てこの
資金
に充てたいということで以てその
拂下
の放出を
申請
をすることにしまして、
田邊武雄
という者にその
申請
の
事務
を委託したそうでございます。これを
関係方面
にいろいろ手続きをいたしまして、又
閉鎖機関
の
整理委員会
というような
方面
に
申請
をいたしたりなどいたしてお
つたの
ですが、これは相当暇がかかりまして、
昭和
二十三年の春になりまして、これが放出されそうな
状況
に
なつ
たというのでございます。その際にこれに対しまして、
関係方面
におきましては原則としてこれを認める、その
バザー
を
百貨店
においていたさせ、これにつきまして、
百貨店
に対しましては
商工省繊維局
の
責任
におきまして、
割当証明書等
を発行してやる、
拂下價格
は
物價廳
の
指示
によるべきである。それからこの
バザー
によりまして、
百貨店
から
寄付
を受くべき
團体
は、
全日本キリスト教社会事業連盟
、
横須賀キリスト教協力会
、その
二つ
に選定することは適当でないから、更にそれ以外に適当な
團体
を選定するようにというような話がございましたそうであります。そうして尚
繊維局
とこの
関係者
がそのときに相談いたしました上で、
百貨店
は大阪の大丸、
東京
の白木屋、それからもう
一つ横須賀
の
関係方面
で
指示
して
貰つた百貨店
、こういうことにしたい、それから
受益團体
には日本赤十字社と
文部省
と
厚生省
が
推薦
する
團体
を加える、こういうことにして
関係方面
の承認を得た。ここではじめて
厚生省
がこれに
関係
を持つことにな
つたの
であります。ここまでの
経過
につきましては、
厚生省
は何らこれに関與いたしておりません。そこで
厚生省
といたしましては、これに対してどういう
團体
を充てるかということにつきましては、その
金額
からいたしまして、それ程大きなものはできない。而もそれぞれ何か具体的に
事業
を以てやるということにいたします
関係
上、
厚生省
といたしましては、
全日本民生委員連盟
、それから
日本社会事業協会
、この
二つ
を
推薦
いたしました。尚
文部省
から
推薦
いたしましたものが本
門佛立宗社会事業連盟
ということにな
つたの
でありますが、
文部省推薦
の
事情
につきましては、私共の方はよく存じませんが、
当局
といたしましては、全
國的團体
でありますところの
社会事業協会
、
全日本民生委員連盟
、この
二つ
を
推薦
した次第であります。
推薦
いたしましたと申しましても、これは私の方といたしましては、この
二つ
の
團体
はこういうような
バザー
から
利益金
の
寄付
を受けるに適当であるという
証明
をいたした次第であります。これによりまして、
関係
七
團体
が
協議会
を作りまして、この
協議会
によりまして
物資
の
拂下げ
の
申請
をやり、
物資
は
関係
の
百貨店
に引渡されて、その
百貨店
におきましては、二十三年十一月の下旬から十二月の上旬にかけまして、一週間乃至十日間
バザー
を開きました。この
バザー
は当然
荷受け機関
でありますところの
百貨店
の
責任
においてやられ、これにつきましては
関係團体
は何ら関與しない。
関係團体
はその賣
上げ金額
の中から、所要の
経費
を引いた純益を
寄付
として受けるということに、
関係方面
からも
指示
もございました。又
社会事業團体
がこういうふうな賣買に直接関與することは適当でないということから、
バザー
には関與しないで
寄付
を受けるという
條件
に
なつ
ておりましたので、そういうことにいたしたわけであります。そこでこの
バザー
が極めて成績が不良でございまして、賣
上金
が
予定
の六千三百六十万円のものが二千三百二十万円しか賣
上げ
がなか
つたの
であります。これはどういうわけかと申しますと、荷受いたしました品物の中で物が適当でない、
百貨店
では賣れないような物、それから
時候外れ
の物であ
つて
、そのとき賣れなか
つた
物、或いは実用的でないとい
つた
ような物が入
つて
おりました。それが相当多数に入
つて
おりました
関係
上、これはどうも
百貨店
の
バザー
では賣れないということにな
つたの
であります。そこでその
百貨店
におきましては、
関係方面
と協議したのでありますが、これは恐らく
物資
の方の
関係
と思いますが、これと協議いたしました上で、極力これを賣却整理するということにしまして、引続きその
仕事
を
田邊
という人に委任いたしました。それから
田邊
氏におきましては、その後これをいろいろの手続をいたしまして賣却いたしました。そうして結局現在におきましては、賣上
金額
が合計四千六百八十万円ばかりに
なつ
ております。その中で
バザー
で賣
上げ
ましたものは二千三百二十七万円、
残品
賣上二千三百五十三万円ということになりまして、その中で
閉鎖機関
に拂いましたものが二千四十三万円、
百貨店
の諸
経費
というものが七百三十万円、その残りをどういうふうに
処分
するかということになるのであります。そこで問題になりましたのは、
百貨店
で賣れなか
つた
残品
の賣上の点でありますが、この
残品
の賣上を
全権委任
を受けました
田邊
氏が他に委託しました。これを販賣いたしました際に、その委託をした額より高く賣れまして、その
差額
をその間に入りました者が取
つた
かも知れないというような点が問題に
なつ
ております。それにつきましては、我々の方におきましては全然分りませんし、その
関係
しましたところの
社会事業團体
は関知する以前の問題でありまして、この点につきましてはどういうふうに
なつ
ておりますかということは、
目下関係方面
といいますか、取調の
方面
におきまして
調査
しております。
経済調査廳
の方におきまして調べておるという
状況
であります。從いまして現在のところ、まだ賣
上げ
の
寄付
が受けられていない。こういう
状況
でありまして、
当局
におきましては、私が参りました際に、どういうふうに
配分
するか、つまり
予定
より非常に少い
金額
であるという
関係
上、これをどうするか、各七
團体
にどういうふうに
配分
するかという点と、尚これにつきましては、当初からいろいろとこのことにつきまして関與いたしました
田邊
氏につきまして、
田邊
氏が実際にこのことにつきまして使いました
経費
をどの
程度
補償するかという点が問題と
なつ
て残
つて
おるのであります。これにつきましては、今後十分檢討して行きたいというように
考え
ております。そこで先程の
質問
に答えるのでありますが、第一の
質問
につきましては、先程申しましたように、この
物資拂下げ
につきましては、
厚生省
では何ら
斡旋
しておりません。大体話が決りましたものにつきましては、
團体
の
推薦
をしただけでございます。それから
新聞記事
にありましたところの
斡旋
に
関連
しました某
大臣
の秘書は、私の方では分りません。 それから
物資斡旋
の六千万円余のものを二千万円で
拂下げた
ということにつきましては、これは
商工省当局
におきましていたしましたことで、私の方では全然これにつきましては関與しておりません。 それから
決算
の
報告
につきましても、現在
只今
申しましたように檢討しておる際でありまして、これをどうするかということにつきましては、
予定額
に達しませんので、これにつきましては、更に檢討しなければならないというように思
つて
おります。 それから
只今
申しましたように、賣上の
最後
のものを
寄付
に受けるということに
なつ
ておりますが、現在
当局
