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1948-11-24 第3回国会 衆議院 農林委員会 第8号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年十一月二十四日(水曜日)     午前十一時十三分開議  出席委員    委員長 坂本  實君    理事 田口助太郎君 理事 寺本  齋君       佐々木秀世君    中嶋 勝一君       八木 一郎君    金野 定吉君       永井勝次郎君    小林 運美君       関根 久藏君    飯田 義茂君      的場金右衞門君    松澤  一君       山口 武秀君    加藤吉太夫君  出席政府委員         農林事務官   平田左武郎君  委員外出席者         議     員 青木 孝義君        議     員 岡村利右衞門君         議     員 冨永格五郎君         議     員 前田  郁君         議     員 前田榮之助君         議     員 伊藤 恭一君         議     員 長野 長廣君       議     員 早稻田柳右エ門君         農 林 技 官 平田  操君         農 林 技 官 坂本 昌義君         農 林 技 官 伊藤 茂松君         農林事務官   三浦寅之助君         專  門  員 片山 徳次君         專  門  員 岩隈  博君     ――――――――――――― 十一月十一日  上磯所在排水溝切替工事施行請願冨永  格五郎紹介)(第五八号) の審査を本委員会に付託された。 十一月十九日  磐田郡の農業災害対策に関する陳情書  (第二六二号)  競馬法の一部改正に関する陳情書  (第二七二号)  配給木炭量目不足費國庫負担陳情書  (第二七五号)  小笠郡の農業風水害対策に関する陳情書  (第二八  六号)  競馬法の一部改正等に関する陳情書  (第  二九八号)  米松輸入懇請陳情書  (第三〇九号)  耕地災害復旧費國庫補助増額陳情書  (第三一二号)  近畿地方の早害應急施設費國庫補助増額陳情  書(第三一四号)  供出督励費増額陳情書  (第三一七号)  農業調整委員会経費全額國庫補助陳情書  (第三二六号)  靜岡縣農業風水害対策に関する陳情書  (第三二七号)  京都府の早害應急対策費國庫補助増額陳情書  (第三三〇号)  農業共済掛金國庫負担等陳情書  (第三三六号)  兵庫縣の早害対策に関する陳情書  (第  三四〇号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件   請 願  一 農村工業助成に関する請願的場金右衞門    君紹介)(第一号)  二 同(成瀬喜五郎紹介)(第一八号)  三 宮崎競馬場再開請願川野芳滿紹介)    (第四五号)  四 上磯所在排水溝切替工事施行請願(    冨永格五郎紹介)(第五八号)  五 丸山発電所用地確保のため農地法適用除外    に関する請願前田榮之助君紹介)(第七    八号)  六 靜岡縣農業水害対策に関する請願(竹山    祐太郎君紹介)(第七九号)  七 農業災害補償法の一部を改正する請願(岡    村利右衞門紹介)(第九六号)  八 昭和井路開拓事業促進請願梅林時雄君    外一名紹介)(第一〇七号)  九 春日井市に國営競馬場設置請願早稻田    柳右エ門紹介)(第一一一号) 一〇 茨城縣雹害救済に関する請願原彪君紹    介)(第一一二号) 一一 清水町越濱干拓施行請願長野長廣君    紹介)(第一三五号) 一二 荏薙用水改良工事完成促進請願伊藤恭    一君紹介)(第一三六号) 一三 佐多馬籠地区開田事業國営施行請願(    前田郁紹介)(第一三七号) 一四 小山田沿岸用水改良事業負担金完納方法    に関する請願高橋清治郎紹介)(第一    三八号) 一五 零細農家産米保有量増加請願大石ヨ    シエ君紹介)(第一六二号) 一六 北設樂郡所在御料林拂下願請青木孝    義君紹介)(第一六三号) 一七 山北用水改良事業繰上施行請願、(亘四    郎君紹介)(第一六四号) 一八 然別國有林拂下に関する請願高倉定助    