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1948-03-04 第2回国会 衆議院 水産委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十三年三月四日(木曜日)     午後零時十分開議  出席委員    委員長 青木清左ヱ門君    理事 庄司 彦男君 理事 鈴木 善幸君    理事 馬越  晃君 理事 三好 竹勇君       加藤 靜雄君    金野 定吉君       松本 眞一君    吉川 兼光君       宇都宮則綱君    小澤專七郎君       神山 榮一君    小松 勇次君       本間 俊一君    森 幸太郎君       多賀 安郎君    外崎千代吉君  出席政府委員         農林事務官   藤田  巖君  委員外出席者         総理廳事務官  木村  武君         專門調査員   小安 正三君     ————————————— 本日の会議に付した事件  小委員選任に関する件  小委員長選任に関する件  國政調査承認要求に関する件  漁業資料配給状況に関する説明聽取     —————————————
  2. 青木清左ヱ門

    青木委員長 これより会議を開きます。  本日は政府委員として経済安定本部生活物資局次長木村武君、経済安定本部生活物資局リンク制推進事務室長直江内午郎君の両君が出席されております。昨日庄司委員より質疑に相なりました漁業資材リンク制の問題に関し答弁を求めます。
  3. 木村武

    木村説明員 安定本部といたしましての立場を申し上げたいのでありますが、生鮮食料品緊急確保に関する具体措置というものが、昨年の十一月十八日の閣議決定を得まして、そして十一月の末に知事会議を開いて、十二月十五日から統制を実際に強化してもらう、こういう段取りでやつたのでありますが、その立案にあたりましては、もちろん農林省側からいろいろと御意見が出まして、特にリンク物資関係はいろいろの物資につきまして、主として物資所管官廳でありまする商工省の方で、その物資は確保できるかどうかということをにらみ合わせまして、しかもそれは水産物関係のものだけでなしに、各主食関係、あるいは蔬菜の関係、あるいは石炭、薪炭というふうなものを全般的ににらみ合わせまして、この程度のものは総合的にやつてよろしいということで、リンク物資関係がきまつた、こういうわけであります。そこで早速実施官廳の方へその事柄を移しまして、現実に物が調達できるかどうかということにつきまして、さらに実際的な檢討を加えて、そして農林省の方からの通牒、つまり水産局知事資材調整事務所水産局事務所という筋、それから商工省のそれぞれ担当方面から通牒を出し、物によつてメーカーに対して出荷の指示をする、こういうふうなことでほぼ運んだのであります。そして大体今申し上げるように十一月の十八日に閣議決定になつたのでありますが、農林省商工省のいろいろ事務的なお打合わせ、つまり各縣別にどういうふうに数字を割り当てるか、それから纖維品などは、配給機構はつきりがつちりと規則できまつておりますが、その他ゴム製品などは、必ずしもがつちりときまつておりませんので、このリンク物資荷受け配給機構をどういうふうにやるかというようなことなどを、両省の間でお打合わせになりまして、そして通牒が出るということになつておるのであります。その以降の問題は、実は安定本部としては、実施面でございますのでタツチしない建前でございまするが、しかし纖維局のリンク物資の問題がやかましいので、特にそれがどういうふうになつているかということにつきまして、いろいろとわれわれの方でも取調べをいたしますし、さらに昨年の暮に閣議リンク物資の総合的な推進事務室をつくるということが決定になりまして、それで安定本部の中にそれが設けられている、そこで若干実施面で、われわれの方でもそういうようなことでタツチしてきたと、こういうふうな状況になつておるのであります。それで一つの例をとつて申し上げますると、ゴム製品類につきまして、ただいま申し上げたような水産局からの通牒が出ましたのが、——ども若干遺憾なのでありまするが——昨年暮の十二月二十七日附で水産局長からの、知事資材調整事務所水産局事務所というようなところに通牒が出ておる。それから商工省生活物資局がいま担当になつておりますが、生活物資局通牒は今年の一月になつてから出たということになつておるのであります。その間に非常に手間取つたということにつきましては、これは安定本部から申し上げる筋ではございませんが、この点がやはりよく言われることで、業者の方がやられる場合にはもつとてきぱきといくものが、役人に任せると、どうもてきぱきといかないという弊害がその点に出てきておるということを、率直に私は認めざるを得ないと思うのであります。それから商工省生活物資局長から、ゴム協同組合連合会というメーカー協同連合会に対して、出荷の指図が出たのが今年の一月の十九日というふうに、閣議決定になりましてから、約二月くらいしてから出ておるというふうな状況になつております。  しかしこれが出ましてからは、実は相当手早くいつておるようでありまして、実は私先週の日曜日に銚子行つて現地リンク物資推進状況がどうなつておるかということを、現地出荷機関についていろいろ伺つてまいつたのでありますが、その結論を御参考までに申し上げますと、この水産リンク物資放出方式は、御承知のように、消費地荷受機関から荷受証明書出荷機関に集まつてくる。それから資料調整事務所放出請求をいたしまして、現地が割当出荷されるということになります。そういう手続が済んでおりまするのを十二月分のリンク物資放出請求についてやつておる、こういうふうな本段階であります。先ほど申し上げました地下たび、ゴム長ゴム半長というようなゴム製品については、三月分までもうすでに縣の元受機関に現物が到着いたしまして、そこでこれははなはだおかしなことを言うのでありますが、現に元受卸機関では、これは自分でもつておると、その間の保管料であるとか、金利であるとか、目減りであるとか、そういうものを自分で負担しなければならぬ、これは配給のマーヂンで負担するのが筋だと思いますが、漁業会の方に早く引取れということで、その現物を実は三月分までの物は全部引取つておるのであります。そうして漁業会の倉庫にはいつておる。そうして配給切符さえくれれば、どんどん現物化するというような状況になつております。この点はむしろ行き過ぎるくらい現物状況は進んでおるということであります。しかしまだ現実には十二月分も銚子出荷機関の方では、生産者には渡つていないようでありますが、いつでも渡せるというような状況にまでなつております。