としては、各
社会事業團体
の
協議会
におきましては、この金をまだ受取
つて
おらないという
状況
でありまして、できるだけ早く引渡しを受ける必要があろうと思
つて
おります。 大体以上のようなことでありまして、我々の今まで知
つて
おる
範囲
におきましては、
社会事業
の
團体
におきましては、不正もございませんし、それにつきまして甚だよろしくないというようなことはないようであります。從いまして、これにつきまして
社会事業團体そのもの
につきまして、何らかの措置を取らなければならないということには相成
つて
おらないようであります。
全般
といたしまして
社会事業
に
関連
いたしまして、こういう
不祥
のことが起
つた
ということにつきましては非常に遺憾に思
つて
おる次第であります。
山下義信
7
○
山下義信
君
只今事務当局
の
経過
は承りました。この
事業計画
があるということは、
社会局長
或は
兒童局長
、どちらの御
関係
で
扱つたの
でありますかどうか分りませんが、両
局長
はこういう
計画
があり、その
計画
の
内容
につきましては
知つておいで
になりましたかどうですか。
木村忠二郎
8
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
只今
申しましたように、
厚生省
に
團体
を
推薦
して貰いたいということになりましたときから後は
承知
しております。
山下義信
9
○
山下義信
君
計画
を御
了承
に
なつ
ておらなければ
團体
を御
推薦
になる筈はないのでおりますから、
局長
の
お答え
の
通り
に
十分計画
について御
承知
に
なつ
ておると思う。これは
兒童局
にも
関係
のあることと思いますので、
兒童局長
は
計画
の
内容
を御
承知
でございましたか。
小島徳雄
10
○
説明員
(
小島徳雄
君) 今
社会局長
から御
答弁
がありましたように、
厚生省
といたしましては、その後の初めて、
團体推薦
ということで、
社会局
の方で
推薦
されただけでありまして、
兒童局
としては全然この問題につきましてはタツチしておりません。
山下義信
11
○
山下義信
君
兒童局長
は
計画
の
内容
も知らない、
フラナガン神父紀念
、「
愛兒
の家」、それだけ聞いても
兒童関係
の
社会事業
をやろうという
計画
であるが、御
承知
なか
つた
、こういう御
答弁
と
了承
いたします。これはこういう
計画
を御覽に
なつ
たときにはもとよりこういう
計画
が
実現性
があるか、
実現
の
可能性
があるものか、
目的達成
の
可能性
があるかどうかということもお考へに
なつ
たと私は思うのでありますが、それは別といたしまして、
一体
かような
事業計画
をいたし、かような
厖大
な
資金
の
獲得
の
方法
が講ぜられるというようなことと、
共同募金
を今や
つて
おりますが、それについての
関係
はどうお
考え
になりますか、この点を伺
つて
置きたいと思います。
木村忠二郎
12
○
説明員
(
木村忠二郎
君) この点は我我といたしましては、大体
計画
が固まりました
あと
におきまして、この
團体
の
推薦
をするということになりましたので、我々としましては
只今
申
上げ
ましたように、
共同募金
の
利益団体
でないというものを一應
推薦
をいたしております。その他のものにつきましては、既定の事実ということに相成
つて
おりましたので、我々の方といたしましてはこれに関與いたさなか
つたの
であります。
山下義信
13
○
山下義信
君 私は
厚生当局
には何ら不正ということについての
関係
のないことは
只今
の御
説明
の
通り
で、よく
了承
もし、
信頼
もいたしております。中間にかくのごとき美名を掲げ、かくのごとき
運動
を起し、奇貨措くべしとして
社会事業
に名を仮りて、いわゆる不正を行うたものもあるということが、今問題になり、
調査
になり、疑惑が十分あるわけでありまして、
厚生当局
にはその不正ということには
関係
のないことを私共も
信頼
をいたすのでありますが、併し一面におきましては
共同募金
という
制度
をやりながら、一面におきましてはこういう
團体
に
厖大
な
資金
の
獲得
をやらせて、そうしてそれらの金の
扱い方
につきましても、
共同募金事務局
は何ら関知しない、而もこの
七つ
の
團体
の中には
共同募金
に至大な
関係
のあ
つた
團体
が加わ
つて
いるということは我々として見逃すことができないと思う、若しかような
バザー
を行い、或いは
拂下
品によりまして、この
收益
を
一つ
の
事業資金
とするならば、我々の常識では、我々の了解の
範囲
内におきましては、それらの
利益金
は一度
共同募金
にこれを繰入れ、
共同募金委員会
の
配分委員会
の審議に上せまして、かような
特殊事情
で、かような
特殊目的
のためにかようなことをいたしたのでありますから、この
利益金
を新たに
配分委員会
からこれらの
團体
、これらの
事業計画
に
配分
の考慮あるべきことを
申請
せいたし、当然そういう
機関
を経て分配を受け、
事業
をいたすべきが今日の
民間社会事業
の
在り方
、
民間社会事業
に必要なる
資金
の
獲得等
におきましては、それが当然至当であるべきであると私は思うのであります。有力なるそれらの
共同募金
の
斡旋
せし、或いはその主体に位置しているごとき
團体
が、かような
運動
の片棒を担ぎ
上げ
、そうして別個の遂によ
つて厖大
な
資金
の
獲得
に從事いたしたるがごときは、今日の十億の
共同募金
の
関係者
が苦心をいたし、
共同募金
の
利益
もさることながら、その実行の
方法
によりましては幾多の
社会事業
の浮沈の関するごとき、今日の
事業
が行われている場合、私はかような出方に出ましたことに対しては、
関係團体
は非常にこれはどういうお
考え
で別途の行動に出たかということを糾彈せざるを得ないと
考え
るのであります。
共同募金
との
関係
につきましては、
当局
はどういうふうにお
考え
に
なつ
ておりますか、又今後更に
関係
なしに
処分
してもよろしいというお
考え
でございますか、何らか
関係
すべきが至当であるとお
考え
になりますでしようか、
如何
でございましよう。
木村忠二郎
14
○
説明員
(
木村忠二郎
君) 私のところにこの問題が持ち込まれましたときには、
山下議員
が仰せられましたように一應私は
考え
ました。ただ從來から御
承知
の
通り
に朝日の
厚生事業團体
が
共同募金
のためにこれと同じような性質の
バザー
をいたしております。そうして大体それで以て今までこれは非常に
成功裡
に行
つて
おります。ただ
バザー
につきましては、我々としてはその
内容
についても全然分りません。而も
拂下げ
ます
物資
の
内容
についても全然見当がつきません。この話はこちらに來ましたときには大体話が固まりました
あと
で來たという
関係
上、これについて適当なる者が要するといたしますれば、
共同募金
から
配分
を受けない者を
推薦
するがよかろうということで、我々としては
共同募金
から
配分
を受けない
團体
、而もその
事業
というものを選びまして、これに
推薦
しました。而もこれが特殊なところに偏することがないようにいたしたいと
考え
ましたので、全國の
社会事業團体
並びに
社会事業家
の
連合体
である
日本社会事業協会
とそれから
民生委員
の
連合体
である全
國民生委員連盟
この
二つ
の
團体
について
事業
を指定して、これに参加するということを