君紹介)(第一八一号) 一九 馬匹道外移動禁止に伴う対策に関する請    願(河口陽一君外六名紹介)(第一九三    号) 二〇 上野平開拓地用水路復旧費國庫補助に関す    る請願岡村利右衞門紹介)(第一九四    号) 二一 金納小作料引上並びに農地法による政府    買売金即時支拂請願松原一彦紹介)    (第二二六号)   陳情書  一 雪害耕地復旧助成等に関する陳情書    (第七号)  二 耕地利用高度化に関する陳情書    (第八号)  三 請害復旧並び増産用物資配給に関する陳    情書    (第九号)  四 農林産物搬出助成陳情書    (第一    〇号)  五 雹害対策に関する陳情書    (第十三    号)  六 農村婦人作業衣増配に関する陳情書   (第一五号   )  七 畜産局存置陳情書外一件    (第一六    号)  八 観光資源保護に関する陳情書    (第一七号)  九 農業手形適用範囲拡大に関する陳情書    (第一    九号) 一〇 旧川西航空機会社所有地農地指定の陳    情書    (第二四号) 一一 農業協同組合事業分割に関する陳情書    (第四〇    号) 一二 土地利用高度化に関する陳情書    (第四五号) 一三 農村復興資金融通陳情書    (第四六号) 一四 農業調整法並び自作農創設特別措置法の    運用に関する陳情書    (第四七号) 一五 杉、檜の害虫駆除に対する國庫補助陳情    書(第五一号) 一六 食糧調整委員会経費全額國庫補助陳情書    (第五二号) 一七 災害復旧耕地事業費全額國庫負担に関す    る陳情書(第    五七号) 一八 林野開拓事業緩和陳情書    (第六七号) 一九 畜産振興に関する陳情書    (第七四号) 二〇 畜産局畜産廳に昇格の陳情書    (第七五号) 二一 耕地地方調査費國庫補助増額陳情書    (第七九号) 二二 未懇開拓地是正に関する陳情書    (第八四    号) 二三 土地対價支拂に関する陳情書    (第八五号) 二四 杉の害虫駆除費國庫補助陳情書    (第八九号) 二五 能登地方線合開発に関する陳情書    (第九〇号) 二六 町村食糧調整委員会経費全額國庫負担の陳    情書(第九七    号) 二七 農業災害補償法に関する陳情書    (第一〇    〇号) 二八 牛疫予防注射應被害牛に対し國庫補助増    額の陳情書(    第一〇一号) 二九 林業振興に関する陳情書    (第一〇三号) 三〇 山形縣における米の縣外移出に対する奬励    金交付陳情書    (第一〇七号) 三一 主食代替砂糖配給並び主食供出報奬用    物資に関する陳情書    (第一一〇号) 三二 杉の害虫駆除費國庫補助陳情書    (第一一四号) 三三 蔬菜及び漬物配給規則改正に関する陳情書    (第一一六    号) 三四 農地改革に関する陳情書    (第一一    七号) 三五 菜種増産に関する陳情書    (第一一八号) 三六 新潟縣蚕糸試驗地設置陳情書    (第一二一号) 三七 農業共済團体事務費國庫負担増額陳情書    (第一二二号) 三八 競馬法改正に関する陳情書    (第一三〇号) 三九 主食自由販賣その他に関する陳情書    (    第一三一号) 四〇 旱害対策施設費國庫補助陳情書外一件    (第一五三    号) 四一 農業共済掛金國庫負担陳情書    (第一    五五号) 四二 徳島縣販賣農業協同組合連合会業務停止の    陳情書    (第一六七号) 四三 農地帰円法案制定実施に関する陳情書    (第一七三号) 四四 土地改良事業費國庫補助陳情書    (第一九四号) 四五 農業共済團体事務費國庫負担増額陳情書    (    第二〇三号) 四六 昭和井路開設事業費増額陳情書    (第二〇五号) 四七 食糧調整委員会経費全額國庫負担陳情書    (第二二〇    号) 四八 農業調整委員会経費全額國庫補助陳情書    (第二二四    号) 四九 小笠郡の農業風水害対策に関する陳情書    (第    二三九号) 五〇 長崎縣における農業試驗研究機関存続の陳    情書(第二四    一号) 五一 開拓事業促進に関する陳情書    (第二五五号) 五二 靜岡縣農業水害対策に関する陳情書    (第二五九号)     ―――――――――――――     〔筆記〕
  2. 坂本實

