1990-11-01 第119回国会 衆議院 国際連合平和協力に関する特別委員会公聴会 第1号
これまで国連中心主義と非武装主義があたかも矛盾しないように日本で考えられておりましたのは、東西の冷戦的対立の激化により国連の平和維持機能が事実上解体していたからにほかなりません。国連が真に平和維持の機能を果たし得るように徐々になっていくならば、非武装主義と国連中心主義とは完全に矛盾する、原理的に矛盾するという事態がより明らかになる。
これまで国連中心主義と非武装主義があたかも矛盾しないように日本で考えられておりましたのは、東西の冷戦的対立の激化により国連の平和維持機能が事実上解体していたからにほかなりません。国連が真に平和維持の機能を果たし得るように徐々になっていくならば、非武装主義と国連中心主義とは完全に矛盾する、原理的に矛盾するという事態がより明らかになる。
非武装主義はとらない、あるいはとり得ないと私は思います。しかし、国際紛争の解決の手段として武力の行使または威嚇を行わないという行動原則を平和主義と呼ぶならば、日本人の圧倒的多数はこの平和主義を支持しているのでありますし、また歴代の自民党内閣もこの平和主義を標榜してきたということが言えると思います。
このことは、日本社会党の平和中立、非武装主義の基礎であると同時に、平和憲法の精神でもあります。世界の現実もまた、この大きな理想の可能性を否定してはおりません。東西の融和、ベトナム戦争の経過、今回の米中接近の方向に示されたように、一歩一歩着実にその目標に進んでいることを私は確信いたすものであります。
軍備によって、戦争によって日本の国は守れない国なんだ、別な手段、戦争以外、あるいは軍備以外の別な手段によって守る、これがわれわれの平和中立非武装主義の精神なんで、その点についても食い違いがあるんですよ、おそらく国民の中にはたくさん。
若しアメリカの軍事援助を必至として、これを受ける決意をし準備をしつつあるとするならば、日本の非武装主義を破壊をし、平和憲法に背くものであります。そのいずれであるかを明確にされんことを吉田総理大臣と岡崎外務大臣に強く要求をいたしまして、私の緊急質問を終る次第であります。(拍手) 〔国務大臣緒方竹虎君登壇、拍手〕 〔「嘘ついちや駄目だぞ」総理大臣どうした」と呼ぶ者あり〕
それを憲法九条に関連する戦争放棄の問題或いは平和主義或いは非武装主義というものが、憲法の基本原則或いは朝憲と何ら関係がない、これは全く恐れ入つた議論と申しますか、佐藤さんにしては甚だどうも突拍子もない議論だと思うのでありますが、重ねて一つ……。
旧憲法の下における朝憲の概念の中には平和主義或いは非武装主義というものは入つていなかつたことは明らかであります。問題は朝憲という概念を旧憲法によつて考えるのではなくして、新憲法の下において憲法の基本原則が何であるかということを考えることが今の法律解釈の場合に問題になるので、その憲法の原則から問題を考える場合には当然これは入ると思うのであります。