推薦
したようなわけであります。
山下義信
15
○
山下義信
君 私の
質議
はこの
程度
にしておいて、
あと
は保留させて頂きます。
塚本重藏
16
○
委員長
(
塚本重藏
君) 最初に申
上げ
ましたように、一應
全般
的な
説明
を聞いた後に、更に継続したいと思います。
草葉隆圓
17
○草葉隆圓君 この問題だけを続けて貰
つた
方がよいでしよう。
山下義信
18
○
山下義信
君
委員長
の
全般
的とおつしや
つたの
は何ですか。
塚本重藏
19
○
委員長
(
塚本重藏
君)
厚生省
は日本の
社会事業
を更にこういう
方面
についてこういうふうに振興を図られたい、こういうものが必要であるとか、こういうものが尚足りないとい
つた
ようなこと、それから
共同募金
についてもどのような
考え
を持
つて
おるかというようなことを一應参考に伺いたいと思います。
山下義信
20
○
山下義信
君 結構です。それでは丁度
社会局長
も見えておりますので、
只今
の私の質疑にも
関連
しておりますが、
共同募金
と
厚生省当局
との
関係
、どの
程度
まで
監督
をなさるのか、指導性があるのか、或いはこれは全然民間の企てであ
つて
、民間のいわゆる
共同募金委員会
が自由勝手にしてよいのか、例えばその金の使途その他についても
監督
権があるのかないのか、これは私は
説明
を承わらないと分りませんが、一般の寄附金ですらも都道府縣知事の認可を受け、それによ
つて
監査もし、
監督
権を持
つて
おる。全國的な
共同募金
について
厚生省
が
監督
権があるのかないのか、どの
程度
かということは問題もあろうかと思います。この点
社会局長
から御
説明
を願いたいと思います。
木村忠二郎
21
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
共同募金
につきましては、募金のやり方、その他について具体的には
指示
、指導等はしない方がよいということに相成
つて
おります。但し先程もお話がございましたように、
共同募金
は
社会事業
のためにする寄附金でありますから、やはり
社会事業法
によるところの寄附金の募集の許可は受けなければなりません。從いまして、その許可を受けた
範囲
におきまして
社会事業法
による
監督
は十分行わなければならんと
考え
ております。又
共同募金委員会
は、現在中央の
共同募金委員会
は公益法人に
なつ
ております。又地方の
共同募金委員会
、これも逐次公益法人にいたしたいと、中央の
共同募金委員会
も
考え
ておるようですい、逐次その方向に向
つて
おります。從
つて
共同募金委員会
が公益法人になりますれば、公益法人というものの経理につきましては、やはり嚴重なる
監督
をいたさなければならん、そういう意味におきまして
共同募金
に対しましては、
厚生省
といたしましても十分
監督
の
責任
を持
つて
おるわけでございます。
山下義信
22
○
山下義信
君 公益法人の経理の
監督
は所轄の公益法人についてはその主務官廳が御
監督
なさるでしよう。それは公益法人の経理でありましよう。その公益法人のいたしました
事業
の
内容
その他についても十分御
監督
の手をお伸しになりますることができますかどうか、その点を伺
つて
置きます。それから例えば公益法人でや
つた
から十分その
仕事
に関與できるかどうかは問題と思うのでありますが、これは前から当
委員会
でも法的根拠を與えなければならんということはお互いに分
つて
おるのです。
一体
政令などで、
共同募金
の
仕事
も
一つ
の法的根拠を與えるということは
法律
まで行かなか
つて
も、政令の
範囲
でやれませんかどうか、
当局
はどうお
考え
に
なつ
ておられますか。今一点は例えば
共同募金
の使用が刑事的問題になれば言うまでもないと思うのでありますが、刑事問題でなくして、その
処置
がそこまでの不正ということではなくして、その
処置
が不当である。適当でないというような場合は、
一体
責任
は誰が負うのでしよう。例えば地方の
配分委員会
というものが不適当な
配分
方法
をするという場合には、それは
責任
は誰が負うのでしようか、その
責任
の追究の仕方は現状ではないと思いますが、
如何
でございましようか。
木村忠二郎
23
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
共同募金
につきましては、
社会事業
としての寄附金募集の
監督
をいたしておりまするので、その募集の許可も最初の
條件
に反するようなことをいたしましたならば、これにつきましては相当の
処置
をとらなければならんというふうに
考え
ております。又
配分
を受けましたものにおいて、その使途が適当ではないというものにつきましては、当然
社会事業法
によりまするところの
監督
をしなければならないと思
つて
おる。ただ
共同募金
そのものにつきまして、どういうふうに
配分
するか、不正なる
配分
、不正なる
行爲
があ
つた
ときは当然手を打たなければならないと
考え
ております。それでなしに、不当な
配分
をしたという場合は、その
責任
はやはりその募金
委員会
が当然持たなければならんのでありまして、これに対しては寄附金の募集を許可いたしましたものとして、その許可いたしまして募集させましたが、許可
通り
にや
つて
いないということについての
監督
権は地方の知事にあるわけでございます。大体そういうふうに
なつ
ておりますから、
監督
権につきましては、金を集めてどういうふうにしたかということにつきましては、
社会事業法
によるところの寄附金募集についての
監督
という意味で以て
監督
をいたしております。
共同募金
そのものについて政令でやれるかどうかということについてでございますが、これにつきましては
関係方面
におきましても、そういう
監督
を嚴にするということにつきまして、必ずしも賛成をいたしておらないようであります。我々といたしましては、これらに対しまして相当
監督
しなければならないと
考え
ておりますけれども、この点につきましては、そういうことでございまして、恐らく政令でやることは困難ではなかろうかと思う。
山下義信
24
○
山下義信
君 私は
局長
の
只今
の御
答弁
で非常に示唆されたんですが、地方の
共同募金委員会
は言うまでもなく、地方都道府縣の知事の寄附
行爲
の許可も受け、その
監督
も受けております。これは
社会事業法
にもあるのです。これは嚴に
一つ
御
指示
を願いたいと思います。詳細なことは時間もありませんから他日の
機会
に讓りますが、
共同募金
が段々盛んになると同時に、その半面には非常に
監督
を十分にいたさなければならん点が多々
発生
しつつありますので、これは
関係方面
が実はお勧めに
なつ
たやり方であると思いますので、特に目をおかけになるでありましようが、その弊害が非常に顯著に現われつつある点につきましては、
関係方面
の御認識もまだ十分でないと思います。これは適当な
機会
に我々も申したいと思うのでありますが、
厚生省
では全國的に
監督
権を振り廻し、いろいろな
指示
をなさることは御遠慮なさるということになれば、
只今
の
社会事業法
によるところの、地方々々ごとに知事が十分
責任
を以て
監督
を嚴にするように、
一つ
これを御
注意
を願いたいと思う。それに
関連
いたしまして、私
厚生大臣
に伺いたいのでありますが、從來は
社会事業
の振興を阻害しましたことは、寄附金というものがやはり所得として課税の対象になりますので、これが非常に今日