    坂本委員長 これより会議を開きます。  都合により本日の請願日程の順序を変更し、まず日程第九、春日井市に國營競馬場設置請願早稻田柳右エ門紹介、第一一一号を議題に供します。早稻田柳右エ門君に本請願紹介説明を求めます。
  3. 早稻田柳右エ門

    早稻田柳右エ門君 今回競馬法改正により國営競馬場の位置が決定されたが、地域的に、文化的に、経済的に、また地方人競馬に対する熱情においても、最も好條件を具備する愛知縣にその指定がないことはまことに遺憾である、ついてはこれが設置農地をつぶすこともなく、土質、水質ともに良好である春日井市に國営競馬場設置されたいのであります。そう少しつけ加えたいのは、競馬場新設地として予定される春日井は、名古屋市を去る二キロの、不毛地約六十万坪を擁する交通至便の地で、競馬馬輸送及びフアン吸收の点でその將來性を期待させるものがあるのであります。
  4. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  5. 平田左武郎

    平田(左)政府委員 名古屋市を中心とする地区國営競馬場設置することは、全國競馬場分布状態から見ても適当と思いますが、競馬法第二條の規定により國営競馬場の数が制限せられていますので、既存の國営競馬場を廃止にするか、國営競馬場の数を増加するかの、いずれかに法律改正することを要するのであります。このような法律改正案を提出するかどうかは目下檢討中であります。なお、予算編成及び資材入手等の点でも困難なる問題があるのでありますが、その実現可能性を十分檢討いたしてみたいと思つております。
  6. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対して何か御質疑はございませんか。——質疑もないようですから、採決を行います。本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 坂本實

    坂本委員長 異議なきものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  8. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第三、宮崎競馬場再開請願川野芳滿紹介、第四五号を議題といたします。紹介議員出席がありませんので、專門員にその要旨を朗読いたさせます。
  9. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、新しい競馬法施行とともに、公認宮崎競馬小倉競馬場で開催することとなつたが、それでは宮崎鹿兒島両縣の馬産家の熱意を奪い、全國有数の軽種馬の生産地である南九州馬産の発展に支障を來たすことになる、ついては宮崎競馬場を復活再開されたい、というのであります。
  10. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  11. 平田左武郎

    平田(左)政府委員 本請願も前の請願と同樣なことが言えるのでありますが、さらに宮崎競馬場國営競馬を開催するときは京都または小倉から馬を輸送しなければならないが、現在の馬匹数の減少、交通事情、あるいは現在流行している馬匹流行性脳炎蔓延等の点で困難ら予想せられるのであります。さらに宮崎市の戰災状況及び地方事情より見て、入場人員すなわち競馬フアン吸收の点についても、國営競馬を現在ただちに開催することは困難であり、諸般情勢が熱するのを待つて実現に運びたいものであります。
  12. 坂本實

    坂本委員長 本請願に関して御質疑はありませんか。——別段質疑もないようですから採決を行います。  本請願議院会議に付するを要するものとして採択の上、内閣に送付することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 坂本實