それからゴム製品の中でゴムぞうりというのが出るのであります。これはあまり荷主の方が期待しないで喜ばれないのでありますが、現物はまだ到着しておりません。それからタバコにつきましては、十二月分の配給切符はすでに到着いたしておりまして、これはいつでも現物化はできる状況であります。それから酒につきましては——タバコも酒も大藏省物資でありますが、これは切符は來ております。ところが販賣店にまだこれに見合う現物が到着していないということであります。私ども帰りまして、早速大藏省の方へどういうわけで出ていないのかということを連絡しておる段階であります。それから作業衣軍手でありまするが、これは規則によつて配給方法が縛られておりますので、普通の場合には若干むずかしいのでありますが、銚子では漁業会纖維品配給規則による配給店補になつておりますので、いつでも現物を受けて配給できる態勢になつております。すでに軍手の方はちやんと現物メーカーから千葉縣に出るばかりの手配になつております。そこであと割当発送資材調整事務所の方でまたひつかかつておりますが、資材調整事務所割当発送のオーダーを商工課へ出してもらうように連絡さえすればよろしい。こういうような状況になつております。  それから作業衣の方は、実は今度の纖維品配給規則によりまして、縣内にランニング・ストツクがある。作業衣としての普通の切符対象としてのものが上つておる。そこでそれを対象にして切符をどんどん切ればいい。こういうふうなことになつております。これは銚子の例ではありませんが、福岡縣ではそういう方法でどんどん現物化しておるという情報を私どもは受けておるのであります。千葉縣ではそういう方式でひとつ切符をどんどん切ろうじやないかという話合いができて、今から切符を切るのだという話を聽きました。  それからバケツが出るのでありますが、これも農林省千葉資材調整事務所銚子割当発送をするという手配中であります。  それから木材とくぎでありますが、これは一月分の出荷からリンク物資としてやることになつております。今まで申し上げたのは十二月分からやることになつてつたのですが、先ほど最初に申し上げましたように、一月分の請求がまだ出ておりませんので、現地ではまだ問題になつておりません。  それから塩でありますが、塩は十二月分までは農林省專賣局との御連絡が十分にいつておりませんで、專賣局の方でどんどん切符を切り、リンク方式物資として、水産用として放出されましたので、十二月分は現地リンク物資でなく出ております。一月分以降につきましては、先刻申し上げたように、まだ請求が出ておりませんので、現物化段階にはいつておらぬ。こういうことであります。  主食関係でありますが、主食関係は、これは私どもの想像でありますが、千葉縣は昨年の米の供出などもあまりうまくいつておりませんので、おそらく縣内の操作が困難であるということに基くと思いますが、非常に遅配になつております。そして今まで十月分の加配分までしか出ていないというような模樣であります。そこでこれは縣の問題でもございますので、縣の水産課食糧課で十分によく連絡をして、この遅配の問題はひとつぜひ解消してもらうようにやつてもらいたいということを、係の方と御相談をしてまいつた次第であります。  それからその次の大きな問題は燃油であります。これも水産局からお答えになるのがいいと思いますが、順次申し上げますと、水産局の方でおきめになつております、公約いたしましたところの切符を十分に充すだけの放出量が、御承知のように向うの放出わくがあつて、残念ながらないということが、偽らないところであります。そこで銚子では最近リンク方式をかえられまして、月の初めに大体使用量の半分だけは先に出すということが方式になつておりますのが、実行できるどころか、むしろ前にもらうべきものもまだもらえていない。こういうような事情になつておるのであります。これは別途水産局長からお答えになると思いますが、放出わくをぜひ殖やしてもらわなければならぬということで、強く関係筋に要望いたしまして、ある程度それが殖えるという見込みは立つてきておる状況であります。一拠になかなかいかぬというところに非常に困難な点がございます。そういうふうになつております。しかし現地で非常に強い意見が出ました問題は、そのほかに直接生産資材でありますマニラ製品、それから綿漁網の問題が非常に深刻なわけでありまして、マニラ製品につきましては、御承知のように今までほとんど輸入がなくて非常に困つておる。これはあまり新聞紙上などに出されると困るということで、関係筋からは口止めされておるのでありますが、相当大きないわゆるガリオアフアンドが漁業用にできることになりまして、その資金によつて相当大きな数量を買いつけて、少くともこの六月以降については、よほど事態が改善をされて供給されることと思います。その間のつなぎということで苦慮いたしておるのでありますが、これも水産局の方で非常に御努力になりまして、いろいろと折衝をいたしておられます。その間必ずしもはつきりその効果があがる見込みが立つておるという段階ではございません。それから綿漁網の問題も、ぜひひとつ放出しリーズをたくさんしてもらいたいということで、水産局を主として折衝をしておられまして、私どもかげながら御援助申しておる、こういう状況であります。綿漁網現物化方式を非常に合理化するということも水産局の方でおやりになつておるわけでありまして、あるいはよりが弱いとか、目方が足りないとかいう問題も着着改善されていく、こういうように考えておる次第でございます。要するにあの新聞記事にありますような事実につきまして、いろいろ事務的な事情現物化が遅れておるということは、ある程度これを率直に言わざるを得ないのであります。しかし新聞に書いてありますように、何か計画に無理があつて現物化ができないのだ、こういうことはございません。はつきりその計画は十分に関係の向きの間で話をつけておるわけであります。事務的につまり……これはいささかうがち過ぎる話になるかもしれませんが、新しい機構農林省資材調整事務所というのが御承知のように各縣にできておりまして、これがうまくルウテインに仕事を始めながら、なかなかうまくいかぬのでありまして、今の情勢ではなかなかいい人が得られないということもあります。資材調整事務所切符の切り方が非常に早いということがこの問題を推進するかぎになつておるのでありますが、この点がいろいろの関係でなかなかうまくいかぬという点があるようでありますが、これもおいおいと改善されると思います。私ども水産局の方にも強くそういう点を御要望申し上げておるという段階であります。いろいろ御叱声をいただいて、さらに一層改善をしてまいるような方法考えてまいりたいと思います。
  4. 藤田巖