民間社会事業
の振興の阻害に
なつ
ておりまして、かねてから我々はその点に非常に努力をいたしてお
つたの
でございますが、本省も御盡力願
つて
お
つたの
でございますが、昨日のシヤウプ勧告案を見ますというと、寄附金の課税の免除がはつきりと勧告されてあるようであります。寄附金の免除がいよいよ実施せられ、日本政府の立案と
なつ
て実施せられるということになりますと、いわゆる
社会事業團体
、これは公益
團体
とありますから、意味がちよとつ私も明確を欠くのでありますが、若し
社会事業
のごとき公益
團体
に寄附することが課税の対象から除外されるということになりますと、相当これは
厚生省
としても対策をお
考え
なさる必要があるんじやないか。例えば今日の全國のいろいろの
團体
施設
がざつと私の頂戴した資料によりますと、一万有余の数に上
つて
おります。現在の
共同募金
の
配分
の
團体
施設
が約七千五百
配分
されている。言い換えますと、全國の
團体
施設
の七五%に
共同募金
の
配分
をしておりますのでありますが、いわば玉石が殆ど混同されるような情勢にこれは今日
なつ
ている。この寄附金の課税が免除されるということになりますと、いろいろな意味におきまして、こういう
方面
の
施設
、
團体
に寄附金が移
つて
行くという傾向が非常に盛んになると思います。これは
社会事業
面におきましては非常に喜ばしい現象でございますが、同時にそれらの
團体
、或いは
施設
というものに対して
社会
の
信頼
を失わないように十分なるこれは
監督
といいますか、指導というものが強化されて参りませんと、いろいろ
不祥事件
が、この日以來
國会
においても
注意
して参りましたような
事件
、例えば今回のような
事件
、大小取りまぜましてこの寄附金を繞
つて
の好ましからん
事件
が出來する虞れも多分にあると思う。それは財産の逃避という形式にもなり、或いは受けた寄附金が種々不正に使用されるというように
なつ
ても私はいかんと思う。この際こういうことに対しまする
厚生当局
の
考え
方を十分にして頂くことができるか、御用意をなして頂けるかどうか。或いは場合によりましては、それらの対策の立法も必要かも分りませんが、ともかくもそういう
團体
施設
のいろいろ粛正、振興伊整備というようなことに対して十分
厚生当局
は御留意下さるかどうかという点を私は
大臣
から承
つて
置きたいと思う。この前厚生次官は或いは
一つ
の課を設けるか、係りを設けて十分積極的な行動をして、どういう
方法
でやるかということをこちらの方へ御
報告
するということを第五
國会
の際にお約束したのでありますが、
厚生省
では爾來いろいろ御準備はあろうかと思いますが、
大臣
の御所見を承
つて
置きたいと思う。
林讓治
25
○
國務大臣
(
林讓治
君)
只今山下委員
からおつしやいました
通り
に、この度贈與などにつきまして、これは免税になるような勧告の出ましたということは私共も非常に喜んでおります。從いまして、こういうような
機会
に
社会事業
方面
に対するところの御寄附を仰ぐというようなことも、今後は
社会事業
的に
考え
て見なければならんと
考え
ております。從いまして往々にしてこの
社会事業
に不正の起きますことを非常に私共も嘆いているわけでありますが、
只今
仰せのごとく、今後そういうようなことがありませんように、一段の努力をいたしたいと
考え
ます。尚具体的にどういう案を持
つて
いるかということにつきまして、私今その案を持ち合せはございませんが、今後そういうような寄附の問題につきましては十分考慮いたして
監督
をいたしたいと
考え
ております。尚先程お話のありましたように、岡山縣の岡田收容所の問題など從來よくああいうようなことがあるのではなかろうかと
考え
るのでありまして、それぞれ書面などによりまして
注意
を與えておりますけれども、ただ
注意
だけでは到底十分なる効果を挙げ得られるもののように
考え
られませんから、今後
事務
的に何か
一つ
の
方法
を
考え
まして、御期待に副うようなふうに取計いたいと
考え
ております。
山下義信
26
○
山下義信
君 私の
質問
については全体を終りますが、
最後
に今
一つ
大臣
の御出席中に伺
つて
置きたいと思います。 これは
新聞
にも出ましたから申
上げ
なくてもいいと思います。
民生委員
の性格が当然相当変革せられるということを
新聞
で承
つたの
であります。その
民生委員
の性格の変更に伴いまして、從來公職の追放者は
民生委員
になることを禁止せられる、或いは地方議員の兼職の禁止ということが從來取行われて参
つたの
でありまするが、これはいわゆる國の行政
機関
の補助
機関
のような性格を持たせればこそさような御
処置
があ
つた
と思います。將來
民生委員
がいわゆる民間篤志奉仕者の性格、ヴオランテイアの性格を持
つて
参りますことに相成
つて
参りますれば、地方議員の兼職も、公職追放者が
民間社会事業
に從事しても私は一向差支えないように、基本的な性格がそういうふうになりますれば当然さような必要はないように
考え
られるのであります。この点につきましてはどういうふうにお
考え
に
なつ
ておりますか、この
機会
に承
つて
置きたいと思います。
林讓治
27
○
國務大臣
(
林讓治
君)
只今
の
民生委員
の性格につきましては、私共も追放者に対するところの訴願のようなものを設けるようにいたしましたことからも、実際に
社会
に働いて頂いておりますような方々であるならば、過去におけるただ申渡しなどによ
つて
支部長に
なつ
てお
つた
というような方々は、当然これはもう解除せられるべきものと
考え
まして、ああいう
制度
を取るようにしたわけであります。それと同じように
民生委員
などにつきましても、山下
委員
のおつしやいますような工合に、私共も是非そういうことにあらしめたいと今日まで努力して参
つた
わけであります。併しながらまだその筋の
方面
よりこれをどうしていいかということは参
つて
おらんので、よんどころなくその資格が決められておらんものですから、現在のままに
なつ
ておりますが、今後におきましては、そういうような
方面
に及ばずながら努力をいたしまして解除の
方法
を取
つて
参りたいと
考え
ます。
山下義信
28
○
山下義信
君
只今
の
大臣
の御
答弁
了承
いたしました。尚私が申
上げ
ましたように、
民生委員
の性格がはつきりして参るのにお忘れのないように、地方議員の兼職禁止もこれも当然不必要に
なつ
て來ると私は思うのでありますから、その点も
関係方面
との御折衝その他につきましては、十分御留意願いたいと思います。
社会局長
どうお
考え
になりますか、
局長
からもちよつと承
つて
置きたいと思います。
木村忠二郎
29
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
民生委員
の議員の兼職禁止の問題は
厚生省
、或いは
関係方面
というよりもむしろ衆議院の意向によりましてやりましたことでありまして、從いまして議会の意向がはつきりいたしますれば、これによりまして又方針は変り得るのではないかと思います。但し
関係方面
が今後どう
考え
るかということは分りませんから、一應そういうことに
なつ
ております。 それから
民生委員
の性格の変更につきましては、現在の
状況
ではなかなか実施は困難ではなかろうか、と言いますのは、相当のこれに代るべき職員の増員をやらなければ
民生委員
の性格変更ということは簡單にできません。その
方面
のことがどうなるのであるか見通しがつきませんと、