    坂本委員長 御異議ないものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  14. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第一九、馬匹道外移動禁止に伴う対策に関する請願河口陽一君外六名紹介、第一九三号を議題に供します。紹介議員出席がありませんので專門員にその趣旨を朗読いたさせます。
  15. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、馬の道外移動禁止に伴つて生じた北海道における馬の停滯は、馬産農家に著しく不安と生活の脅威を與え、日本の馬匹供給源地である北海道馬産の崩壊を招く結果になり、かつ道産馬主要畜力とする府縣農業生産力及び輸送力に重大な影響を與えようとしている。ついては道内停滯馬の道外移出促進の方途として鉄道輸送に重点を置き、船舶輸送でこれを補ひ、この際増高する輸送費の差額は國費補助し、輸送の遅延によつて生ずる予託料増高分の一部を國庫負担し、滯留馬必要飼料を確保されたい、というのであります。
  16. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府意見を求めます。
  17. 平田左武郎

    平田(左)政府委員 馬匹道外移動禁止は、馬始流行性脳炎発生のため、これを行つたものであるが、禁止に伴う対策は当然に行はるべきもので、農林省としてもすでに万般の手配を行い、鉄道輸送船舶輸送、両方面について準備を完了しているし、右に要する予算を要求しているので、本年内には全部輸送し得る見込であります。從つて滯留馬飼料の問題も解消することと思います。
  18. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する御質疑もないようですから、ただちに採決を行います。  本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 坂本實

    坂本委員長 御異議なきものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  20. 坂本實

    坂本委員長 次に、日程一六北設樂郡所在御料林拂下請願青木孝義紹介、第一六三号を議題に供します。紹介議員出席がありませんので、專門員にその趣旨を朗読いたさせます。
  21. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、愛知縣北設樂郡所在御料林は、傳統的に地元民熱意をもつて管理してきたものであるから、経済上その他諸般事情から考慮しても、本山林を地元民に移管しこれを開拓せしめることが最も適当な処置である。ついては本國有林関係町村並びに引揚者、戰災者等に拂い下げられたい、というのであります。
  22. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  23. 三浦寅之助

    三浦説明員 國有林野開拓適地は、自作農創設特別措置法により、開拓財産として開拓局へ所属替の上、一定の開拓計画に基いて入植者または増反者に賣り渡されることになつており、國有林野開拓のためただちに地元民に拂下げすることはできないのでありますが、國有林治山治水の効をあげ、もつて地元住民の福利をはかることを目的とするものであるからには、地元住民との円満なる協力なくしてはその実をあげ得ぬものであり、地元住民の熱望にこたえるためその方法等を目下研究調査中であります。
  24. 坂本實

    坂本委員長 質疑もないようですから本請願採決を行います。  本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 坂本實

    坂本委員長 御異議なきものと認めましてさよう決定いたします。     —————————————
  26. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第一八、然別國有林拂下に関する請願高倉定助紹介、第一八一号を議題に供します。紹介議員出席がありませんので專門員にその趣旨を朗読いたさせます。
  27. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、北海道河東郡鹿追村は冬期嚴寒の地で、住民は多量の薪炭を消費するが、該村には共同薪炭備林がなく、私有林はきわめて少く、しかもそれは植付けたばかりの利用できない程度のもので、燃料併給には廣大國有林配給石炭に依存する外ないのであるが、その石炭配給はまことに微々たるものである、ついては該村字ウリコク所在然別國有林二千町歩を該村に拂下げられたいというのであります。
  28. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  29. 三浦寅之助

    三浦説明員 國有林野は、治山治水その他の公益を保持し、あわせて森林資源の造成をはかるため経営されているものであつて國有財産法規定によつて普通財産以外は賣拂うことはできないことになつています。しかしながら法律の認める範囲内において、國有林野と密接なる関係にある地元民に対しては、たとえば委託林等の設定、薪炭林の特賣等、できる限り便宜をはかつて行く方針をとつているのであります。
  30. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する御質疑はありませんか。——それでは、本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 坂本實

    坂本委員長 異議なきものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  32. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第一二、荏薙用水改良工事完成促進請願伊藤恭一紹介、第一三六号を議題に供します。紹介議員伊藤恭一君の紹介説明を求めます。
  33. 伊藤恭一