    藤田政府委員 リンク物資の問題につきましては、ただいま安定本部木村次長からお話がありました通りでありまして、現実の問題といたしまして、リンク物資漁業者の手に渡ることが遅れておることは事実であります。その点については原因はいろいろあるだろうと思います。たとえば消費地荷受團体からの証明書が來ないとか、あるいはまた切符の切り方が遅いとか、あるいはまた現物化ができておらないとか、いろいろの事由があるであろうと思いますが、結局におきまして、農林省といたしましてやるべき仕事の上につきましては、なおさらに改善くふうをし、檢討をしてやつてまいらなければならない。現在の状態が非常にうまくいつておらないということは、私自身率直に認めておるわけであります。この点に関しましては、責任当局といたしまして、漁業民に対しましてはまことに相済まぬと考えておるのであります。しかしながらこれらのいろいろの改善要求すべき諸点につきましては、私どもも現在できる限り、その改善について努力いたしておるのであります。実は現在各種リンク物資配給について、現実にどういうふうな状況であるかというような表も作成中であります。こういうふうなもので具体的に御説明をいたしまして、その原因となるとことにつきましても、これを改善していくようにしたいと思つております。それからなおいろいろリンク物資についての問題はございますが、やはり漁業者の根本問題といたしますところは、何と言いましても生産資材、たとえば油でありますとか、網でありますとか、ロープでありますとか、こういうふうな生産資材の問題であろうと思うのであります。この生産資材の問題につきましても、先ほどお話のございましたように、漁網及びロープにつきましては、相当近い將來におきまして明るい期待がもてるように考えております。油につきましても、これは全体の輸入量が非常に減つておるにもかかわりませず、水産関係の油は減らされておりません。しかしながらわれわれがこの統制の裏づけとして、確実に正規のルートによつて出荷した者に対して、必要な油を配給するという建前から申しますと、決して満足すべき数量とは言えないのであります。そういう点からいたしまして、私どもとしては、この統制を確実に裏づけるための油の問題については、現在いろいろと折衝をしておるのであります。この結果はまだはつきり私どもにもわかりませんので、申し上げかねると思います。司令部におきましても、十分これについては御認識もいただき、好意をもつてこの方法を研究いたされておるというように私ども考えております。ともかくこの統制が行われまして以來の、資材その他の状況については、必ずしも満足すべき状態だとは私ども考えておりません。今後この統制を続けていく上に改善を要すべき点、なお資材確保の点については、さらに一層努力すべき点については、十分私どもといたしましては努力をいたしまして、漁業者の方の御迷惑にならぬように努めていきたいと、かように思つておる次第であります。
  5. 青木清左ヱ門