民生委員
の性格変更というべきものは直ちに変
つて
参らんのではないかと、かように思
つて
おります。私といたしましては、できるだけ
民生委員
はヴオランテイアのように変えて行きたいという方針を持
つて
おります。これにつきましては他の
方面
の
條件
を十分にいたさなければならんということを思
つて
おります。
岡元義人
30
○岡元義人君
共同募金
と
関連
して、
社会局長
にちよつと伺
つて
置きたいと思います。今全國的な同胞援護会の問題ですが、実際同胞援護会をあのままで、
共同募金
一本で以て今後維持できると、こういう工合にお
考え
に
なつ
ておられるか。 それから事実我々が知
つて
おる
範囲
におきましても、補助金その他をば巧妙にと申しますか、喰込んで……。
塚本重藏
31
○
委員長
(
塚本重藏
君) ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
塚本重藏
32
○
委員長
(
塚本重藏
君) 速記を始めて下さい。
草葉隆圓
33
○草葉隆圓君 先程の御
答弁
によりまする問題につきまして、これは大体商工
大臣
から
昭和
二十三年六月二十六日に許可を受けて、その許可の
條件
として総司令部から
二つ
の
團体
以外に文部、厚生両省の指定する
團体
を加えるということに
なつ
ておりましたが、この
昭和
二十三年六月二十六日の商工
大臣
が許可をする場合に
厚生大臣
に打合せをしたかどうかということを
一つ
承りたいと思います。從來かような場合にいわゆる
社会事業團体
に相当大量の資材を流すというようなことがあ
つた
かどうか、又そういう場合には
厚生省
に商工省は打合せるか、若しや今後こういうことがある場合において商工省が單独にや
つて
おりましたら、それを
厚生省
から單独ではなく十分打合せるようにお打合せをおやりになる御意思があるかどうか、この点を
一つ
承りたいと思います。
木村忠二郎
34
○
説明員
(
木村忠二郎
君)
昭和
二十三年の六月二十六日にやりましたときに、その前にはつきり連絡があ
つた
かどうかということは私は記憶いたしておりません。併し
関係
の
團体
を追加いたしました
あと
におきましては、商工省とはその旨はよく連絡をいたしております。從いまして恐らくこの六月二十六日より前にこういう
團体
の追加があ
つた
ものだろうというふうに私は
考え
ております。
草葉隆圓
35
○草葉隆圓君 これは先の山下
委員
の御
質問
の中にもありましたが、結局大局から
考え
て、一方は
共同募金
という行き方で取られ、一方はこういう大変に
條件
のいい問題が、而も僅か
七つ
の
團体
において数千万円の金がまあ、いながらにして轉がり込むと申しますか、そういうことで入
つて
來る。これを取締るとか、そういう問題でなしに、今後の日本の
社会事業
の行き方の上において、大いに我々は研究しなければならん問題じやないか。從いまして私共大変遺憾に思いますが、先程も御意見の一端にありましたが、むしろこの
受益團体
の
一つ
に
共同募金
中央
協議会
というようなものが入
つて
おりますると大変よか
つたの
じやないか、お話では
共同募金
の
受益團体
以外のものだけを選んだという話でありますが、併し末端組織に至りますと、必ずしもそうばかりではないことは先に山下
委員
が御指摘に
なつ
た
通り
であります。從
つて
むしろこういう問題に対しまして、私二、三の
團体
について聞きますと、この貰
つた
金をどうするという
計画
のない
團体
が相当あるように私は聞いております。それで今後むしろこういういわゆる日本をバツクにしたようなものから受益というものは、むしろ
共同募金
的なものに流して行くというのが妥当ではないか。そういう意味において今後これを
配分
される際に、これは
厚生省
並びに総司令部の許可がないと、一銭の
処分
もできんことに
なつ
ておりますから、そういう場合に更に
共同募金
的の意味における
方面
へも流すということを御協議願うことが妥当ではないかと存じますが、そういうことを
考え
に
なつ
ておるかどうか。
木村忠二郎
36
○
説明員
(
木村忠二郎
君) 今回のものにつきましては、これ以外のものを入れるということにつきましては、相当むずかしいのじやないかと思
つて
おります。尚お話のようにこういうようなものがありましたならば、
共同募金
に入れる方がいいということは、私もそう思
つて
おります。從いまして最初この話がございましたときに、私もこれは
共同募金
に全部入れてしま
つた
ら、どうかという氣持を持
つたの
でありますが、これはちよつとここへ來ますまでの
経過
におきまして、我々が触れられないものがありましので、それでこれにつきましてはそういうふうに指導いたさなか
つた
わけであります。尚
共同募金
につきましては御
承知
だと思いますけれども、朝日
新聞
厚生
事業
團におきましては、
共同募金
團と手を握
つて
、やはりこれと同じようにいろいろな
物資
の
バザー
を
各地
で開きまして、相当の
金額
を
共同募金
の方に、
各地
の
共同募金
にこれを入れておるようであります。大体そういうふうに行く方が本筋であるというふうに私も信じております。
草葉隆圓
37
○草葉隆圓君 これの
決算報告
書の認可
申請
の手続は、もう済ましたようでございますから、それによ
つて
先程の御
答弁
のように、更に
調査
をしていらつしやるということでございますが、これは全部貰
つた
品物をもう
処分
済み、全部済んだのでございますか。まだ相当現品が残
つて
おりますか。それから大阪、新潟におきましては、それから起
つて
來た相当のいわゆる問題というのが介在しておるようでございますが、こういう点が
一つ
のやはり
新聞
の
記事
に現われて來ておる、問題の中心に
なつ
て來ておると存じますが、こういう点につきましての現在御
承知
に
なつ
ておる点を……。
木村忠二郎
38
○
説明員
(
木村忠二郎
君) 大阪、新潟におきまする、これの
残品
処分
状況
というものにつきましては、いろいろな噂は聞いておるのでございますが、確かなところは我々の方にまで分
つて
おりません。ただ
協議会
から委託を受けましたものが、更に他のものに委託をいたしておる。つまり
全権委任
を與えたということにつきまして、どうかと思われる節もありのでございますが、この委託いたしました
金額
は完全に全部入
つて
おるようであります。從いまして、その後の問題は刑事上の問題になりまするかどうか、或いは経済事犯になるかどうかという点は分りませんけれども、少くとも物の
処分
とい
つた
面からいたしまして、その末端に行きまするところまでの分におきましては、
只今
のところ不正な点はないようでございます。それから先におきましてのことは、先程もお話がございましたように、
経済調査廳
において取調ベをいたしておるようであります。この
内容
につきましては、まだ私の知
つて
おるのは噂の
程度
でありまして、ちよつと申
上げ
る自信がございません。
残品
はもうないというふうに聞いております。
草葉隆圓
39
○草葉隆圓君 それから
共同募金
の問題につきまして、先刻から
厚生大臣
からも御
答弁
がありましたが、
共同募金
の受益金の行き方は、全体の
社会事業
の行き方から行くと、相当私共関心を持
つて
見ねばならず、又持
つて
來ておるわけであります。これは取締りとか、そういう立場からでなくして、日日の
社会事業
の公正妥当なる発達のために、あの
共同募金