    伊藤恭一君 岐阜縣惠那郡付知町の荏薙用水改良工事は、昭和十八年來農地開発営團において工事施行中でありましたが、昭和二十二年開発営團が解散されたため、事業中止状態となり、爾來、その引水をもつて維持せられていた水田耕作は、わずかの自然湧水をもつて灌漑耕作するを余儀なくされ、実際上畑作轉換の必要に迫られている現状であります。ついては團庫補助をもつてすみやかに用水改良工事完成せられるようとりはからはれたいのであります。
  34. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  35. 坂本實

    坂本説明員 荏薙用水は約百年前開拓せられた在名なる水路でありますが、破損せられたまま放棄せられること久しく、これが改良工事昭和十八年から農地開発営團により行われたのであります。しかしてこれが工事中止後は國営としてその工事を継続したのでありますが、実際上は予算なきため、單に保管を移されただけで工事は全然中止せられたものであります。現在関係当局と折衝の上、予算編成いたしておりまして、工事完成のためにできるだけ努力いたしたく思つております。
  36. 坂本實

    坂本委員長 別に質疑もないようでありますから採決を行います。本請願議院会議に付するを要するものとして採択の上内閣に遊付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 坂本實

    坂本委員長 異議なきものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  38. 坂本實

    坂本委員長 次に、日程一三佐多馬籠地区開田事業國営施行請願前田郁紹介、第一三七号を議題に供します。紹介議員出席がありませんので、專門員にその趣旨を朗読いたさせます。
  39. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、鹿兒島縣肝属部佐多町は山嶽に囲まれて水田に乏しいので、今回開田計画実現運びとなつたが馬籠地区のみが遠くかけ離れている関係事業管理支障を來たすとの理由で國営とせず縣の代行事業なつた、これでは本地区のごとき難工事区域では中止のやむなきに至るであろうから本地区も他地区と同じく國営により工事施行されたい、というのであります。
  40. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  41. 伊藤恭一

    伊藤説明員 佐田町地区開田工事農地開拓営團施行中でありましたが、これを昭和二十一年國営とし、さらに昭和二十三年この馬籠地区のみを縣の代行事業としたものでありますが、事実上は事業費莫大中止状態にあるといえるのであります。これも予算さえ追加せられれば事業も促進せられるのであります。
  42. 坂本實

    坂本委員長 本請願に関して何か御質疑はありませんか。
  43. 的場金右衞門

    的場委員 本開拓工事國家にて施行し、特に、困難なる事業である水路工事國家でやつてくれれば、開拓の実は急速に現れると考えるものであります。
  44. 伊藤恭一

    伊藤説明員 的場委員にお答えいたします。本工事國営から縣の代行工事としましたことによつて、実質的にかわるところは少いのであつて、縣の代行といいましても、予算の点では國営と何等かわるところはないのであります。本工事設計書完成すれば、漸次工事を開始することも可能な状態にあるのであります。
  45. 坂本實

    坂本委員長 本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 坂本實

    坂本委員長 異議なしと認めさよう決定いたしました。     —————————————
  47. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第二〇、上野平開拓地用水路復旧費國庫補助に関する請願岡村利右衞門紹介、第一九四号を議題に供します。紹介議員紹介説明を求めます。
  48. 岡村利右衞門

    岡村利右衞門君 本請願趣旨を説明いたします。高山市附近の國営上野開拓地の開墾は八割も完了し、水路及び道路工事も大半完成したが、本年七月奥飛騨一帶襲つた豪雷雨により、既設水路に重大な災害をこうむつたためまつたく通水不能の状態に陷り、入植者は非常に困惑している、ついては國庫補助をもつて用水路復旧されたいのであります。
  49. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  50. 伊藤恭一

    伊藤説明員 政府におきましても本用水路復旧は早急に実現いたすべく、関係当局と交渉し、予算編成を要求中であります。
  51. 坂本實

    坂本委員長 本請願議院会議に付するを要するものとして採択し、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 坂本實