    青木委員長 ただいまの御答弁によつて、大体庄司君の質疑に対する御答弁は終つたものとは考えておりますが、しかしこの統制強化臨時的措置決定されましたのは十一月初旬でありまして、以來四ケ月を経過しておるのであります。この間これらのリンク物識遅配ということが起らないように、当局としては相当処置をなすべき期間があつたはずなのでありますが、これが処置が完全にいつていないということは、はなはだ遺憾に存ずる次第であります。政府責任をもつて速やかにこれがリンク処置の万全を期していただかなければ、漁民生産意欲を向上させることははなはだ至難と考えるのであります。特にリンク物資が過少に過ぎるということについては、漁民の非難は政府に向つて相当集中されつつあるのでありますから、この点政府は善処せられんことを要望いたします。  なおただいまの説明によつて資材が潤沢に手配されるまでには相当期間を要するということでありますが、その間暫定的にいかなる処置をとられるか、すなわち漁民生活を保障する上において、漁價の一時的値上げということも一つ方法でありますが、こういう方面において、いかなる手段によつてこれが空間を埋められる御考えであるか、併せてお伺いしたいと思います——速記を中止してください。     〔速記中止
  6. 青木清左ヱ門

    青木委員長 次に説明要求したいことは、経済安定本部において水産業関係資材を、相当量隠匿物資として摘発されたものを所有されておるかに聞くのでありますが、これが放出農林当局要求したことがあるか、また要求した経過並びに安本としてはこれが処置をいかにして行わんとする予定であるか、この点の説明を求めたいと思います。
  7. 木村武