が今後どういうふうにうまく育成発達さして行くかという、助長の意味において特に私は
厚生省
に
一つ
の御意見を拜聽いたしたいと思うのであります。それは最近私共の存じております二、三の
共同募金
の地方におきまする状態は、必ずしも妥当ではない。このような状態で進めて行くならば、むしろ或る意味においての
社会事業
のボス的存在が強く
なつ
て行く傾向にあるのじやないか。
共同募金
の特定なものの門を潜らないと、
社会事業團体
は成り立ち得ないという状態に相成る傾向が起
つて
來るのではないかということを憂うるわけであります。從
つて
かような情勢にならないように、助長発達させることが最も大事なことである。或いは
共同募金委員会
自体が相当な金を投じて
事務
所を作
つて
おる。或いは直接の
事業
をやるというような傾向にすれ流れつつある。併し先程お話のように府縣知事が、これを十分
監督
すると申しましても、
共同募金
の
配分委員会
におきましては、相当なメンバーから
なつ
ておりますから、なかなか今の状態だけでは困難ではないか、從
つて
或いは府縣の
責任
者の
協議会
等におきまして、或いは知事なり民生部長等の会議におきまして、先程來お話になりましたようなこと、又私が
只今
申
上げ
る意味においての今後の
共同募金
の正しい育成発達のために、府縣等はもつと強く助成、或いは指導というものをなすように、最も近い將來に
厚生大臣
はそういう
方法
をお採り願えるかどうかという点を
一つ
承
つて
置きたいと思います。
林讓治
40
○
國務大臣
(
林讓治
君) そういうような場合がございましたならば、できるだけ助長して行こうと
考え
ております。
山下義信
41
○
山下義信
君 岡元
委員
の質疑の御
答弁
も次にあると思いますが、
只今
草葉
委員
の御
質問
が終りましたこの
機会
に「
愛兒
の家」はまだまだ
調査
する必要があると思う。それが
如何
なる内閣のときに行われておろうが、又党派には
関係
なく、
社会事業全般
のために十分
調査
する必要があると思う。
東京経済調査廳
、或いは
百貨店
何係者、介在したブローカー、そういう者の言うがごとく、賣行く不能の品であ
つた
かどうか、いろいろな点に向
つて
これを
調査
する。今後
社会事業
の美名を借りいろいろ利権を漁る、或いはそれらと力を合せて
社会事業
団体が堕落、轉落することを防ぎ、全國の
社会事業團体
の粛正の根本的対策というものを、今後の
共同募金
運動
より益々発達育成させるために、或いは寄附金の課税ということが行われることによ
つて
、寄附金がこの
方面
へ將來大いに流れて來るであろうという態勢に対する対策といたしまして、
只今
厚生大臣
は、十分
厚生省
でもそれらに対する
考え
方をや
つて
みるという
お答え
であ
つたの
でありますから、当
厚生委員会
におきましても、これらの問題を
調査
いたしまするために、ここに小
委員会設置
の動議を提出いたします。これは
委員
の数、人選その他は
委員長
、理事に御一任いたしたいと思いますので、これらの緊急問題の
調査
、
社会事業團体
施設
のあり方に対しますること、これは前
國会
以來懸案に
なつ
てお
つたの
でありますが、一度休会になりましたために中止いたしておりますのを継続いたす意味も含めまして、この際小
委員会
の設置の動議を提出いたします。
草葉隆圓
42
○草葉隆圓君 今のちよつと動議の御提案の方へ御
質問
したいと思いますが、今のは
新聞記事
その他の最近問題に
なつ
ておるものの
調査
か、そうではなしに、前にも岡元
委員
からも御
質問
がありましたが、根本的な中央の
團体
の
社会事業
の
在り方
というようなものの本質の
調査
か、この点を
一つ
。
山下義信
43
○
山下義信
君
お答え
いたします。
只今
草葉
委員
の御質疑の
通り
両者を併せましたもので、今回の「
愛兒
の家」の
事件
は緊急問題として、この小
委員会
で徹底的な
眞相
究明をして頂きたい。根本は、
團体
並びに
施設
の粛正ということに対する小
委員会
、かように定義いたしたいと存じます。
草葉隆圓
44
○草葉隆圓君 実はこの
團体
の
在り方
、いずれ前の岡元
委員
の
質問
に対しましても御
答弁
があろうと存じますが、これは本質的な最も急を要する
一つ
の問題で、この
委員会
で取り
上げ
ましてからすでに一、二年を
経過
して、尚結論を得ないという状態で、從
つて
私は是非ともこれは結論を得るように研究いたすべき義務と
責任
とを、やはりこの
委員会
が持
つて
おるのじやないかと存じますので、
只今
の御提案に対しまして賛成いたします。
塚本重藏
45
○
委員長
(
塚本重藏
君) 他に御意見ございませんか。
岡元義人
46
○岡元義人君 まあそういうものができれば、そういう所でもこれは十分檢討されるだろうと思うのですが、この
機会
に今の問題の採決もありましようが、ちよつと木村
局長
によろしゆうございますか。……今度の問題が起きまして、
局長
あたりは御存じかどうか知りませんが、これは最近私が身を以て体驗しておりますから、是非
局長
あたりも今から未然にできる限り防止しなければならんと思うのですが、今度非常に全國的に災害が起きた。その災害救助法によるところの
物資
の
斡旋
を
厚生省
から取
つたの
です。ところが御
承知
の
通り
に一般の医療品等の値下りが見えておりまして、大きな各卸商の倉庫に相当な物が眠
つて
おる。これをば一般の商人であればなかなか手が出ない。併し災害扶助法によ
つて
縣が負担し、又地方町村が一部負担して持
つて
來る。これには小言を言わない。これが商工省と
厚生省
の間にどのような話合がついておりましようか、抱合せ等によ
つて
縣から買いに來る商人を非常に歓待しております。こういうことは、これが一般商人であ
つた
ならば、恐らく見向もしない品物であります。而も殆んどが抱合せであ
つて
、各縣からできるだけ安い物を何とかしてくれということを、
厚生省
に縣
当局
からしばしば
申請
しておるのも実は
内容
はその
通り
であります。これはこの
機会
に、今みたいに若し小
委員会
等が設けられるとすれば、そういう点も、これは
委員長
にも申
上げ
て置きたい、十分関心を拂
つて
行かなければならん。成る程商取引でない。一括縣の金ですから、自分の腹がいたむことはない。そういうところが一般の卸商のいわゆる狙い所で、その金で又
不正事件
が起きる。これは一應想定し得られるわけです。で私は
機会
があ
つた
ら
社会局長
に個人的にもお話申
上げ
ようと思
つたの
ですが、今問題が取り
上げ
られましたから、好い
機会
だからお話申
上げ
たのですが、今の
山下議員
の動議に対しまして草葉議員御賛成なさいましたが、私も非常に大事な時で、だからそういうことが、今後
社会事業團体
というようなものに対する統制も非常に大事に
なつ
て來ますし、そういうような小
委員
が設けられることには賛成いたします。
塚本重藏
47
○
委員長
(
塚本重藏
君) ではこの「
愛兒
の家」の
建設運動
に絡む問題、或いは
共同募金
に関しまする問題についての一應質疑をこの
程度
に打切
つて
、山下
委員
提出の動議を採決することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
塚本重藏
48
○
委員長
(
塚本重藏
君) それでは先程お聽きの
通り
、山下
委員
から「
愛兒
の家」の
建設運動
並びに
社会事業團体
及びその
施設
の
在り方
を緊急に
調査
するための小
委員
を設けることの動議が出ました。更にその