    坂本委員長 御異議なきものと認めましてさよう決定いたしました。     —————————————
  53. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第一四、小山田沿岸用水改良事業負担金完納方法に関する請願高橋清治郎紹介、第一三八号を議題に供します。紹介議員出席がありませんので、專門員にその趣旨を朗読いたさせます。
  54. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、宮城縣栗原小山田沿岸耕地整理組合負担にかかる同川沿岸用水改良事業は、鋭意施行されているが、諸物價暴騰並びに相次ぐ重税等のため組合員生活が窮迫して來たので、同事業に対する負担金支出が困難となつている。ついては本事業負担にかかる耕作田の反当收穫量より負担金に相当する数量だけ天引き査定して供出割当をなし、その天引き数量超過供出としてこれを負担金に充当するような完納方法を定められたい、というのであります。
  55. 坂本實

    坂本委員長 政府当局意見を求めます。
  56. 伊藤恭一

    伊藤説明員 本川沿岸用水改良工事は、昭和十五年施工を開始したものでありますが、その後における経済情勢の激変に伴いまして、組合負担金支出も困難を來し、本日に至るまでその完成を見ないのでありますが、当局といたしましても、工事が長びけば地元民熱意も薄らぐ可能性あるを考え、できるだけ早く完成いたしたく思つている次第でありまして、本年度予算においてはその編成を見なかつたのでありますが、昭和二十四年度予算においてはこれを計上すべく、目下檢討中であります。なお、地元負担金につきましては、農林漁業復興金融によるが適当ではないかと考える次第であります。
  57. 坂本實

    坂本委員長 質疑もないようですから採択いたします。  本請願議院会議に付するを要するものとして採択内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 坂本實

    坂本委員長 御異議なしと認めさよう決定いたしました。     —————————————
  59. 坂本實

    坂本委員長 次に日程第五、丸山発電所用地確保のため農地法適用除外に関する請願前田榮之助君紹介、第七八年を議題に供します。紹介議員紹介説明を求めます。
  60. 前田榮之助

    前田榮之助君 本請願要旨は、水曽川水系岐阜縣加茂郡八百津町地内に建設中のダム式丸山発電所堰堤骨材の採取予定地が、農地法により強制買上げられるとすれば中止のやむなきに至り、その影響するところ大なるは明らかなところであります。ついては本用地を農地法による政府買收から除外していただきたいというのであります。
  61. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を聽取します。
  62. 伊藤恭一

    伊藤説明員 丸山発電所は十万六千キロワツト時出力を予定して建設中のだム式発電所でありますが、これが建設を中止することはたしかに生産復興に影響するところ大きく、当然適切なる措置を必要とすると思うものであります。調査の上何らかの方法を講じたいと存ずる次第であります。
  63. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようですから本請願採決にうつります。  本請願議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  64. 坂本實

    坂本委員長 御異議がなければさよう決定いたします。     —————————————
  65. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第四上磯所在排水溝切替工事施行請願冨永格五郎紹介、文書表第五八号を議題といたします。先づ紹介議員紹介説明を求めます。
  66. 冨永格五郎

    冨永格五郎君 本請願要旨は、北海道亀田郡亀田村字西桔梗一帶及び同町追分の一部地帶の土地改良を目的として昭和十七年完成した上磯所在の排水溝は、曲折があるので豪雨に際するとたちまち氾濫し、農作物に及ぼす被害は甚大なものがあります。ついてはこれが対策として本排水溝の曲折を改めて、直線溝に切りかえられたいのであります。その被害程度千町歩にも及ぶものあり、ぜひともこれを國営工事として早急に施行せられんことを願う次第であります。
  67. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  68. 伊藤恭一