    木村説明員 実は隠匿物資関係は、御承知のように監査局というところでやつておりますので、私実は具体的には何も知らないのであります。しかし大体の考え方を、あるいは足りない点はあと監査局方面から説明に來ることを言ずけるというような形で御要求應じたいと存じますが、この緊急具体措置の中にも、はつきりといろいろな直接生産資材ワイヤーロープ燃油等の直接生産資材については、特殊物件などを緊急に確保して水産用に充てるという方針は、はつきりとうたつておるわけであります。そして私どもも、監督局方面にぜひ水産用のものを確保してもらいたいということを申し入れまして、水産局からもいろいろと御要望がございますし、お取次もいたしますし、直接に監督局の方におつしやつておると思います。そして、たとえばワイヤーロープなどにつきましても、どこそこはこういうものがあるという情報があるが、これをひとつ調べてくれというようなことまで言つて実はやつておるのであります。今実は監査局の内情を伺いますと、たとえば中島の飛行会社隠匿物資摘発とかいうような大きなものが非常にあるようでありまして、あまりこまかく言われてもそういうものに沒頭して手がまわらぬということを言われるのでありますけれども、私どもはぜひ押してやつてもらいたいということを言つております。しかしまだ実は一度も具体的にあれが上つてまいりません。ただワイヤーロープにつきまして佐世保、呉、最近は横須賀つたと思いますが、相当のものがございまして、これは主として輸送関係とそれから水産関係に割前をとりまして、特に最近横須賀で出てまいりましたワイヤーロープにつきましてはほとんど全部水産業に当てることにしたのでありまして、決して水産用関心を薄くして処志しておるというようなことはないように思います。それで今委員長からおつしやつた相当水産用のものを確保しておるということにつきましては、私ども寡聞ながら、どういうものをどういうふうに確保しておるかということは聽いておりません。しかし御要求があれば、私どもも早速知りたいのでありますが、監査局の方に連絡して、この次の委員会の席上にでもはつきりした数字のものがあればもつてくるようにいたしたいと存じております。
  8. 青木清左ヱ門

    青木委員長 本委員会としては第一回國会以來この問題を特に重大視し、隠退物資摘発並びにこれが活用ということについて、委員会の運営の方向を強化していきたいという考えをもつているのであります。從つて経済安定本部農林当局におきましては、この点に関する詳細なる調査を行い、委員会に提出されんことを望みます。  次に、昨日小澤君から、一種の決議をもつて政府要求し、これに関する政府当局の回答を求めるという御提議がありました。この問題につきましては、水産事業計画に伴う予算的措置に関する小委員会を、本委員会に設け、本日御出席になりました委員諸君は、特に漁港予算に関して重大なる関心をもたれて御出席なつたことと存じますので、これらの方を委員にお願いいたしまして、ただいま小澤君の申された事項をも含めて、われわれの希望を達成するための推進力となつていただくことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 青木清左ヱ門

    青木委員長 御異議なければ、委員の数はさしあたり十二名とし、委員指名委員長に御一任を号いたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 青木清左ヱ門

    青木委員長 御異議なければ委員指名をいたします。    加藤 靜雄君  庄司 彦男君    金野 定吉君  西村 久之君    川村善八郎君  馬越  晃君    三好 竹勇君  宇都宮則綱君    小澤專七郎君  鈴木 善幸君    外崎千代吉君  多賀 安郎君 以上十二名を指名いたします。  なお小委員会の小委員長につきましても委員長より指名いたしたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 青木清左ヱ門

    青木委員長 御異議なければ委員長より指名いたします。小澤專七郎君にお願いいたします。  次にこの小委員会の活動及び当委員会において、この問題を取扱う上において、議長に対し調査承認要求をいたさなければ相ならぬのでありまして、その文案及び手続に関しましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 青木清左ヱ門

    青木委員長 御異議なければさよう決定いたします。
  13. 馬越晃

    馬越委員 もし筆記をして差支えがあれば、その部分は委員長において適宜削除願いたいと思います。  先ほど速記中止水産局長より魚價に関しまする件について御内示をしていただきましたことについては、私ども近來にない朗報を承りまして、実に欣快至極に存じております。この機会に特にお願い申し上げたいことは、今まで魚價改正になります場合には、これが製品につきましては常に相当期間遅延いたしておつたのが通例なのであります。そこで、生鮮魚類價格が上りまして、その製品價格が同時に上らないために生じますところの業者の迷惑は非常なものがある。このために原料が高くなつたのにもかかわらず、その製品價格が安いために、自然にそこにやみ取引、その他のいまわしい事件がたくさんに地方に続出するのが今までの常なのであります。これは要するに、行政的措置を誤つておるから、從つてこうしたような犯罪を続玉せしめるのでありまして、これらのことは一にかかつて政府当局事務の怠慢に起因するものだと私は考えるのであります。近くは先般の煮干いわし價格改正、あるいは丸干いわし、素干いわし等の改正におきましても、原料が約倍から上つた從つて製品は、その倍から上つた原料を使つて、でき上つた製品だから、その原料の値段に應じて取引をしておつたのが、ことごとくこれが違反なりとして当局に檢挙せられた。その金額は莫大なものに上つた。もしこれをそのまま犯罪を構成するものとして取扱うならば、製品は一切市場に出てこないで、そのために消費者に多大の迷惑をかけておつたのであります。これは先ほども申しまように、明らかに行政官廳の責任であり、一面には犯罪を起さしめたその責任は官廳にあるとさえ私どもは言いたいのであります。今度生鮮魚介等の値上げをなされる場合におきましては、同時に製品の値上げをするということを、お忘れなく実行していただきたいと思うのであります。この点を特にこの際要望いたしておきたいと思うのであります。
  14. 藤田巖