委員
の選定につきましては、
委員長
並びに理事に一任ということでありますが、山下
委員
の動議に御賛成の方の御起立を願います。
草葉隆圓
49
○草葉隆圓君 その前にその
社会事業團体
を中心にして、その中に
共同募金
なり今のを含んだらどうですか。その方がはつきりしていいと思います。
塚本重藏
50
○
委員長
(
塚本重藏
君) では改めてお諮りいたします。
山下義信
51
○
山下義信
君 前段のものは
社会保障制度
の
調査
の一環としてお取扱いを願いたい。それで
社会保障制度
の一環として
團体
並びに施調の
在り方
の関する小
委員会
の設置の動議、その中へ緊急問題として「
愛兒
の家」の
事件
も併せて
調査
する。かように
調査
目的をいたしたいと存じます。
塚本重藏
52
○
委員長
(
塚本重藏
君) 前の私の申
上げ
ましたところを訂正いたします。山下
委員
の動議は、
社会事業團体
及びその
施設
の
在り方
を緊急に
調査
するということであります。この
調査
の中に、今問題と
なつ
ておる「
愛兒
の家」の
建設運動
も併せて
調査
する。こういうことであります。今の山下
委員
の動議に御賛成の方の御起立を願います。 〔総員起立〕
塚本重藏
53
○
委員長
(
塚本重藏
君) 総員起立であります。全員一致を以て可決いたします。つきましては、
委員
の選定につきましても、山下
委員
発議の
通り
で御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
塚本重藏
54
○
委員長
(
塚本重藏
君) 御
異議
ないものと認めてさように取計います。
委員
については追
つて
お知らせいたします。 それではこの
機会
に岡元
委員
の
質問
に対する御
答弁
を願います。
木村忠二郎
55
○
説明員
(
木村忠二郎
君) 同胞援護会のことでありますが、同胞援護会は御
承知
の
通り
に先般來純民間
團体
といたしまして、
厚生省
といたしましては、特別な
関係
を持たないということにいたしております。從いましてこれが各
事業
を営みますにつきまして、どういうふうにするかということは、同胞援護会自身に任せたいというふうに
考え
ております。 で
共同募金
の
配分
で同胞援護会を維持するかどうかということにつきましては、昨年
関係方面
とも打合をいたしました結果、同胞援護会に任しております。同胞援護会におきまして、
共同募金
から受けようと思いますれば、それでもいいし、そうでなくても会員組織で行こうとすれば会員組織でもいい。どちらでもいい。併しどちらか片方を取るようにということが
指示
されております。從いまして、そういうことでや
つて
行くのじやないかと思います。尚非常に
資金
難で各種の
施設
の維持経営に困難を來たしておる。これにつきましては、公の
施設
を同胞援護会が借りてや
つて
お
つた
ものにつきましては、現在の方針としては、その大部分は地方公共
團体
に回收するようにしております。府縣或いは市町村で以て直接経営するという方に持
つて
行くように指導いたしております。尤もそれは
施設
の種類によるのでありまして、普通の收容
施設
につきましては、大体そういう方針で以てや
つて
おりまして、宿泊收容
施設
と申しますか、特に引揚者の收容
施設
につきましては、これは府縣或いは市町村等が公の
責任
で以てやるという方針にしております。從いまして今後はその方でや
つて
行くということになると思います。その他の
施設
につきましては、同胞援護会独自の力で以てその力の
範囲
内で以てや
つて
頂くようにしなければならないというふうに
考え
ております。
岡元義人
56
○岡元義人君 ちよつと速記を止めて頂きたいのですが……。
塚本重藏
57
○
委員長
(
塚本重藏
君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
塚本重藏
58
○
委員長
(
塚本重藏
君) 速記を始めて。
竹中七郎
59
○竹中七郎君
社会事業團体
についてですが、我々が地方へ参りましていろいろ見て参りますと、その間、中央と地方との連絡というものがないとか、いろいろな問題がありますが、我々
考え
まして、こういう
團体
は
厚生省
、いわゆる政府の方において取締をするということになりますと、なかなかむつかしいので、その
團体
自身においてやるということに相成りますのでございますが、そのために
共同募金
で助けて行く、こういうことになるだろうと思うのでございます。然る時におきまして、この中央の
團体
というものがまあ昔の顔役の人が入
つて
おられて、地方におきましては、
中央團体
はちよつと厄介物に
なつ
ているというような
関係
にありますのでございますが、この点につきまして、府縣を單位にしてや
つた
方がいいか、或いは中央のそういう
團体
というものがこれから存続するものであるかということに対しまして、なかなかむずかしい問題と思いますが、
厚生大臣
はどういうふうにお
考え
に
なつ
ておられますか。
林讓治
60
○
國務大臣
(
林讓治
君) いずれも両者にも短所もあれば長所もあると
考え
ますが、今のところではやはり從來
通り
に進んで行
つて
見る方がいいのじやなかろうかと
考え
ております。その特徴はどうかという点については私共は
考え
ておりません。
岡元義人
61
○岡元義人君 時間も経
つて
いますから簡單に……、やり出すと非常に長くなるでしようから、簡單に民自党の理事の方々に一應伺
つて
置きたいことがあるのですが、未亡人福祉法案とそれから身体傷害者福祉法案、これを先達て
新聞
で民自党のいわゆる提出法案として臨時
國会
に提出するということがはつきり発表されたわけであります。併しこの問題につきましては、私も
関係方面
の意向等も一部耳にいたしているのでありますが、出し拔けにああいう発表をされてしま
つた
わけでありますけれども、未亡人問題につきましても、身体不具者の福祉法にいたしましても從來参議院の
厚生委員会
並びに特別
委員会
では相当努力をいたしまして、少しずつでも改正に努めて來てお
つた
わけであります。然るに民自党がこの度いきなりああいう発表をされてしま
つた
わけでありますが、あれはあのまま民自党提案として今後もおやりになるように
なつ
ているのか、この点
一つ
承
つて
置きたいと思います。どなたからでも結構ですが、民自党の方から……。
草葉隆圓
62
○草葉隆圓君 実は私も余り詳しく存じません。存じませんが、これが必ずしも政党政派ということよりも、むしろこの傷痍者福祉法、身体傷害者福祉法並びに母子福祉法というものが両院で熱望されている折だから、今度取
上げ
るというような意味を以て発表されたことだと思
つて
います。それでこれの取
上げ
方というものは、例えば未亡人福祉法というのは、これはいずれ今日午後お諮りするのですが、両院で作
つて
おりまする母子福祉対策
國会
議員連盟の議にかけて十分に檢討してと我我は
考え
ております。
岡元義人
63
○岡元義人君 あの発表はいわゆる政府側から出たものですか、或いは民自党側から出たのですか、この点政府と一諸に
なつ
ているというようなことをばいろいろ耳にしておりますが、その点でございます。でこの点
大臣
で御
承知
置きの点を
一つ
……。
林讓治
64
○
國務大臣
(
林讓治
君) 別に政府の方は
関係
いたしておりません。党の方でやりたいような意向を聞いておりますけれども、私の方は直接
関係
いたしておりません。
山下義信
65
○
山下義信
君 岡元
委員