    伊藤説明員 上磯所在の排水溝に切替え工事施行することの必要は北海道廳においてもすでに認め、農林省と打合せ目下予算編成中なのであります。北海道廳に一括予算編成せられるゆえ、道廳とよく連絡をとられもつて工事完成をはかられたいのであります。
  69. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようですからこれより本請願採決に入ります。  本請願はこれを議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  70. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  71. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第一一、清水町越濱干拓施行請願長野長廣紹介、第一三五号を議題といたします。先づ紹介議員紹介説明を求めます。
  72. 長野長廣

    長野長廣君 本請願要旨は、高知縣幡多郡清水町は將來四國國立公園設定後重要なる地点になるとともに、現在縣下有数の漁港で物資の集散地であるが、田畑に乏しく、食糧はほとんど他に仰いでいる状態である。ついては本町越濱所在の干拓好適水面を干拓して水田にしてもらいたいというのであります。
  73. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  74. 伊藤恭一

    伊藤説明員 田畑に乏しく食糧を他に仰くことは、町の経済上決してよろしいものではないのであり、はたして本町に干拓の可能性ある地域が存在するかどうか調査の上、適官措置を講じたいと存じます。
  75. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようですから、只今より間請願採決に入ります。  本請願はこれを議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  77. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第八、昭和井路開拓事業促進請願梅林時雄君外一名紹介第一〇七号を議題といたします。紹介議員が見えませんので岩隈專門員要旨の朗読をいたさせます。
  78. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、昭和井路開拓事業は大分縣大分、北海部両郡十一箇町村にまたがり、関係耕地面積二千町歩を包含する大事業で、完成のあかつきは米三万石の増産を期待され、昭和十七年より國営事業として着工されたが、予算関係により昭和二十一年度をもつて國営事業は打切りとなり、目下縣営で施行中であるが、予算が僅少であるため事業は遅々として進まず所期の増産効果をあげることができない。ついては該事業を促進するため予算の増額をはかられたい、というのであります。
  79. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  80. 伊藤恭一

    伊藤説明員 予算が十分でないため工事が遅々として進行しないのは遺憾の極みでありまして、予算さえ十分計上されれば工事も進捗することと存じます。
  81. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようですから、これより本請願採決に入ります。  本請願はこれを議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  83. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第一七、山北用水改良事業繰上施行請願、亘四郎君紹介、第一六号を議題といたします。紹介議員が見えませんから專門員要旨の朗読をいたさせます。
  84. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、新潟縣古志郡山北用水改良事業は、昭和二十三年度認証事業費がきわめて少ないので、これでは完成まで長年月を要することになり、また本施行地区には約六十町歩余の耕地整理施行があつて、これが実施と並行して本事業施行しなければいたずらに冗費を多くするだけである。ついては本事業を繰り上げて施行されたい、というのであります。
  85. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  86. 伊藤恭一

    伊藤説明員 本用水改良事業も前の請願におけると同樣、予算の点で不十分なるゆえ、相当期間長引く結果となつているのでありますが、期間短縮のため努力中でありまして、昭和二十四年度中には完成の予定であります。
  87. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようでございますから、これより本請願採択に入ります。  本請願議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  88. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定致します。     —————————————
  89. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第七、農業災害補償法の一部を改正する請願岡村利右衞門紹介、第九六号を議題といたします。紹介議員が見えませんので專門員要旨の朗読をいたさせます。
  90. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、農業災害補償法は農業経営者に対し不慮の災害を補償するものであるが、同法第八十四條第一項第一号の共済事故の中に虫害が含まれていないため、特殊な虫害によつて被害をこうむつている稻作農家に対しては法の恩惠が與えられていない。ついては該法の一部を改正して農業災害共済事故の中に特殊な虫害を加えられたい、というのであります。
  91. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局の御意見を求めます。
  92. 平田操

    平田(操)説明員 本請願要旨における改正事項を含む農業災害補償法の一部を改正する法律案を次回國会に提出するため準備中であります。
  93. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようでございますから、これより本請願採決に入ります。  本請願議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  94. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  95. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第一及び第二、農村工業助成に関する請願、文書表第一号及び第十八号を一括議題といたします。紹介議員が見えませんので專門員要旨の朗読をいたさせます。
  96. 岩隈博