    藤田政府委員 鮮魚の價格製品價格は、これを出します場合には、同時にすることが正しいということについては、私どもも全然同感であります。從來そういう方針で私どもも主張をし、物價廳においてもまたそういうつもりでやられるわけでありますが、たくさんの種類にわたるものがございます関係上、どうしても製品を全部洗つてしまつてから、それも決定をいたしましてから同時にやるということになりますと遅れるというふうな関係もございまして、鮮魚がさきに切り離されてそれからまた追つかけて製品が出てくるというふうな状態になつてつたのであります。この点は私どもも十分注意をいたしております。物價廳にもそのことはよく話しておるわけであります。ただ問題は、御承知の通り最近鮮魚價格と塩干魚價格というものは不当に開いております。これはもちろん開いて然るべきものも当然あるのでありますけれども、中には塩干魚の價格が非常に有利なために、取締り上支障を來しておるという例も多いわけであります。從つて將來については、塩干魚と鮮魚の價格の再檢討をしなければならぬと考えております。そういうふうな事情のある点は御了承願いたいと存じます。
  15. 青木清左ヱ門

    青木委員長 委員長の手もとに、小賣業者の利潤の問潤について、かねてより陳情が参つておるのでありますが、先ほど速記を中止した間に價格の問題に関する政府当局説明がありまして、この点は了承したものと思います。  次に目減りの問題でありますが、小賣業者の言分によりますと、鮮度が落ちておるという関係から、生産者から小賣業者に至るまでの間において、相当の自然目減りがあつて、ものによつては一割以上のものがある、これらの自然目減りを小賣業者において負担するのが現在の建前になつておるが、これははなはだ不当ではないか、この点に関して当局の考慮を願いたいという趣旨なのでありますが、この点について水産当局答弁を得たいと思います。
  16. 藤田巖

    藤田政府委員 目減りと申しましても、お話のございましたように、自然の目減りと、もう一つは、協力目減りと申しますか、値段の協力をする意味で目減りとして見ている、つまり八貫しかないのを十貫なりとして協力しておるというようなものと、二色あるのであります。私どもといたしましては、自然の目減りについては、これは十分考えていかなければならぬと思います。現在その目減りについても、物價廳なり水産局において檢討いたしております。しかしながら小賣業者の方のおつしやるように、はたして一割も自然目減りを見られるかどうかということについては、これは相当疑問に問題があろうと思います。私どもとしては、なお詳細檢討いたしまして、適正な目減りこはれを認めていくようにいたしたいと考えております。
  17. 青木清左ヱ門

    青木委員長 昨日より問題になつております水産事業の計画に伴なう予算的措置に関し、その中の漁港に関する予算につきましては、ただいま政府においては暫定予算を編成中であり、しかもその暫定予算の要綱は全く事務的程度のものであつて、僅少なものであると考えられておるのであります。よつて委員会の意思というものは、次に來るべき昭和二十三年度の本予算の中に織りこんでいかなければならないと考えられるのであります。委員長は昨日大藏大臣と私的な会合をいたしたのでありまするが、大藏大臣といたしましては、漁港築設の箇所、並びにその設計計画及び予算等を十分檢討して、委員会において要望があつたならば、予算編成の上には相当の考慮を拂いたいという言明があつたのであります。從つて本問題については小委員会も設置され、小委員長も選挙された次第でありまするから、速急に小委員会の活動を開始されまして、具体的な委員会としての計画の草案を定め、関係方面折衝を開始したいと存じます。本日はこれをもつと散会いたします。次会は公報をつて通知いたします。     午後一時一分散会