から御発言がありました、これは公衆の席で御発言がありましたので、私も
関係
がありますし、又速記もありますので、一言申
上げ
て置きたいと思います。殊に内閣の副総理、自由党の最高幹部の方がおいでに
なつ
ておりますので、その前で申
上げ
ておきます。その問題については私はここにいろいろの証拠書類を持
つて
参
つて
おりますが、自由党の
社会保障制度
の政策が決ま
つた
というので、各
新聞
に掲載されたのであります。日本の
新聞
ばかりでなく日本タイムス、外國
新聞
にもこのことが掲載されてあるのであります。自由党が
社会保障制度
に関する政策、要綱をというものを発表なさることは自由であります、どうか立派な御政策、要綱のできますことを我々も期待いたすのであります。ところが
新聞
紙上に掲載されてあります
内容
を見まするというと、これは自由党がそれを以て
社会保障制度
とお
考え
になれば別でありますが、私共の常識から
考え
ますと、ああいうものを
社会保障制度
と
考え
ております者は天下万人何人もないのであります。こういうものを
社会保障制度
と申しましたならば、恐らく頑是ない三歳の童兒でも笑うでございましよう。そういうものが発表に
なつ
ておるのであります。
新聞
紙の誤報でありますれば幸いでございますが、併しながらまだ党として打消しになりましたことはその後
新聞
では
承知
いたしていないのでございます。それは
内容
はどういうものかと申しますと、
社会保障制度
審議会におきまして小
委員会
が設けられて、その
一つ
といたしまして、公的扶助に関する小
委員会
が設置せられまして、その小
委員会
におきまして生活保護法或いは兒童福祉法、いわゆる公的扶助
関係
の
関係
事項を審議いたしまして、そうして成案を得まして、数日前にその勧告書もでき上りまして、二十日には私共は政府側にその勧告書を傳達に参ることに相成
つて
おるのでございます。そういう成案がすでに先月以來でき上
つて
おるのでございます。その成案の
内容
をそのままそつくり自由党へ持
つて
お帰りになりまして、それを自由党の
社会保障制度
の要綱として御発表になりましたので、天下実にこれ以上噴飯事はないのでございます。何かのこれはお間違いであ
つたの
ではないかと思う。たまたまその公的扶助小
委員会
に御
関係
のある自由党選出の
委員
がおいでになりまして、一々それに関與しておいでになりましたので、これはもう宝ものを見付けたように持
つて
お帰りになりまして、取急いで党の政策としてやらんというと、
社会
党に負けてはならん、或いは何に負けてはならんというので、慌てふためいてお作りに
なつ
て、政務
調査
会にお出しに
なつ
たものと私は思う。これは私は明らかにいたして永く後世に、速記録に止めて置きたい。(笑声)天下の大政党がかような醜態をお演じに
なつ
て、而も
社会保障制度
という万人注目の政策について軽率な粗雜なものをお出しになりましたが、尚今日までお取消の模様も党の方ではおありになりませんので、或いは以て立派な政策としてお出しにな
つたの
で、從
つて
岡元議員からこの問題が当
委員会
で出たと思う。たまたま身体障害者の福祉法、未亡人の福祉法は
如何
にこれを取扱うか、議員提出にするか、政府提案にするかとあなた方の方でもいろいろ御苦心の最中、我我の方でも研究いたしております最中に、それを自由党の政策としてそつくりお持帰りに相成りましたので、それで自由党が御提出になりますお
考え
があるかどうかと、実に示唆に富んだユーモアに富んだお話であ
つた
と思いますが、私の存知いたしておりまする、
考え
ておりまするこのいきさつはそうであろうと思いまするので、この際副総理のお耳に入れて置きます。どうか党へお帰りになりましたら、政務
調査
会長へもよくよく
注意
いたすように、どうか副総理から直ぐおつしや
つて
頂きたい、実は昨日もお目にかかりましたときに申
上げ
ようかと思いましたが、併し黙
つて
おりましたのですが、(笑声)たまたま談これに及びましたので、私共厚生委が会に
関係
がございますので、私の存じておりますところを申
上げ
まして、御参考に供して置きたいとかように存じております。
塚本重藏
66
○
委員長
(
塚本重藏
君) お諮りいたしますが、本日
開会
から
只今
まで論議して参りました問題については、一應この
程度
で止めて、
あと
はこの小
委員
で更に御檢討願うということにいたして御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
塚本重藏
67
○
委員長
(
塚本重藏
君) ではさようにいたします。 この
機会
にちよつと御
報告
申
上げ
て置きますが、この
委員会
全員の強い希望によりましてシヤウプ使節團に対しまして、
委員長
の名前を以ちまして、
委員会
の
社会事業
を中心といる寄附金に対する課税問題について要望書を出して置いたわけであります。相当廣汎な参考資料を整えて出して置きましたことは皆さんに御
報告
申
上げ
て置いたところでありますが、このだひその勧告文の全文が発表になりました。その中のそのことが採入れられておりますので、極く数行でありますから、これを申
上げ
て御
報告
の代えて置きたいと思います。勧告書の巻の二の百五十一頁に寄附という小さい項がありまして、その中にこう勧告せられております。 公益
團体
に対する寄附は、現行税法の下では一定の比較的少額の非課税限度を除いては、贈與税と相続税が共に課税される。われわれと慈善を目的とする寄附に贈與税が課税されるという事例を知らない。米國においては、非営利的公益
團体
に対する贈與の免税は無制限である。 かかる無制限の免税に対してなされる宇一の重要なる反駁は、屡々そりが、贈與者又は彼の相続人が支配する慈善
團体
を創設することによ
つて
濫用されてきたということである。かような手段によ
つて
納税者は、それ相当の税を支拂わずに大なる財産に対する支配力を効果的に維持することができた。しかしながら、かかる濫用は、適当な防衞により防止し得るであろう。それ故、非営利的公益
團体
に対する贈與はすべて、相続税及び贈與税は免除さるべきことを勧告する。 こういうふうにその一部が採入れられてありますこと、これは我が
委員会
並びにその他の
團体
からも要望せられたところでありますが、幸いにシヤウプ使節團だこの我々の要請に應えて、この勧告がなされたことに対しまして感謝の意を表し、皆樣に対しましても從來の御努力に対しまして感謝して
報告
に代えて置きたいと思います。速記を止めて……。 〔速記中止〕
塚本重藏
68
○
委員長
(
塚本重藏
君) 速記を始めて下さい。 それでは議員派遣の要求書の派遣目的、派遣議員は、皆さんの御希望によりまして私が参ることにいたしまして、派遣の期日、派遣地は鹿兒島縣、費用等につきましては精算いたしましてこれを議長宛提出することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
塚本重藏
69
○
委員長
(
塚本重藏
君) 御
異議
ないものと認めます。 本日はこれを以て散会いたします。 午後零時十九分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
塚本 重藏君 理事 今泉 政喜君 谷口弥三郎君 姫井 伊介君
委員
山下 義信君 草葉 隆圓君 中山 壽彦君 竹中 七郎君 井上
なつ
ゑ君 岡元 義人君 穗積眞六郎君
國務大臣
厚 生 大 臣 林 讓治君
説明員
厚生
事務
官 (
社会局長
)
木村忠二郎
君 厚生
事務
官 (
兒童局長
) 小島 徳雄君