    岩隈專門員 両請願要旨は、新農村建設の一翼として農村工業の役割はまことに重要である、ついてはこれが振興に最も支障となつている資金、資材の面の打開に特別の考慮を拂われたい、というのであります。
  97. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局の御意見を求めます。
  98. 坂本實

    坂本説明員 本請願の要点は二つに分けることができると思います。第一に農村工業資金に関する事項であります。農村工業の資金に関しましては、先般の閣議の決定に基き、昭和二十三年度第三・四半期復興金融金配分計画の総わく中に一億五千万円を予定いたし、その設備資金につきましては復金融資の道が講ぜられているのであります。また農業協同組合の行う事業には、農林漁業復興資金二〇億中に約二千七百万円を予定して、第一次加工等の設備資金の事業費所要額にまわし四割融資の道が講ぜられていますが、前者は復金融資の一般的基準並びに中小企業金融代理貸付融資方針の基準に準拠するほか、農村工業振興の目的上必要な考慮が加えられることになつていますが、実際にはそのいわゆる必要な考慮を加えることが困難なために、また後者では事業費の四割融資という限度がありますために、実際上融資を受けることはなかなか困難な事情であります。  次は第二に農村工業所要資材に関する事項であります。  農村工業用資材は臨時物資調整法に基く安定生産資材割当規則の運用によつて、差し当り農業土建、農業加工、農事電化、準公共事業、農林工鉱業の五部門を総合して、建設資材、運轉資材等を農林省資材調整事務所を通じて割当てているが、実際はそのわくが僅少であり、今ただちに農村工業を総括した資材のわくを設定することが規則の取扱上困難な事情にありますので、需要に対し十分にまかなうことは困難であります。
  99. 坂本實

    坂本委員長 御質疑もないようでございますからこれより本請願採決に入ります。  本請願はこれを議院会議に付するを要するものとし、採択の上内閣に送付すべきものと議決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  100. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  101. 坂本實

    坂本委員長 次に請願日程第六、靜岡縣農業水害対策に関する請願、第七九号を議題といたします。紹介議員が見えませんので專門員要旨の朗読を願います。
  102. 岩隈博

    岩隈專門員 本請願要旨は、今次靜岡縣下を襲つたアイオン台風により縣下農作物は甚大なる被害をこうむつた。ついてはこれが災害に対しすみやかに適当な措置を講ぜられたい、というのであります。
  103. 坂本實

    坂本委員長 本請願に対する政府当局意見を求めます。
  104. 伊藤恭一

    伊藤説明員 靜岡縣農業水害対策に関して説明いたします。  先づ第一に、本縣の農作物はアイオン颱風により甚大なる被害をこうむつておりますので、補正割当も米については元の割当五十万七千五百石を二十八万二千五百石とし、かんしよについては元の割当三千五百五十五万貫を三千四百八十三万一千貫となしたのであります。次に農業生産資材であります肥料については、十月二十七日窒素肥料三百十七トン、燐酸肥料三百五トンをそれぞれ特配いたしております。  さらに農業災害補償法に基いて國庫負担再保險金として一億四千百六万三千円を水稻につき支拂う予定であります。  最後に水害復旧工事につきましては、すでに公共事業費追加予算の上程を見ましたので、これにより相当額を補助いたしたいと考えております。
  105. 坂本實

    坂本委員長 別に御質疑もないようですから採決をいたします。  本請願議院会議に付するを要するものとして採択の上、内閣に送付するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  106. 坂本實

    坂本委員長 それではさよう決定いたしました。なお、各請願の報告書の作成に関しましては、委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  107. 坂本實

    坂本委員長 御異議なしと認めましてさよう決定いたします。都合によりその他の請願並び陳情書の審査はこれを延期し、本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十七分散会